映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2004年 3月
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2004.3.31
  • 錦糸公園で夜桜見物
     会社帰りに妻と恒例の「錦糸公園の夜桜」を見に行く。
     提灯看板を見ると「第19回」という数字が見えた。桜の木自体は古そうだから、 商店街が提灯飾りを出すようになってからの回数だろうか? 今年は今がちょうど 満開というくらいで、わずかに蕾もあり、散り始めた花びらも有りという絶妙な ところ。寒くも無くいい花見だった。(たまにコートを着ても寒くて震えるような 年もあるからねぇ…)
     上野公園と違って、程々の混雑で宴のテンションも程々。地元の憩いの場 という雰囲気が有るのが良い。
  • HiViCASTのページ
  • クリエのコンセプト
     数週間前からあちこちの店をのぞいているのだが、TH55がマジで売り切れなので とうとう予約した。
     消費税が総額表示になったので、なんだか高く感じる(^^;;
     昔々(10年ほど前?)、シャープのザウルスが人気だった時代に、まるで白黒Macのような 画面デザインのSONY製電子手帳を使ったのが最後なので、電子手帳系は久しぶり。
     主な使用目的は、演奏会や展覧会のTODOリストを作ること。
     たまに本当に「何もすることが無い休日」があってTVだけ見て終わって しまうことがある。HDDの中の録画をこなすことも大切なのだが、本当はやりたい はずの事は沢山あるんだよね、忘れてしまうだけで(^^;
  • 将来世代にどこまで地下資源を残しておくか
     とある環境本の章タイトル。
     私的希望は「宇宙資源」の開発が可能になるまでは残して欲しい。
     SFアニメ『プラネテス』では、宇宙資源の開発によって原油価格が暴落。 中東産油国の経済が破綻して 貧困と内戦状態が起きている…という設定だが、歴史的には太平洋の「モアイを作った 人々が滅びた理由」が、人口爆発の為に島の全ての木を燃料として切り尽してしまった (もはや船を作る材木も無い)ために、文明が壊滅したという説がある。
     地球規模で資源を使い尽くして壊滅する前に、是非とも宇宙資源を採掘できる科学なり、 投資が必要だと思うのは、あながちSF的ともいえないだろう。
  • 続・回転ドア asahi.com特集
     ニュースでランドマークタワーで子供に怪我をさせた母親の証言があり、 そちらは「子供の手を引いて回転ドアに入ったら閉まりかけたドアに子供が挟まれた」 という状況だった。「子供が頭から突っ込んだ」という主流の状況とはとは違う パターン。
     ここでは基本的に「安全装置に頼りきりで自分で身を守ることを忘れては いけない(痛い目に会うのは自分だから)」というスタンスで事故を見ている のだが、このケースも母親に引かれた子供の手のような細っこいものでは センサーが働かないという不備は有ったのだろう。
     とはいえ、手を引いていた親に子供の安全を確保する義務が無いとは思えない。 閉まりかけた回転ドアに子供を引っ張り込むなんて、どういう神経なのか。 (手を引きつつも見えていないということか…)これでは子供が可哀相だ。
     通常の引き戸の自動ドアでも、閉まりかけた所に通りかかって、開に反転して から通る人と、待たずに隙間に突っ込む人が居る。これは挟まれてもせいぜい 打ち身、場合によってはめがねが壊れるくらいの被害で終わるだろうが、突っ込 むタイプの人は、他の局面でも事故に遭う確率は高いだろう。
     回転ドアは、開く動作と締まる動作が一連なのが、難しい。
     世の中にはエスカレーターに上手く乗れずに転倒する人が居るくらいなので、 回転ドアなんて結構難易度が高いはず。いっそ「未就学児童の利用禁止」に しても良いくらいだ。
     原理は「大縄跳び」に横入りするのと同じで、私が回転ドアの安全を信用でき ないのは、子供の頃縄跳びに入るのが苦手だったからかもしれないな…。
     センサの設定変更が問題になっているが、回転ドアの安全な通り方は 「一歩で踏み込める位置で待ち、前の扉が目の前を通過した直後に円の中に 踏み込む」のが基本だ。
     センサの作動範囲を広げれば、通行人は扉に近付いて待つことが出来なく なるから、通り抜けにかかる時間が長くなってかえって危険が増すから、 むやみに感度を上げることは不可能だ。結局、回転ドアは、原理的に 運動能力の低い子供と老人にとっては危ないのだ。
     こういう事故が有って回転ドアに潜在する危険が常識になれば、 親子連れは回転ドアを使わないようになるだろう。メーカーの対応は どうあれ、自らの「安全な行動」が肝心なのは基本中の基本だ。
     ドアの回転速度も問題になっている。
     商業施設では標準より遅くすべきと思うが、森ビルは最大速に設定して いたということで「危険察知能力」が不足していたとしか云いようが無い。
  • 珍しい自動ドアとして「両開き」というのを見たことがある。
     がばっと左右に開くアクションの大きさと結構な速度にびっくりした。
     メーカーも形式の奇抜さや、装置の大型化には慎重になったほうが良いな。 利用者が新しいものに慣れる余裕も必要だと思うから。
2004.3.30
  • ドラマ「新選組!」西へ!
     いよいよ江戸から出発の日。曲者揃いの浪士たちのぶつかり合いの影でひっそり 旅立ちの無事を祈る妻達という構図。
     今回もそれぞれの登場人物にこまやかに見せ場が振られており、なかなか良かった。
     沖田は、第一話でも「返り血で着物の汚れない斬り方を考案した」とか言って はしゃいでいたが、今回は「狭い室内で素早く抜く方法」を先輩剣士の見真似で 披露して大得意。そんな感じで沖田にとっては真剣が玩具なのね。危ない奴だな…。
     近藤と入れ替わりで宿の手配を下ろされた殿内が、ボケボケでHRのホイさん そのままの芝居なのは、大丈夫なのかはともかく笑った(^^;
     そういえば捨助もHRのキャラと似ている。
     ラストは江戸の町を行く後姿だが、ここだけクレーンショットで視点が縦に 移動したのは驚いた。全般的にはFIXのカメラが多いので絵柄が大人しいよね。
  • NASAのジェット機がマッハ7記録
     速い。しかしスクラムジェットは、20年以上も前の科学雑誌で未来のエンジンとして 科学雑誌に載っていたのに、なかなか実用化できないものだ。まあ、コンコルド も後継機が出ないくらいで、需要が見つからないからなのかもしれないけれど。
     でも、このくらい速くなると、宇宙往還機のエンジンに使えそうだな。
  • ニュースで「携帯メールは、手紙より脳を使わない」という研究を披露していた。
     でもね。普段手書きの手紙なんか書いたことの無い学生を実験台にしたら、 無い知恵絞って脳が活動するのは当たり前。漢字を思い出そうとするだけでも 脳は燃えるよね。
     だからって、携帯メールは脳を使わないからバカになるって結論は意味が無い でしょう。遡れば、携帯メール←PHS←ポケベル←電話←メモの回覧…と、 子供がやりたいことの内容は同じで、道具が変わっているだけ。そして、手書きの メモを授業中に回覧していた時代に「脳を使っていたか」といえば、それはやっぱり、 使っていなかっただろう(笑)
     それだけのことだ。
     「脳の血流量を直接画像化する装置」が研究室に入って、喜んでるたけだよな、 こんな研究。現代風俗に警鐘を鳴らしたつもりになって本人は気分良いだろうが、 税金の無駄っぽい。
  • 港湾空間高度化環境研究センター(WAVE)
     単に晴海客船ターミナルを含む景色の写真が貼ってあるという理由でリンク(^^;
  • 宮内庁で女官長になる人は「桂小五郎の子孫」だそうだ。
     は〜、家柄はともかく、宮内庁というのは今でも明治時代の続きをやっている んだなぁ。と思う。
  • サントリー美術館で「ガレ展」開催。
     没後100年の記念で、作品は107点も来ているとか。
  • 通勤電車で痴漢に遭遇
     いや、私が痴漢に会ったわけではない(^^; 痴漢が取り押さえられる場面に 遭遇したのである。
    「あの〜この人痴漢なんですけど〜わたしみてたんです〜やめてください〜」
    と異様に迫力の無いトロトロした喋りだが威圧感のある声が後ろから聞こえ、 しばらくすると、私の隣の男性が「あの〜私のことでしょうか」とおずおず。
     背後で起こったことで、真相は分からないのだが、 彼は「一緒に電車を降りて駅員さんのところにいってください〜、なにもしてない なら一緒に降りてください〜」と詰め寄られて女ふたり組に拉致されていった。
     「私のことでしょうか?」もなんか間抜けだが、この流れだと彼は 「何もしてないから彼女らに付き合った」という理屈になる。でも、何もして いないならば付き合う必要もないし、逆から見ると、彼女らに「絶対に彼が犯人だ」 という確信があるならば「やってないなら〜」なんて矛盾している。
     というわけで、なんだかミステリーなのである。結末が知りたいな。
2004.3.29
  • 湾岸ウォーキング
     日曜に見た客船が今夜出航なので、会社帰りに湾岸を歩いてみることにした。 今後の撮影のためのロケハンのつもり。
     会社から日の出埠頭が意外に近くて徒歩15分。
     右手にレインボー・ブリッジが見えるが、埠頭は一般立入り禁止なので、イマイチ。 てくてく「ゆりかもめ・日の出」駅に行き改札階まで上がるが、絶妙に倉庫が邪魔だ。
     そのまま「竹芝埠頭」に向かうと、ここはフェリーの送迎デッキが完備しているので、 とても良い眺め。久しぶりに来て見たが、夏場ほどアベックはいなかった(笑)
     写真的には[隅田川-晴海-ビックサイト-お台場-レインボーブリッジ]と、180度の パノラマ。逆にいうと、お台場とレインボーブリッジが重なるくらいのアングルが 本当は理想と思ったり。それには、もっと南を開拓する必要がある。
     そのままテクテク汐留まで歩く。
     目的は「カレッタ汐留」の展望コーナーである。
     ここは、竹芝の埠頭とやや狭いくらいの範囲を見下ろす感じで、晴海も結構近く 見える。
     聖路加タワーの展望室の方が視野も広いが、晴海から近いという立地はカレッタ優位。
     湾岸ロケハンは、これで終りだが、勢いづいて汐留から銀座、京橋、東京と歩き まくって帰宅。休み休みだけれど三時間も歩いたので、ウォーキング効果はバッチリ だ…というか疲れた(笑)
     あとは、機材を担いで同じだけ歩けるかが問題だなあ…。
  • TVでボブ・ディランの「風に吹かれて」に絡めて戦争と平和について 考える番組をやっていた。
     韓国語の歌詞をつけられたこの歌は、メロディーもなんだか変形していたが、 朝鮮戦争、ベトナムへの出兵、戦後の独裁政治を縫うように歌われていたという 話で、民主主義政権が誕生したのは1987年ということで、なんだか韓国も大変だ なと思えた。
  • 回転ドアに挟まれる話
     徐々に安全装置と設定の不備が解明されて、誰かの責任問題になりそうな 気配である。確かに装置が元々備えている安全性を発揮できない設定になって いた責任は、管理者に有るのだろう。だが、それだけで終わっていいのだろうか。
     回転ドアに限らず、大質量の機械仕掛けというのは 「大人なら潜在的な危険を感じるもの」だ。
     つまり、常識から考えれば、閉まりかけた回転ドアに頭から突っ込む というのは、赤信号の交差点に突っ込むことや、閉まりかけた踏み切りに突っ込む のと同じ事で、その結果事故に合っても悪いのは本人に決まっている。
     別段回転ドアでなくても、電車の駆け込み乗車でも怪我をする可能性は有るし、 普通のドアでも勢い良く閉まろうとしているところに手を突っ込んだら、指が ちぎれるくらいは有る。私だって子供の頃には二度三度と鉄製のドアや柵に 指を挟まれて爪をはがしたものだ。
     でも、転んだりぶつかったり、火傷したり、刃物の扱いで大怪我したのは、 だいたい小学校の低学年までで、たぶん、3年生以上になってからは、包帯の 必要なほどの怪我をしたことが無い。
     活発で落ち着きの無い少年だった私も、危険と加減を学んだわけだ。
     楽器演奏をするようになってからは、些細な怪我もしないために、歩く 時には指は自然に握りこんだ形になっているほど用心深い。
     つまり、回転ドアの安全装置が働くか否か以前に、子供が育つ環境が安全に なりすぎているのではないか。小さな危険は徹底的に無くなって、何か有ると すれば誘拐だとか、死亡事故だとか極端な世の中だ。
     「先端恐怖症」とか「高所恐怖症」とか、人間には自然の安全装置がある。 安全装置 を育てるには適度な危険に遭遇して程々に痛い目を見る環境が必要だし、 大人になるまでは、親が監視と教育するのが必要だと思う。
     いくら、回転ドアの安全対策を徹底しても、それは本質ではないと思うのだ。
  • 私が回転ドアの設計者なら、ドア板の中央を 縦に二分割するように蝶番をつけて、 負荷がかかれば折れて隙間を作る構造にする。通常4枚の扉が回転している 所を1/8以下の衝撃で済む。見栄えは悪いだろうが。
  • それにしても、その他の建物の回転ドアで怪我をした人も、ほとんど幼児 らしい。たぶん、子供には遊具に見えるんだろうなあ。
2004.3.28
  • 豪華客船"SEVEN SEAS VOYAGER"晴海に入港
     最近建造された豪華客船。晴海に良く入港している、ふじ丸、にっぽん丸と 比べると約倍の、41,500tもある。
     これが休日の入港なので見物(写真撮影)に行くことにした。
     予定では、14:00の入港だが、13:30には入ってしまったらしく、タッチの差で 入港を見そびれたが、まあ、次回に生かそう(^^;;
     港には、「SEVEN SEAS VOYAGER」の他「にっぽん丸」帆船の練習船、汽船の 練習船の4隻もが停泊しており、滅多に無い賑やかさ。
     「SEVEN SEAS VOYAGER」は、最近の客船に多い「箱型」の作りで、外壁一杯 に客室があるのだが、その一つ一つにプライベートなバルコニーが有って、 まるで動くリゾートホテルって感じ。これは豪華な気分に浸れそうだ。 これで全室スイートらしい。そしてこの巨大な船に定員はたったの700名。 乗組員は447人(^^;;(これの姉妹船による一週間の地中海クルーズに参加すると、 だいたい40〜50万円くらいらしい。ふ〜。これに、オプショナル代が別に 付くのだが、ディナー代金は込み、どうよ?)

     もう一つの特徴は、船首に立つことが出来る。
     タイタニック以降、船首に立ちたがる客が多く転落事故まであるため絶対 「立入り禁止」の船が多いが、この船は船首をぐるっと一周する歩道が付け られており、安全にタイタニックごっこが可能である。
     船の美観として「箱型」はイマイチだとは思うが、この手のデザインの中では 結構美しいと思った。
     一通り見学後は、埠頭は出入り自由になっていたので、帆船の方までテクテク 歩く。帆は仕舞われていても、帆船は美しい。
     次には、勝どき→汐留→日の出、と回ってお台場行きの水上バスから 遠景を撮影。同目的のおじさんが連写するのを横目で…(笑)
     今日は、後ろにコンサートの予定があって、全ての工程が駆け足だった のだが、思いがけず4隻もの船を一度に見学できてラッキーだった。
    乗った人の記事
  • 写真的に…
     以前EOS55で「飛鳥」を撮影した時には、真っ白な船体が「ド・アンダー」で 撮れてしまったので、露出には相当気を使ったのだが、今回EOS10Dでは、 評価測光のままで意外に白い船体を白く撮れるので驚いた。
     ずいぶん、評価アルゴリズムが変わっているようだ。
     せいぜい、+1/3もすれば良くて、平均輝度より、ヒストグラム上で最大輝度 がギリギリ飛ばない露出を自動的に設定しているようなのだ。
     なんだか、あまりにも技術が要らないと悔しいような…(^^;
     逆光の撮影で、画面に意図的にキラキラっとしたハレーションを入れて みようかと思ったのに、EF17-40mmF4Lレンズは、画面に太陽を入れても全く キラキラ…っと光が入らないのは予想外だった。
     開放近くで撮影する方がハレーションに強く、F11くらいに絞ったところで、 ようやく、緑っぽい光がいくつか並んだ。それとても、液晶モニタでは判別でき ない程度の濃さで、帰ってPC上でやっと見つけたくらい。
     望遠側はEF28-135mmIS USMを使ったが、揺れる水上バスからの遠景撮影に IS機能は完璧に応えてくれた。
     このレンズも開放とF16以上では甘さは有るが、F8あたりだと、画素の一つ一つが 分離して見える解像度が有るし、悪条件には本当に強い。
     東京湾に落ちる夕日と砂浜の人々を逆光で捉えるなんてありがちなシーンも、 やたらきっちり写るし。
     あとは、腕だけってことだが。
  • アントネッロ・ファンキー・ルネッサンス・ライブ 「ブラジルの歌姫〜マリリア・ヴァルガスを迎えて」
    プログラム
     このコンサートは妻がチケットを予約した。日中重い写真機材を抱えて 走り回っていたので、もうヘロヘロである(笑)休むとどっと疲れが噴出して しまうが、逆に歩幅を広げて歩くと、脳内にドーパミンが放出されてハイに なるという、そんな状態(^^;;
     「マリリア・ヴァルガス」嬢はブラジル生まれのスイス仕込みで、 演目はイタリア・ルネッサンス。…なんとなくコンサートタイトルから ブラジルっぽいイメージを抱いていたのだが、凄くまともにイタリアン だった。
     妻はイタリアの歌は大好きだが、私は守備範囲外。でも、ルネサンス歌曲 でありながらオペラのようにダイナミックな表現の歌で 「分からなくても面白い」という演奏だった。
     器楽の部は、たぶん「アントネッロ」の演奏でなければ、体力の無いモード だったので寝てしまう系の曲だったのだが、不思議と演奏の精気に煽られて、 ノリノリで聴くことが出来てしまった。
     今回の収穫は「濱田氏の弟子(守谷敦氏)との二重奏」が聴けたこと。
     二重奏だから個性のぶつかり合いになるか、融合の妙を聞かせるかの どちらかだと思うが、弟子の人は「浜田二号」という感じ。ダイナミックで 振幅の広い表現は師匠の演奏とぴったり息が合っているが、演奏そのものは さすがに師匠は、フレーズがば〜んとハジけた部分の「始末」が良い。
     比較して聞いてみるとよく分かるのだが、感情のままに泣きまくっている ように聴こえているのに、F-1レースに例えるならば、縁石を踏みながら、 ビシっとラインをトレースしてくるのと、タイヤを滑らして暴れるのを 押さえ込んで速いのの違いみたいな、同じスピード感でもそういう安定感の 違いがあるのだな。
     いずれにしても、このデュオは面白い。また聴きたい。
     本プログラム最後のチャコーナは面白かった。
     チャコーナはCDで聴くと、なにしろリズムが一定なので、最後まで辿り 着かずに寝てしまう危険があるのだが、ライブだとそれが逆に「ノリ易い」 という長所になって、CDよりは何倍も楽しい。定番的旨みっていうかな、 そういう感じ。
     アンコールには、耳に馴染んだ、英国モノ。
     「え、ダウランドに飛ぶの?」とびっくりしたが、でも、思いっきり名人芸 を披露してくれるアントネッロのダウランドなら、よく知っていればこその 新鮮な驚きがあるのが嬉しいところ。
     今日は結局昼間の疲れで眠るどころか、テンションが上がって元気になって 帰宅したのはなんだか自分でもびっくり。
  • ところで、妻が言うには「こう頻繁にアントネッロの演奏を聞いていると、 一方的にお友達になったような気がして変な感じ」なんだそうだ。特に、 このコンサートシリーズのような舞台と客席が近くて休憩時間にも演奏者が 出たり入ったりしていると、そんな感じにはなる。
     妻は合唱関係でプロの演奏家と同じ舞台に立つことも頻繁なので、 余計になんだかそんな気持ちになるのかもしれない。私も妻の演奏会の レセプションに顔を出した流れで二次会に顔を出して、TVで良く見る 有名人の生駄洒落を聴いて思わず突っ込む(^^;なんていうことも有るので、 「プロ演奏家は神様」というほど遠く感じているわけでもないが、 なんだか、ありがたくて勿体無い(笑)という感覚はどこかに有るなぁ。
2004.3.27
  • トイレに写真を飾る
     我が家のトイレの壁には、去年から某科学雑誌の付録の「恐竜ポスター」が 貼ってあったのだが、さすがに毎日毎日見るのには飽きてしまった。
     そういうわけで、ここに「風景写真でも飾ってみよう」という企画。
     「こういう用途に使えるな」と思って去年の夏、志摩スペイン村で撮った 青い空、白い壁に、赤い花の鉢がかかっている写真を、使ってみた。
     とてもシンプルな絵柄だが、はまりすぎて怖いくらい(笑) どれほど はまっているか、というと、お店で 「写真の額を買ったときに入っているダミー写真」みたい でもある(^^;;; キャプションのひとつも入れておかないと、自分で撮った 写真だとは思ってもらえないかも。
     今後は、飾れる写真を増やして「季節感」を出してみたい。
     そして、あまりにもドンと安定した構図では「自分で撮影したッぽくない」 ので、風景でも何か動感を取り入れたいなと思う。
  • 縦パノラマ写真のススメ
     デジカメ写真はPCディスプレイで鑑賞することがほとんどなので、今、 90%以上の写真は「横位置」で撮影しているのだが、人物写真や風景を 印刷することを考えると「縦位置」も面白い。
     今日作った「スペイン村」の写真のように、青空を強調した写真も良いが、 もっと進んで「掛け軸」的な超縦長構図で奥行きを表現する写真が、 なかなか面白いのではないかと思う。
     四季を描くことに関しては、掛け軸は大先輩だし、仮に春夏秋冬を組み写真で 表現するとしても、四枚を四角く並べるより、縦長を横に並べるほうが、 ずっと風流で日本っぽい。
     というわけで、今後は縦構図に積極的に取り組んでみようかな、と思うのだ。
  • 妻の写真をひねる
     先日、妻が自分で気に入っているという写真をプロフィール用に 白黒証明書写真サイズに加工したが、これを飾れる写真にしてみた。
     キャッチライトを入れるなんてのは、簡単な作業だ。
     薄曇りの白い空は、ほんのり空色を添加。
     あとは、コントラスト調整と選択的にシャープネスをかけてメリハリを増すが、 メリハリが増すと肌がノイズっぽくなるので、押さえる部分も必要という感じ。
     もっとも、200%拡大とかで細部をいじっても、印刷すると全然違いが分から なかったりして、まだまだサジ加減を会得する必要がありそうであるが。
     加工していないような加工というのは難しい。
2004.3.26
  • リンゴ食べれば太らない?弘前大・アサヒビール実験
     "ラットを6匹ずつのグループに分け、それぞれ普通のエサ、高脂肪のエサ、 リンゴポリフェノールを配合した高脂肪のエサなどを、量に差が出ないように 10週間与え、観察した"
     と有るのだが、「人間に換算して、どれくらいのポリフェノールを与えたのか」 が大切。
     実験の結果はメーカーが健康飲料に応用するらしいが、ラットに与えた 分量と同じ体重比を人間に与えるのは、凄い量にならないの?という。
     上記の条件(量が同じ)だと、同じ10gの餌として、ポリフェノールを 加えた重量だけ、高脂肪のエサの重量が減っているのではないか?
     やるなら「総カロリーが同じになるように調整したエサ」で無ければ 正しい比較にならないのじゃ?
     ところで、リンゴの消費量世界一はフランス。
     若い娘はともかく、フランスのおばちゃんの見事な体型を見れば、 「リンゴ食べれば太らない?」という希望は薄いと思うがどうか?(^^;;;
2004.3.25
  • PS2用ドラクエV購入
     昔のようにFF/DQ発売日に徹夜組みが出るとか、プレミア価格になるとか 言うことは無いけれど、レジ前は長蛇の列。たぶん多くの購入者は「再プレイ」 に違いないのに。
     私は、再プレイであってそうでない。なぜなら、一度目は挫折して エンディングを見ていないからだ(笑)
  • ためしてガッテンの本を買う。
     これ、季刊で発行されているが、春号は「計るだけダイエット」の解説が あるのが気になって。
     現在も…2001年くらいから年に一度くらい気が向いたときに「Excelでグラフを 書くだけダイエット」をやっているので、NHKの紹介する方法にはどういうコツが 潜んでいるのかにはとても興味があった。
     自己流Excelダイエットには数バージョンあって、
    1. 一日の最高・最低体重を量って2本のグラフを書く(面倒)
    2. 毎日最低体重(朝)を計って一週間の平均グラフを書く(一週間の中で辻褄を 合わせればいいし、一日くらい計り忘れてもグラフはかけるので気が楽)
 という方法がある。最初の方法はNHKの方法に近い。
 後の方法は、週単位で区切っているので、グラフは一週間単位だが、 一週間の中での変動がわかり易い。
 ガッテン方式は、
  1. 起床後・夕食後の二回計り、一本のグラフにする
  2. 言い訳欄がある
  3. 二週間で1セット
  4. その他(一日に減らすのは50〜100gなど)
 というのが特徴だ。
 最高・最低体重を一本のグラフにすると、物凄いジクザググラフになるが、 その日に食べた量、寝ている間に減った量が一目でわかるので、 食べすぎと体重変化の因果関係が直接的に分かって良い。という ことらしい。つまり「反省」に繋がると。
 言い訳欄は、グラフが跳ね上がった原因を書く。
 これを後から見れば「やってはいけないこと」が見えてくる ということ。
 …なるほど、これはツボを押さえている。私も一週間単位のグラフを 書き始めてから、一週間の体重変動の傾向と生活パターンにちゃんと 相関関係が有ることは気が付いたが、毎日きちんと「理由」を書き残して いけばわかり易い。
 問題は「一日二回計るのは結構な手間」だということか。
 私も「最高・最低」を計測していた頃は、最高で半年、短くて1ヵ月半 くらいで終わっている。だいたい続くのは右肩下がりのグラフを見るのが 楽しいからで、結果が出ないとあっという間に挫折する。
 ガッテンでも、「食事の満足感をグラフを見る喜びで置き換える」という ことを言っている。
 いずれにしても、この方法は「体重が増える原因に気付く→生活習慣を変える」 というところに成功の秘訣がある。「今までビールを3本飲んでいたけれど、 明日の朝100g減ったグラフを書きたいために1本にしとく」という心情になって、 ビールよりグラフの右肩下がりが快感になることが可能ということで。
  • 私が今やっている「一週間平均のグラフ」も、数値は毎日記録している ので、生活と体重の因果関係は把握しているのだが、一週間の辻褄併せは 頭の中で計画しているので、却って「意志の力」が無いと効果を出しにくい ところがある。
     ガッテン流では、リバウンドしない減量の目安として一日50〜100gを挙げている のも、参考になる。
     私は現在一日30gという超ぬるい目標だが、50gにアップしてもいいのかも。 (そのかわり、これが守れなかったら人間失格という標語を掲げているのだが、 今回は二ヶ月継続で失格スレスレ(笑))
  • マンションのネットのDNSが治った様子。
     ここ数ヶ月、繋がったり繋がらなかったりを繰り返して「もうネットなんか嫌」 という状態だったが…やれやれ。
  • Perape分室(艦艇のページ) 船の写真があるので、撮影地のお勉強をさせてもらおう。
    2004.3.24
    • 超ハイテクなカジノ詐欺
       ルーレットの玉が落ちる区画を、携帯電話に仕込んだレーザー計測器で計測し外部 コンピュータと通信して軌道を予測するんだと。
       昔、逃亡アンドロイドがカジノで詐欺をして生活費を稼ぐ(確率計算をして地道に賭ける) というSFを読んだ記憶があるが、まさに、そういう感じ。
       億単位を稼いだらしいが、法律できちんと裁けるのかな? ハイテク機器の所持だけで 捕まるとかいうのでない限り、証拠が…
    2004.3.23
    • 妻が演奏会用のプロフィール写真が欲しいというので、PhotoShopでぷちぷち。
       といっても、白黒写真にするためのコントラスト調整が主なのだが。
       「背景がうるさい」とか言われて、またぷちぷち。(PhotoShopらしい作業だ…)
       しかし、もとがスナップ写真なので、コントラスト、背景、影、衣装などなど、 全てが100点満点の元写真は探すのが困難だ。一度「自宅スタジオ」で良いから、 決定版写真を撮ったら良いのではないかなぁ…。
       まあ、観光地で気合を入れて撮ってもいいけど。
    • ヤシン師殺害のこと
       イスラエルは「ヤシン師は自爆テロのゴッドファーザー」と非難しているが、 車椅子の老人にミサイルをぶち込むという、非道な手口に納得できる人は少ない だろう。殺人と殺人の応酬だもの。根本が間違っている。
       今回は米国だけがイスラエルを支持している状態だけれど、指導者を暗殺する イスラエルと、街ごと壊滅させて指導者は取り逃がしているアメリカとどちらが 滅茶苦茶かという、似た者同士には違いない。
       イスラム過激派は、「結局イスラエルの背後の米国が諸悪の根源」という スタンスで、またまたテロが同盟国に飛び火しかねない情勢である。日本で スペインのような惨事が起きたら、小泉が辞職したところで取り返しがつか ない。
       事が起きる前に、何とかしなければいけないのではないか…
    • 私の通勤経路でも、成田から都心へのアクセスの一部だからか、駅前に警官が 増えている。
       鉄道テロ対策なんだろうけれど、泥縄で涙が出てくるね。駅に警備員を立たせる ことで何が防げるというのだろう。NEXとか、危なさそうだよなぁ…、都心に向かう 電車はみんな怖い気がする。
    2004.3.22
    • EOS/E-TTL徹底研究
      ストロボについて、再勉強?
       本当に大昔のストロボは全マニュアルで、フィルムの感度、絞り値、 撮影距離の早見表を使って当てていた。
       初期のオートストロボは、ストロボ内部にセンサーがついていて、 フィルム感度と絞りをストロボにセットすると、被写体の反射光を ストロボ自らが検知して露出をあわせた。(絞り値が限定されることと、 ストロボのセンサーはカメラのレンズの画角と関係ないのが、不完全で はある)
       OLYMPUSのOM-2Nというカメラは、ストロボの制御と通常光の制御に 区別が無いという画期的なカメラで、それまでストロボのセンサー で制御していた調光を、カメラ内部に移した。
       つまり、絞りが自由になり、実際に映る範囲の光だけ見て調光できる ようになった。
       これは画期的だし、わかり易い機械だった。
       通常光とストロボを積算した光で制御するので、ストロボが足りないと いきなりスローシャッターになったり、スローシャッター中に他人の ストロボでシャッターが閉じるなど、面白い現象もあるのだが。
       しかし、学生の頃は他社の一眼レフのストロボがF4固定でしかオートが 作動しないのと比べてF1.4の絞りで遠くまで明るく映るなどという利点を 大いに活用した写真がとれた。
       他社のカメラも次第に「カメラ内部でストロボを制御するオート」へと 進化したのだが、EOSのE-TTL測光はシンプルなオリンパスと比較すると 随分使い勝手が異なる。これが悩みの種である。
    • EOSを使うようになってからは、手ブレに強いISレンズを利用して、 人かストロボを使う場所で、自然光で撮る(つまりどんな時でも人とは 別のことがやりたいのだ)というのに、凝っていたが、最近では 日中にストロボを補助光として使う…という技術に気持ちが行っている。
    • 「見果てぬ夢」の歌詞など
    2004.3.21
    • 真間のしだれ桜「伏姫桜」見物
       この春から「休日にはウォーキングしよう」と決意のもと、第一回の目的地が 「伏姫桜」となった。
       前日(土曜)は雨が降って良くなかったのだが、今日は青空も見えて、私が このあたりに越してきてから、ず〜っと見物したかった桜を始めて最良の コンディションで見ることが出来た。…というのは、この桜はソメイヨシノ の一週間前に満開になってしまうという時期的な問題と、隣に巨大な杉の木(?) が有って、午後には完全に日陰になってしまうという、見栄えの問題とがあり、 今まで何年も、せっかく足を運んでも散ってたり暗かったりで、なかなか 「青空と桜」の美しい光景には会えなかったのだ。
       だけど、今日は完璧だ(^^)
       樹齢400年以上という古木だが、今年の花は実に元気良く綺麗に満開で、 大勢のカメラマンで賑わっている。カメラマンも結構マナーの良い人が多く、 アップを撮影したらちゃんと場所を空けたりしている。
       とはいえ、本当に桜をバッチリ撮影したかったら、かなり朝早くでかける必要が ありそうな人出の多さでは有る。でも、宴会をやっている人は居ない。焼き鳥の 出店はあったけれど、やっぱり、「花見」には季節が早いからなのかなぁ。
    • ちなみに、上野では「三分咲き」でも花見客ぎっしりだとか。
       ちがうね、上野の客のやる気は(^^; 我が家でも来週末はどこで花見をしようか思案中。
    • 花見の後は、近所を散策。
       結局普段のお買物も含めて三時間ほどみっちり歩いたことになり、ウォーキング としても結構ハードであった。花見用のカメラ機材一式も相当な重量があったし…(^^;
    • ちなみに、今回の歩くぞ、痩せるぞ、という決意は、毎週200gずつ減量する という計画となって1月末から始まっている。約二ヶ月たって今のところ概ね計画 どおりだが、1〜2kgなんてのはまだまだ誤差のうちかもしれない(笑)
    • ドラマ新選組!
       いよいよ、京都に発つ前のそれぞれの別れの挨拶シーンなど。勇と母の和解の話 もあって、かなり泣けるシーンになっていた。
    • NHKハイビジョンアニメ火の鳥(1-6)放送
       原作の黎明編を4話と、復活編の2話。
       ストーリーは基本的には原作マンガを忠実に作ろうとしていることは分かるが、 原作を読んだ時のワクワクした感じに今ひとつ及ばないのは、やはり脚本の 妙というものが不足しているのだろう。
       「ロード・オブ・ザ・リング」でも、「エースをねらえ!」でも、原作の 大幅な省略は有るのだから、『火の鳥』だって黎明編を4話(90分ほど?)で 出来ないことも無いと思うのだが、やはり上っ面をなぜただけの脚本に 終わっていると思う。倍の時間が合ったらどうかなぁ?とも思うが、90分と いったら、一般的な子供向け劇場アニメが一本とれる時間だし…。
       絵に関しては、ハイビジョンで放送する必要があるほど高い美術水準を 持っているとは思わない。
       動画部分は伝統的なセルアニメ(ただしデジタルペイント)で、そうとうシンプル な絵柄だし、絵も上手くないし、背景美術も、普通に水彩画風で特別なものは無い。 デザイン部分は「手塚オリジナル」を忠実にやっているにしても、あえて ハイビジョンでやる意味は無いだろう。
       そういうわけで、手塚原作をアニメ化する…というイベント的な作品なの かなと感じる。
       技術の部分で、特別なものを感じないのは仕方ないけれど、ならば、 脚本をもっと頑張って欲しかったというのが一番の感想。
    • 火の鳥のページ(NHK)
       ちなみに、製作は「手塚プロダクション」なんだな。手塚プロって、あまり アニメの先端を行く会社ではない気がするので、絵の上でこうなるのは想像どおりかも しれない。(悪いというわけではない)
       スタッフを見ると、サンライズ系の人が居る。監督の高橋良輔氏は、虫プロ出身の サンライズ、ということらしい。ボトムズ、ダグラムでサンライズの一時期を支えた 人だが、「最近は何をやっていたのかな?」と思ってしまう状況が微妙にヤバかったり しないでもないな。
       氏の近作中では98年の「ガサラキ」(中盤まで)が結構好きだったのだが、ラストが ぐずぐずで、まるでエヴァンゲリオン・シンドロームだったのが痛かったなぁ…
    2004.3.20
    • 『ギャング・オブ・ニューヨーク』(wowow)鑑賞 ★
       画質はどうやらHV*(擬似ハイビジョン)のようだ。ストーリーに関しては映画館 で見て充分だと思っていたけれど、本物のハイビジョン放送なら「時代物のセット」 を見るのは楽しそうだと思っていたので、解像度的にはやや残念な部分もあった。
       それでも、あらためて見て絵的に面白い部分はあった。
       冒頭の雪の中の乱闘シーンで、足元が「綿をちぎったもので出来ている」と 見えたのは笑ってしまったが(^^;
       ストーリーについては、映画館でも見て思ったのと同じく、因縁の決闘が 軍隊の艦砲射撃でうやむやになってしまうのは「映画としてどうか」と思うね。
       これでは夢落ちと変わらない気がする。
       いくら殺人事件が起きても、全然警察が介入してこない(保安官がそもそも ギャングの一味)というのも、今の常識から見たらありえない状況なのだから、 こういう世界に説得力をもたせるには夢落ちじゃ駄目だと思うのだ。
       せっかく、ギャング団と政治状況のリンクも描こうとしているのに、主役の 二人は、暴動も、軍事介入もそっちのけで因縁の対決に決着をつけることだけを 考えているというのは、果たして男らしいといえるのかどうか…?
       ラブストーリーの部分などはいくらウソをやっても構わないけれど、 このオチは街を二分するギャング団の抗争という、ストーリーの背骨が抜き 取られたような。だって、観客はそこにカタルシスを感じるべく、気分を 守り立てているのに。
       決闘場所に向かうギャング団の目の前を、象が駆け抜けてゾーっとする… というシーンも、腰砕けのギャグになっている。 「暴動の為にサーカスの象が逃げた」というのは、史実だとしても、ここで 見せることは無いだろう。こんなギャグ三谷幸喜も書かないと思う。
       『新選組!』でやったら、アンチがお祭り騒ぎでは(^^;;

       エンディングに、ギャング団の親分達の墓の向こうにニューヨークの発展の 光景が次々と見える。都市が発展し、墓地は草に埋もれてやがて跡形もなく なってしまう。
       演出としては叙情的でスタンダードだけれど、墓地の消滅はいかにも 「この話は正史には残っていない」という雰囲気で、TVドラマの終りに
      「このドラマはフィクションです。実在するいかなる個人団体とも…」という テロップを見るような物足りなさを感じぬでもない。
    2004.3.19
    • 新井素子のエッセイ
       彼女が「二階建ての一階部分が玄関以外全て書庫」という家に住んでいることが 書かれていた。本の虫には夢のような住処であるな。
    2004.3.18
    • 明日も元気に行きましょう(新井素子/角川文庫)
       前半は「こんな物がほしい」というエッセイなのだが、なんとなくほしい物の軸が 違うと思う。
       中に挙げられているいくつかは既に商品化されているものもある。 例えば、電子手帳とか、携帯GPS機能とか。でも、機能は同じでも彼女のほしい 物はたぶんそれでは無いのだろうな。恐らくこの辺の「あたまを補う装置」に 関しては、その理想像が極端に擬人化されていて、無機的な装置では物足りない のだろう。
       もっとも、新井素子的擬人化の達人にとっては、無機的な装置を己の力で 擬人化してしまうことなど容易ではないかとも思うが。
    • しかし、読んでいて思うのは「新井素子ファンの知人(女)の生活が、 新井素子的に同化しているなぁ」ということだ。
       新井素子ファンは、ぬいぐるみ遊びするやつとしないやつで、線を引く ことができる気がするのだが、これには相当深い溝がある。それがいわゆる 「フィギュア」だとしても同じだが、要するに「人型」に魂を認めるか否か、 ということだな。
       日本においては「万物に神が宿る」という考えがあるから、それが 直ちに異常なことではないが、人ならぬ物と「会話が出来る」となると それは「シャーマン」の行うことで、例え古代でも普通の人間ではない… というのは確かだ。
    • そういうわけで、新井素子の『インセンス』評を聞いてみたいよなぁ…
       まあ、彼女は人形とぬいぐるみを厳密に分けて居るようだが。考えてみれば、 下の名前一緒だしな。わざとか?
    2004.3.17
    • ついに「指輪物語」の原作本再読完了。
       あわせてホビットの食卓 も改定。とはいっても、「王の帰還」の巻に入ってからのホビットはろくな物を 食べておらず、どうにも可哀相なのである。
       今後の予定は、映画版で登場していた食事の研究と、実際のレシピ化である。
       全体を通してみると、やはりホビットの食生活はイギリス人のそれと共通する 部分が多い。また、日常の食事に関しては細かくかかれているのに、宴会となると 途端に、ただ「ご馳走だった」という程度の記述になってしまうのは、原作者である トールキンが、あまりご馳走好きでなかったのか、或いはイギリスにはご馳走が 無かったのか…というような、疑問に行き当たりそうな状況である。
       とにかく、三食のうち「朝ご飯」の記述が一番多いことだけは間違いない。
       たとえ、レンバスしかなくても、朝ごはんをしっかり食べるのが冒険者の食生活 なのである。
    • 食のバーミンガム
       バーミンガム教授の暮らした都市であるが、なんとインド料理がお薦めなんだと…ん〜。
    • イギリスで人気のアトキンス・ダイエットの解説
       「炭水化物を摂らないと、脂肪が燃焼する」というのは本当かもしれないが、 「だからカロリー計算しなくていい」というのはウソだろう(^^;;;;
       ちなみに、このダイエット法の流行によって、イギリス人の大好物のジャガ(じゃがいも) の消費量が激減しており、農業にインパクトが出ているそうなのである。なんと 極端な国民なのだろう…
    • APS-Cデジタル専用18-125mmレンズ(シグマ)
       発売日、価格未定らしいけれど、EOS-10Dに付けると、29-200mmm相当になる。
       15-75mm(24-120mm)あたりが出るともっと嬉しいのだが。
    • 明日も元気に行きましょう(新井素子/角川文庫)
       ま〜素子さんたらちっとも本を書かないと思っていたらエッセイ集が出た。 SFを書きなはれ。とは思うが、彼女は存在がSFだからな。良いのか…。
    2004.3.16
    • 昨日の通勤ラッシュ、乗り降りでモメてプチ乱闘する二人に遭遇したのだが、 毎日の通勤列車で、ほぼ同じ時間にほぼ同じ人間がほぼ同じ戸口に乗り合わせている よね、普通。
       むなぐらを掴み合いながら、ホームから改札へと流れていった二人であったが、 どうなったんだろう?
       それはそれとして、一日たった今現在、「髪は短めだった、たぶんコートはグレー」 というくらいしか記憶には無い。もし、傷害事件に発展して目撃者を募られても、 これでは全く役に立たないのではないか。
       時々駅のホームで傷害事件を起こして、犯人が捕まらないことがあるが、 なるほど、人は見ているようで見ていないのだなと思うし、一般の刑事事件で、 目撃者の証言というのはかなり信用できないよなぁと思うのである。
    • 魚眼変換フィルタとか
    2004.3.15
    • EF28-135mm F3.5-5.6 IS USMの修理完了
       「ズームが引っかかる」という症状で出したのだが、これは部品に 緩みが出て引っかかっていたらしい。
       予想外だったのが「ピント不良」で後群レンズUNIT交換
       う〜ん、そんなにピント悪かったかな。これよりピントの悪いレンズも家には 有るのだが、それは故障している…ってこと?
       試し撮りしてみたところ、本来の故障はちゃんと直っているし、確かにピントも ビシっと合って一ミリもずれては居ない。ふ〜む。
       結果に文句は無いが「ピント不良」ねぇ…。もともと望遠の開放F値が5.6で、 被写界深度が深めなのと、暗いからあまりシビアな条件の撮影に使用していない ために気付かなかったのかな。
       EF70-200mmF2.8L USMの方は、開放だと被写界深度が浅いために、ちょっとで も外すと誰でも分かるくらいボケるし、危険を避けてF4〜5.6あたりまで絞ること が多いというような状況。このレンズも修理に出すか…?
    • それにしても、久しぶりにこのレンズを持つと、ものすごく軽くて コンパクト感じる。540g有るのだけれど、Lズームや望遠など、1kg級のレンズ を付けていると、本当に重いもんな〜。
    • スペインのテロと選挙
       テロはイスラム組織の犯行声明が有り、米国の戦争を支持した与党が崩れて野党が 勝利した。
       スペインは昔(といっても13c頃) イスラムと国の取り合いをやって いたので、そんな政策が出やすい土壌なのは分かる気もするが、国民の8〜9割は 戦争反対では有ったらしい。
       米国が始めた戦争は一国の政権転覆を実現しても、テロに関しては世界への拡散 を促し、大規模化を招いていることについて、誰も疑わないのではないか。
       テロリストを支持する人々の不満と暮らしを改善するという地道な活動以外、 テロの根絶手段は無い。
       それにしても、日本で選挙をやったら「それでも小泉が勝つ」のかねぇ?
       農村と土建業界の人も、そろそろ目先の利益ではなく、世界の平和を気にする 人が増える頃ではないのだろうか?
       日本はヨーロッパから遠いとはいえ、本気で国際テロの標的になったら、 防ぐことができるとは思えないし、首相が「米国と同盟を結んでいるから日本は ともに戦うのだ」なんて言っても、国内のテロに関しては、米国はなんの手助け もしてくれないのは間違いない。
       白昼堂々銀座の宝飾店から3億円の石が盗まれて、犯人がその日のうちに出国 できるなんて国が、テロリストを防げるか? 国会議事堂だけ守っても駄目だろう。
    • 郵便トラックの事故で郵便物焼失(和歌山県)
       事故はともかく、2tくらいの郵便トラックが積んでいたのが、たったの数十通の 葉書と小包という事実に驚いたわけ。
       そんなの、原付でも済む荷物だ。スカスカの荷台が、郵政省の無駄を象徴して いるような気がしてならない。
    • SONYが「キュリオ」に心を与える研究
       5年後に、人間と区別のつかない受け答えを目標。う〜ん、今日は4/1でも無いのに、 マジだろうか。
    2004.3.14
    • 溜まった録画をこなす日。たまには家でゆっくりしないと。
    • アニメ「プラネテス」
       いよいよ話が哲学的になってきて、こっちも重い。木星往還計画に 参加して、人類の故郷から誰よりも遠ざかる…ということに対する 重圧との戦いだよね。
       一方アニメ版では、宇宙時代にも解決しない民族や貧困の問題についても 描いているのが、滅茶苦茶重い。現に戦争やテロが行われている現在の 状況下でこういう問題を取り上げたら、そうそう軽く描けるはずも無い。
       個人の葛藤と愛、権力、政治の歪。シリアスなアニメだ。それはそれで 素晴らしいけれど見るのに辛くも有る。早く 木星に出発するカタルシスをお願いしたいかな、と(^^;
    • ドラマ「エースをねらえ!」最終回
       結局これが今シーズンのドラマで一番面白かった。
       ドラマはたった9回で、原作単行本の一巻を一話以上のハイペースで こなして行ったことになるけれど、登場人物のキャラが明瞭だし、 前半の「テニスが下手」の描写があまりにもわざとらしかったり、転び方に 魂が入っていないことを除けば、原作マンガの面白さを本当に上手く凝縮して 凄く良い出来だと思う。
       宗像コーチも、お蝶夫人もコミックから抜け出したように似合っているし、 藤堂さんも、「動物のお医者さん」の時よりまったく良かったな(笑)
       肝心のひろみは、これは「上戸彩」本人以外の何物でもないと最後まで思って いたけれど、それで物語はきちんと成り立っていたので良くしたものだ。
       実際、どこまで本当にテニスをしていたのか、何がCGなのか…ということは 最初は気になったけれど、後半はストーリーのエネルギーが大きくて、 どうでも良くなっていた。これは良いことだ。
    2004.3.13
    • 『イノセント』鑑賞(TC市川#2) ★★
       怒涛の故事成句&愛犬アニメ。
       終わった途端に客席からは「よく分からない…」という声があがっていたけれど、 確かに世界も言葉も複雑な話だった。他方、この世界観に食い付いて行くことの できる観客にとっては、麻薬的な出来栄えじゃないかと思う。
       舞台は前作『攻殻機動隊』の少佐がネットの向こうに消えた後の日々だが、 恐らくそう年月が経っていないと思われる未来。少佐以外の9課のメンバーは 変わらず捜査に従事している。
       バトーは愛犬(監督の犬がモチーフだろう)と暮らし、他9課ではトグサだけが 妻子持ちという状況もほとんど変わってはいない。
       そこに、愛玩用アンドロイドのプロトタイプが暴走して持ち主を殺害、そして 自殺する…という事件が起こる。当然アンドロイドは殺人も、自殺も出来ない ように作られているのにである。
       事件は「何故アンドロイドは自殺するのか」という一本道であるが、主人公の バトーが少佐の思い出に引きづられてマイナス思考を抱え込み孤独で 超ハードボイルドなモードに浸っていることが、映画全体に影を落としている。
       OVAの『攻殻機動隊スタンドアロン・コンプレックス』に登場する脳まで筋肉 かと見えるような明るいバトーとはまるで別人だ。それも、恐らくは少佐の失踪 を切っ掛けに、極限まで義体化した人間とアンドロイドとを区別するものは何だ ろうというような、問答のループにはまっているからだろう。
       ただ一人の愛する女、素子(少佐)がネットの向こうに姿を消し、人ならぬ存在 になってしまった男の苦悩は、現実社会の我々にも想像できないことではない。
       バトーがネットにアクセスするとき、まるで守護天使のように、かすかな素子 の存在を感じるのが、また寂しい。明らかに「死んだ」のとは異なる、存在する のに触れられない世界の住人になってしまったのだから。
       バトーが「仕事に差し障る」と指摘されても、犬を飼うことにこだわるのも 魂を持った機械である自分が、魂を持たない肉体的存在の純粋さに惹かれている からだろうし、その犬に与える餌に拘るのも、命に拘っているからだろう。

       電脳化した人間は、世界に対する認識が拡大する反面、現実と仮想現実の 区別がつきにくいという、この世界が観客にストレスを与えていることは 間違いない。
       登場人物が自分の思いを表すのに、聖書や哲学書からの言葉を引用するのは、 電脳化によって古今の知のデータベースを瞬時に検索、それによって、その成句 の背景の持つ膨大な情報込みで思考、感情を表すという習慣のためらしい。
       当然、我々観客はそれを全て理解できるはずなど無いが、恐らく、哲学マニア の傾向のある人間は一味違って受け止めているはずだし、DVD化されてゆっくり 見ることができれば繰り返し見るほどに、彼らの思考がダイレクトに感じられる ようになるのではないか。

       そういうわけで、理解へのハードルは高い作品だが、映像の方は文句無く 美しかった。
       ラストは生きて帰ることに拘る妻子もちのトグサ(あたりまえ)は、やや破滅志向 のバトーを電子戦上でバックアップして、前線はアンドロイド対バトーの壮絶な戦い になるのだが…。
       劇中のメインテーマであるバトー(とトグサ)の自己の存在に対する悩みが、 世界観を語るのには重要だがアンドロイド暴走事件の解決への直接的な鍵には なっていない。ということが、 物語の構成上物足りないと言えばそうだが、実は、この作品はバトーの心 …義体化した人間の、人としての存在に関わる問いの物語と捉えて、冒頭の アンドロイドの事件こそ舞台装置の一つ、そう考えれば、物語はきちんと 答えの鍵を提示して幕を閉じている。
       バトーの孤独に共感し、人は何故人の似姿を欲するのかという問いについて 考えられる人なら、この作品が評価できるのではないだろうか。
    • 今回は「前から3列目の中央」で鑑賞したのでかなり近くて、サラウンド感は 薄かったけれど、「スカイウォーカー・サウンド」が音響をやっているようだ。
       前の席でも丁寧に音付けされているのは感じることが出来た。
       それより、このくらいスクリーンに近いと「サウンドスクリーンの音孔」が 見えて、微妙に気になる(^^;
    • ちなみに、今月からヴァージン・シネマズ(VC)は東宝シネマズ (TC)に変わったんだけれど、中身は全く同じみたいだ。
    2004.3.12
    • 忙しい…、昨日じゃなくて良かった…
    2004.3.11
      コンサート「遠い森の中から」
      出演:波多野睦美(メゾ・ソプラノ),ロー・フュジェール(Vo),つのだたかし(リュート)
      参考:ダウランド通信
       カナダの声楽家、ロー・フュジェールというのはまず声楽家なんだが、 それよりも「身体表現家」というべき人らしいのである。
       彼女は新サーカスの「シルク・ドゥ・ソレイユ」において歌に関するプラン、 コーチを務め、「キャッツ」「レ・ミゼラブル」などのミュージカルで歌手としても 活躍しているそうだ。
       この演奏会のオープニング、「Sonomusa」(言葉の無い即興演奏)も、彼女の 展開するパフォーマンス の一つで、歌と身体表現の一体化した独自の世界観を持つプロジェクトとして、 世界で活動しているのだとか。
       コンサートタイトルが「遠い森の中から」であり、「ソノムーサ」と いう曲は、真っ暗な舞台の上でどこか遠くの世界から響いてくるような不思議な 音で始まった。それは森のエルフの詠唱という気分である。
       つのだ氏のウードが奏でる古代イスラム的なポツポツした弦の音と、 加来氏の奏でるシンフォニアの「みょ〜ん」という遠い耳鳴りのような和音と 歌が一体となって、「音のある空間」が作られる。
       ロー・フュジュールの声は美声というよりは、ロングトーンの音色の多様さが 面白く、メロディーでは無く音色のグラデーションを味わう音楽。しかも、 女性でやっているのは初めて見た「ホーミー」も。微かに金属的なヒューヒュー という音は、どこか遠くの音のようで神秘的だ。
       途中から波多野さんも混じって、怪しさ倍増。彼女は暗いステージにただ 座っているだけで、妙に存在感があるのだが。
       曲は切れ目無く、 中世スペインの恋の歌「カンティガス・デ・アミーゴ」に移行し、 森の奥から、浜辺で遊ぶ恋人達の風景に変化。
       ソノムーサの現代的パフォーマンスから、空気感は地続きで旨く統一 され、客席の集中力も並大抵ではなかった。
       まあ、これを「癒し系音楽」と一言で言ってしまうと陳腐だが恐らく CDなんかで聴くとその通りなのかもしれない(休憩時間にバカ売れしていた) のだが、しかし、客席のテンションは、息をするのもはばかられるほど 高まって、まこと、癒しどころではないのだ。
       何しろ、あまりにも舞台のテンションが高く、演奏が終わって舞台が 真っ暗になっても誰も拍手が出来ない…というのは、珍しい。なんか、 変な宗教の儀式に嵌ってしまって恍惚状態の人々…みたいな。
       …
       後半はいわゆる古楽から、現代、ポップスまで。主に静かで美しい音楽。
       とはいえ、前半で作り出した「異世界感覚」は維持されて、演奏会という よりは、もっと総合的な舞台のように進行する。曲間にもテンションが持続 しているので拍手する隙が無いままどんどん進む。
       最後はローのソロでU2の「Love is blindness」と波多野さんの ピアソラ「オブリヴィオン〜忘却〜」
       U2の曲は静かなバラードナンバーで、まるで古楽の曲と違和感が無い。 もしもフランス語やスペイン語だったりしたら、古謡と言われても分からない かもしれないと思う。ペタリと座り込んだローの緩やかなダンスパフォーマンス は、なんか「ひととよう」の本家なのか?という感じもするが。
       一方、波多野さんのピアソラも、秘めたる思いを噛み締めるような、 じわじわ来る歌。これは波多野さんのCDに入っていてとても好きな曲 なのだが、生で聴いてもやっぱり凄い。ピアニシモに込められた強い思い という、一見矛盾する状況がとてつもない説得力で迫ってくる。
       つまり、ピアニシモ、イコール弱さ。ではなく、外に向かおうとする 激しさをつき固めて圧縮したように見える弱音。激しく抵抗する力を 秘めたささやき。
       力強い美声で観客を魅了する声楽とは、まったく別次元の美が、今回の 演奏会には充満していた。ローのパフォーマンスも外向きの放射力だけで はない力を内包しており、結果、波多野&ローのパフォーマンスは、 それぞれ違った魅力を持ちながらよく親和して、極上の場を形成していた。
       音楽も、演劇も、オペラもミュージカルも見る私だが、今日の演奏会は どれにも当てはまらず、これは一種の「神秘体験」みたいなものだと思う。

    • 知り合いが来ていたので、連れ立って飲みに。
       代々木公園、代々木八幡界隈は軽いイタリアンばっ…かりで良い居酒屋が 無い。たぶん、すぐそこに新宿が有るから、昼ご飯の店以外が発達していない のであろう。
       で入ったのが、代々木公園駅B2出口そばの「花とら」つ〜か、ほかに選択肢が 無かったのだが、居酒屋としては「高くてそこそこ旨い」系であった。
       何しろほとんどの料理が千円以上。酒は900円前後なんで、安い店の倍額近い。 でも、味は確かにちゃんとした料理だ。
       コストパフォーマンスを含めると、まあまあ普通レベルかなぁ。  ちなみに「花とら」の「とら」はどうやら「タイガース」のことらしい(^^;

    • ビクターからフルHDプロジェクター
       5月下旬発売とか。それはそれとして実売予想240万円はどうよ?と思うのだが…
       これが多少なりとも売れてSONYが本気を出してガツンと半額にしてくれると 嬉しいよな…
    2004.3.10
    • 映画公開以降「指輪物語」を再読しているのだ。ついに最終巻まで辿り着いて あと一息なのだ…。
    • 松下DIGAの新型発表
       8時間録画できるらしい。VHSと同じ戦略だなぁ…
       それより、「発表会場には2層のブルーレイに対応したブルーレイとDVDの ハイブリッドレコーダも参考出品された」という話が気になる。
       50GBでHD画質で4時間30分が撮れる。これならほとんど撮れない番組は無い。 指輪のSEEだって一枚に収まるしD-VHSより長いってことだ(^^)
       発売は7月予定。SONYも動きが有るのか?
    2004.3.9
    • EF75-300mmIS USMのAF速度が遅すぎるという話がネットで賑やか。
      4月に後継新レンズが出るから話題になっているからなのだが、自分は普段 それほど遅さを感じたことが無い。
       しかし先日「こんな時には激遅」というシチュエーションがあった。
       それは「夜の路地のネコ」。当たり前か?(^^;
       そもそもAF素子の暗さの限界とも思うが、EF75-300mmIS USMはひとたび ピントに迷うと、無限遠から最短距離まで、のんびり一往復するので、結構 待つ。
       これが、フルタイムAF/MF対応なら、手動でアバウトにあわせてAF作動 できるのでいくらでも逃げられるのだが。
    • うわさとニュースの研究会
       リンク集を眺めると 面白そうなネタがゴロゴロしている。
    • A47G23/00@Z:人呼んで、人造バラン!
       ↑ちょっと戦隊モノっぽい響きだろう。
       近所の肉屋で調理場の小箱に「人造バラン」の文字を見て「!」と思ったものだが、 その正体 は寿司折りなんかの間仕切りに入っている緑のぺらぺらしたあれだ。
       たぶん工業化以前には笹を切ったりして使っていたものだろう。それがバランである。 「ゆけ人造バラン、イカとマグロを仕切るのだ!」みたいな。
       私がお店で見かけたものは只の「人造バラン」でプレーンな「仕切り型」で 有ったが、世の中には「人造バラン蟹型一号」という強そう(ライダー怪人?) なバランも 存在するそうである。他にも海老、松、笹、関所、バランには多くの仲間が居た。 どれもコンビニ寿司の中に見かけた記憶があるだろう。
       君もバランを探せ!!

       特許庁のページをみると人造バランのコードは: A47G23/00@Zと 定義されている。つまり商品名ではない。
    • しかし、人造バランほど無用の物は無い。コンビニの寿司パックに入って いるのものに至っては、蓋を開けるとまず除いて捨てる。邪魔だよね。 (助六寿司のお稲荷さんの汁が海苔巻に付着するのを防いでいる?ケナゲだな)
       バランを漢字で書くと葉蘭。という名前の植物。昔は大きく楕円形をした 葉っぱを食器として使用していたそうである。その名残が寿司桶に入っている 笹を細工したバラン。笹には殺菌作用があるとかで、実用の用も果たしている。
       もちろん、目を楽しませる…という役目も重要であるが、 人造のそれは美しいのだろうか?
      ※最近は人造でも「ワサビ」由来の抗菌成分を有する「抗菌バラン」が 有るそうだ。まさに寿司のために。
    2004.3.8
    • SONYのメモリースティックで増設可能な電子辞書…を買おうと有楽町で 途中下車したらsold outだった。がっくり…
    • 通販の肉セットを食す。
       そういえば、妻が通販カタログを見ながら「ワインと料理」セットも 良いけれど「美味しい肉」のセットもいいなぁと悩んでいた時に「両方買えば?」 と言った気がする(笑)
       今日は銘柄牛のハンバーグだったが、「ワインと料理」セットのレトルトより 肉セットの冷凍の方がこういう商品としての「技術が成熟している」と思った。 つまり、結構旨かった。
    • 昨日は、妻が演奏会のレセプションで遅かったので、一人で天麩羅。
       店で食べる天麩羅が旨い理由の半分は「揚げたて」であることだと思う。
       残りの30%が食材で20%が技術かなあ?
       一人で天麩羅を楽しむ時には、材料は全部切ってしまって、衣を付ける 直前の状態にして、天つゆとビールを用意する。
       そうして、自分で揚げた端からガンガン食う。
       衣の溶き加減が決まれば、パッと花が開いたようにヒラヒラでサクサク した仕上がりになり(そこは素人なので毎回ベストとは行かないが)、 見栄えもお店のそれに近い。
       衣はとにかく冷たいのが良いようだから私の場合氷入り。(途中で溶けて 少し薄くなるけれどあまり気にしない)。油の温度は、名人じゃないので温度計 で測る(確実)。そのくらいの手間で間違いなく美味しい。
       余った天麩羅は翌日味噌汁に入れると二度旨いぞ(^^)
    2004.3.7
    • 今日は演奏会のダブル・ヘッダー
       まずは
    • 「GPC第22回定期・バッハ/ヨハネ受難曲」
       え〜妻の合唱団の定期公演。ヨハネ受難曲は合唱と福音史家の比重が半々くらい だろうか。
       今回の演奏は合唱も結構それらしく歌えているし、福音史家も悪くないので、 まずまず充実した演奏だったと思う。
       歴史的に受難曲は、十数世紀前に一般信者向けに神父が聖書を読み聞かせていた ものに始まり、次第にイエスやピラトなどを役割分担して読むようになり、次に民衆の 役割を合唱に担わせ、ついにはオケの伴奏が付くようになった。と、段階的な 発達を遂げてきたものであるらしい。
       そういうわけで、ピラトが何か言うと、答えてユダヤの群集が 「十字架に架けろ、十字架に架けろ!」などと叫びあったりして、やたらドラマチック なのである。これはドイツ語で書かれているけれど、日本語に訳されていたら芸術作品 というよりはまず、宗教行事にしか聞こえないだろう。
       また、これがキリスト教のテキストにバッハの音楽であるから、なんとなく グローバル・スタンダードな気分に浸っている聴衆も、他の宗教だったらどうだろう。 なにしろ、全編殺せ殺せの大合唱と、あなたが死んだお陰で私たちが救われるのですか〜 という繰り返しで、いくら2000年前の野蛮人の行いとはいえ、ちょっと異常だろうと 私は思う。
       福音書というのは、もちろん後世のキリスト教徒が書き残した思い出話である。
       ヨハネの流れを簡単に書くと、
      (ユダヤ教の神官が手を回した)ユダヤの群集が イエスをローマの統治者ピラトに突き出し、私たちの律法では王を僭称したものは 死刑である。処刑してほしい。と願い出る。
       ピラトは、イエスの何が犯罪行為なのか理解できないので、頑として処刑に 同意しないが、ユダヤの民衆は「王を名乗るのはローマに対する反逆だ」と煽り、 ピラトはしぶしぶ処刑を許す。
       そして、処刑から埋葬までの間の細々した出来事が、ことごとく生前の預言と合致する。
       という話。
       ピラトというのは非道な統治者というイメージがあるが、ヨハネでは、 ユダヤ人が悪をなす主体で、ピラトは嫌々従っただけという記述なのが興味深い というか、ヨハネの「異教徒は徹底的に悪である」として描写するその執念に 寒気を感じる。
       体制側の歴史にはまた、ヨハネとは異なるそれなりの記録があるだろうと思うが、 いずれにしてもある種の宗教的な熱狂が無ければこの曲を楽しむことは出来ないの だろうと思う。あるいは「受難曲を楽しむ」という発想そのものが有り得ないのかな とも思えるが。
      参考:史的イエス(Wikipedia)
       福音書(Wikipedia)

       それはそれとして、概ねいい演奏だとは言ったが、ガンバ奏者はちょっとアレだったな。
       あからさまに間違えた音はしていなかったけれど、フレットの無い音域になると 突然音程がヘニョヘニョになってしまって、まるで、 「一ヵ月半前にギターからコンバートしてきた人」みたいな演奏である(分かるかな?(^^;)
       特にイエスが死んだ直後あたりの、延々リュート、ガンバ、チェロの三本がメイン になる下りは、ハラハラ・どきどき、眩暈のしそうな体験。
       チェロは例によって(?)田崎さんであるが、サラサラのおかっぱを振り乱し ながらガンバに眼光を飛ばしていたように見えたのは気のせいか(^^;;
       合唱団で、ガンバとリュートの背後に立っていた妻に「どうよ」と聞いてみた ところ、「ガンバって難しい楽器なんでしょ?」と好意的な発言
       …そういう話かい?優しいなぁ…
       なんか、古楽器は機能的に現代楽器に劣るから仕方ない…という数十年前の 発想があるよな。だけど、平均律に慣らされた現代人より、一生懸命複雑な 調律法を編み出していった昔の音楽家のほうが、ふにゃふにゃした音程には 厳しかったんじゃないかと思うんだけど。
       ちなみに、リュートはオケがフルで鳴っているときにも登場しているが、 ほとんど聞こえない。指揮者は「もっと大きく?」と言ったそうだが、これは 無理だと思う(^^;;

    • ところで、この演奏会の会場に向かう途中ホールの前で、昨日の演奏会で リコーダーを吹いていた某氏に遭遇。奥様の付き添いでリハを見学していたらしい。
       けど、楽器を持っている姿より聴衆としてホールやレセプションで遭遇する 回数のほうが全然多いんだけど。体格いいから目立つだけなのか(^^?
       もっとも、オケの演奏会で「池辺晋一郎」氏に遭遇する確率のほうが、 もっと全然多いかな。邦人現代曲の演奏会だと99%居るものな。いつ曲を 書いているのかと…(笑)
       さて、終演後、勝どきから千駄木まで地下鉄三本乗り継いでダッシュで 次の演奏会に移動。休日は大概重いカメラを抱えているのでキツくて、かなり ヘロヘロになる。体力無いな〜(^^;
       で、二つ目は
    • 第2回アントネッロ ファンキー・ルネッサンス・ライブ
      テレマン/オリジナル・リコーダー・ソナタ全曲演奏会(3)
      • リコーダーと通奏低音の為のソナタ ハ長調
      • リコーダーと通奏低音の為のソナティーナ ハ短調
      • リコーダーと通奏低音の為のソナタ ハ長調
      • 無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバの為のソナタ ニ長調
      • リコーダーと通奏低音の為のソナタ ニ短調
      • リコーダーとヴィオラ・ダ・ガンバの為のトリオ・ソナタ ヘ長調

       前二回は、舞台左で聞いたのだが、演奏者との位置関係から、ガンバの音が良く 聞こえない。ていうか、印象が薄い。前の演奏会のために耳がガンバになっていた ことも有り、今回は、ガンバに近い席に行って見る。リコーダーの右手が良く見え るってことも有るけれど。
       客席を見渡すと前二回よりさらに人が増えていて、ちょっと若めの男性客も 増えていて、このくらいの客層だと自分も落ち着く。
       曲はいきなり凄い速度の跳躍するメロディー。
       三回の演奏会の中では、今回取り上げられた曲が一番「民族舞曲」的に聴こえて 快活。疾走するドライブ感に巻き込まれる快感は、クラシック音楽というか、 テレマンな感じはほとんど無くて、芸術というよりは芸能の世界に近い「ナマ」な 感興が呼び覚まされる。
       最後の「リコーダーとガンバのセッション」な曲も、スリリングな緊張感が あって凄いし、チェンバロでもそうだが、各楽器が一瞬ユニゾンになってぐりぐりっ と太くメロディーを奏でるのが決まった瞬間のカッコよさってのは、堪えられない。
       テレマンで、プログレ系超絶技巧バンドのライブみたいな、そういう興奮が 来てしまうとは、いくら演奏が「アントネッロ」で企画が「ファンキー」だから といって、想像していなかった。こういうことになるとは。

       ガンバサイドの席で聞いた効果については、「なんか凄い演奏している」。 昨日まであまり聴いてなくてごめんなさいという感じだ(^^;
       ソロの曲のほうは、正直ちょっと難しい感じだったけれど、アンサンブル では物凄い速度なのに、まるでフレットが有るかのように正確な音程だし、 発音の切れもいいし、「ガンバは難しいから…」とか騙されている妻には きちんと聞かせたいものだ(笑)
    • このシリーズの次回はブラジルの女性歌手。これはもう妻が確保したらしい。
       次々回は、ロックの男性歌手とか。
       昨日、HPの名前からどんな人だろうと検索して見たら、ロックの歌手が出たので、 本当にこの人?と思ったのが、実はホントだった。
       なにをするつもりなのかなぁ…
    2004.3.6
    • ん〜75%
    • 第2回アントネッロ ファンキー・ルネッサンス・ライブ
      テレマン/オリジナル・リコーダー・ソナタ全曲演奏会(2)
      • 無伴奏2本のリコーダーの為のソナタ第5番
      • リコーダーと通奏低音の為のソナタ へ短調
      • 2本のリコーダーと通奏低音の為のトリオ・ソナタ ヘ長調
      • 2本のリコーダーによるファンタジー・ジャム
      • ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート・チェンバロの為のトリオ・ソナタ
      • 2本のリコーダーと通奏低音の為のトリオ・ソナタ ハ長調

       今回は、いつものメンバー+古橋潤一氏(リコーダー)
       一曲目の二重奏は、最近休眠状態の私の参加しているリコーダーアンサンブルで、 「テレマンは苦手で」という私にリーダーな人が 「まぁ、そう言わずに、こういう曲もあるよ」と教えてくれた曲だった。
       だから、今のところテレマンで最高に好きな曲がこれ。面白かった〜
       一本のリコーダーとの違いは、やはり、協力したり競ったりするような二本の リコーダーの関係、にある。それでも、この演奏では仲良く揃って進むというよりは 抜きつ抜かれつののデッドヒートみたいな部分が比率として大きくわくわくするよう な演奏だった。
       そして、今日は演奏される音楽の素晴らしさも楽しんだけれど、どうして こういう演奏が出来るのだろう…という、テクニカルな点についての興味も あって、指先の動きに注目して見ていた。もちろん、私に出来るレベルとは 次元が違いすぎて、勉強にはなっても欠片も真似できないことばかりなのだが。
       息のビブラートと、シェーディングによるビブラート、逆に音程を保つための 指使い、指をスライドさせるスラーとか親指の使いかたetc.理屈では知っている あらゆる微妙な技術が目の前で、凄い速度でコントロールされていくのを見ると ため息が出る。
       目を閉じてゆっくり楽しむのに比べたら、4倍は疲れたような気がするけれど (当社比)、う〜ん、面白かった。
       それにしても、曲そのものの面白さもさることながら、表現のダイナミックレンジ の広さには感服する。今回のプログラムは知っている曲があったから尚更 「この曲がこんな演奏に!」というショックみたいなものが。もちろん、 アントネッロだからきっとこうなるんだろうなという期待に応える 驚きだった。
    • ところで、客席を見ると合唱団員風の奥様方が大半で、男性は夫婦連れが少々、 一人で来ている男はなお少数。今日のような内容の演奏会なら、いわゆるリコーダー 好きの観客の割合がもっと多くていいと思う。 ていうか、「聴かないともったいない」と思ってしまう。
    • ついでに「ヘンデルのリコーダーソナタ」のCDも買ってみた。 (会場で売ってた)
       この曲集で最も好きなのは「ヘ長調」なのだが、冒頭が一般的な演奏より ひらひらと軽やかな演奏でびっくりした。装飾の付け方も華麗だし、手持ちの 他のCDの演奏は、牧歌的にほのぼのとした演奏といったら良いのか、とにかく 相当に違う。
       もちろんそれもいい演奏だと思うのだが、そっちのCDもキャッチフレーズ が「人間味あふれたヘンデル…」とか書かれていて、じゃそれ以前のヘンデル演奏は 「非・人間的」だったのか?という話もあり、しかし、確かにそうかも? と思ったり…
       速い楽章もなんというか速度のみならず「発音」が軽快だ。 う〜ん、どうしたらこういう音が出るのだろう。
    2004.3.5
    • 復活。
    • 第2回アントネッロ ファンキー・ルネッサンス・ライブ
      テレマン/オリジナル・リコーダー・ソナタ全曲演奏会(1)
      演奏:濱田芳通(リコーダー)
         石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
         西山まりえ(チェンバロ)
      • リコーダーと通奏低音の為のソナタ ヘ短調
      • リコーダーと通奏低音の為のソナティーナ イ短調
      • チェンバロの為のファンタジー 3-10 ニ長調, 1-2 ニ短調, 1-7 ト長調
      • リコーダーと通奏低音の為のソナタ ヘ長調
      • 無伴奏リコーダーの為のファンタジー第8番
      • ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音の為のソナタ ホ短調
      • リコーダーとオブリガート・チェンバロの為のトリオ・ソナタ 変ロ長調

       実はテレマン苦手。どうしても寝てしまう。
       何しろ、ターフェル・ムジーク(食卓の音楽)でしょう。貴族のBGMを書いていた 作曲家というイメージが濃い。ブリュッヘンが60年代に録音したという全集CDを持っ ているが、すっごい苦労して一回通して聞いたあとはほとんど聞いた記憶が無い。
       趣味のリコーダーアンサンブルをするようになってから、特定有名曲に限っては 面白いと思うものが無いわけではないけれど、あまり積極的に聴こうとしたことの無い 作曲家という位置付けのまま今日にいたっている。
       それがどうして「三夜連続演奏会」などという企画にいきなり行って見ようかと 思ったのは、このファンキー・ルネッサンス・ライブというタイトルの 演奏会だったからだ。
       「テレマンでファンキー?」…疑惑わくわく(^^;

       ホームページに掲載されたプログラムノートを見ると、テレマンはポーランドの 地方の楽師の即興演奏を聞いて、この上なくすばらしいと感激したらしい。
       さて、その彼が何故、よく言えば品の良い眠れる作品を書くようになったのか… というのが、私の疑問でもあり、テレマンの感激を再現してみようというのが アントネッロの試みということらしい。
       それにしてもこの演奏は凄い。
       リコーダーというのは、機能的にかなり制約のある楽器で、音量にしろ半音階 の自由度にしろ、オーケストラで使われる楽器と同じことをするためには格段に 高度な技術を必要とする。
       しかし濱田氏の演奏を聴くとそういう難しさを一切感じない。
       それは、近代的な楽器と同じことが出来るというだけの話ではなくて、 リコーダーという楽器の「枠」にぶつかって押し広げていく、強烈なテンション。 物理的な制約とのせめぎ合いから生まれる緊張のようなものが漲っている。
       今回は小さな会場で、演奏者のすぐ近くで聴くことが出来たから、今までの演奏会 以上にその力強い緊張感がダイレクトに感じられて圧倒された。
       テレマンというと、私のイメージは非常にフォーマルな縦横のぴっちり揃った 音楽だったのだが、この演奏は、激しく疾走し、蝶のように軽やかに舞い、 だばだばと泣く、その表現の振幅の広いことといったら、無い。
       たしかに「ファンキー・ルネッサンス」かもしれん。これは。

    • スター・ウォーズ・サイエンスアンドアート展in 国立科学博物館
       今の指輪ムードが落ち着いたら行って見るか?
    • リコーのデジカメCaplio RX
       28-100mm相当のレンズを持つコンパクト機。普段使いに結構実用的だと思うのだな。 CaplioはAF速いし。
    2004.3.4
    • また風邪を引いた。ニワトリより虚弱かも…。
    • 全日本のスペイン料理店というページを発見。結構数は有るな。しかし、サイト 作者の努力に比べて訪問者が少なそうな空気…
    2004.3.3
    • ひな祭り
       ケーキ屋の在庫がほとんど空っぽになっていた。最近のひなまつりはケーキを 食べるんだな。まあ、雛あられとか、お腹一杯にはならないからな。
       でも、子供の頃は「菱餅」だったような気がする。赤白緑の三色の。
    • 『ロード・オブ・ザ・リング』のサントラ購入
       三部作全部買った。これでいつでも心の旅に出られる?
    • 家庭用二足歩行ロボット - 50万円だとか
    • ラジー賞 も発表されたね。
    • 備長炭として売られている炭のかなりの部分が「マングローブ炭」だそうな。
       もともと、現地では燃料用に使われていたそうだが、エビの養殖で切られた木の 廃物利用の意味もあるとか。
       確かに世の自称「備長炭」を賄うほど、日本で炭焼きしているとは思えないとは、 昔から推察していたが、マングローブとは。串焼きも本当は「セラミック炭」で 味は変わらないと思うけど、どうかね?
    • 『二つの塔・下巻』にて、サムがゴクリに対して「心を入換えたらいつかフィッシュ&チップス を食べさせてやると言っているではないか。
       やっぱり、ホビットの基本はイギリス人なんだなぁ。
       (もっとも、フライドポテト自体は、フランス人が持ち込んだものという学説もある)
       ちなみに、これにかける「モルトビネガー」というのは、かなりマイルドな酢で あるとのこと(日本ではハインツ製が買える模様)。レモン汁くらいをイメージすれば よいのか?
    • ついでに、ジャガイモエッセイもリンクしとく。
    • イギリスでの食生活 - なんか、不味そうなんだよな(笑) たぶん、こういう料理なら、初めて自炊する男子学生 でも行けると思う。そういうレベル。
    • 酒のつまみのページ テーマがあるらしい。こういう宴会はマルだな。
    • この人のエッセイをどう思う?
       筆者は30代半ばの女性。イタリア料理のwebエッセイだが、なんかポエムな文体 なのである。散文的?七五調?
       とにかく、10〜15文字で改行してしまう。
       指輪物語のお陰(^^;で、詩の部分は読み飛ばしてしまう体質が身についた私の目で読むと、 びゅ〜っと、最後までスキップして何も残らない。困ったこと。
       写真がメインの雑誌に添えてある説明文みたいな感じだ。写真が無いと死んだ文章だ。
       きちんと読んでも、どうもフワフワして文字から「意味」が読み取りにくい。
       恐らくこの人と会話しても会話が成立しないんじゃなかろうか。文章だけでなく。
       …突然こんなことを書いたのは、「世の中には相性の合わない文章を書く人がいるものだ」 と、真面目な話驚いたからなのよ。ほんと。
    • 実は私は小学生の頃から「文体に凝る人」なのである(笑)
       ちなみに、このページは「日記文」。日記だから。他のページには部分的に 「人に読ませる前提の文体」で書いているものも有るけれど(PC-VANが初出の ネタにはそれが多い。)
       中学生の頃は、当たり前のデスマス調が退屈だったので、宿題の文章はデスマス だったが、文集の原稿などは「新言文一致体」を追求していた。
       高校生の一時期には、北杜夫を全部読んだ勢いで、文体が彼のコピーになっていた(^^;
       おまけに、同時期「詩とメルヘン」を定期購読しイラストまで書いていたものだから、 あの頃の私はどこに出しても恥ずかしいほどの言葉オタクであった。
       まあ、そんな私から見ると、料理写真の添え物をイメージさせるような、 改行だらけの、細切れの、スーパーのBGMのように魂の感じられない文は、 ゾクゾクっと逆毛が立ってしまう訳なのだよ。
    2004.3.2
    • アカデミー賞の結果
       『王の帰還』は作品賞を含むノミネート全11部門で受賞。最多タイ記録だそうだ
       役者関係の賞を一つもとっていないのは、誰が主演で誰が助演と言えないことも 有るだろうし、全員特殊メイクで原型が良く分からない人も多いから?(^^;
       なんか、特典映像で素顔を見るとけっこう映画のイメージと遠くて驚くし。
    • トールキンFAQ日本語版
    • 「LOTR王の帰還・サウンドトラックCD+DVD」購入
       サウンドトラックCDにオマケのDVDがついているのか、その逆なのか分からないが、 DVDは、1〜3部の予告編を通しで編集した映像がついている。ただし、輸入版に 日本語解説書を封入しただけの商品なので日本語字幕などは無い。まあ、内容は既に 知り尽くしたものだから英語のままでも困らないが(^^;
       合戦の音楽も入っているけれど、どうも全体的には美しく聞きやすい曲がほとんどで、 聴きながら安眠ができる…。
       そもそもの購入動機は、アカデミー賞で エンディングテーマ“Into the West”がオリジナル歌曲賞を受賞したというのに 今までのエンディングと比べてインパクトが薄いな〜と思っていたから。もちろん、 まだ二度しか聴いていないのだから、旅の仲間、二つの塔と直接比較にはならない。 ということで、聴きたいな〜と思ってサントラが欲しくなった訳。
       まあ、映画館で聴いただけでも、“Into the West”は平和で美しいが悲しい雰囲気 で三部作の終りにはふさわしいと、確かに思ったが。
       曲として一番綺麗なのはやはり「旅の仲間」(メイ・イット・ビー)かな。
       「二つの塔」はゴラムの嘆きの歌で終わって、続く「王の帰還」がゴラムの昔の姿で 始まるとは、実は一年越しで繋いでいたということか。遠大だなぁ…
       …で、本題の「王の帰還」のエンディングはというと、あっという間に寝てしまった。 そこまでの曲が穏やかなムードで聴きやすくて最後までたどり着けず…(^^;;
       おかしいな〜、途中には激しい合戦の曲とか、あるはずなのに…
      amazon.comから
    2004.3.1
    • キャノンからEF28-135mmISの修理の見積もりが来た。  約17,000円。
       ズームリングが回らなくなっただけなのに高い。鬱だ…
       レンズが割れたとかいうなら覚悟もするけど…。まあ、全てバラして組みなおし 調整したら手間は大変だろうけれど。う〜
       ちなみにこのレンズの定価は78,000円。実売で6万円くらいか。EF50mmF1.8なんか 実売が1万円程度だから、修理するより買うほうが安いレンズもありそう。
    • ひとつの指輪通販。純金製。高い!
       アラゴルンの指輪なんか28万円…。
       しかし「本物らしさ」という意味で追求すると、モルドールの言葉の彫刻など 無い、本当にプレーンなただの金の指輪こそ本物に近いわけだが…。
    • 横浜にクイーンエリザベス2世号入出港
       船舶マニアの妻が見に行った。雪が降るほど寒かったのに、結構な 人出だったらしい。
       写真を見せてもらったが、確かに昨今のマンモス客船にはない船らしい 美しさが有った。
    • ドラマ「新選組!」どうなる日本
       納豆の食い方で盛り上がる。藤堂が食客になる。土方が見合いする。 公武所のテイタラクにがっくりする。またまた外人が切られる。
       今回は非常に盛り沢山で、面白いけれどついていくのが大変なくらいテンポが早い。
       近藤はますます「今の日本は乱れている」と悩む。外国人が嫌いだとはいえ、 一人一人が悪い奴であるわけでは無し、まして、そのために日本人同士が切り あうなどとは、狂っていると。
       納豆については、砂糖を入れる、黄な粉を入れるなど、「なにそれ?」という 盛り上がりだが、「甘納豆」も有るのだから豆を甘くして悪いってことも無さそう。 実際、世の中にはどれほどのバリエーションがあるのだろうか?
       砂糖を入れると、粘りが切れる、と聞いた事もあるが試してみようと思ったことも無い。
       他に、納豆に混ぜるもので思いつくのは、ネギ、カラシ、卵、くらいかな?
       塩だけで食べると旨い、という話もある。あと、マヨネーズ、梅肉など。

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    文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!