旅の失敗 ・その1
昆明で荷物を送った。旅先で葉書は出したことあるが、荷物は初めてだった。
何事にも、初めてと言うことは、緊張や、迷いが発生する。
まぁ、荷物の一つや二つで緊張するっていうのも大袈裟ではあるが、
あたしにとっては一大イベントなのである。
中国語と英語が併記されている伝票に書き込んでいく。
英語が解らなくても漢字を見れば意味がだいたい分かる。
漢字が解らず英語を見ても解らないときは、情けない気分になってしまう。
差出人の住所の欄で、手が止まった。これって、日本だよなと思いつつ、
T/Cの延長の気分で、茶花賓館の住所を書いた。
問い合わせがあったら困ると思ったからだ。
そう思いはしたものの帰り道、なんだかイヤな予感がした。
書き換えにもどろうか、いや、もういいわ・・・・
ホーチミン、バンコクでも荷物を送った。
勿論その時は差出人の住所は日本のものを迷わずに書いた。
4ヶ月半ぶりの我が家、郵便物が溢れかえっており、
その中にはホーチミン、バンコクで送った荷物もあった。
しかし、中国で送った荷物は見あたらない。どこかで、紛失したのかもと思いつつ、
郵便物をチェックしていたら不在票が・・・3通入っていた。
いずれも11月とか12月とかで、中国からの荷物の引き取りを促すものだった。
おお、着くには着いてたんだと思いつつ、電話を入れる。
2ヶ月ぐらいで処分されるらしいが、例外もあり、保管してくれている場合もあるらしい、
というのを知っていたので、望みを託して事情を説明し探してもらう。
あたしの感は結構当たるのである。
中国での予感は現実となってしまった。
「中国に船便で、12月末に送り返しました」
「あっちゃ〜!」
その時から、あたしの荷物再送プロジェクトはスタートしたのである。
内容は・・・
*麗江で買った民族衣装の本=98元
*50周年民族切手
(豪華な真っ赤な台紙に切手56枚と封緘シート(?))
=60元。美しいイラストの切手、
中国の郵便局にはもうないだろう。
*56民族の絵葉書とそれに合わせた民族の切手を貼ってある
(2001.10.1.08の消印付)56枚セット=68元
*写真プリント8本分とミニアルバム=約200元(ネガは送らず)
*上海で買った中国の地図4冊=56元
(中国の旅が始まって2日目にして地図を4冊も買うなんて、
これも失敗)あたしは、地図が大っ好き!なんだ。
船便で中国に返送されて2ヶ月としたら、
もう昆明に着く頃か・・・
3月初旬とりあえず手紙を書くことにした。
茶花賓館と昆明郵便局に。
旅をずっとしていて不在だったため荷物が返送されたが、
そちらに着いているか、もし届いているならもう一度送って欲しいので
EMSだったらいくらかかるか教えてください、お手数かけます、
というような内容を中国語もどきで書いた。漢字の羅列/(^_^;)
そして、日本語でも同じ事を書いた。
日本語が分かる人に見せるかもしれないと思ったからだ。
だって、あたしの中国語は随分変だろう、習ったこともないんだから。
諦めかけた4月下旬に、茶花賓館と昆明郵便局から返信が届いた。
茶花賓館で預かってくれているようで、5月2日、40$を送金する。足りるはずだ。
(書類に書き込んで郵便局に提出すると手続き完了。現金は送れない)
しかし、又してもイヤな予感がしたのである。
預かってくれている王さんの名前の一文字が達筆すぎて解らなかった。
それに似せて書いたのだが、それがイヤな予感の元だった。
6月17日中国から届いたのは、荷物ではなく王さんからの手紙だった。
名前が違うのでお金を受け取れないといい、正しい名前を書いて印鑑を押したものが必要だと
いう内容だった。あぁ、なんてこった〜、またまた荷物の受け取りはおあづけに。
王さんの楷書で書いた正しい名前を書き印鑑を押した手紙をまたまた中国へ。
6月24日の事である。
あたしが送ったのは40ドルで、EMSで送り返してもらったら、ぎりぎりぐらいの金額で、
もしかしたら、両替手数料や、手紙一通分5元ほどを差し引くと、
残らないかもしれなくてそれはどう考えてもまずい。
足りなかったら、送ってもらえないかもしれないし、赤字になって、
あとで代金を払うとしても送り賃もバカにはならない。
それなら前と同じ、普通の郵便物として送ってもらおうという結論に至る。
それなら150元弱なので手紙に、EMSでもいいし普通郵便でもいい、
もしお金が残ったらは王さんが手間賃として受け取ってください、みたいなことを書き添えた。
ちょっと、多すぎると思いもしたが、今更ケチっても仕方がない。
荷物が届くのであれば、王さんに感謝すべきだ。
さぁ、どうなるかとあたしは、待った。1ヶ月ちょっとは掛かるかなと予測。
7月の最後の土曜28日、大阪淀川区にある、旅の本屋、飄漂舎へ旅本を買いに行く。
旅の本はここで必ず買うことにしている。
頑張って旅本にこだわっている姿勢が好ましく、応援したいからだ。
旅行人から出版される本には編集長の心配りか必ずサインが入っているので
得した気分になれる!
店主の藤井さんに中国で送った荷物のことを話した。
「もうそろそろかなぁ、と思ってるんやけど」
「また、旅に出てもいいけど荷物が届き、また不在で中国に返送されてしまったら
シャレにならんしな・・・」
噂をすれば影だったのかどうかは解らないが、
荷物は8月1日無事配達され中身もちゃんとあった。
謝々!王さん。150元って1週間の給料ぐらいかな・・・
5ヶ月にも及んだプロジェクトは成功し、幕を下ろした。
これで、今回のメコンの旅の全てが終わったのだ・・・
やれやれという気持ちもあったが、少し淋しい・・・
因みに、飄漂舎近くに住んでいる、カンボジア・シェムリアップのタソム・G.H.で
会ったO君は4月に帰ってきたばかりなのに、また東南アジアに旅立ったとか・・・
奴は、何かにはまっている?葉っぱか女か・・・?
それともプリンか、アサリの酒蒸しか?あたしはちょいと心配だぜ。
などと心配しているあたしも、あぶない・・・
あてもないのに2000ドルのT/Cを買ったし、そわそわしている。
連日自宅は37〜38度、暑さの訓練も、日々ばっちりだぜ!
インド、バンコク、シェムリアップの暑さなんか吹っ飛ばしそうな猛暑だもんね・・・
旅先での差出人の住所は迷わず日本の住所を!
(1人暮らしの不便なとこだぜ!気楽だけどさ)
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アンコール・ワット/シャボン玉
あたしはアンコール・ワットを再び訪れる時、シャボン玉を飛ばしたいと
心に思っている。
思っていたら文房具兼ファンシーショップで携帯用のシャボンセットが売られていた。
迷わずに買い、アンコール・ワットでシャボン玉を飛ばすその日を思い描く。
もう少し涼しくなったら、行こう!
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アンコール・ワット/お茶目な職人
アンコール・ワットの彫刻に手抜きがあるというのは、
ガイド本を持って見学した多くの人は
知っていることだろう。透かし彫りの手抜きは有名らしい。
で、あたしも手抜きを見つけた。
いや、もうどこかの本に紹介されているかも・・・
兵士の袖の花柄をよく見ると左の方はどう考えても作業途中で
右端兵士の袖の4枚の花びらが仕上がりだと思う。
兵士は右を向いて行進しているが「おや?」1人だけ左を向いているではないか!
「あんた、なんで左向いてんの?」
「しらん!」
と、返事が返ってきそうでもある。
これには何か意味があるのか、「否」とあたしは言いたい。どこにでもこんな奴はいる。
しかし、これは兵士のせいではなく石彫り職人の気まぐれと推測する。
この謎は永久に証されることはないだろう・・・
(そんなもん誰が調べるんじゃと、つっこまないでくれ!)
ほかにも組んだ足を見ると40人余のうち2〜3人ほど逆の奴がいたりする。
これは、利き足が違うせいだという結論に達した。
なんだか人間らしくて思わず笑ってしまう、あたしであった。
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旅の小細工
旅の前には、押入からミシンを取り出し細工ごとを始める。
ナップ・ザックやイージー・パンツを補強したり、隠しポケットを取り付けたり・・・
ハットにバンダナを付けられるようボタンを付けようとも思っている。(変か?)
そうそう、貴重品袋用の汗カバーも作りたい。
だって直接肌に付けると汗でぐっしょりし、まめに洗わないと臭くなるからだ。
メコンの旅の時はガーゼをピンで留めて使用したが、
次の旅の時はきちんとしたカバーで気持ちよく行きたい。
タオル地がいいかなぁ・・・
などと、あれこれ考えるのは、ふっふっふ!楽しい!
あっ!そうだ、着古したTシャツの袖を切ったヤツでもいいんじゃない?
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