「宮沢賢治学会地方セミナーin盛岡」
   

「宮沢賢治学会地方セミナーin盛岡」


Kenji & Event

1999年11月13日〜14日 岩手県にて


「宮沢賢治学会地方セミナーin盛岡」

平成11年11月14日(日)
於 岩手県盛岡市 マリオス小ホール

主催
宮沢賢治学会イーハトーブセンター
主幹
宮沢賢治の会、雫石と宮沢賢治を語る会
後援
盛岡市教育委員会、雫石町教育委員会
滝沢村教育委員会

宮沢賢治学会地方セミナーin盛岡 '99
11月14日(日)
受付
開会セレモニー パイプオルガンによる演奏 
 ♪トッカータとフーガ ニ短調BWV565
 ♪精神歌
小林みゆき
盛岡大学助教授
開会の言葉 
開会の挨拶 力丸光雄 宮沢賢治学会代表理事
歓迎の挨拶 桑島博 盛岡市長
セミナー
講演1 岡沢敏男
「長編詩『小岩井農場』の黒と白」
元小岩井農場展示資料館長
講演2 寺山心一翁
「雨ニモマケズ」の発する浄化エネルギー
日本サトルエネルギー学会
常任理事運営委員長
休憩
合唱 コーラスせきれい
 ♪ちゃんがちゃがうまこ
 ♪岩手公園
 ♪ 曠原淑女
指揮 中村伸一郎
ピアノ 多田かおる
講演3 田口昭典
縄文の末裔、宮沢賢治
−縄文とイーハトーブの懸橋−
元秋田大学非常勤講師
講演4 吉見正信
賢治世界形成への盛岡
富士大学非常勤講師
講演5 板谷栄城
修羅も齢をとる
イーハトーヴ・ジュニア
・オーケストラ主宰
開会
参加者交流会


宮沢賢治の地元、花巻のお隣りという盛岡での「地方」セミナーに参加してきました。 日曜日の開催でしたが、せっかくなので土曜に盛岡入りして市内(光原社、岩手公園など)や近くの小岩井農場まで見学し、まきば園のSLホテルに泊まってきました。 その旅の一部を紹介したいと思います。

上の写真は、盛岡市の中心部にある岩手公園のようすです。 地面は落ち葉の赤い絨毯です。 この場所には賢治の詩「岩手公園」の碑もあります。 盛岡市・盛岡観光協会では、「啄木と賢治(文学と彫刻のまち盛岡)」というパンフレットを作成していて、ゆかりの地を訪ねる時のよき案内書となります。 特に最後にある「散策マップ」は便利です。

☆岩手県盛岡(小岩井)より☆
   

光原社
盛岡駅から徒歩でも近い光原社は、賢治の唯一の生前刊行童話集「注文の多い料理店」の出版の地とされるところです。 今では、民芸調のおみやげもの屋さんになっていますが、中にはティルームなどもありのんびりできます。 このあたり材木町は、「いーはとーぶアベニュー」と呼ばれ、賢治の像(石座)や星座、絹座、花座、詩座、音座と名づけられた作品が通りに並べられています。 写真は、光原社の中庭で、壁には賢治の詩が書き込まれています。 こちらも岩手公園同様に紅葉がきれいでした。 (盛岡・小岩井への旅は1988年5月にもあります。ご覧になりたい方は「5月の小岩井・盛岡」をどうぞ)


SLホテル
市内見学のあと、バスで小岩井農場に向いました。 今夜の宿泊場所は、小岩井農場まきば園の敷地内にあるSLホテルです。 実際に走っていたSLとブルートレインの車両を改造して、ホテルにしたものです。 車両のとなりにある解説板には 「この機関車は昭和12年9月に製造されて、以来38年間に317万km(地球を約79周)を走りました。 昭和54年12月24日国鉄最後のSLとして、北海道室蘭本線を走り、現役を引退しました。」 とあります。 昭和54年、つまり1979年ですから、今年の12月のクリスマスイブでちょうど引退から20周年なのですね。

まきばの天文館
まきばの天文館の観望会のようすです。 小岩井農場のまきば園には、その澄んだ夜空を楽しむため、まきばの天文館があります。 一般に公開もされていますし、SLホテルに宿泊して楽しむこともできますので、とても便利です。 ドームにはニコンの20cm屈折望遠鏡があります。 ちょうどこの夜は快晴で、きれいな夕焼けと星空で、贅沢な時間を過ごしました。 職員の狐崎さんと林さんにはいろいろとお世話になりました。 (SLホテル、まきばの天文館の情報は、「小岩井農牧株式会社」ホームページでどうぞ)


小岩井駅舎
翌14日は、小岩井駅から盛岡駅に移動。 田沢湖線に乗ればすぐです。 この駅舎は、賢治のいた頃に建てられたもので、いまでもその面影を残しています。 賢治の詩「小岩井農場」の舞台にもなるところで、以前にも訪れています。 (その時の訪問記をご覧になりたい方は、「冬の『小岩井農場』を歩く」(1)「冬の『小岩井農場』を歩く」(2)をどうぞ) 今回はデジタルビデオを利用して、駅前のパノラマ写真を作成してみました。
▼駅前広場から駅舎方面を見る
▼駅玄関付近から駅前の町並みを見る(解説つき)


岡沢敏男さん
さて、セミナーの方ですが、盛岡付近にお住まいの5名の方々の講演です。 研究書などでは知っていたけれど、はじめてお目にかかる方もいます。 まず、セミナーの最初は、最近小岩井農場の資料館長を退職された岡沢敏男さんの講演です。 長年の小岩井農場勤務の経験から、詩「小岩井農場」の研究をされ、すばらしい成果をあげています。 今回は直接お話しを聞くことができました。 もちろん演題も「長編詩『小岩井農場』の白と黒」ということで、さらに新しい成果を加えての発表でした。 会場で資料として配布された「◆長編詩「小岩井農場」賢治の歩行地図」もファンにはたまりません。

板谷栄城さん
賢治関係の多数の著書で知られる板谷栄城さんは、「修羅も齢をとる」と題して、賢治作品に出てくる「いかり」についてのお話でした。 賢治作品に出てくるさまざまの「いかり」を統計的に分析して、その時期や傾向を解説しました。 次回の賢治学会のセミナーは、宮沢賢治イーハトーブセンターで12月4日に開催されます。

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