「聖アントニウスの誘惑4」 MashudaBBS2004.08.15-08.19
2004.08.15NHK杯 青野VS田村 対ゴキゲン天守閣美濃
角換り腰掛け銀の楽しみ
 
銀河戦 屋敷VS深浦 手損角換り腰掛け銀
見える定跡と見えない理論
屋上遊園の船
横歩取り85飛の仮装大会 2004.08.12銀河戦羽生VS飯島
アテネオリンピックと銀河戦 人生最良の1秒

2004.08.06王将戦二次予選 郷田真隆VS屋敷伸之
 ゴーダ病1-4

バタフライ幻想
「体操ニッポン」の必殺技「ウンコ座り戦法」
王位戦第3局 回想4 タキオンの寄せMF15
 
シンクロナイズド・ブレーンズ


王位戦第3局 回想4 タキオンの寄せMF15 シンクロナイズド・ブレーンズNo: 6281 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/19 Thu 11:05:30

谷川応援HPに昨日UPされた2004年8月7日(土)「第31回近鉄将棋まつり」リポートよれば、谷川浩司は午後3時からのトークコーナーで王位戦第3局についていろいろ語った。
当家が翻訳するとこうなる。
1=手損角換りのつもりでいたが羽生の78金を見て6手めに54歩を指した。正直に言えばマシュダ一家分析通りこれが実力を顧みない敗着。
2=でも羽生はもっと腰抜け。俺の54飛から逃げた。
3=28飛の代りに56歩でなんとかカッコついたというのは主催紙向けコメント。
4=俺は化石か?
谷川が話す内容を見る限り化石そのもの。老人の繰り言でもここまで同じネタを出さない。
谷川がなぜ「羽生将棋がすでに古いなら自分は化石」と述べたのか?
化石とはほぼ同時間の当家の分析で使った比喩。
当家愛用レンタル掲示板は7分遅いタイムでUPされるので2004/08/07 Sat 14:57から谷川は近鉄百貨店阿倍野店の便所でMashudaBBS2004をチェックしていたのであろうか?
そうではない。谷川と当家は脳味噌がシンクロしているので同じ言葉が同時間で思いつく。これをシンクロナイズド・ブレーンズと言う。オリンピックの新種目になるかもしれない。

谷川が言いたいことは一言で済む。なぜ羽生は逃げたのかと怒っている。
羽生も最近怖がっている。王位戦第3局では谷川が二枚オチでも勝てる変化までUPしてしまった。
投稿者:マシュダ一家 04/08/05 Thu 12:08:39
MF15 中空三角理論「飛車角いらない。貴様には二枚オチで十分篇」
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽5四歩
▲2五歩 ▽5五歩 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽5二飛
▲6九玉 ▽6二玉 ▲4八銀 ▽7二玉 ▲6八銀 ▽8二玉
▲2八飛 ▽2三歩 ▲4六歩 ▽3五歩 ▲4七銀 ▽5四飛
▲6六歩 ▽7二銀 ▲7九玉 ▽2四飛 ▲2五歩 ▽3四飛
▲9六歩 ▽9四歩 ▲7七角 ▽4二銀 ▲8八玉 ▽5三銀
▲3八飛 ▽1四歩 ▲3六歩 ▽同 歩 ▲同 銀 ▽1三角
▲3五歩 ▽7四飛 ▲6七銀 ▽3四歩 ▲4八金 ▽3五歩
▲同 銀 ▽3四歩 ▲同 銀 ▽4六角 ▲4三銀成 ▽3七歩
▲同 金 ▽3四飛 ▲3五歩 ▽同 角 ▲4六金 ▽同 角
▲3四飛 ▽4三金 ▲3二飛成 ▽1九角成 ▲4三龍 ▽4二金
▲4九龍 ▽4八歩 ▲3八龍 ▽3三桂 ▲3一飛 ▽4五桂
▲5八銀 ▽4六馬 ▲4七歩 ▽1三馬 ▲1一飛成 ▽5七桂成
▲1三龍 ▽5八成桂 ▲投了
80手で後手の勝ち


こんなんでホント勝てるか?と実は谷川も呆れているかもしれない。
ならばアレを思い出して欲しい。
日時:2004.06.25
棋戦:王座戦準々決勝
戦型:相掛かり棒銀
先手:森内俊之 竜王・名人
後手:谷川浩司 王位・棋王
▲2六歩 ▽8四歩 ▲2五歩 ▽8五歩 ▲7八金 ▽3二金
▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽2三歩 ▲2八飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲8七歩 ▽8四飛 ▲3八銀 ▽3四歩
▲2七銀 ▽4一玉 ▲3六銀 ▽6二銀 ▲2五銀 ▽5一金
▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 銀 ▽4四角 ▲2三銀不成▽2七歩
▲同 飛 ▽2六歩 ▲3二銀成 ▽同 銀 ▲2八飛 ▽8五飛
▲7六歩 ▽8八角成 ▲同 銀 ▽2五飛 ▲1六角 ▽2二飛
▲3四角 ▽2七歩成 ▲2三歩 ▽同 飛 ▲同角成 ▽2八と
▲2二飛 ▽2三銀 ▲同飛成 ▽3一歩 ▲2八龍 ▽3三桂
▲2四歩 ▽4五桂 ▲5八銀 ▽8四角 ▲5六金 ▽9五角
▲6九玉 ▽3七桂成 ▲同 桂 ▽2七歩 ▲3八龍 ▽2八角
▲9六歩 ▽8四角 ▲4五桂 ▽1九角成 ▲3四龍 ▽投了
71手で先手の勝ち

谷川はこの将棋も1手バッタリで負けたと言ったのであろうか?
当家の当日の分析ではもっと早く負けている。昨年の王位戦を思い出して欲しい。堆積した箇所に穴がある。そこにアクが溜まって燃える水となる。

例の二枚落ち冗談変化だが、タキオンの寄せでは王位戦第45期七番勝負第3局MF15の裏番組篇ではこうなっている。

日時:2004.08.05
棋戦:マシュダ一家青春杯裏番組 MF15の完結篇
戦型:中飛車 大駒ぶったぎり「タキオンの寄せ」
先手:国産ブーハ
後手:日産タニー
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽5四歩
▲2五歩 ▽5五歩 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽5二飛
▲6九玉 ▽6二玉 ▲4八銀 ▽7二玉 ▲6八銀 ▽8二玉
▲2八飛 ▽2三歩 ▲4六歩 ▽3五歩 ▲4七銀 ▽5四飛
▲6六歩 ▽7二銀 ▲7九玉 ▽2四飛 ▲2五歩 ▽3四飛
▲9六歩 ▽9四歩 ▲7七角 ▽4二銀 ▲8八玉 ▽5三銀
▲3八飛 ▽1四歩 ▲3六歩 ▽同 歩 ▲同 銀 ▽1三角
▲3五歩 ▽7四飛 ▲6七銀 ▽3四歩 ▲4八金 ▽3五歩
▲同 銀 ▽3四歩 ▲同 銀 ▽4六角 ▲4三銀成 ▽3七歩
▲同 金 ▽3四飛 ▲3五歩 ▽同 角 ▲4六金 ▽同 角
▲3四飛 ▽4三金 ▲3二飛成 ▽1九角成 ▲4三龍 ▽4二金
▲4九龍 ▽4八歩 ▲3八龍 ▽3三桂 ▲3一飛 ▽4五桂
▲5八銀 ▽4六馬 ▲4七歩 ▽1三馬 ▲1一飛成 ▽5七桂成
▲1三龍 ▽5八成桂 ▲5四歩 ▽6九銀 ▲5三歩成 ▽7八銀成
▲同 玉 ▽6九銀 ▲8八玉 ▽7八金 ▲9八玉 ▽7七金
▲同 桂 ▽9七香 ▲同 玉 ▽7九角 ▲8六玉 ▽1三角成
▲4二と ▽5七馬 ▲5二金 ▽6六馬 ▲7五銀 ▽6七飛
▲6六銀 ▽同飛成 ▲6五金 ▽7五銀 ▲同 金 ▽7八銀成
▲6五桂 ▽7七龍 ▲8五玉 ▽8七龍 ▲8六金 ▽9三桂
▲9四玉 ▽8六龍 ▲8四銀 ▽7四金 ▲7三銀不成▽同 銀
▲同桂成 ▽同 金 ▲投了
122手で後手の勝ち

解題 MF15は羽生が86角と逃げるキッカケとなった最初の変化。
基本コンセプト
1=後手の戦略は56歩からと金攻めを示唆して先手の攻め54歩を誘うこと。
2=誘惑の軸は先手の龍を13地点へ誘うこと。すでに仕掛け済み。
3=必殺技97香を見せつけ序盤96歩を先手の敗着とする。
4=序盤94歩が実は後手の勝因だったという劇的な幕切れ。


バタフライ幻想 「体操ニッポン」の必殺技「ウンコ座り戦法」No: 6280 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/18 Wed 13:48:00

柔道と体操と水泳の国ニッポン。
懐かしい響きが戻ってきた。 体操王国ニッポン。
メルボルン、ローマの小野喬、小野門下の遠藤幸雄が日本中を熱狂させた東京大会。いずれも0.05差であった。そして世界中をアっと言わせた1972年ミュンヘン大会の塚原光男。
審査員に有無を言わせぬショッキングな鉄棒最終盤。世界中で「ムーンサルト」と絶賛され、日本では「月面宙返り」の渾名で親しまれた大技。
異様な光景であった。審査員には「後方抱え込み2回宙返り1回ひねり下り」と瞬時に分析され加点される。塚原は9.90。
あの超絶技巧はなんだったのだろう?
それまでの体操史上最高の瞬間であったことは間違いない。 驚いたという記憶だけは鮮明に残る。ところが誰もがマネするようになると「あの時の驚き」を知らない後世の者には当たり前にしか思われない。現在審査上の「月面宙返り」への評価は冷めた恋愛。
塚原は自己流で「月面宙返り」を創案した。自己流とはおよそ天才が生まれる必要条件のひとつ。カザルスもドミンゴも全くの自己流で世界観を変えた。ところが塚原は自己流がもう通用しないカモというジレンマを持っていた。これはどの世界でも同じ。自己流とはやがて最初の基本に吸収されてしまうため。だから堅固な基礎から始めようとしたのが再生版「体操ニッポン」であった。これは共産圏ではバレエでも体操でも徹底的に行なってきた手法。
ロス大会では森末慎二が「後方二回宙返り腕支持」で10点満点の金であった。当家は断言するが森末にはミュンヘンの塚原スペシャルほどの衝撃度はない。塚原の衝撃度は点数など越えている。初恋の記憶。現在森末と同じ事をやっても8点程度にしかならない。これは森末本人さえ自虐気味に喧伝している。その森末が昨日テレビでバラした日本チームの高得点の秘密は着地の姿勢。ミュンヘンの塚原スペシャルは着地に成功していれば10点満点だったかもしれない。着地失敗は0.1のマイナスだが逆に成功すれば0.05の印象加点が有り得る。小野が泣き、遠藤でソ連からクレームがついた0.05の誤差を着地で帳尻あわせてしまおうというのが基本戦略。着地を成功させることで審査員の心の中で僅差を大差にしてしまおうと読んだのが新生ニッポンであった。羽生の終盤術の帳尻あわせとソックリ。
こうして編み出された「体操ニッポン」の必殺技が「ウンコ座り戦法」。
日本人選手は着地の時かならず洋式便所に座った姿勢を取る。当家では「洋式便所万歳」と呼ぶ。和式便所から洋式便所に変えたときに当家のジっちゃんがそこで体操選手の着地のモノマネをしていた光景とソックリであったため。
アレは意図的な戦略であったと森末慎二に言われてみると謎が氷解した。「ウンコ座り戦法」では重心が低いので「よろめき」によるマイナス点の印象が減少する。こうして技術面におけるミスを緩和した。すると本演技の方も印象が換って加点対象となってしまうというカモフラージュ。
当家では痔を病むジっちゃんの苦肉の大技であったが「体操王国ニッポン」はナンのためにウンコ座りで技術をゴマカシたのか?
体操王国ニッポンが自己正当化に使った言葉は一言で「美」。基本的な美を護るためにミスをしないと言う弁護法。棋士で言えば羽生がまさにソレ。
ところがこれは日本人が自ら導いた結論ではない。
西洋人ならば日本の体操選手は胡蝶のように舞うと必ず表現する。
西洋人はマダム・バタフライを日本人に押しつけようとした歴史がある。西洋には力があり、東洋には美があるというステレオタイプを彼らは好む。それで対等の関係であるとゴマカすため。これは彼らの古典定跡。本当はイエローモンキーと思っている。猿ではアンマリなのでせめてチョーにしてあげようと彼らは言っている。だからバタフライなんだと。 本当は力のない美など彼らは最初から認めない。
100年経っても蝶々夫人と心象風景はかわらない。
平泳ぎで金を取った北島康介が「チョー気持ちイー」と叫んで自国民から反感を買ったのはそのような自虐ニッポンを想起させるためであった。あれはどうみても筋肉ガエルがガニマタで射精している顔にしか見えなかった。
逆に銀で終わったバタフライの山本貴司の「気持ちイーッス」はほどよい心地よさを共有させる。バタフライという泳法は見た目腕力勝負。水をブったたいて進むのがバタフライという野蛮な泳法だが、昨日は米国のマイケル・フェルプスに0.52差で負けてよかったと国民は思っている。バタフライなどで勝ってしまったら今度は体操チームがなんと言われるかわからない。バタフライならまたかで済むが、スネークなどと呼ばれたらオシマイであろう。日本では猿を蛇にしていると思われる日がやがて来る。全世界の人々が手にするデジタルカメラは日本製と彼らは知っていても、これは蛇になった猿が作った機械だと審査員は思っている。
空のチョーには美を、水のチョーには力を。
チョーが4年後に中国でヘビになっている風景を想像してみよう。
吉永小百合がCM用にバタフライで本当に泳いだ時の違和感を覚えているだろうか?
なんか無理がアルなと。


2004.08.06王将戦二次予選 郷田真隆VS屋敷伸之 ゴーダ病1-4No: 6279 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/17 Tue 03:17:47

ゴーダのボヤキは悪質。東急将棋まつりでは公衆の面前でボヤキまくっていたのがゴーダであった。
本物の郷田in渋谷東急百貨店「どっこがオカシかったのカナーX5回」
(森内に王手を一回もかけられずにボロ負け後のボヤキ)
対局態度も悪い。負けそうになるとすぐに頭に手をやって「アチャー」という顔をする。

昨晩の王将戦二次予選ではもっとヒドイ。
スカタローの証言を仕訳すると郷田は最終盤で以下のようにボヤいた。
ゴーダ1「ハヒー」
ゴーダ2「イヤーひどいネ」
ゴーダ3「本当にダメだ。ダメすぎる」
ゴーダ4「モー死んでよし」
確かにゴーダ病そのものの口癖のため、著作権はない。
この4つのボヤキだけで郷田は屋敷に勝ってしまった。
屋敷勝ち宣言をしていた当家はボロ負けと言って良い。
一番喜んでいるのは神崎であろう。
そこで神崎には対ゴーダ戦で以下のようにボヤキを入れていただきたい。
神崎1「パピー。イヤードヒー」
神崎2「コリャダメやん。アホ投げせなアカン」
神崎3「モー死んでヨッシー、ハブヨッシー・ハ・ルー」
神崎4「えーっと。王将だれやねん? 森内ウッチー、おーショーカ」(アクビして負ける郷田)


アテネオリンピックと銀河戦 人生最良の1秒 No: 6278 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/17 Tue 00:38:07

このような1秒を共有体験できることは珍しい。
15日のアテネオリンピックでの女子52キロ級。
横沢由貴がキューバのサボンに有効を取られそのまま負けと思った瞬間であった。残り1秒という絶体絶命の際で鮮やかに大技の釣り込み腰が決まって大逆転の1本勝ち。
横沢由貴は決勝で中国のセン東妹に負けて銀メダルであったが、あの釣り込み腰はそれ以上の感動を与える。この衝撃体験はアテネオリンピックの最上の場面かもしれない。水泳でよくみかけるジワジワ迫る「前畑ガンバレ方式」ではなく、「アッと驚くタメゴロー」であった。球技ではよくみかける一打逆転でもここまで驚かない。
この1秒を体験するためだけに心技体を鍛えたと言っても決して大げさには聞こえない。それほど美しい瞬間。
このようなものを全世界衛星中継で同時間に共有できるからオリンピックには誰もが熱狂してしまう。
アテネという都市は一度行けば実感できるが世界で最も空気が汚い。
山に囲われ排気ガスが逃げない都市。光化学スモッグで目がすぐに痛くなる。
アクロポロスの丘の下のプラカ地区はその空気並に汚い。
このようなモノはオリンピック報道では隠す。
東京オリンピックでも同じことがあった。戸田ボートレース場への道路に街路樹を植えて汚い家を見せないようにした。
オリンピックが終わるとどこでも殺風景となりペンペン草がよく似合う風情となる。
こうした仮装大会をも容認しているのは、1秒以内の世界。
0.01秒単位の感覚がないとオリンピックではない。
将棋の1手の残り時間30秒などあまりに多すぎる。タイトル戦の最終盤1分将棋で「時間がなかったので」などと言うコメントは甘すぎる。10秒あれば十分。物理的には1秒もあれば余裕で1手指せる。9秒と読まれて最後の1秒で指せるのが将棋。
銀河戦には熱戦の好局が多い。 昨年の頂上が康光。森内は自分より強いと認めた棋士が康光なので、銀河戦を史上最強棋士決定戦としてもおかしくない。


横歩取り85飛の仮装大会 見える定跡と見えない理論 屋上遊園の船
2004.08.12銀河戦 羽生VS飯島 横歩取り85飛
No: 6277 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/16 Mon 23:50:22

最近横歩取り85飛はトップ棋士の間で棋譜のレベル低下をゴマカす為に選択される。逆に下位レベルだと自分の力以上の棋譜を商品としてアピールすることができる。構造が単純な為に途中まで予習だけでカッコがつくため。実戦における紛れが少ないということ。だから下位棋士でもなんとかなる。途中までヒトマネ手順なので上手の手練手管が通用する前に作戦勝ちで押しきれる場合もある。下記棋譜で飯島は健闘。このような研究将棋を嫌って飯島から逃げた先崎のような棋士もいるが、研究から外されて飯島は子供にされてしまったのがNHK杯であった。羽生は子供相手に逃げない。羽生もよく知っている将棋。64手めまで後手が羽生ではないかと思うほどよく出来た工作手順。後手は大駒二枚なくとも戦える。このあと72手め69銀でも飯島が勝ちきるのは難しいが、ここまで羽生相手になんとか1手違いの将棋を作成できたというのも飯島の力ではなく150人編成による組織定跡を使ったため。
森内でさえ横歩取り85飛だけは例え指さなくとも予習を欠かさないほど。だから何も知らないで途中までハマルとトップ棋士も奨励会員に負けるかもしれない。
なぜこんなことが横歩取り85飛で通用してしまったかと言うと当家が何度も分析証明したように構造が単純なため。横歩取り85飛でもっとも複雑そうな重層構造をもつ66手めの局面でさえ当家の理論では後手からの駒アタリは2としか見做さない。恐らく羽生ならこの局面で負ける気はしないはず。いざとなれば入玉できるため。当家ならばこの定跡なら最初からは74地点しか直視しない。おそらくこのような数え方はモノマネ定跡の表層だけみたのではわからない。写真に撮れないのでね。だから理論という見えない定規が必要となる。
別な側面。
ここまで150人が何年も指し継いできていまだに全駒を使える将棋が指せないということを彼らはどう思っているのであろう?
こう言う見方はできる。横歩取りとは大衆演劇。ドサ回りの新国劇でも見えすいた切った張ったが好きな客層はいる。ところが連盟棋士は「横歩取りはプロ好み」と言っている。この勘違いは東京では顕著。
東急将棋まつりが典型。連盟棋士は客と一線を引いて遠い所に飾られている。この見えない境界線を打開しようと郷田でさえいやいやながら集団じゃんけんサービスで自分の扇子を提供した。だが郷田の心はかえって冷めて見える。棋士が自ら作った偶像を破壊するのは角換り腰掛け銀より難しい。
見えない境界線は連盟棋士自ら自己保身のために引いてきた。
自分達だけは隔世世界で世間にわからない難解なことをやっていると。
だから深浦までもが郷田は伝説の棋士などと言う。誰もそんなこと信じてない。コイツはデブのメガネですと言えば見たマンマなので拍手喝采であったろう。
現実世界と砂上のお座敷との違いを二枚の写真に撮るとこうなる。
東急デパートの対局室。
森内しか見えない郷田が正面へおじぎもロクにできずに座る。
対局室のすぐ裏手にある屋上遊園。そこのベンチに浮浪者が寝ている。
このヒゲモジャのオッサンに着物を着せて対局室に寝かせたら升田幸三にみえるかもしれない。
連盟棋士の背後の境界線は目に見える。そしてヒゲモジャと東急デパートの境界線も見える。だから写真に撮れる。
東急デパートの屋上遊園には船がある。子供が本物の船と思って乗船する。ところがヒゲモジャはそこに入ってはいけない。
社会のルールでは船上のヒゲモジャを写真に撮れないのであった。
そこで店長が気を利かせて毎日来るそのヒゲモジャに交渉した。
どうせ来るなといえば人権侵害だと言われて店の顔に傷が付く。
そこでこう言った。
海賊船長の服を貸すからあの船で毎日寝てくれと。
するとヒゲモジャの海賊船長を見るために遠方からツアーも出来てしまった。
こういうオチが撮れるのはヒゲのカメラマン氏であろう。

放映:2004.08.12
棋戦:第12期 銀河戦 決勝トーナメント 1回戦 第3局
戦形:横歩取り85飛
先手:羽生善治王座
後手:飯島栄治四段
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩
▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △3三角 ▲3六飛 △4一玉
▲8七歩 △8五飛 ▲2六飛 △2二銀 ▲6八玉 △6二銀
▲3八銀 △7四歩 ▲3六歩 △7三桂 ▲3七桂 △5一金
▲4六歩 △5五飛 ▲4五歩 △5四飛 ▲3三角成 △同 桂
▲6六歩 △2四歩 ▲8二角 △9二香 ▲9一角成 △5五角
▲6七金 △2五桂 ▲4八金 △8六歩 ▲同 歩 △3七桂成
▲同 銀 △8七桂 ▲9二馬 △9九桂成 ▲5六香 △8九成桂
▲7八銀 △8八成桂 ▲4六桂 △同 角 ▲同 銀 △3四桂
▲2九飛 △4六桂 ▲5四香 △5五桂 ▲3五角 △4七香
▲3七金 △5八桂成 ▲同 玉 △7八成桂 ▲5三香不成△同 銀
▲同 角成 △6二銀 ▲2一飛 △3一香 ▲5四馬 △4九銀
▲同 飛 △同 香成 ▲同 玉 △6七桂成 ▲3五香 △5八飛
▲3二香成 △同 玉 ▲2二飛成 △同 玉 ▲2三歩 △3二玉
▲4三馬 △同 玉 ▲4四銀 △3四玉 ▲2六桂 △2三玉
▲3四銀
まで97手で先手の勝ち


角換り腰掛け銀の楽しみ 銀河戦 屋敷VS深浦 手損角換り腰掛け銀No: 6276 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/16 Mon 01:16:36

角換り腰掛け銀は飽きない。その形式美と華麗な変化の多用さにおいて横歩取りなど問題にならないほど複雑で全駒駆使の美に充ちている。
屋敷が深浦相手に凄いことをしている。最近絶好調の屋敷の才気爆発であろう。
57手めの15角がハイライト。奇しくもマシュー85飛の白眉桂捨てと同じ57手めの驚きの妙技。これは同香でも先手の攻めは切れない。かなり面白い手損角換り腰掛け銀の同型からの派生変化。
屋敷、竜王戦はさぞ無念だったろう。あの日は当家も最終盤を5枚作成していたが47成桂以外なら玉は逃げて先手勝ち筋。唯一の例外が47成桂変化だったのであれを同玉と取れなかったのは仕方ない。同玉でどうするのかと思っていた矢先の事件であった。先手が苦し紛れで双頭手を放ったときは強くアクセル踏むとだけ覚えておけばよかった。
こちらの15角は入念な計画。56手めに45歩と桂馬を取っても歩を取るために角を切って13角と44歩を見せる狙い筋。屋敷の見事な7thアタック。44手めが敗因。

放映:2004.08.14
棋戦:第12期銀河戦 決勝トーナメント1回戦 第4局
戦形:手損角換り腰掛け銀
先手:屋敷 伸之 九段
後手:深浦 康市 八段

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲2五歩 ▽8四歩
▲7八金 ▽8八角成 ▲同 銀 ▽2二銀 ▲3八銀 ▽3三銀
▲4六歩 ▽7二銀 ▲4七銀 ▽6四歩 ▲7七銀 ▽6三銀
▲5八金 ▽4二玉 ▲6八玉 ▽5二金 ▲5六銀 ▽7四歩
▲3六歩 ▽1四歩 ▲1六歩 ▽9四歩 ▲9六歩 ▽5四銀
▲6六歩 ▽3一玉 ▲7九玉 ▽7三桂 ▲3七桂 ▽4四歩
▲8八玉 ▽4三金右 ▲4八飛 ▽4二銀 ▲6八金右 ▽2二玉
▲2六角 ▽3三桂 ▲1五歩 ▽同 歩 ▲4五歩 ▽同 桂
▲同 桂 ▽5九角 ▲5五桂 ▽同 銀 ▲同 銀 ▽4八角成
▲同 角 ▽4七飛 ▲1五角 ▽4五飛成 ▲4二角成 ▽同金寄
▲1一香成 ▽5五龍 ▲1四銀 ▽3二玉 ▲2四歩 ▽同 歩
▲2三角 ▽3三玉 ▲1二角成 ▽4一金 ▲2三銀成 ▽4二玉
▲2一馬 ▽5二玉 ▲3二銀 ▽同 金 ▲同 馬 ▽5一桂
▲2一成香 ▽4二金 ▲3一馬 ▽6三玉 ▲5六香 ▽4六龍
▲8三金 ▽5二飛 ▲2二成香 ▽7一桂 ▲3二成香 ▽同 金
▲同成銀 ▽8三桂 ▲4二成銀 ▽9二飛 ▲4一馬 ▽7二玉
▲5三香成 ▽4九龍 ▲5一馬 ▽8五香 ▲6九桂 ▽4五角
▲6二成香 ▽8二玉 ▲6一馬 ▽9三玉 ▲5六歩 ▽同 角
▲9五歩 ▽同 歩 ▲9四歩 ▽同 玉 ▲8六金 ▽同 香
▲9五香 ▽投了

115手で先手の勝ち


2004.08.15NHK杯 青野VS田村 対ゴキゲン天守閣美濃 No: 6274 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/15 Sun 12:20:57

田村がゴキゲンしかやらないのはそれしか指せないのだから仕方ないが、青野が58金から入るのは勇ましい。ところが対ゴキゲン天守閣美濃とは研究家にしては珍しいヒトマネ。2004.06.30竜王戦1組の羽生VS大介では羽生が対ゴキゲン天守閣美濃を見せたが25歩型に対する田村の戦略は見たとおりの74桂打一発狙い。38歩の垂らしに対する青野の対処法は正しい。即ち桂と歩3枚の交換。60手めの局面は田村は今後二度と指さない。青野は良い教師。以下はなぜか青野が漆黒の海で溺死してしまう。NHK杯が見たマンマのワイドショーとなった。教え子の女子中学生に手を出して退職した模範教師の心境であろう。近所の奥さんから「まさかあの先生が」というコメントを引き出すのがテレビだが、解説中村は身に覚えがあるのか何も言えなかった。

日時:2004.08.15
棋戦:第54回NHK杯二回戦
戦形:対ゴキゲン天守閣美濃
先手:青野照市九段
後手:田村康介五段
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽5四歩 ▲2五歩 ▽5二飛
▲5八金右 ▽6二玉 ▲4八銀 ▽7二玉 ▲6八玉 ▽5五歩
▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽3二金 ▲7八玉 ▽5四飛
▲8六歩 ▽2三歩 ▲2八飛 ▽3五歩 ▲4六歩 ▽8二玉
▲4七銀 ▽7二銀 ▲9六歩 ▽9四歩 ▲8七玉 ▽2四飛
▲2五歩 ▽3四飛 ▲7八銀 ▽1四歩 ▲1六歩 ▽3三角
▲3八飛 ▽2四歩 ▲3六歩 ▽2五歩 ▲3五歩 ▽2四飛
▲3六銀 ▽2六歩 ▲2八飛 ▽2七歩成 ▲同 銀 ▽5六歩
▲6六歩 ▽3八歩 ▲5六歩 ▽3九歩成 ▲2六銀 ▽2九と
▲同 飛 ▽1三桂 ▲2五歩 ▽5四飛 ▲6七金 ▽6四歩
▲3七銀 ▽6五歩 ▲4八銀 ▽6六歩 ▲同 金 ▽8四飛
▲5五歩 ▽7四桂 ▲5六金 ▽8六飛 ▲7七玉 ▽5四歩
▲9七角 ▽5五歩 ▲4五金 ▽5六歩 ▲5五歩 ▽9六飛
▲8八角 ▽8六飛 ▲8七歩 ▽8五飛 ▲6七玉 ▽4四歩
▲3四金 ▽4五歩 ▲5六玉 ▽5五飛 ▲同 角 ▽同 角
▲同 玉 ▽6六角 ▲4五玉 ▽4八角成 ▲7五歩 ▽4四歩
▲同 金 ▽4三歩 ▲5四金 ▽4七馬 ▲5九飛 ▽4四銀
▲同 金 ▽同 歩 ▲5五玉 ▽4三金 ▲5四銀 ▽同 金
▲同 玉 ▽4二銀 ▲5六歩 ▽6三銀 ▲投了
112手で後手の勝ち