『観音変容譚』の「あとがき」でも書きましたように、シリーズ「仏教神話学」２巻の執筆は、ネットの恩恵なしには不可能でした。
その「ネットの恩恵」に少しでも報いるために、このサイトでは、「仏教神話学」２巻の「アフターサービス」を試みていきたいと考えています。
本書をお読みいただければ御理解いただけるように、仏教神話学の研究には「終わり」がありません。もちろん、どんな学問にも終わりがないのは当然ですが、神話学研究はその対象自体の特殊な性格のために、他の分野の研究以上に、積極的に「終わりがない」ものであると思われます。本書２巻の執筆に「きり」をつけ、刊行にいたったのも、原理的には無理であることを承知の上で、いわば「便宜上」の必要に迫られて決断した、ということもできるかもしれません。
そうした意味でも、つねに更新と増補が可能なオンラインでの「アフターサービス」は、仏教神話学という本書の対象そのものにもっとも適した形態であるとも言えるでしょう。
もっとも、ここで第一義的に意図しているのは、研究の新たな展開、というより、すでに刊行された２冊の本にたいする訂正や追加情報を随時掲載したり、また、関連する原文を掲載する、ということで、現時点では筆者自身としては、あまり大それた野望は抱いていません。
もちろん、本書、および本サイトの読者からのフィードバックをいただければ、これほどありがたいことはありません。
どこまで続けられるか分かりませんが、どうぞよろしく御支持くださるよう、お願いいたします。
