丹頂 特別天然記念物

 丹頂を見始めて、30有余年。写真を撮るようになって2〜3年。私などより、多くの年月を丹頂と共に過ごしていらっしゃる方は大勢います。保護活動に関わっておられる方、長年写真をお撮りになっておられる方、その姿に魅せられ見に行かれる方。そして何よりも誰よりも、丹頂の生息地にすんでおられる方。その付き合い方が、総じて良かったのでしょう。今や、自然界にその姿が見られなくなってしまった朱鷺とは、全く異なる道を歩んでいます。その姿が認知された時には、丹頂も朱鷺もその個体数は大して変わらなかったのです。それが、今や朱鷺の方は中国から贈られた2羽とミドリの計三羽がゲージの中に飼われているだけ。片や丹頂の方は、今年の個体数計測で、700羽を超えています。

 結果としては、朱鷺と人との付き合い方はうまくありませんでした。片や丹頂の方は、少なくとも今のところはうまくいっています。それが、どうしてなのか、両者と人との接し方の歴史に学ぶことができます。結果から学ぶために、色々試行錯誤をするわけです。当然のことながら、生き物相手の試行錯誤は、その命に関わることになります。そして、朱鷺の方は、なぜ、ほぼ絶滅の状態までいってしまったのか。今では、学ぶことができます。

 無論、丹頂の方も安穏としてはいられません。今の生息地の広さからみて、700羽位で飽和状態だ、といった声も聞かれます。棲み家となっている湿原が減少している。また、冬季の給餌場、塒が限定されており、一ヵ所で病気が発生すると、それが瞬く間に広がるだろうと懸念されています。

 これからの大きな課題の一つは、新たな生息地に適した場所を探し出すことです。丹頂と朱鷺とへ、人が手を差し出す事自体は、間違っていなかったようです。ただ、丹頂と比べ、朱鷺の方への、その出し方に問題があったように思われます。人と自然界に生息する動植物との付き合い方は、ひょっとすると、とても簡単なものなのかもしれません。人の方が、余りに肩肘張って考え過ぎているだけなのかもしれません。

前置きが長くなりました。写真の方を見ていただければ幸いです。季節の番号数字をクリックしてください。

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標茶町  June, 1999

浜中町、July, 1999

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初秋 1 2 3 4 5 6 7 8 9

標茶町  October, 1996

浜中町, September,1999

晩秋 1 2

標茶町、November, 1998

鶴居村、February, 1999

 

丹頂 春 1 2 3 4 5 6

丹頂 夏 1 2 3 4 5 6

丹頂 秋 1
丹頂 初秋 1 2 3 4 5 6 7 8 9
丹頂 晩秋 1 2
丹頂 冬 1 2 3 4 5 6 7 8 8B 9 10 10B 11 12 13 14 15 16 17 18 19 19B 20 21 22 23 24 25

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Kimimasa Mayama
Photographer
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December 3, 1999