2005.07.13&14王位戦第1局 康光VS羽生 ゴキゲン角換り
両性具有
実況&分析マシュダ一家

138-149手目 勝敗の岸を越えた戦い No: 7820 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 19:58:38

138=61玉。83角を嫌うが
139=75歩。初日の先手の最終兵器。双方序盤の切り札を最後に出す見事な展開。
140=67金。精も魂もすべて出し切ったので気前よく。
141=72金。角は残して。
143=67角。金を打ってくれたので。
144=同歩成。以下再度首を出して。
149=54桂。いずれも後手玉は即詰み。飛車へ繋げる芸当。151手目53銀なら153手目42角以下161手目15角成で同様に詰み。その場合は例の16歩が寄せの要。康光は飛車の顔を立てた。

日時:2005.07.13-14
棋戦:王位戦第1局
戦形:中飛車
先手:佐藤康光棋聖
後手:羽生善治王位
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽5四歩 ▲2五歩 ▽5二飛
▲2二角成 ▽同 銀 ▲9六歩 ▽6二玉 ▲6八玉 ▽7二玉
▲4八銀 ▽5五歩 ▲9五歩 ▽5六歩 ▲同 歩 ▽同 飛
▲8八銀 ▽3三銀 ▲7七銀 ▽5一飛 ▲7八玉 ▽8二玉
▲6八金 ▽7二銀 ▲3六歩 ▽6四歩 ▲4六歩 ▽3二金
▲1六歩 ▽1四歩 ▲4七銀 ▽5六歩 ▲5八飛 ▽4四銀
▲5二歩 ▽同 金 ▲5六飛 ▽2八角 ▲4一角 ▽4二金左
▲5二角成 ▽同 金 ▲4二金 ▽5五歩 ▲5一金 ▽同 金
▲5九飛 ▽1九角成 ▲3一飛 ▽6一金打 ▲3八金 ▽3三桂
▲1一飛成 ▽5二香 ▲5七歩 ▽2五桂 ▲7九飛 ▽1八馬
▲1四龍 ▽1七桂成 ▲2五龍 ▽3五歩 ▲同 歩 ▽5六歩
▲同 歩 ▽5五歩 ▲3四歩 ▽5六歩 ▲5八歩 ▽2四歩
▲同 龍 ▽2七歩 ▲1七桂 ▽同 馬 ▲3三歩成 ▽6五桂
▲4三と ▽5七歩成 ▲同 歩 ▽同香成 ▲同 金 ▽同桂成
▲5二歩 ▽6二金左 ▲5一歩成 ▽同 金 ▲4四と ▽2八歩成
▲5八歩 ▽6七成桂 ▲同 玉 ▽3八と ▲8六香 ▽7四角
▲5六銀 ▽2三歩 ▲3三龍 ▽3二歩 ▲4三龍 ▽5二金直
▲5四龍 ▽5六角 ▲同 龍 ▽4四馬 ▲7五桂 ▽5五金
▲同 龍 ▽同 馬 ▲6六金 ▽4六馬 ▲5七銀 ▽6五歩
▲4六銀 ▽6六歩 ▲同 銀 ▽7四銀 ▲8五香打 ▽6五歩
▲8三香成 ▽7一玉 ▲5七銀左 ▽6六金 ▲7八玉 ▽7五銀
▲6六銀 ▽同 歩 ▲8二金 ▽6一玉 ▲7二成香 ▽同 金
▲同 金 ▽同 玉 ▲8八玉 ▽9六香 ▲4五角 ▽6一玉
▲7五歩 ▽6七金 ▲7二金 ▽5一玉 ▲6七角 ▽同歩成
▲6二金打 ▽同 金 ▲同 金 ▽同 玉 ▲5四桂 ▽5二玉
▲6一角 ▽5三玉 ▲4二銀 ▽5四玉 ▲4五銀打 ▽投了
155手で先手の勝ち

終局=19時31分 持ち時間各8時間 残り時間=佐藤1分、羽生2分。

 
投了図以下眠っていたはずの飛車が寄せに参加する収束。
凄まじい偶数番地獄の終焉。男女が入れ替わり最後は合体。
ついにこの二人は勝敗の岸を越えてしまった。素晴らしい出会い。


127-137手目 No: 7819 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 19:30:18

127=66銀。待望の金と差し違え。
128=66同歩。75銀のエサを残して連動手で進軍。
129=82金。以下清算し金銀を剥がす。
135=88玉。GNを残し飛車筋開放+王手回避しつつ序盤の顔へ双頭手で向かう。
136=96香。ゼット阻止。
137=45角。攻防王手。康光は1分将棋に。


115-126手目 玉を巡る死闘 No: 7818 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 19:21:32

115=46銀。後手の総大将ついにかつての同胞に切られる。
116=66歩。序盤の顔64歩からの連動手で金を取り王手。
117=66銀。同玉は敵の地雷が多すぎて入玉が望めない。
118=74銀。双頭手。83地点補強第二陣+二度目の65歩示唆。
119=85香。3年目のバンカーバスター配備。
120=65歩。望外の楔。望郷の歌か。
122=71玉。ブンチン囲いから遁走。
123=57銀。最終盤で逃げては普通負けだが金打を誘う。欲しいのは金。
124=66金。金しかない。同銀は同歩が再王手だが。
125=78玉。序盤95歩を玉のエスケープ先に見定める。
126=75銀。仮想番消去。同歩なら76桂シバリ。


114手目65歩! No: 7817 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 18:35:35

初日からずっと出番を待っていた後手の最終切り札。同金なら56銀。46銀なら66歩。


107-113手目 寝返った宦官と英雄44銀の転身 No: 7816 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 18:16:34

107=75桂。角が消えたので寄せナンバー加算。
108=55金打。55歩では敵の総大将に失礼。
109=55龍。散り時。
111=66金。寝返った宦官の入れ知恵。
112=46馬。持ち歩を三枚に戻し眠る飛車にアテる。
113=57銀。後手の英雄44銀がここで古巣の総大将に対面。


98-106手目 砂に埋もれた岸辺 No: 7815 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 18:02:35

98=23歩!羽生には歩が駒台に三枚あった。最初の1枚で後手からの駒アタリ偶数番2で地獄篇再現。 同龍は44馬。44のと金死守に3通り。三又交差点で質問するスフィンクス。
99=33龍。みっつあると迷う。
100=32歩。2枚目の歩で連動駒アタリ偶数番2。 同龍は44馬。こんどは選択肢がふたつ。
101=43龍。 ふたつでも迷う。
102=52金。双頭手。離れ駒を手順に融合し龍アテ。41龍なら51金打から44馬。32龍でも44馬。34龍なら24金。みっつめの質問に選択肢はひとつしかなかった。
103=54龍。大概の機械式採点試験では4つの選択に○をつける。消去法で3つ消せば残りのひとつが正解。ではみっつの選択肢ではどうなのか?100は3で割り切れない。2なら割り切れる。
104=56角!捨て身の角切りで今度は二者択一。同玉なら65銀の王手龍。飛車を渡しては負けと言うのが79飛車「飛車落ち」戦略であった。火炎地獄に見え隠れする鬼飛車。王手飛車だけに最新の注意を払ったが後手が角を手放した瞬間に差した魔空間。角が銀になれば王手飛車とは。地獄巡りツアーも案外楽しい。畏れずによく見れば同龍で割り切れる。
105=56龍。長い旅路の果てに凱旋。加藤一二三はエフェソスが海岸から離れたことに感慨を抱いた。川の流砂が海を遠ざけた為に古代の岸辺が現在は陸の中にある。凱旋ロードが陸の途中から始まる違和感。
船を降りて歓呼で迎えられた地点は砂に埋もれた。
106=44馬。それでも追う敵軍。コロニーの要塞44とをついに払う。


87-97手目 逆行奇数番1へ回帰 再び偶数番地獄示唆 No: 7814 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 17:18:22

87=51歩成。ここは連動駒アタリ偶数番4を取る地点だが当家は香を打って重複構造作成していた。
88=51同金。逆行奇数番3で玉が広くなったかに見えるが。
89=44と。銀を取って完全受動駒アタリ偶数番2へ逆行。
90=28歩成。65桂の局面で後手の第三変化にあったがボツとした28歩成。38金の遊び駒にここで働きかけるのは苦しい証拠。先手の入玉ルートを確保している24龍+44とに働きかける35角は21龍が金アタリ。その場合のモタレ指し変化は87手目51歩成が利いている。
91=58歩。さきのボツ変化で成立した48金は今度は同成桂で負け。28同金の馬アテは今度は16馬で逆行奇数番1。そこで2回目の58歩で今度は先手が逆行駒アタリ奇数番3を取るドンデン返し。
92=67成桂。47成桂は同金で負け。ただ捨てでも玉を釣り出し流れ玉に期待。
94=38と。康光は終始正座していた模様。羽生はアグラ専門だが正座し金を取って襟元を正す。
95=86香。今度は桂二枚あるので待望の寄せ。86桂サザンクロスは先に桂を渡すので頓死筋を嫌った。
96=74角。虎の子の角を手放して83死守+47銀アテの双頭手。龍に当てたい角だったが仕方ない。羽生からの一番の見せ場がこれで喪失。康光の重厚な指し回しに脱帽。
97=56銀。玉自ら守る力強い銀取り死守+65地点補強の双頭手。次に55歩なら放置して66桂で角取り。これでまたしても16歩のGNへ回帰し再び偶数番地獄示唆。


86手目まで 本局初の駒アタリ偶数番4登場 No: 7813 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 16:32:42

78=65桂。54分で羽生は決断。王手で銀取りはない。57歩成しか見ていない。従ってこの瞬間だけが羽生にとっては先手に迎合した平行偶数番2。
79=43と。ここで66銀の仮想番作成は16馬65銀でも43歩44銀の壁と56歩の拠点が残ると康光は32分で思考。今度は康光が逆に羽生に同期。面白いやり取り。終盤で逆転されるキッカケはあの16歩を巡って。
80=57歩成。ここで初めて65桂が生み出す駒アタリ奇数番3が有効。羽生の最終盤の指し方は玉アタリナンバーを相手に加算させること。だから迷いが生じる。最初から77桂成はないと思えば簡単。
84=57成桂。最後は桂を残して一旦幕引き。先手に桂を2枚渡すと86桂+74桂の美濃攻略サザンクロスを与える。
85=52歩。本局初の駒アタリ偶数番4登場。
86=62金。端から攻められた時玉の退路が狭いが背に腹。尻金に触るのはセクハラ。


77手目まで 康光が作った将棋に羽生が同期 No: 7812 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 16:00:24

盤面全てを使うと言う康光の意思が名局を生みつつある。
1筋の香車が使えると終盤がより楽しい。
61=14龍。あの14歩が歩切れ解消の種とは。しかも連動駒アタリ偶数番2。
62=17桂成。紛争の種16歩にアテる逆行偶数番2。先手に仮想番発生。
63=25龍。16歩死守しつつ34歩にアテる逆行奇数番1+仮想偶数番2
64=35歩。二重駒アタリを受動+能動に分ける駒アタリ偶数番2。
65=同歩。3筋なら歩が立たないので取って先手1歩得。
66=56歩。駒アタリ偶数番2。先手にとって仮想奇数番3
68=55歩。駒アタリ偶数番2。先手にとって仮想奇数番3
69=34歩。逆行駒アタリ偶数番2+仮想奇数番3
70=56歩。逆行駒アタリ奇数番1。
71=58歩。歩得した分でついに最初の構図に戻る。
72=24歩。2歩損でも2筋の歩を切らしに。
73=24同龍。平行奇数番1の譲渡合戦は先手2歩得で幕引き。
74=27歩。仮想番消去要請が最後の1歩。
75=17桂。ついに成桂を取る。
76=17同馬。仮想番消去で馬筋変換+16歩への連動駒アタリ奇数番1。
77=33歩成。逆行奇数番1でと金作成。
ここで羽生長考中。康光16歩を馬で取って歩切れ解消しつつ43とのスリコミ阻止の0ナンバーか65桂でトリトヌス直撃の寄せのプレ奇数番3かという選択。後者は最後に連動駒アタリ奇数番3を後手が獲得。やはりあの16歩がGNとなっている。康光が作った将棋に羽生が同期するなら65桂。


62手目まで No: 7811 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 13:12:26

47手目58飛では負ける。51金が明解な逆行駒アタリ奇数番3で最後に59飛で受動駒アタリ奇数番1へ逆行。後手の奇数番3を1に戻したことになる。51手目31飛から駒アタリ偶数番2で第二陣攻撃。羽生は61金打と頑強に受けた。53手目38金の桂取り阻止が逆行奇数番1。
後手の欠陥32金が今度は先手の38金にすり変わっている。
そして57手目57歩の局面。康光は美的理由で封じ手56歩に58歩と打たなかったためにヒトマスずれて問題手47銀へ繋げる。即ち56地点補強への繰り換え。58歩変化では先手は角二枚で攻めるが58飛変化では逆に後手が角二枚で攻めることになった。
これは羽生と康光の特性そのもの。
58手目25桂で歩切れ解消。しかも取った歩が先手の序盤の沽券25歩とは何という皮肉な展開。


41手目41角!奈落の連動偶数番 No: 7810 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 11:19:28

眩暈がする。羽生の手拍子28角を咎めて地獄の底から吹き上げる駒アタリ偶数番2。36歩の「敵に塩」以外康光はすべて奇数分を提示したがここで48分。偶数番原理始動の合図。55歩なら高速エレベーターで58飛が28角にあたる連動偶数番2で先手必勝。同飛では52飛成で即投了。羽生は42金しかない。以下角切りで同金なら42金打で偶数番地獄が続くとの康光狂乱の舞。羽生が対抗するには下記変化46手目駒アタリ奇数番3の55歩。以下高速エレベーターの逆行番を取ると今度こそ羽生が19角成で逆行偶数番2を奪取。29馬が47銀アタリでは後手から偶数番地獄へ逆さ落とし。

偶数番地獄 高速エレベーター途中下車の場合
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽5四歩 ▲2五歩 ▽5二飛
▲2二角成 ▽同 銀 ▲9六歩 ▽6二玉 ▲6八玉 ▽7二玉
▲4八銀 ▽5五歩 ▲9五歩 ▽5六歩 ▲同 歩 ▽同 飛
▲8八銀 ▽3三銀 ▲7七銀 ▽5一飛 ▲7八玉 ▽8二玉
▲6八金 ▽7二銀 ▲3六歩 ▽6四歩 ▲4六歩 ▽3二金
▲1六歩 ▽1四歩 ▲4七銀 ▽5六歩 ▲5八飛 ▽4四銀
▲5二歩 ▽同 金 ▲5六飛 ▽2八角 ▲4一角 ▽4二金左
▲5二角成 ▽同 金 ▲4二金 ▽5五歩 ▲5八飛 ▽1九角成
▲5一金 ▽同 金 ▲3一飛


40手目28角まで 金に皺寄せ No: 7809 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/07/14 Thu 10:54:22

公開記録のタイム修正が入った。封じ手は36分の模様。
よかった。何の恥じらいもなく56歩では王位が泣く。
康光は美的感興の呪縛で58歩と打てなかった。この歩はひとめハゲている。32金を狙撃するために52歩と先手は最初から打つつもりでプランニング。さりとて銀引き+37角は狙いがピンボケで指せない。
二日制の推定チューニングでは馬を作らせては負けそう。そこで強気な58飛を読んだ。ナニもしない44銀を見て康光は11分で52歩。同飛なら41角で先手が逆に馬作成。同金なら56歩が同飛と取れる。ところが56飛だと飛車の横利きが消えるので後手から28角と打てる。
案の定羽生はノータイムで40手目28角。
もし19角成の香取りを避けて例の疑問手16歩を逆行相転化した場合どうなるのか?

40手目28角変化1
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽5四歩 ▲2五歩 ▽5二飛
▲2二角成 ▽同 銀 ▲9六歩 ▽6二玉 ▲6八玉 ▽7二玉
▲4八銀 ▽5五歩 ▲9五歩 ▽5六歩 ▲同 歩 ▽同 飛
▲8八銀 ▽3三銀 ▲7七銀 ▽5一飛 ▲7八玉 ▽8二玉
▲6八金 ▽7二銀 ▲3六歩 ▽6四歩 ▲4六歩 ▽3二金
▲1六歩 ▽1四歩 ▲4七銀 ▽5六歩 ▲5八飛 ▽4四銀
▲5二歩 ▽同 金 ▲5六飛 ▽2八角 ▲1七香 ▽1九角成
▲3九金

この43手めの39金は後手の32金同様地獄の底で呻いている。
第4変化はどこまでも美的感興を損ねる。地獄の底が見えない言葉はどこまでも連なるが、本局では弁明が破綻すると金に皺寄せが来る。


羽生の封じ手56歩から44銀 美的感興の問題 No: 7808 [返信][削除]
 投稿者:王位戦第1局二日目 実況&分析マシュダ一家  05/07/14 Thu 10:28:31

羽生の封じ手は56歩。公開記録通りならノータイム(=10分未満)。
康光は開封後にノータイムで58飛。
羽生はノータイムで44銀。ここで57角と打っても66角で角交換を強いられ結局44銀となる。

57角変化1
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽5四歩 ▲2五歩 ▽5二飛
▲2二角成 ▽同 銀 ▲9六歩 ▽6二玉 ▲6八玉 ▽7二玉
▲4八銀 ▽5五歩 ▲9五歩 ▽5六歩 ▲同 歩 ▽同 飛
▲8八銀 ▽3三銀 ▲7七銀 ▽5一飛 ▲7八玉 ▽8二玉
▲6八金 ▽7二銀 ▲3六歩 ▽6四歩 ▲4六歩 ▽3二金
▲1六歩 ▽1四歩 ▲4七銀 ▽5六歩 ▲5八飛 ▽5七角
▲6六角 ▽同角成 ▲同 銀 ▽4四銀 ▲5六銀 ▽2七角
▲4八金 ▽3六角成 ▲4七銀 ▽同 馬 ▲同 金 ▽5八飛成
▲同 金 ▽4九飛 ▲5九歩 ▽2九飛成 ▲4一飛 ▽3一銀
▲6一飛成 ▽同 銀 ▲6三角 ▽1九龍 ▲5四角打 ▽7一飛
▲中断
解題
1=68角成は後手負け。
2=41飛に放置は21飛成が金アタリが32金の欠陥
3=飛車を切って角2枚を繋げるのが先手の攻めの骨格
4=71飛と自陣に打つ王位はいないと69分で打ち切り

羽生はこんな面倒な変化を康光と違って読まない。
飛車が動いたので24歩もないので手順に44銀。
58飛自体が放浪飛車なので相手しないで25歩までの2手をムダにする。
後手の欠陥は32金+33銀が28飛+24歩の呪縛傘下であったこと。
康光の16歩は疑問手でも盤面全てを使おうと言う意欲の表れであった。
25歩は盤面制御として役目を終え32金を残したと思考。
実現しそうもないオマケの第4変化には人間が先天的に拒否する美的感興の問題が潜む。


33手目47銀! 34手目で羽生の封じ手 No: 7807 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 05/07/13 Wed 18:52:37

康光には毎回何度も驚かされる。なぜここで指すのであろう?
しかも47銀で挑発とは。
これは見た目攻防の三頭手。
1=65歩75歩+64角の歩得作戦を未然に防ぐ
2=58飛を狙う空間開放手
3=37桂準備
4=オマケで19角変化の47角成阻止

ところが将棋とは2手も指ない。従ってそんなにウマイ三頭手を羽生が許すはずがない。この瞬間銀が浮くばかりか57トリトヌス地点直撃を狙われる。
56歩変化1 金受け
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽5四歩 ▲2五歩 ▽5二飛
▲2二角成 ▽同 銀 ▲9六歩 ▽6二玉 ▲6八玉 ▽7二玉
▲4八銀 ▽5五歩 ▲9五歩 ▽5六歩 ▲同 歩 ▽同 飛
▲8八銀 ▽3三銀 ▲7七銀 ▽5一飛 ▲7八玉 ▽8二玉
▲6八金 ▽7二銀 ▲3六歩 ▽6四歩 ▲4六歩 ▽3二金
▲1六歩 ▽1四歩 ▲4七銀 ▽5六歩 ▲5八金上 ▽3九角
▲3八飛 ▽8四角成
38手めで後手は馬作成
どこかで見た風景。馬を見ただけでジンマシンが出来る季節もあった。
では56歩からの57歩成をどうやって受けるのか?
66角は65歩でマケ。それではグランサタンどころかサンマの塩焼。58飛や39角には57角ブチこみ。先に58歩では北海道のシャケが丸ごと飛んでくる。
本当に羽生が封じ手で56歩を指した場合の話だが。
その場合は慌てない。なんとかなる。
大山の中飛車攻略本では最後に58歩で先手が勝つように変化作成する。
マシュダ一家恒例の泡踊り大会なら58銀と下がる。北海道を鳴門海に叩き込むのが精神世界。それでも57角ブチコミがある。羽生がそこまでやりたい場合は角打攻防手を見せて68角成なら千日手にはならない。それでも手が滑って千日手になることはある。名人戦でもあったくらいだから。それを羽生に選択させる。北海道まで来て東京よりいいと公言しながら「千日手?」と王者に聞くときが一番楽しい。元々康光は後手番で指したかったので千日手でもいい。一応王位戦は1局完結方式なのか初日に確認しないといけない。84角成なら角アテまたは66銀or66歩で後手の歩切れを遠く眺める。66歩に65歩で来れば67金or86歩。最初から75歩で1歩捨てて同馬に66銀は後手歩切れ解消となるのでやらない。「大駒は近づけて受けろ」と言うが当家の格言では「馬は筋をズラせ」
どうやら対局室には誰もいなくなった。
馬が嫌いならエンヤートットと歌いながら歩を打つ。そして56歩を取りに行く。それも明日選択すればいいことなので今晩はラク。56歩なら余り変化もない。ナニも考えないのが一番。


14手目めから32手めまで No: 7806 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 05/07/13 Wed 17:48:33

羽生の14手目55歩には実に76分費やされた。本局最大の葛藤。
谷川もかつて苦しんだ55歩。これは当家と羽生にとって位ではない。
3-2構造を後手は94歩で作成することを強いられ羽生は拒否。
連盟棋士が中飛車5筋位取りと呼んでいたこの55歩は当家の過去3年間の分析で覆された。位取りなどではなかったと。連盟棋士の中で羽生だけがMF分析の意味に気がついた。谷川は拒否しその後転落したことは見たとおり。 ところが羽生自身自分が実際に指す立場になった時に同じ葛藤に塗れた。76分とは羽生にしては不自然な時間。
15手目95歩は明解な位取り。康光は羽生の怨念を宥めるために27分捧げた。ダマされたと羽生が怒気に充ちていたため。
この痛恨の痕跡は30手目32金へ至る。
16手目56歩はすでに彼らの間では敗着。怒りの発露に近い。
後手は先手の手損角換り+95歩までの2手を3手損の緩手と見做して先攻するというのが午前中開始後74分でUPしたMF分析であった。ところが羽生まで3手もかけて飛車を51まですごすご引き上げるのでは歩の等価交換だけで上記空想3手損作戦は花と散る。先手には52歩の直撃必殺技もある。
羽生は開き直って26手目72銀。同じ負けるにしても穴熊で姿焼きでは北海道が沖縄になってしまう。地球温暖化の為に近い将来東京は沖縄並の気温となるらしい。精神世界ではすぐにでも北海道が沖縄。
羽生が余りに厳しい顔で「やっぱカアちゃんが」と言っているので康光も弛めた。10分も使った36歩がソレ。
この3rd作成による構造相転化は最善手ではない。これは先手から角を先に打たないという意思表示。康光も羽生の開き直りに昨晩のハブ失言へのフォロー同様同調したと言うことになる。そこまで迎合しても95歩の位は余りに大きい。
28手目64歩名人戦で森内にダメにされた心の傷。この歩は大介と違って美濃の弱点補填ではない。羽生にとっては65歩と進軍する連動手+64角空間開放手の双頭手でないと意味を成さない。
この二人だと36歩の構造相転化Aに構造相転化Bで答えるアウンの呼吸。
もともと羽生グランサタンは康光攻略のために開発されたようなもの。
29手目46歩は康光迫真のA-B第3構造相転化。ブランコ後進でBaで第三相転化を敢行した。凄い。
そして羽生の諦念32金へ。
この30目の局面はすでに先手完封体勢なので次が封じ手でもよかった。羽生グランサタン攻略は75歩。これで後手は痺れている。先手は桂一枚さえ入手できればいい。銀桂交換で桂入手なら先手必勝。
康光は52分考えた。そこまで寄せの構図を初日に決めていいのかと。
封じ手までに時間がある。羽生が怒気を露にしている。
ハブを怒らせると怖い。手を口の中に入れて昼に食べたシャケの骨を取り出したりする。当家のジッちゃん並に入れ歯が一緒に外れると言うオチで周囲を爆笑させる年齢ではない。そこで羽生を宥める16歩となった。譲渡1-3まで羽生のゴキゲン伺いに費やされたというのもやはりあの95歩が相当ムシがよすぎたため。
まあ羽生が王位なのでこの位許される。
羽生はノータイムで憮然と14歩を受ける。今度はダマされないと。15歩で同歩なら18歩同香に19角打っちゃうゾと。
康光は別にダマしたわけではない。95角変化阻止まであるので羽生は33角と打てなかったのだから康光にとっては1年がかりの試行錯誤の結果。
羽生が研究しなかったのが悪い。康光長考中なので33手目が封じ手であろう。


家に帰りたくない羽生 14手目55歩 No: 7805 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 05/07/13 Wed 12:21:06

羽生が14手目でまた長考しているので前夜祭の挨拶を聞く。
羽生は家に帰りたくないと言っている。「正直なところ」と尾ひれまでつけて。
羽生は東京の湿気のせいにしているが、昨日の東京はこの夏一番過ごしやすかった。従ってカミさんの顔を見たくないと言っているに等しい。 康光も羽生の失言をフォローして自分も帰りたくないと珍しく同感している。
今朝の朝食が凄い。

羽生=洋定食

パン、ベーコン、目玉焼き、オレンジジュース、コーヒー

康光=和定食
食前:フレッシュジュース
小鉢:いかごろ煮(浜中産)
珍味:たらの子(羅臼産)、じゃこ、昆布巻
焼肴:時しらず(浜中産)、玉子焼き、大根おろし
煮肴:ほたてちゃんちゃん(標津産)、玉葱(北見産)、松なめこ、粉山椒
冷やし鉢:サラダ、ベリィーリーフ、トマト
中鉢:豆腐(十勝産大豆使用)、山わさび、浅月、焼きのり、生玉子(赤井川産)、納豆、ごはん、あさり汁

これでゴキゲン急戦なら康光圧勝。
羽生は14手目55歩。ダメな手だが朝食の大差を少しでも緩和するにはこれぐらいしかない。
3年前の谷川千勝局が王位戦の谷川後手ゴキゲンだがアレは羽生の祝儀。康光の祝儀は96歩にしては余りに厳しい質問。
55歩は羽生の諦め。消去法で指すときはマケと知っている。


康光は17分で11手目68玉 譲渡Xから拡大する尻尾 No: 7804 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 05/07/13 Wed 11:06:26

11手目68玉は先手がブランコ後進を取り相手の手を促す譲渡X。
第2部がブランコ後進で始まることは通常ない。康光の手法は「先手番なのに手損角換りで後手に分岐の最重要手を譲渡する」というもの。
68玉から構造再編を強いられる。4拍が5拍になったと。

11=68玉。譲渡X 拡大する尻尾
56角変化はない。元々康光将棋で1歩得する序盤は横歩取りの先手番しかない。ゴキゲン角換りでは先手から1歩損する「手歩損戦法」が康光の前期の趣向であった。
12=72玉。これで元々なかった56角変化が空想上の死+56歩とした時に先手から65角打が現実に消滅。空想変化が消滅しても双頭手とはならない。
13=48銀。これを11手目に指したらどうかと言う問題があったが羽生が72玉としたので即時有効。ゴキゲンの最大の利権は玉移動が最低でも双頭手、全体としては三頭手になることであった。

ところがこの局面において尚も先手の96歩のブランコ前進の影が長い尾を引いている。手が進めば進むほどそのシッポは大きくなる。

参照
2004.12.16A級順位戦 康光VS谷川 ゴキゲン角換り 駒アタリ偶数番2裏番X2
2005.01.30NHK杯三回戦 康光VS田村 ゴキゲン角換り 康光流手損歩損戦法
2005.02.08C級1組9回戦 岡崎VS神崎 ゴキゲン角換り 康光流66歩


第4譲渡で第1部終了 11手目95歩では逆転 No: 7803 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 05/07/13 Wed 10:45:56

当家の分析結果4の62玉は「三頭手解釈で95歩と指せと相手に催促」するものであるがこれは先手にとっては第4譲渡になる。95歩と指す権利を先手が持っているだけのため。谷川が永世名人資格を持っているようなモノ。
従って羽生は次の康光の手が見たい。
当家も見たい。11手目は第二部開始の手となるのがマシュダ一家譲渡理論上の腑分け。95歩は逆転する。


10手目62玉! マシュダ一家と同じでは羽生のマケ No: 7802 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 05/07/13 Wed 10:35:17

分析UPと同時に羽生も当家と同じ第4変化選択。
さすがブーハとまず言いたい。1時間近くも考えたのは立派。
しかしこれはかつて王位戦における谷川の手が当家分析結果と全く同じであったことを想起させる。
羽生が当家と同じことしか考えないのならば康光の勝ち。
なぜならば9手目96歩を当家は全く想定していなかったため。


よっつの選択 No: 7801 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 05/07/13 Wed 10:28:56

羽生はまーだ長考中。
みっくん相手なので悩む。困ったヤツと。
みっつの選択ならラクだった。
1=94歩はここでは受けない。=逆行4-1構造
2=まだない24歩や56角を避けて33銀はフツーすぎて面白くない。
3=65角は久保に敗着扱いにされる。
4=62玉。三頭手解釈で95歩と指せと相手に催促。


10手目の羽生の長考 マシュダ一家戦略=端を受けない No: 7800 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 05/07/13 Wed 10:14:40

ここは勝敗を決める地点。
羽生はすでに30分以上扇子を左手に握って緊張しているが寄せまで見える。
94歩と受けるか受けないか。
指し手を読む以前に当家は構造を見る。

序盤-中盤
94歩と受けると後手がブランコ後進運動で3-2への第二構造相転化を実行することになる。すると後の三頭手の玉移動が逆行相転化する。先手にのみ95地点へも利く角打双頭手から95歩のアタック権利を与えてしまう。問題は先手が奇数番で95歩アタックを可能にできるのかという問題。

終盤
後手から95角展開や95桂の寄せは消滅。83桂+95桂のサザンクロスもない。
その代り先手の初手76歩を傷に出来る。
羽生はついに退室。

当家の結論。先手は1手損。さらにプラス2手損にするには94歩と受けないで先手に95歩を指させて空想3手損にする。奇数番手損を先手に強いるのがマシュダ一家戦略。


北海道新聞の王位戦壮絶中継 ゴキゲン角換り9手目96歩! No: 7799 [返信][削除]
投稿者:王位戦第1局 実況&分析マシュダ一家 05/07/13 Wed 09:58:32

またしても北海道新聞が凄い。格段とヴァージョンアップしている。二枚の静止画像の画質が息を飲むほど素晴らしい。将棋世界の煤けたグラビアよりいい。
康光が先手。羽生が4手目54歩!
康光が後手ならこう指す手を羽生が指した。
康光はすぐに3-1で以下ゴキゲン角換り
9手目96歩!
当家でも唖然とする。
康光は退出。
1分ごとにハブの悩ましい顔が映る。うなだれやがて扇子を持つ。そして外を見る。羽生の左側から陽射し。
構図は以下
00=譲渡0
04=54歩。譲渡1。歩間4からゴキゲン示唆。
05=3-1構造相転化
06=52飛。譲渡2
07=22角成。先手から手損角換り。譲渡3
08=同銀。同飛は52飛がムダ。
09=96歩。第二歩間4は後手がブランコ前進で。
康光は一旦戻ってお茶も飲まずに一心不乱に読みふける羽生に呆れてまた退室。
康光。呆れているのは当家と羽生。せっかく裏かいて54歩であったが96歩とは。