税理士遠山 地図
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研修 良書

マネーサプライズ(税理士・会計士びっくり箱)2

 18 スポーツマンが変えた法律 040804
 19 ゴールドラッシュの勝者は? 040811
 20 企業の金メダル(新聞のコピー) 040818
 21 オリンピックと寄付 040825
 22 マルサの調査は期待を裏切らない!? 040901
 23 行列のできる店の調査 040914
 24 数年後、弁護士がいっぱい? 040921
 25 バンジージャンプから宇宙旅行 040928
 26 離婚の経済学 041005
 27 たなボタ財産と借金 041012
 28 いのちの値段 041019
 29 中国は世界一がいっぱい 041027
 30 むかしの金持ちは今・・ 041103
 31 会社の寿命は7年? 041110
 32 ”若返りビジネス”はますます繁盛 041117
 33 会計士の生きる道 041122
 34 株でおおもうけするのは? 041124

                (本文は某大手スポーツ紙に毎週連載されています) 

●バックナンバー マネーホームへ
2004/04~07 2004/08~11
               

18.スポーツマンが変えた法律

所長:ミスタージャイアンツこと長島茂男さんも順調に回復しているみたいだね。
順子:長島さんはスポーツ界だけでなく税金の世界にも偉大な足跡を残しているんだ。

所長:長島さんが巨人軍に入団する前は高額の契約金も通常の高税率で課税されて
  いたんだよ。
順子:ところが長島さんは最高税率が約90%で手取りがあまりに少なかったので、
  平均課税制度が出来るきっかけになったのね。

所長:いくらなんだってとんでもない税率だね。
  1年のうち330日は国のために働いているわけだ。
順子:松下幸之助さんも「9時から4時まで国のために働き、5時までの1時間を自分
  のために働く」といっていたわ。

所長:ところで長島さんの平均課税というのは契約金を何年かの平均的な収入に分
  けるから手取りが増えると言うわけだ。
順子:長島さんは頼もしいわね。
  次ぎに「私の今まで生きてきた中で一番幸せです」という名言を残したバルセロナ
  オリンピックの水泳金メダリスト岩崎恭子さんも税制を変えた一人ね。

所長:14歳中学生の時だったから印象的だよね。
  世論も味方して、その時もらった報奨金に税金をかけるのはおかしいと言う事で、
  これは非課税になったんだ。
  今では彼女も26歳になっていろいろ活躍しているよね。
順子:最近ではサッカーよね。どうしてオリンピックは非課税で、サッカーのオリ
  ンピックであるワールドカップは税金がかかるんだと。

所長:それで14年度からワールドカップで支給を受ける給与も非課税になったんだ
  よ。
順子:でも彼らの直前の人達はビクッリするような税金を取られたままなんだか
  ら、かわいそうね。

所長:そういう人達は運がなかったと言えばそれまでだけど、法律には決定した前
  のことについては影響が無いという、不遡及の原則というのがあるからね。
順子:そうね、遡って適用したら、どこまでいいのという事になって混乱するか
  ら。

所長:でもテニスとか、バレーボールとか、卓球にも世界大会があるけれどこちら
  の方はまだ非課税ではないね。
順子:芸術面では文化功労賞等非課税も多いわね。

所長:スポーツマンは無理だけど、頑張って芸術家になろうかな?
順子:・・・・

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19.ゴールドラッシュの勝者は?

順子:オリンピックが近いけど日本がいくつ金メダルゲットできるか楽しみ!とこ
  ろで、この地球上に金ってどのくらいあるのかしら?
所長:世界の金の総量って50mのプール約3杯分しかなくて、あと30年で掘り
  尽くされそうなんだって。

順子:簡単に金を掘れるんだったらどこか行ってみたいわ。
所長:実は1849年に米国カルフォルニアで金鉱が発見されたゴールドラッシュ時
  は、地表に近くて誰でも採掘できたんだって。

順子:それで何万人もの人が掘りに行ったんだ。
所長:けれどほとんどの人は金持ちにはなれなくて破産した人もいた。

順子:どうして?
所長:インフレで物価が40倍にもなった為だと言われている。

順子:インフレは怖いわね。でも成功した人もいたんでしょ?
所長:そう。1人目は有名なリーバイスのブルージーンズの創業者だ。
  彼は、テント用のキャンパスで丈夫なデニムのズボンを作たんだ。

順子:ジーパンは丈夫でいっぱい物を入れてもOKね。皆喜んだでしょうね。それか
  ら?
所長:2人目はサムブラナンと言う商人で、金を集めるのに必要な、バケツ、シャ
  ベル等を買占め、独占し大きな利益を得たんだ。

順子:チャンスを見つけてすばやく動く、独占はビジネスの基本よね。
所長:3人目はウェルズとファーゴという人。
  彼らは人々が金を売却して故郷に安全に送るための送金業を始めたんだ。今は、ア
  メリカでも有数の銀行だよ。

順子:お金の動く所にはやはり金融業のニーズがあるのね。でも皆、金の採掘以外
  で成功してる。
所長:そうなんだよ。10万人もの人が群がって、金を掘っているんだから、儲かる
  はずがない。

順子:ビジネスも同じね。
  皆がやり始めたら、絶対に儲からない。
所長:だから、この3人は偉い。今でも立派に会社も継続しているんだから、よほ
  ど先見の明があったんだろうね。

順子:人と違う事をするからって、単なるあ「まのじゃく」じゃないわね。
所長:誰のこと?
  ともかく日本も頑張ってオリンピックでゴールドラッシュといきたいね。

順子:私は、ゴールドラッシュでなくてもいいから18金のネックレスが欲しいな。
所長:僕は「あまのじゃく」だから欲しくない!
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20.金メダルカンパニー

所長:オリンピックで日本中毎日寝不足だよ。ところで、どうやったら会社はもう
  かるか、金メダル級の会社はどのような会社かを調べた人がいる。
順子:約23万社弱のデータから割り出したのよね。で、金メダル級の会社って?

所長:特許やブランドのある会社が多くて、宮田教授の書いた「収益結晶化理論」
  によると、普通の会社より3倍弱利益があがっている。
順子:女性の好きな化粧品や、バッグ、洋服のブランドメーカーはものすごくもう
  かっているものね。

所長:製薬会社や色々な製品の特許を持ってる会社もそうだね。テレビのコマー
  シャルもブランド作りに役立ってるね。
順子:じゃあ銀メダルの会社は?

所長:次は売上高のシェアが大きい企業なんだ。
順子:やはりよく売れている物を買うのが安心ね。
  だからいっぱい公告宣伝するのね。

所長:最近ビックリしたのは、インターネットのスポンサー公告がワンクリック1
  万円というのがあるんだって。
順子:一回クリックすると1万円取られるの?

所長:そうなんだ、商売が決まらなくても1万円。
  だから、そこの社長は遊びでウチのサイトをクリックしないでよと真顔で言ってい
  た。
順子:10回クリックすると10万円か。やるなと言われるとやりたくなるわ。どうし
  よう?

所長:その会社はそんなに高いサイト料ではないけど、今までの雑誌の公告と比べ
  ると、インターネット公告のほうが効果があると言っていた。
順子:でも1回1万円を払う会社ってもうかっていそうだけど、怪しくない?

所長:金融関係が多いみたいだけど、急激に世の中の流れが変化しているよね。
  ウチのお客さんでもインターネット上の店舗だけで何億も売るような会社が急に増
  えてきている。
順子:となると銅メダルの会社は?

所長:ヒット商品のある会社。まぐれでもいいから何か当たればいいと言うこと
  だ。
順子:どれも大変そう。
  でも、ブランドや特許があって、高シェアで、ヒット商品もあるというのは夢だけ
  ど、マイクロソフト社なんか金銀銅みんな取れるね。

所長:だからビルゲイツは世界一の金持ちになれるんだろう。
順子:ウチも頑張らないと。

所長:オリンピックは参加することに意義があるんだよ。
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21.オリンピックと寄付

所長:オリンピックはいいね。今年は金メダルの数も前回より多いし応援のしがい
  がある。
順子:オリンピックを資金的に応援したいと言うのなら日本オリンピック委員会
  (JOC)への寄付になるわ。

所長:JOCへの寄付だと、所得の25% までならある程度節税にもなる。
順子:でも、選手個人へだと節税にはならないわ。

所長:ところで、寄付の金メダリストって誰だと思う。
順子:それは、世界一のお金持ちビルゲイツでしょう。3500億円(30億ドル)も寄
  付したんだから。ダントツの世界1ね。

所長:でも寄付先はビル・ゲイツ財団で、米国では慈善団体への寄付は全額無税に
  なるみたいなんだ。
順子:ロックフェラーを始めとした各財閥が行なってきたやり方を真似たと言うわ
  け?

所長:会計事務所のアドバイスもあったかなという事だ。
  日本でも上場会社のオーナーが財団を作ったりしている。
順子:財団は目的の事業は非課税だし、相続財産からも除かれるわね。

所長:財団は「支配すれど所有せず」だから、税金からは逃れられるけど、上手に
  理事等の人脈を作らないと乗っ取られちゃう。
順子:財団とか学校法人も売買されているみたいね。

所長:何でもビジネスに結びつけると言うのはどうかな?教育とか福祉というのは
  ムダも必要だと思うんだけど。
順子:そこへいくと福井県の豪雨被害へ宝くじ2億円をあげたのはカッコいい!

所長:名前も告げず、2億円だから、なかなか出来ることじゃないね。
順子:一般的にお金持ちは宝くじを買わないから、買った人は庶民でしょ。

所長:前後賞は違う人だったみたいだから、多分全部寄付したんだよ。
  テレビのワイドショーか何かで追跡調査をしたら面白いね。
順子:私たちも何百人も確定申告のお手伝いをしているから分かるけど、お金の亡
  者みたいな人がビックリするほどの寄付をしてる。

所長:人は見掛けによらないものだ。
順子:でもそういう慈善家がいると日本もまだだいじょうぶ。

所長:大して無いけど、僕もいっぱい寄付しよう。
順子:複雑な気持ちだわね。気持ちだけと言う訳にはいかない?

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22.マルサの調査は期待を裏切らない!?

所長:「オリンピックも終わってしまったね。日本は過去最高のメダル獲得数だけ
  ど金メダルを期待されていて取れない選手はかわいそうだった」
順子:「ほんとね。我々の世界では絶対期待を裏切らない税務調査があるわ」

所長:「そう!マルサの調査は、調査に着手すれば100%脱税を発見し、場合に
  よっては実刑に持ち込む」
順子:「通称マルサは国税局調査部の事で、多額の税金を悪質にごまかしている人
  を裁判所の許可をもらい強制的に調査して告発する」

所長:「普通の調査は任意だけど、マルサは前の日から社長を尾行して証拠をつか
  んで来るから逃げようが無い」
順子:「昨年も201件調査して147件告発してる。判決も100%有罪よ」

所長:「怖いね。実刑も6件あって刑務所には1年チョッと入ると言うことだ。しか
  も多額の罰金も課される」
順子:「1件の脱税額は平均17千万円というから、脱税額が1億円を超えるとマルサ
  に尾行されているかもしれないわ、いつも後ろをみながら歩かないと」

所長:「噂だけどマルサは火曜日の朝社長の自宅と、本社、支店等に同時に入るら
  しい」
順子:「なぜ火曜日なのかしら?月曜日は打ち合わせなのかな?」

所長:「マルサも隠してる現金や金の現物を見つけなくては告訴できないので必死
  で探すのだが、どこに隠していると思う」
順子:「マルサの女では壁の隠し扉ね。」

所長:「いろいろ映画ではあったけど、やはり、身近に置いておきたいとみえて、
  寝室の金庫内というのが圧倒的に多い」
順子:「数億円もする美術品なんかで隠していた人もいた」

所長:「不思議なのは、庭や玄関にコンクリートで塗り固めて隠すのがどうして分
  かるんだろう?」
順子:「やはり素人がするから不自然なのと、脱税者の考えることは同じだから
  じゃない?」

所長:「分からなそうで分かってしまうのが、トイレの水槽に重石を付けて沈めて
  おく、とかベッドマットの下だ」
順子:「その辺はマルサも研究しているみたいね」

所長:「こんなところにもと言うのがブロック塀の中と物干し竿の中だ」
順子:「なかなか思いつかないけど、見つかってしまうのね」

所長:「国税局も今年はこんなところに隠してましたと新聞発表してるね」
順子:「どこに隠しても彼らは見つけると脱税者を牽制してるのかしら」

所長:「ところであなたはへそくりどこに隠しているの」
順子:「それはマルヒ(サ)」

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23.行列のできる店の調査

所長:「最近うちのお客様の行列の出来るラーメン屋さんに突然税務調査が入っ
  たんだ」
順子:「そう言えば社長から朝から電話がかかって来てたわね」

所長:「現金を見せろとか帳簿を見せろと大変だった」
順子:「当然拒否することも出来るけれど、差し障りの無い範囲内だったら協力し
  たほうがいいわ」

所長:「普通の税務調査は事前に何日に行きたいと連絡があるんだけど」
順子:「でも5%ぐらいは突然来るのね」

所長:「かつて納税者が突然来るのは法律違反だとして訴えたことがあるんだよ」
順子:「それでも突然の調査も時には必要だと言う事で、現在認められているの
  ね」

所長:「調査日数は2日が多く84%は4日以内に終わるようだ」
順子:「だいたい初日の午前は会社は何をしてるのとか、組織図とか世間話しも多
  いわね」

所長:「世間話で墓穴を掘ることもある。調査官が『たまに天気が悪かったりする
  と売れ残りが出るでしょう、もったいない』」
順子:「そしたら社長が『いや店で食べたり持って帰るから無駄にならない』」

所長:「すると、調査官が『それは売上漏れですね』と言うことになる」
順子:「とくにおしゃべりな社長は困るのよね。事前にしゃべりすぎはダメと念押
  ししておかないと」

所長:「喧嘩っ早い社長も困る。調査官も人の子だから、売られた喧嘩を買うよう
  な人もいる」
順子:「厳しい税務調査をされて情緒不安定になったり、税務署前で抗議の自殺を
  した人もいる」

所長:「続いて初日の午後から帳簿を見ながら売上の漏れがないかなど調査に入る
  んだ」
順子:「2日めで大体調査は終わるんだけど、問題が出た場合は継続になるわよ
  ね」

所長:「長いのは1年近く継続するものもあるから大変だ」
順子:「でもそれは例外で、大体長くても1月ぐらいが多いわね」

所長:「調査の結果70%が何かの修正があって、その内20%は悪質とされ重い罰金
  かかかる(税理士会統計)」
順子:「この罰金が実質サラ金金利より高くて厳しいのね」

所長:「隠し口座や裏帳簿を作っても、このお金は普通に使えない。使った時に税
  務署に見つかるからね」
順子:「たとえ税務署に見つからなくても、従業員や奥さんに見つかってトラブル
  になるのね。やっぱり神様は見てるのよ」
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24.数年後、弁護士でいっぱい?

所長:「弁護士というとどういう感じ?」
順子:「知的花形職業で試験は難しいけど高収入。友達にはなりたいけど喧嘩は
   したくない」

所長:「そうね、司法試験は優秀な人が受けても、難しくて平均的な合格者は27
  歳で試験を5回受けているようだ。所得のほうも平均で2千万円弱と言われているね」
順子:「いそ弁なんかはずっと安いみたいだけど、すぐ稼げるわね。」

所長:「ある人が弁護士になった場合の将来収入とかかった費用の効率を出した。
  それによると一般の大卒が8.54%で弁護士が16.77%(大阪大学経済学部有本智美
  他調査)だった」
順子:「弁護士になって稼ぐほうが会社員の倍近く報われるんだ」

所長:「変な株買うより教育投資すべきだね。
  司法試験だと投資しがいがあるね」
順子:「でも合格率が2%ぐらいだから、優秀な人が受けてもほとんど不合格になる。
  陽気な人も人格が変わるわね。」

所長:「知り合いでも優秀なのに試験に受からなくて人生が変わってしまった人
  がいる」
順子:「それで今度大きく試験制度が変わるんだ」

所長:「それもあるけど、経済界等の要請も有って人数を3倍以上にはするようだ」
順子:「試験が易しくなって不幸な浪人も減るから良い方向ね」

所長:「一般の人には朗報だけど、すでに開業している弁護士は競争相手が多く
  なって料金が下がるから大変だろうね」
順子:「試験は易しくなるけど、これからは弁護士になるには専門の大学院へ行か
  ないといけないのね」

所長:「そう、現在の医者の制度みたいになるんだけど、授業料だけでも数百万は
  かかるようになる」
順子:「今までは貧乏人でも頑張れば弁護士なれたのにね」

所長:「弁護士が増えるとある映画のように交通事故があると救急車より先に弁
  護士が事故現場に行って訴訟の客を探すようになるのかな」
順子:「弁護士が増えると訴訟社会になるでしょう」

所長:「アメリカには勝てそうな訴訟があると投資ファンドを作って資金を集め、
  勝ったら分配する投資商品があるみたいだけど、5年後にはそうなるかな」
順子:「弁護士が増えて過度な法律社会になると、何でも弁護士に頼むようにな
  るかもしれない」

所長:「仕事も買い物も弁護士、夫婦喧嘩も会話も弁護士をたててとか」
順子:「怖くて何も出来ない。無口になりそう」

所長:「とりあえず夫婦円満が安上がり」
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25.バンジージャンプから宇宙旅行

所長:「長年の夢だったスカイダイビングを先週やったよ」
順子:「昨年はバンジージャンプをしたし、高い所から飛ぶのが好きなのね」

所長:「ドアのない小型飛行機に乗って富士山より高い4千mまで上昇しそこか
  ら飛ぶんだ。
  地上が直接ドア無しで見えるから迫力満点だよ!」
順子:「バンジーの時みたいに心臓に欠陥が無いとか、何があっても損害賠償
  を請求しないと言うような誓約書は書いたの?」

所長:「簡単な誓約書を書いた。また前後24時間以内のスキューバダイビング
  はご遠慮くださいと書いてあったけどなぜかな」
順子:「海中だと水圧で圧迫されるし、上空4千mだと逆だから気圧の関係じゃ
  ない?」

所長:「それと、どういう訳か保険証を見せてくれと言われたけど」
順子:「今年の春にスカイダイビングで墜落事故があったけど本人確認のためかな?」


所長:「コワ〜!思い出してしまったよ。でも最初の1分は想像を絶するスピードで
  自然落下するんだけど気持ちいいね」
順子:「で、その気持ちよさは、いくらだったの」

所長:「32千円。バンジーの時は40mぐらいの高さで15千円だったから、飛行機に
  も乗れて割安だと思うけど」
順子:「変な理屈だな。熱気球も20千円ぐらいだったわね」

所長:「熱気球は気象条件が早朝が良いらしく、朝焼けの時から2時間ぐらいかけ
  てガスバーナーで気球を膨らますんだ」
順子:「離陸するまでは大変だけどスローモーションのように移動するから景色も
  じっくり観れて私好みね」

所長:「けれど、熱気球は着陸地を自由にコントロールできないのがチョット難点だね」
順子:「私たちが熱気球で着地した所が、馬糞を撒いた畑だったので、とても臭
  かった事を覚えているわ。
  次は何に挑戦するの?」

所長:「今度は宇宙旅行へ行きたいな」
順子:「米国の富豪デニス・チトーさんがもう宇宙旅行をしてるけど、今でも23億
  円(2千万ドル)で募集しているみたいよ」

所長:「彼は60歳の時だから年齢的には僕もだいじょうぶだけど、金額が絶対無
理だよね」
順子:「だったら、高度100qのミニ宇宙旅行を募集している会社があるわよ。無
  重力状態も体験できるみたいだけど値段は12百万円」

所長:「ウーン!それでも高額すぎるな」
順子:「そしたら、キチンとした日常生活をして良い事をしてればもっと高い所へ
  行けるわ」

所長:「へー!どこ?」
順子:「それはね、天国」

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26.離婚の経済学

所長:「タレントの加藤茶が昨年3月に離婚していたんだってね。61歳での熟年離
  婚という決断が見事だ」
順子:「日本人の離婚率も25%超だから他人事じゃないわ」

所長:「日本の平均的な慰謝料っていくらぐらいだと思う」
順子:「1千万円ぐらいかな?」

所長:「残念でした。400万円チョッとなんだよね。婚姻期間が20年を超えると700万
  円ぐらいらしいけど」
順子:「意外に少ないのね。お金は要らないからとにかく別れたいというのが多いの
  かな」

所長:「日本で高額なのは千昌夫が88年にジョーン・シェパードに約50億円を支払っ
  てる」
順子:「海外では、ブルック・シールズがプロテニスプレーヤーのアガシから約60億円
  を超える慰謝料を受け取ってた」

所長:「ハリソン・フォードも前妻に約99億円の離婚調停金を支払ったそうだ」
順子:「すごい額だけど日本では慰謝料は非課税だから、丸々もらえるのね」

所長:「皆そう思っているんだけど、慰謝料を不動産であげると、場合によっては夫
  に3割ぐらい課税される。何年か経って税務署から通知が来るんだ」
順子:「まっ、離婚税だと思って我慢するしかないわね」

所長:「最近は女性が経済力を付けてきて逆に10%以上が慰謝料を払っている。
  男が慰謝料をもらうというのも良いな」
順子:「ところで離婚理由は性格の不一致が一番多くて70%は妻から裁判所へ申
  立てている」

所長:「経済的な問題も多いみたいだね。平成19年からは年金を夫婦で分割して
  もらえるようになるから離婚も増えるだろうね」
順子:「友達が平成19年に離婚を計画していて、誕生日を夫からの独立記念日に
  するそうよ」

所長:「年金と慰謝料でリッチな離婚生活を夢見ている妻。知らぬは亭主ばかりな
  りけり?」
順子:「年間で20万組以上が離婚しているから、そういう人も増える。少し心配なの
  は弁護士費用ね」

所長:「今は離婚も多いのでそんなに高くなくて、知り合いの弁護士は30万円ぐらい
  からと言っていたよ」
順子:「それと『離婚のストレス』はとても大きくて、『刑務所の服役』や『会社を首に
  なる』より大変みたい」

所長:「それは平均余命にも現れていて、特に離婚した男性の余命は平均より12年
  も短く、女性の場合の2.5倍も早死にするそうだ。可愛そうだね(週刊東洋経済『男と
  女の経済学』より)」
順子:「長生きしたかったら妻に優しくする事ね!」
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27.たなボタ財産と借金

所長:「誰か1千5百万円ぐらいポーンとくれないかな?」
順子:「お金持ちの親を持つと良いわね。昨年8万人もの人が平均で1千5百万円
  の財産を贈与してもらっている」

所長:「住宅だと3千5百万円までは税金ゼロだから1軒欲しいよね」
順子:「夫婦でもらえば70百万円まで税金ゼロだね」

所長:「これは贈与税の特例を使ったものだけど1億円以上もらった人も20人いる
  そうだから持つべきは金持ちの親だ」
順子:「54%が現預金でもらっているそうだから、もらった実感があるわ」

所長:「目の前に積んでニタニタしたりしてね。無駄遣いする人もいるだろうから景気
  回復には貢献しているね」
順子:「よく小説なんかでも膨大な遺産が転がり込んでドタバタと言うストーリーが多いわ」

所長:「遺産は相続人の一人がいなくなると、他の人の取り分が大幅に変わるし、
  一言『欲しい』と言うだけで億単位の財産が動くからね」
順子:「亡くなった人100人に5人が相続税を払うほど多くの財産を持っているんだけど、
  お金持ちが亡くなるとドラマが始まるのね」

所長:「相続が、争続になるわけだ。遺言があればもめないから、ぜひ遺言は作って
  おいて欲しいね」
順子:「財産を相続するのは、うらやましいけど、逆に今は不況だから親の失敗した
  事業の借金を相続する事もある」

所長:「借金がある場合にも相続人が引き受けるのだけど、3月以内に裁判所へ相続
  放棄をすれば借金は負担しなくて済む」
順子:「借金漬けの親が亡くなったら、3月以内に放棄をしないと大変だ。亡くなった
  後も迷惑をかけるのね」

所長:「大変な事で皆が知らないのは、子供が相続放棄をすると、本来相続人でな
  かった親や兄弟達が法律上借金を負うことになる」
順子:「それは交通事故にあったようなものね。まったく自分には関係がないと思って
  いたのに銀行や税務署が突然借金を負担しろと来るわけだから。早く放棄しないと」

所長:「そうだね、兄弟達も相続放棄すれば借金を負わなくていいんだね。放棄って
  簡単に出来るの?」
順子:「裁判所へ戸籍謄本と印鑑を持っていけば簡単よ」

所長:「最近は『子に美田を残さず』という人が増えていて、使い切って死ぬのが理想
  だけど借金は残してはダメだね」
順子:「使う方はわたし
  に任せて」
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28.いのちの値段

所長:「いのちの保障はしませんという書類にサインさせられて怖いツアーに参加してき
  たよ」
順子:「韓国の板門店ツアーでは北朝鮮と軍事関係が微妙な時期だから命がけね。
  ご無事で何より」

所長:「板門店ではツアーバスの隣を戦車や装甲車が走っていたからこれはヤバイと思っ
  たね」
順子:「銃を持った兵士もいっぱい居たんだってね」

所長:「緊張感が全然違う。韓国の見張りの兵隊は30分間微動だにしなくてマネキンみ
  たいだったし」
順子:「最近でも軍事的衝突があったみたいだけど、イラクの戦後復興も大変ね。殉職者
  も多いし」

所長:「週刊誌のPresidentに『日本(1億円)vsアメリカ(130万円)』という記事が載っていた。
  この値段は、イラクの戦後復興で殉職した場合に、国から兵士の家族に支払われる金額
  だという。」
順子:「その差は80倍ね。どうしてそんなに差がつくのかしら」

所長:「国によって違うようだし、性別によっても男性の方が多いんだ」
順子:「飛行機事故でも航空会社によって見舞金の額が10倍違うこともあるからチケット代
  が安ければいいという事では決められない」

所長:「収入によっても大きく違って、高額所得者だと数億円なのにほとんど収入のない人
  は数百万ということもある」
順子:「9.11同時多発テロでも生前の収入や家族構成によって補償額も3千万から4億円
  と約10倍の開きが出たということよ」

所長:「人の命は平等のはずなのに、病死か、事故死によっても補償額が違ってくるなん
  て不思議だね」
順子:「せめてもの慰めはいくらもらっても税金がかからないと言うことね」

所長:「ただ生命保険に入っていれば、保険会社からの収入は一定額以上は課税される
  けどね。」
順子:「でも『稼ぎ手が生命保険を契約せずに生活するのは、博打に等しい』という人がい
  たけど真実ね」

所長:「確かに事業をしてたり、住宅ローンを組んでいて突然亡くなったら残された者は大
  変だ」
順子:「保険金額が愛情の額だと言った人がいたわ」

所長:「それって保険会社の人だろう。あまり高額な保険には入りたくないな」
順子:「日本人って世界で一番保険好きな民族なんですって。余命6ヶ月と医師に宣告され
  るともらえる保険もある。非課税だし」

所長:「なんか最近保険料の領収書が増えてる気がするな!チェックしてみよう。」
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29.中国は世界一がいっぱい

所長:「時速430kmのリニアモーター列車に乗ったんだってね?」
順子:「そう、上海から空港まで約30kmを8分で一等車でも1400円よ」

所長:「車で走れば1時間はかかるから世界一の早さだ」
順子:「北京オリンピックまでにはあと千q延長する予定みたい」

所長:「それは実現が厳しそうだけど、ぜひ乗ってみたいね。乗り心地は?」
順子:「車内に速度の表示版があるんだけど、それとの記念撮影を終えて、座ったらもう
  着いていて、あまりに早すぎて、景色も乗り心地も分からなかったわ」

所長:「つまり、乗った、写真を撮った、座わった、着いた、以上で8分です、という感じ?」
順子:「そうなのよ、またすごいのが、森ビルが3年後に世界一高層のオフィスビルを上海
  に500億円で作るそうよ」

所長:「総工費もかなり安い。人件費が日本の10分の1だから、ユニクロをはじめ多くの会
  社が中国の無尽蔵の労働力を使って作っている。」
順子:「人口が13億人もあって世界一だし、上海の人口も17百万人だと言われている」

所長:「世界一の都市になるのもすぐだね」
順子:「統計はないけど自転車の数も世界一だと思うわ」

所長:「そうだよね、信号が変わると競輪競技のように自転車が飛び出してくる」
順子:「さらに交通事故も世界一だって。人口が多いからと思うかもしれないけど、一台
  あたりの事故率は日本の10倍というから怖い」

所長:「交通違反も多く、車の割り込み、幅寄せは凄くて僕も何度も冷や汗をかいた、あれ
  じゃ事故が多いのもうなずける」
順子:「中国では交通事故の増加が社会問題になっているそうよ。それでも日本の会社
  は中国へ行くのね」

所長:「人件費が安いし、特定の地域で税金の免除もあって、2年間税金ゼロで、あと3年
  は半分というのもある」
順子:「5年分税金が免除されれば、人件費も安いからお金がかなり貯まるはね」

所長:「日本から行って中国で上場したような会社もあるから、チャンスはまだあるよ」
順子:「九州の福岡からだと1時間30分で行けて、東京より近いからますます中国進出は
  増えるだろうね」

所長:「空港からも近いしビジネスにはいいね。中国に進出しようか?」
順子:「その前に中国語と車の運転をマスターしないとね!」

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30.むかしの金持ちは今・・

所長:「10年位前は街のビルを見る度に同じ数の億万長者がいるんだとうらやましく思って
  いたんだけど・・」
順子:「今は同じ数の借金に悩む人がいる?」

所長:「特に新しいビルのオーナーは、10年以上地価が続落し賃料が下がっているから
  借金の返済が大変だ」
順子:「デフレだから相続税を納める人の割合もこの10年間減っていて昨年は100人につき
  4.5人だそうよ」

所長:「でも申告した一人当たりの遺産は2億4千万円だから、日本の家計の平均貯蓄
  (1460万円)の16倍。あるところにはあるね」
順子:「へー!平均貯蓄がそんなにあるんだ」

所長:「心配しないで、全体の平均は何百億も持っている大金持ちがいるから、その分かさ
  上げされて高いけど、最も人数が多い貯蓄額は400万円だから」
順子:「ところで相続申告のうち30%弱に税務調査があって、調査の結果90%弱には申告
  修正がある」

所長:「調査があれば、ほとんど修正があるという事だね。」
順子:「しかもそのうち20%は悪質な財産隠しがある」

所長:「例えば家族名義で分散して新幹線で遠くに預けるなんてのもあるらしいけど」
順子:「それは税務署が家族別の名寄せをすれば判ってしまう」

所長:「国税局が公表してた財産隠しで、海外資産を除外して申告したというのは税務署も
  よく判ったね」
順子:「税務署はすべての資金の流れをコンピュータで追及するからね。大きな金額が抜け
  ていれば判るわ」

所長:「見つかった時の罰金もサラ金より高いからきちんとしたほうがいいと言うことだ」
順子:「相続税の納付額も減ってきているけど、収入も減っているから納税は大変ね」

所長:「税金を納める人も財産は有るけど現金がないから、土地を物納する人が多くて、国
  も処理に困っているようだ」
順子:「国は物納不動産を民間に売却しているんだけど、売れ残りが東京ドーム200個分ぐ
  らいあるみたい」

所長:「政府も不良資産をいっぱい抱えているけど、税金でチャラにしようとしているし」
順子:「大企業の借入金免除はよくあるけど、最近は中小企業の借入金免除も多いみたい」

所長:「鎌倉時代に庶民の借金を免除する徳政があったけど、僕の借金も免除してくれたら  うれしいな」

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31.会社の寿命は7年?

所長:「会社の寿命は30年と言われて久しいけど最近では10年は確実
  にきっているよね」
順子:「日経ビジネスによると日本企業で約7年、米国企業で約5年ということよ」


所長:「短すぎ!。IT時代はチョット油断するとすぐダメになる」
順子:「最近は倒産もかなり減ってきているみたいだけど原因は何が多いの」

所長:「やはり販売不振、その結果赤字累積という不況型倒産が80%を占めるそうだ」
順子:「売上を増やすことがとても難しいし、もうかる様になるとすぐにマネをする会社が現れ
  て、採算が悪くなる」

所長:「競争相手が増えると得意先から値下げや、支払いの延期の要求が増えて資金繰り
  が悪くなっていく」
順子:「銀行も元気のない会社には貸さないから、高利貸やサラ金系から20%以上の高金
  利で借りるようになる」

所長:「日本の中小企業の利益率は2%ぐらいしかないから、20%の高利借金をしたら借入
  がドンドン増えていく事になる」
順子:「最後は高利借入を返すためにまた借りるという悪循環ね」

所長:「そして自己破産をする事になるんだけど、破産するにも裁判所や弁護士への支払い
  が最低でも百万はいる」
順子:「そのお金がないと破産も出来ないのね。破産するためにお金を残しておかないと!」

所長:「地獄の沙汰も金次第だね。でも自己破産をすると返済しなくて良いし、サラ金からも
  督促されないし、借金もチャラになる」
順子:「良い事ばかりでなくて不利な事もあるんでしょ」

所長:「個人では会計士、弁護士、税理士や会社の役員になれない!」
順子:「私たちは自己破産は出来ないわね。」

所長:「でも医師、看護婦、薬剤師、宗教法人の役員はそのまま仕事が出来るんだよね」
順子:「彼らはお金の問題は関係ないと思われているからかな?」

所長:「それから長期旅行が出来ないし、いわゆる『ブラックリスト』に7年ぐらい登録される
  から、借入や、クレジットカードが持てない」
順子:「自己破産した人も昨年だけでも約25万人いるから実は近所にいっぱいいるのね。
  会社を倒産させないようにするにはどうしたら良いの」

所長:「資金繰りをきちんとして、いつもどうしたら利益が上がるか考えながら仕事する事
  だね」
順子:「具体的にはどうすればいいの」

所長:「まず僕に顧問料を払うことだよ。そしたら教えてあげる」
順子:「・・・」
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32."若返りビジネス”はますます繁盛

所長:「近視のメガネをかけなくなって、5歳は若返ったね?」
順子:「いつもメガネやコンタクトを手放せなかったけど、レ−シック(近視手術)をして快適よ」

所長:「最近では多くのプロゴルファーやスポーツ選手が近視手術を受けていて一般的
  になってきたね」
順子:「手術代は25から45万円と言われているから、一生で使うコンタクト代を考えたら
  近視手術は早いほどお得だわ」

所長:「貴女の場合はメガネでも何でもすぐ失くすから絶対お得だね。でも僕の知り合い
  も60歳で手術した人もいるし、最高齢では70歳の人もいるそうだ」
順子:「医療費控除も受けられそうだし、でも手術に合わない人もいるから、気を付けな
  いと」

所長:「昔、不老不死の薬を探しに中国の始皇帝が使者を日本へ送った話は有名だけど、
  最近若返りサプリメントにも凝ってるね」
順子:「ビタミンCは皮膚のしみを防ぐし、ビタミンBは皮膚の健康に良いし、ビタミンAは
  疲労回復に効果があって・・・」

所長:「分かった分かった。いったい一日に何種類飲んでるの?」
順子:「10種類ぐらいかな?でも水も硬水を1日に2リットルは飲まないといけないのね」

所長:「僕も飲ませてもらったけれど、美味しくないよね。お腹をこわしそうだったよ」
順子:「日本で一番長生きの地域は沖縄なのね。沖縄っていうのはご存じのように、石
  灰石や鍾乳洞がたくさんあって水は硬水なのね。美しくなる水もあって・・」

所長:「分かった!健康ビジネスの市場規模って120兆円とか言われているけど」
順子:「私がいっぱい利用しているから?」

所長:「それもあるけど、同じように考える人がこれからもたくさん増えるのは確実だ」
順子:「日本は世界の先頭を切って老人大国になるから、若返りビジネスはますます繁
  盛するわ」

所長:「アンタイエージング・メディスン(若返りの医学)も最近は多くなってきていろいろ
  な本や商品が出てきている」
順子:「でも効果が疑わしい物も多くて、先日も新聞で効果がない商品を特集していた
  わ。
  ところで始皇帝は不老不死の薬を見つけたのかな?」

所長:「結局見つけられなくて、使者は不死の薬を求めて山で死んだ事から、その山を
  不死山=富士山という伝説があるそうだ」
順子:「へー!もう少し経つと高いけど若返りの薬ができて、自分の好きな年齢になれ
  るそうよ」

所長:「それってお金が無くなったら元に戻る?
  現代版、浦島太郎だね」

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33.会計士の生きる道

所長:「西武鉄道の虚偽記載の話が出てから、カネボウ、日本テレビ、三谷産業とぞろぞろと
  出てくるね」
順子:「私たち資本主義を生きるものにとってとても重要な裏切りだわ」

所長:「西武鉄道の問題で株価が3割以下に目減りした株主は大変だけど担当の会計
  士も大変だろうな」
順子:「いろいろな責任問題もあるでしょうし、影響が大きいわね」

所長:「会計士は株を買う投資家が判断する上場会社の決算書が適正だと証明するわ
  けだけど」
順子:「今回は、それ以前の上場している資格がないという話だから複雑だ」

所長:「そういえば、最近、会計士2次試験の発表があって今年は会計士の卵が昨年よ
  り9%増えて1400人になったそうだ」
順子:「会計士になるための大学院も今年から始まったし、競争相手がどんどん増えてい
  くわね」

所長:「むかしは僕のような貧乏学生でも頑張れば何とか合格できたけど、今はお金が
  ないと難しい」
順子:「会計専門学校へ行かないとまず合格しないし、これからは試験制度が変わって
  大学院へ行かないと会計士になれなくなる」

所長:「今、医者になるには医学部へ行って国家試験を受かればなれるけど、会計士や
  弁護士も同じようになる?」
順子:「勉強期間が長くなって、大学院、専門学校とお金がかなりかかるわね」

所長:「多分学費だけっでも最低300万円ぐらいはかかる。しかし世界的な資格試験の
  傾向だから仕方ないと思うけど」
順子:「でもアメリカは日本の会計人の5倍以上いるんじゃない」

所長:「だから、普段はタクシーの運転手をしていて、確定申告時に開業すると言う嘘の
  ような会計人もいるみたいだ」
順子:「日本もそうなるのかしら?」

所長:「このまま合格者数が増加して行ったらそうなるんじゃない」
順子:「でも、お客様の立場から考えたら、競争があればサービスもよくなるし、安くなる
  から嬉しいわ」

所長:「我々の立場からすると、合格するのに大金がかかって、競争相手が増えて、
  料金は安く、責任は重くなるってこと?」
順子:「そう!だから、何か他に一芸を持たないとこれからは難しいんじゃない?」

所長:「そういえば、吉本興業に登録している会計士や弁護士がいるらしいけど、チャレ
  ンジしようか?」
順子:「でも、吉本へ入るにも予備校があるそうよ!」

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34.株で大もうけするのは?

所長:「ネット証券会社が個人株売買に占める割合が70%近くになってきてるんだ」
順子:「急速に伸びているわね」

所長:「さらに激しくなっているのは、オンライン証券間のシェア争でこの半年でかなり差
  がついたみたいだ」
順子:「オンライン証券は割安な手数料と手軽さでシェアを拡大してきているけど良い事ば
  かりではなさそうね」

所長:「そうなんだ。気軽に取引が出来るから売買の回転が速くなって、結局多くの投資
  家が損してしまう」
順子:「それで各証券会社が過去最高益を更新しているのね」

所長:「株の価格は日経平均を見ると1割程度しか上がっていないのに、収入が倍になっ
  たような証券会社も有る」
順子:「でも日経ビジネスに紹介されてた人は元手が数百万で2億円もうけたと言って
  たわ」

所長:「最近もうかっているのは、一日に何回も売買するデイトレーダーが多い」
順子:「証券会社の手数料が安いから出来るのね」

所長:「買ってから3%値上がりして売れば確実に利益は取れるから、価格が上下する
  株を選べば良いと言うことだ。会社の業績の良し悪しはあまり関係ないんだ。」
順子:「株で億万長者世界2位になったウォーレンバフェットは少数の株に長期的に投資
  して財産を増やしたのだけれど、今は難しいのね」

所長:「長い目で見るとどちらがもうかるか分からないけど、株で損しても今年から3年間
  は次の年の利益と相殺できるから、思い切って出来るね」
順子:「株の売却のもうけの税金は当分10%だから、ほかの給与所得なんかと比べると
  有利だし」

所長:「購入価格1千万円までは非課税という制度もあるね。僕もチョッと買ったんだけ
  ど・・」
順子:「もうかると税金はゼロだけど、あなたのは買った株が値下がりしてるんでしょう?」

所長:「良く判るね。お客さんでもこのパターンが多いんだよね」
順子:「書店に行くと株の本がベストセラーになってるわね」

所長:「『株で3千万もうける方法』とか『株が好き』なんていうのもある」
順子「へぇ〜3千万円かあ。話が小さいわね。」

所長:「えっ?」
順子:「私はすでにウォーレンバフェット並み鑑定眼で長期的に高騰する優良株を見つ
  けたわ」

所長:「そ、そんなのあるの?」
順子:「あ・な・た・です! 値上がり間違いない!保険も掛けてるし!」

所長:「複雑な気持ちだな」

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