ウェイン・ショーターの部屋

                   Wayne Shorter's Room


 このページはジャズ・フュージョン系のサックス奏者・作編曲者である、Wayne Shorter のたんなるファンのページです。

 まだまだ不完全なヴァージョンですが、ご了承下さい。

 このページでは基本的に敬語、丁寧語等は使ってありません。個人的にいままでいろいろなホームページを見ていて、得たいのは情報であって、言葉やいいまわしの丁寧さに気を使った文章よりも、手っとりばやく情報を伝えてくれるもののほうがありがたかったからです。ご了承下さい。


    ブログを作ってみました
    JAZZのある風景です。





はじめに / このページのねらい




     ウェイン・ショーター、アルバム紹介

1959-64年
   ■ジャズ・メッセンジャーズ時代。新主流派前期。

 ショーターは不思議なメロディ感覚、独特の和声感覚によって作曲者として高く評価され、神秘的で浮遊感があると同時に黒々としたソウルフルな味わいもあるサックスによって、インプロヴァイザーとしても独自の境地を築く。また編曲者としてもメッセンジャーズを3管化し小オーケストラ的な編曲を行うなど新しい試みを行っていく。が、後に新主流派と呼ばれることになるスタイルの、先鋭的な作品のほとんどはレコード会社によってオクラ入りされ、後にリリースされる。
   (この時期の共演者)Lee Morgan, Freddie Hubbard, Art Blakey, Bobby Timmons, Cedar Walton,
   McCoy Tyner, Elvin Jones, Reginald Workman, Herbie Hancock, Walter Davis,Jr., Jymmie Merritt,
   Bud Powell, Eric Dolphy, Grant Green, Donald Byrd, Wynton Kelly, Paul Chambers, Philly Joe Jones,/他

1964-67年
   ■『Night Dreamer』〜新主流派全盛期。

 ショーターは黒魔術的と評されるコンセプト・アルバム『Night Dreamer』を完成、以後、神話的・魔術的な異世界を描き出すコンセプト・アルバムを次々に作っていく。また、マイルス・バンドに参加、ハンコック、トニー・ウィリアムスらと、マイルス・バンド史上最高とも呼ばれるクインテットを組み、当バンドで実質的に音楽的リーダー的立場となる。ショーターらの開発したスタイルのジャズは「新主流派」と呼ばれ、この時期の潮流となる。
   (この時期の共演者)Miles Davis, Herbie Hancock, McCoy Tyner, Elvin Jones, Tony Williams,
   Joe Chambers, Bobby Hutcherson, Freddie Hubbard, Lee Morgan, Ron Carter, Reginald Workman,
   Gil Evans, Grachan Moncur III, James Spaulding, Lou Donaldson, Alan Shorter, Gary Peacock,/他

1968-74年
   ■『Super Nova』〜Weather Report 初期

 マイルス・バンドでマイルス、ザヴィヌルを中心にジャズの従来の形式を破るサウンド指向の実験が行われていく。ショーターはそれを吸収しつつSF的スペース・ミュージック『Super Nova』を始めとする3部作を完成し、神秘的で斬新な世界を驚異的な完成度で描き出していく。さらにヴィトウス、ザヴィヌルと「ウェザーリポート」を結成し、集団即興という新しいインプロヴィゼーションの方法へ可能性を切り開いていく。
   (この時期の共演者)Miroslav Vitous, Joe Zawinul, Chick Corea, Miles Davis, Dave Holland
   Herbie Hancock, Tony Williams, Jack DeJohnette, John McLaughlin, Sonny Sharrock
   Woody Shaw, Gary Bartz, George Benson, Ralph Towner,Alice Coltrane, McCoy Tyner/他

1974-84年
   ■Weather Report 全盛期。

 ショーターは『Native Dancer』によって光に満ちたユートピア的な南国の世界へとイメージの移住を果たす。そのイメージ・チェンジはウェザーリポートにも持ち込まれ、編曲性を増してよりポップになったグループは当時のフュージョン・ブームのなか中心的役割を果たす。次第に従来のダークで神秘的な雰囲気の作品も交互に出していくようになる。また、ハンコックらとの「VSOPクインテット」によって、アコースティック・ジャズ復活の狼煙を上げる。
   (この時期の共演者)Joe Zawinul, Jaco Pastorious, Milton Nascimento, Alphonso Johnson
   Herbie Hancock, Freddie Hubbard, Tony Williams, Ron Carter, Peter Erskine,, Chester Thompson
   Joni Mitchell, Steely Dan, Carlos Santana, Manhattan Transfer, Alex Acuna, Victor Bailey/他

1985-94年
   ■『Atlantis』時代

 ショーターは透明感のある未来的なサウンドの新世界『Atlantis』を完成。ウェザーリポートを解散してさらなる高みへと上っていく。編曲性と即興演奏の融合によって「音楽的冒険物語」を自由に描き出し、インプロヴァイザーとしてもさらに研ぎ澄まされ、世俗的な情感を切り落したような輝くばかりの音の粒を叩きつけてくるようになる。また、多彩なセッションに参加し、この時代のさまざまな音楽の試みをショーターを通して見ることができる。
   (この時期の共演者)Geri Allen, Jim Beard, Renee Rosnes Terri Lyne Carrington, Patrice Rushen
   Dave Liebman, Richie Beirach, Michael Petrucciani, John Patitucci, Allan Holdsworth
   Herbie Hancock, Buster Williams, Staneley Clarke, Larry Coryell, Jim Hall, 佐藤充彦/他

1995年-現在
   ■『High Life』〜『Alegria』時代

 ショーターはオーケストラ編曲によって、じっくりと時間をかけた(ときには数十年)広がりのあるサウンドで、幻想的かつSF的な独自の世界を描き出し、深みを増した即興演奏と融合させていく。また、伝統的なアコースティック・カルテットによって、しかし、まったく新しい緊密な集団即興による演奏スタイルを追求していく。ショーターはまだまだ、さらなる高みへ上っていくようだ。
   (この時期の共演者)Herbie Hancock, Joni Mitchell, John Patitucci, Mercus Miller,
   John Scofield, Brian Blade, Danilo Perez, Rachel Z, Terri Lyne Carrington
   The Rolling Stones, Stevie Wonder, Dulce Pontes, Brad Mehldau, Steve Swallow/他





       point
     ★デビューまで
     ★ショーターの音楽のどこが魅力的なのか?
     ★ウェイン・ショーターとジャズ・メッセンジャーズ。
     ★超初心者向きモードジャズ講座
     ★新主流派って、何だろう?
     ★60年代後半のジャズの人気凋落とロックの台頭
     ★ウェザーリポートとは誰のバンドだったのか?
     ★フュージョンとウェザーリポート。
     ★ウェイン・ショーター・カルテット。


       ショーターをとりまくミュージシャンたち。
     ★ギル・エヴァンス (Gil Evans) 1912〜1988 
     ★マイルス・デイヴィス (Miles Davis) 1926〜1991 
     ★ジョン・コルトレーン (John Coltrane) 1926〜1967 
     ★ジョー・ザヴィヌル (Joe Zawinul) 1932〜2007 
     ★アンドリュー・ヒル (Andrew Hill) 1937〜  
     ★リー・モーガン (Lee Morgan) 1938〜1972 
     ★ハービー・ハンコック (Herbie Hancock) 1940〜 
     ★チック・コリア (Chick Corea) 1941〜 
     ★ボビー・ハチャーソン (Bobby Hutcherson) 1941〜 
     ★ミルトン・ナシメント (Milton Nascimento) 1942〜 
     ★ジョニ・ミッチェル (Joni Mitchell) 1943〜 
     ★デイヴ・ホランド (Dave Holland) 1946〜 
     ★ミロスラフ・ヴィトウス (Miroslav Vitous) 1947〜 
     ★カルロス・サンタナ (Carlos Santana) 1947〜 
     ★ジャコ・パストリアス (Jaco Pastorius) 1951〜1987 
    
    
     ★アース・ウィンド & ファイア (Earth, Wind & Fire) 1970〜  


       memo
     ●マイルス・デイヴィスはさっさと卒業しよう。
     ●集団即興と対話型アドリブ
     ●「超絶技巧」とはミュージシャンをケナす言葉である。
     ●ハードバップって何だ?




         ■このページの制作者のプロフィール / このページを作ろうと思ったきっかけ




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使用させていただいた資料

『ジャズ批評 No.99 ウェイン・ショーター大全集』    (ジャズ批評社)
『ジャズ批評 No.87 リー・モーガン大全集』       (ジャズ批評社)
『ジャズ批評 No.92 ジョン・コルトレーン大全集』    (ジャズ批評社)
マイルス・デイヴィス/クインシー・トループ『マイルス・デイヴィス自叙伝1、2』(JICC)
中山康樹『マイルスを聴け! 2001』          (双葉文庫)

 その他、本ページで扱った多数のアルバムのライナーノーツ等も参照にさせていただきました。




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