丹頂 -冬 13-
鶴居村、February, 1999
傷ついたて飛べなくなった丹頂が、給餌場と塒の間を歩いて行き来します。地元の人たちもその事を知っています。ここは、カメラマンにとっても塒に帰る丹頂の飛んでいく姿を撮影するのに絶好のポイントの一つですが、誰言うことなく、この丹頂の姿が丘の上に見えると、その進路から撤退して道を開けます。
翼がひどく傷ついた丹頂。恐らく電線に触れて損傷したのでしょう。この丹頂も給餌場と塒の間を歩いて往復しています。北海道電力は道東の丹頂の生息する地域で、電線に目印を付け、丹頂が電線に接触する事故の防止に力を入れて、丹頂の保護活動に協力しています。それでも、電線への接触事故はなくなりません。特に、自分たちの飛行コースの、それまでなかったところに電線が張られると戸惑うようです。丹頂は、冬給餌場に来ている時には、余り高度の高いところを飛ばず、結構低いところを飛びます。電線を飛び越えるのも、よっこらしょ、といった感じで、ぎりぎりになって、ふわりと浮かんで、飛び越えていくのです。見ているこちらのほうが、心配になります。
丹頂 秋 1
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