MashudaBBS2004.07.31-08.02
相横歩取りの話

森内が明日後手番の場合
王座戦本戦トーナメント決勝は明日
2004.08.01NHK杯 木村VS富岡 相矢倉65歩型
NHK杯が眠いワケ 阿部の講座が原因
2004.07.31銀河戦 羽生中原 相矢倉グランクロス53銀 7thアタック
郷田の初手62銀最善説
12年ぶりの王将戦二次予選 神崎VSキムカズ 矢倉
2004.06.15C級1組順位戦 神崎VS石川 イビアナVS四間


相横歩取りの話 No: 6131 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/02 Mon 04:34:19

三浦のおかげで相横歩取りが再燃するかもしれない。
相横歩取りで最も有名な棋譜は羽生が名人となった年の1994年11月11日の羽生と村山の王将戦。無駄のない綺麗な駒さばきで後手の村山が勝った。
三浦のせいであの思い出も地に墜ちた。
今日見る羽生村山戦は欠陥が多い。19手めに羽生は77銀とし、21手めに74地点で飛車交換した。そして46角打からの有名な手順。この変化は後手に74歩+82銀というふたつの連動手を与え42手めで後手が手番を握るのでは後手必勝と当家は分析。当時の羽生新名人は53手めまで想定手順。アホな時代であった。だからあの頃書かれた羽生の頭脳などすでに焚書扱い。古本屋でも1冊10円で売っている。アンナ名人が谷川と同じ永世名人などでは困る。森内が今年名人位を奪取してよかった。あの将棋は羽生が指し手の変化を作成する以前の問題。
先週三浦の挑戦に深浦が19手め77桂としたのは理に叶っている。
羽生村山戦では9筋が必要ない将棋であったことも短絡的であったという印象のひとつ。連盟棋士は羽生にダマされていた。ミーハーを熱中させた羽生将棋の一面は実は将棋をカタワにしていたということ。これは現代の横歩取りでもそう。やはり目指す美は全駒駆使。横歩取りとはそこまでやってダメだったら初めて諦めるべき。それが羽生にもできなかったのだから三浦が相横歩取りを先週見せたことには素直に驚き期待もしたい。
三浦のペンタゴンホルンは相横歩取りで両端狙いの端攻めを見せた。これだけでも凄い。新作など大抵失敗で終わる。それがイキナリ成功してしまった。珍しいことでもあった。深浦の責任も大きいが少なくとも序盤の選択は往時の羽生より正しいはず。これはまだどうなるかわからない。
相横歩取りは難解。だから連盟棋士は怖くて故意に避けた。村山のように命を縮めかねない。しかし横歩取り85飛全盛時代は相横歩取りのためにあったという逆接的な見方もできる。同じパッセージが再利用できるため。


森内が明日後手番の場合 No: 6130 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/02 Mon 02:13:54

当家なら森内の相横歩取りを見たい。三浦に一番オイシイ思いをさせてしまってはいけない。ここは棋界の頂点らしく横歩売り最高の使い手に相横歩取りをぶつけてみたい。他の戦形はナベラにキッチリ指されて新装開店の森内らしさが裏目に出る。
先手の場合は飛車を振る。羽生谷川に遅れをとってはいけない。
これで負けたら渡辺明もあきらめがつくであろう。


王座戦本戦トーナメント決勝は明日 No: 6129 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/02 Mon 02:03:00

第52期将棋王座戦本戦トーナメント表を眺めて羽生がいないと思ったら、王座が羽生であったことを忘れていた。明日は日経が決勝を中継するが森内は勝つ気ない。羽生など相手しても面白くない。たまに変わったことをするかと思えば丸山のマネだったりする。
羽生の棋風に似ているのは渡辺明の方。だからコッチのカードの方が王座戦は盛り上がる。羽生が何か自分で新工夫を見せないといけない為。
互いに逃げ回って千日手でも面白いかもしれない。王者が若手に逃げ回るサマも見てみたい。
森内が挑戦者では最初から結果は目に見えている。


2004.08.01NHK杯 木村VS富岡 相矢倉65歩型 No: 6128 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/02 Mon 01:09:02

2004.08.01NHK杯 木村VS富岡 相矢倉65歩型
棋聖戦第1局の康光新作披露宴の直後だとなんと呑気な序盤かと思う。それでもキムカズは精一杯思考している。最初から想定局面だけ描いているのは富岡。34手めカッコつけて94歩だがそれ以後あまりにカッタルイ。富岡が正統派などと言うのは嘘。ただの頑固者。
49手め35歩。有名な矢倉7thアタック。解説ナカヒロは相変らず中井が畠山に勝ったことを知らない。恐らく羽生新手も知らない。中村のタコ手も知らない。ナカヒロは自分の将棋も覚えていない。それなのにかゆいキンタマだけに手が届く解説ができるのは先天的なニヒリストであるため。恐らくニヒリストに撤するともっと強くなる。わずかに迎合する隙があった為に竜王戦では阿部に破れて生涯一度あるかないかと言う挑戦を逃した生々しい記憶。ナカヒロの解説にもそれが滲む。
54手めの37銀打の局面はトミーの想定局面。中村がこれを4月にやった時の解説が富岡。
2004.04.25NHK杯1回戦 南VS中村
あの時先手の南をさんざんバカにしていたのが富岡。ムチャクチャなことばかり言っていた。その トミーが今度は中村に代わって自分が正しいことを全国民にアピールしようとしたのが本日のNHK杯。
トミーはマシュダ一家に公開決闘状を叩きつけたことになる。
残念ながら遅すぎる。貴様の挑戦などキムカズ相手で十分。当家は当時この37銀打がおかしいと言ったが、今ならもっと前の48手めの局面を作った後手がマヌケと断言する。トミーはこれで後手指せると棋譜が語る。キムカズはマシュダ一家愛読者なので当然37銀打がおかしいと知っている。だから55手めが58飛。これは18地点を死守しつつ飛車が回る手。アホなトミーが自説を曲げずに37銀とした為に呆れたであろう。対局後の顔がソレを物語っている。
少し頭を使えばマシュダ一家理論抜きでもわかりそうなモノ。3筋の歩を切り、攻めの銀と守りの銀を交換すれば後手は最初から入玉以外に勝ちめはない。先手はそれを阻止すれば自然に勝つ。それが70手めに14歩では後手は絶対に勝てない。以下はキムカズの趣味であるSM将棋となってしまった。81手め36銀打はワザとあんなことやってトミーを苛めている。こんなところは75歩で楽勝。おかげでチャンスがあると勘違いしたトミーの自虐将棋が延々と続行された。もはやNHKとは言えない。しかもデビル中田がトンマな指し手を大マジメに解説するという怪物一家のようなバラエティーホラーとなってしまった。先週の先崎に続いて富岡には今後一切NHKへの出演依頼はない。

放映:2004.08.01
棋戦:NHK杯第54回本戦1回戦
戦型:相矢倉65歩型
先手:木村一基
後手:富岡英作
▲7六歩 ▽8四歩 ▲6八銀 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽6二銀
▲5六歩 ▽5四歩 ▲4八銀 ▽4二銀 ▲5八金右 ▽3二金
▲7八金 ▽4一玉 ▲6九玉 ▽5二金 ▲7七銀 ▽3三銀
▲7九角 ▽4四歩 ▲3六歩 ▽3一角 ▲6七金右 ▽7四歩
▲3七銀 ▽6四角 ▲6八角 ▽4三金右 ▲7九玉 ▽3一玉
▲8八玉 ▽2二玉 ▲4六銀 ▽9四歩 ▲3七桂 ▽5三銀
▲2六歩 ▽1四歩 ▲1六歩 ▽2四銀 ▲1八香 ▽9五歩
▲3八飛 ▽7三角 ▲6五歩 ▽8五歩 ▲2五桂 ▽4二銀
▲3五歩 ▽同 銀 ▲同 銀 ▽同 歩 ▲1五歩 ▽3七銀
▲5八飛 ▽2六銀成 ▲1三桂成 ▽同 香 ▲1四歩 ▽同 香
▲同 香 ▽1三歩 ▲同香成 ▽同 玉 ▲3五角 ▽2四香
▲2九香 ▽3六成銀 ▲1八飛 ▽1四歩 ▲6八角 ▽2六桂
▲1七飛 ▽3四金 ▲3七歩 ▽3五成銀 ▲1五歩 ▽2二玉
▲1四歩 ▽1二歩 ▲3六銀 ▽同成銀 ▲同 歩 ▽6九銀
▲7九金 ▽5八銀成 ▲4六角 ▽同 角 ▲同 歩 ▽3九角
▲4七飛 ▽7三桂 ▲3五歩 ▽6五桂 ▲3四歩 ▽7七桂成
▲同 桂 ▽3六銀 ▲4九飛 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽4九成銀
▲7一角 ▽8一飛打 ▲4四角成 ▽3一玉 ▲8五桂 ▽4三歩
▲7七馬 ▽7五歩 ▲6二歩 ▽7六歩 ▲同 金 ▽7五歩
▲6五金 ▽5七角成 ▲2二歩 ▽同 金 ▲5二金 ▽7六歩
▲同 馬 ▽3二金 ▲4一銀 ▽同 飛 ▲同 金 ▽同 玉
▲7一飛 ▽5一銀 ▲6一歩成 ▽3一玉 ▲5一と ▽2二玉
▲7七馬 ▽4四銀 ▲7三桂成 ▽9二飛 ▲8三成桂 ▽6七金
▲9二成桂 ▽7七金 ▲同飛成 ▽5六馬 ▲7二飛 ▽8七歩
▲9八玉 ▽3一歩 ▲4一と ▽8三角 ▲4二と ▽7二角
▲3二と ▽同 歩 ▲7二龍
153手で先手勝ち


NHK杯が眠いワケ 阿部の講座が原因 No: 6127 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/01 Sun 17:07:15

午前十時に阿部の講座が始まるから直後のNHK杯まで眠くなる。
今日は阿部得意の横歩取りであるが今頃55飛などやっている。もうカビが生えている。誰もそんなモノ見たくない。しかも松尾が最初に指したとまだ言っている。「あの頃の天地真理」でもここまで白けない。
あの番組はシーちゃんの方言を聞く以外に楽しみはない。
残りの収録は阿部など横で聞き手役になればよい。
阿部の声はファルセットに聞こえる。中味もワザとらしい。嘘つくなと言われないように必死に周知の定跡ばかりで着飾っている。
しかも根本セオリーがまったくない。百害あって一理ナシの典型。


2004.07.31銀河戦 羽生中原 相矢倉グランクロス53銀 7thアタック No: 6126 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/01 Sun 16:45:09

放映:2004年07月31日(土)
棋戦:第12期銀河戦本戦Hブロック 最終戦
戦形:相矢倉グランクロス53銀 7thアタック 
先手:羽生 善治 王座
後手:中原  誠 永世十段
▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲6六歩 △6二銀
▲5六歩 △5四歩 ▲4八銀 △4二銀 ▲5八金右 △3二金
▲7八金 △4一玉 ▲6九玉 △5二金 ▲7七銀 △4四歩
▲7九角 △3三銀 ▲3六歩 △3一角 ▲6七金右 △7四歩
▲3七銀 △6四角 ▲4六角 △3一玉 ▲7九玉 △2二玉
▲2六歩 △8五歩 ▲2五歩 △5三銀 ▲8八玉 △7三角
▲1六歩 △6四歩 ▲2六銀 △4五歩 ▲5七角 △4三金右
▲3七桂 △4四銀右 ▲2七飛 △5五歩 ▲同 歩 △同 銀
▲4五桂 △5六歩 ▲3三桂成 △同 金寄 ▲4八角 △9四桂
▲2四歩 △同 歩 ▲1五銀 △6五歩 ▲2四銀 △同 金
▲同 飛 △2三歩 ▲3四飛 △8六歩 ▲同 歩 △6六歩
▲6八金引 △5七銀 ▲2六角 △3三歩 ▲7四飛 △6八銀成
▲同 金 △6七金 ▲4一銀 △6八金 ▲同 銀 △4二金打
▲3二銀成 △同 金 ▲4一銀 △4二金 ▲2四歩 △同 歩
▲2三歩 △同 玉 ▲2五歩 △8七歩 ▲7九玉 △4四歩
▲2四歩 △同 玉 ▲1五角 △2三玉 ▲2四歩 △2二玉
▲2三金 △3一玉 ▲3二金打 △同 金 ▲同 金 △同 飛
▲同 銀成 △同 玉 ▲2二飛
まで105手で先手の勝ち

羽生中原の好カード。相矢倉グランクロスの最新変化を中原が披露。
そう言えば今日のNHK杯でナカヒロまで46角なら脇システムなどと言っていたが、ハッキリお菓子。脇システムなど15歩しかない駄菓子屋。中原は34手めで53銀。最近流行った42角変化はタコと言っている。
38手め64歩を羽生は許した。互いに絶対に連動手は与えないと言うセオリーだけを死守している。この64歩で中原ラインはバレてしまう。次の45歩が避けようのない7thのため。羽生は仕方なく26銀で首を出す。
中原の最初のチャンス見送りは42手め43金。44手め44銀で羽生は覚悟して27飛でジっと待つのみ。ヤバイと思ったであろう。
46手め55歩が7thアタック。後手番でよくもこんなことを考える。50手めは無論銀など逃げては話にならない。当然56歩で押さえる。
これが駒アタリ奇数番1で作成する礎石。
54手め94桂はかなり濃いが腐った牛乳。当家の荒御霊に発想が近い。先に86歩は同銀と取られてダメ。そう言えば86歩には同銀か同歩かいまだに論争しているグループがある。彼らはミルクティー論争も好きであろう。こういう論争は大抵ルーツを紐解くと明解。カシミールあたりに行くとミルクティー論争がすぐに解決する。現地で一度飲んで見れば言葉もいらない。おコッペ牛乳論争のようなものかも知れない。
55手め先手待望の玉頭直撃。33桂成もそうだがこんなモノは駒アタリ奇数番とは言わない。王手は駒アタリに加算しない。57手めの15銀が駒アタリ奇数番1と言う。58手め65歩が駒アタリ偶数番2の負けナンバー。こんな所を今さら攻めてもダメ。すでに中原負けということ。あとは形作りなので見ない。元に戻って反省会を開く。
敗因は46手めの55歩。ここは三通りしかない。向かって左から86歩、65歩、55歩。14歩はタコ。
1=86歩。これを同銀と取るか同歩と取るか。羽生なら同銀と取る。
2=65歩。これが当家の最善手。狙いは11角成で香入手から玉頭直撃。
3=55歩。中原の選択。敗着。
相矢倉とは恐ろしいものでこのクラスだとたった1手で勝負が決まる。


郷田の初手62銀最善説 No: 6125 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/01 Sun 15:31:51

飛車香落ちの話。これに神崎は同意しているが、あれは同意ではなく自分が先に指していると言っている。駒落ちは神崎のオハコ。先崎よりウマイ。神崎ならまちがいなくキムカズには角落ちで百戦百勝できる。恐らく駒オチは原田和尚の次にウマイ。和尚は死んだので神崎が現役駒落ちのトップ棋士。次にウマイのは神吉であろう。
しかし郷田もオマヌケ。飛車香落ちの手合なら初手62銀など最善に決まっている。二枚落ちと同じ原理。飛車角不在として指せば上手に選択肢が多い。選択肢が多ければ紛れも多く上手勝ちやすいというだけのことであった。中原なら平手でもこういう指し方を好む。
王将戦二次予選には郷田も神崎がいるヤマにまだ居るが、どうせ屋敷に好きなようにやられて負けるので神崎の次の次の相手は残念ながら郷田ではなく屋敷。


12年ぶりの王将戦二次予選 神崎VSキムカズ 矢倉 No: 6124 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/01 Sun 10:09:02

神崎が早速一昨日のキムカズ戦を書いている。昨日ファーストベビーをゲッチュした渡辺明に継いで棋界ナンバー2の棋士日記と言える。3、4がなくて5に窪田。窪田の自虐日記は三日坊主で停滞しているがいつ自殺してもおかしくない。
一昨日の神崎キムカズ戦の矢倉の局面図。これを見ると当家は一発でハハンと思い出す。92年の王将戦で当時棋王の羽生と最初に戦ったのがこの形。あの時神崎は45手め35角から26地点に引いて必勝体勢から羽生に逆転の余地を与えた。しかし序盤は神崎の方がはるかにまとも。アホな83銀打が妙に印象深い対局であった。当時の羽生は谷川マンセーの自陣堅固&ぶった切り将棋なのでアレでダメにしたが神崎はその後の形作りもキレイ。メイキング羽生に神崎の役割も大きい。あのような将棋でハブも少しは勉強するようになった。
今回は神崎にとって実に12年ぶりの王将戦二次予選。次は三浦、屋敷。どれも楽勝の相手。三浦なら相横歩取り、屋敷なら相掛りでも神崎は勝てる。矢倉でキムカズとの競り合いを制したのが大きい。しかしリーグ戦は地獄の死闘。トーナメント一発狙いの竜王戦を上回るドリカムであろう。


2004.06.15C級1組順位戦 神崎VS石川 イビアナVS四間 No: 6123 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/07/31 Sat 11:19:08

2004.06.15C級1組順位戦 神崎VS石川 イビアナVS四間
「神崎を王将戦に登場させる会発足準備は冗談で済むか?」
一昨年の中尾を名人にする会は冗談で終わったが、神崎を王将戦に登場させる会はかなり実現性が高い。昨日はキムカズに勝っている。一声かければ底力を発揮するので本気で応援すれば王将ぐらい取ってくれるかもしれない。森内と七番勝負をする神崎。敗戦の弁を連日書き連ねてギャラリーを沸かせる神崎。そして大逆転の4連勝をしてしまう神崎。このようなことは有り得る。王将リーグに登場すればこっちのモノ。やはり1回負けてもなんとか挽回できるリーグ戦でないとダメ。竜王戦のようなアホなトーナメントだと谷川のように毎週違う戦形を見せる花形棋士がいい迷惑。先週はファンサービスで四間を見せたら一発でチャンスを失ってしまった。「谷川の場合は名人しか頭にないので気持ちよくナベラに道を譲った」などと言う甘い思考は棋士にはない。隣の彼女も奪うくらいでないと大成しない。
王将戦予選は3時間将棋。神崎ほどの研究家だとこれが勝ちやすい時間配分。神崎がいかに筋のよい棋士か見る。

棋戦:順位戦第63期C級1組1回戦
日時:2004.06.15 10:00-00:43
戦型:イビアナVS四間
先手:神崎健二七段
後手:石川陽生六段
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽4四歩 ▲4八銀 ▽9四歩
▲5六歩 ▽4二飛 ▲6八玉 ▽7二銀 ▲7八玉 ▽5二金左
▲5八金右 ▽3三角 ▲2五歩 ▽9五歩 ▲5七銀 ▽3二銀
▲7七角 ▽6四歩 ▲3六歩 ▽6二玉 ▲8八玉 ▽7四歩
▲6六歩 ▽7三桂 ▲6七金 ▽7一玉 ▲9八香 ▽8二玉
▲9九玉 ▽6三金 ▲8八銀 ▽8四歩 ▲5九角 ▽4三銀
▲1六歩 ▽1四歩 ▲4六歩 ▽5二銀 ▲3七桂 ▽3二飛
▲4五歩 ▽3五歩 ▲2六飛 ▽5一角 ▲3五歩 ▽4五歩
▲2四歩 ▽同 角 ▲6五歩 ▽3五飛 ▲6四歩 ▽同 金
▲4三歩 ▽同 銀 ▲6六銀 ▽5二銀 ▲6五歩 ▽6三金
▲7五歩 ▽3四飛 ▲7四歩 ▽同 飛 ▲3六飛 ▽3三歩
▲3五歩 ▽4四飛 ▲1五歩 ▽同 歩 ▲6八角 ▽1四香
▲7九金 ▽7四飛 ▲5七角 ▽7九飛成 ▲同 角 ▽7八歩
▲5七角 ▽4六金 ▲6四歩 ▽5七金 ▲6三歩成 ▽6七金
▲7三と ▽同 銀 ▲6五桂 ▽7二金打 ▲5五歩 ▽4七角
▲7六飛 ▽6二金直 ▲2六飛 ▽3五角 ▲7三桂成 ▽同金左
▲7五銀 ▽7九歩成 ▲8四銀 ▽同 金 ▲7三歩 ▽6二金
▲7一銀 ▽8三玉 ▲8二金 ▽9三玉 ▲9六歩 ▽8九と
▲同 玉 ▽7七桂 ▲同 銀 ▽7八銀
112手で後手勝ち

石川はこの戦形の権現様。そして神崎の21手めの36歩に当家は好感をもつ。石川の32銀保留型で昨日の竜王戦本戦の屋敷杉本と同じようになるがこの36歩のおかげではるかにコッチの方が面白い。しかも神崎が腰抜け屋敷と違って69金型で戦っているのも果敢。神崎の方が芸があるということ。屋敷は勉強しないので序盤はとても神崎には敵わないとわかる。7thアタックもできるなら5thでもイケルだろう。ではなぜ負けたのか?
理由はふたつ。攻め急ぎ&応用力の欠如。
敗因はこれだけなのでなんとかなる。こうしたものは精神衛生上の欠陥なのである日突然強くなる。
63手め74歩は悪手。これが攻め急ぎ。この地点は先手必勝のGNなので自分で清算しては逆転されてしまう。先手が最も価値がある指し手とは歩切れ解消だが神崎はソレだけを基本にした為に一挙に負けにした。45歩を桂でいつでも取れるので桂のサクリファイスという思考法が37桂型の基本。65手めの36飛も悪手。この飛車は切らないといけない。角は質駒。デザイン上の要素はこれだけ。69金+59角の形は飛車打ちに強いので飛車角を交換できる構図。王手龍取りラインを描く所から始まる。基本は後手に手がない時は溜めること。後手は歩を沢山もっていても6筋3筋にしか打てない。69金効果で62手めの局面は駒アタリがGNしかない。そこで15歩の駒アタリ偶数番2は負けなので候補手が絞られる。
トップ棋士はこれがひとめ。神崎はアレコレ考えるから負ける。
六つも余計なことを考えている。人間が考えそうなことなど大抵決まっているのでこのような時は相手の顔でも見ていればいい。答えは湯のみ茶碗の中に書いてある。
62手めの局面はすでに飛車切りの構図しか当家では頭にないのでマシュダ一家理論ではセカンドナンバー。あとは駒アタリ予備をどのように数えるかで決まる。これは駒台仮想ナンバーの加算が必要。これだけ知っていれば勝てる。
昨日の将棋より神崎の将棋の方がデザイン作成が楽しい。リーグ戦登場まで頑張っていただきたい。