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[10月のBS/WOWOW★注目番組 ]

[9月のBS/WOWOW★注目番組 ]

2011.1.9
  • この週末でようやく正月っぽいTV番組の録画を消化。
     新番組もぞくぞくと始まって、昨年末までに溜まっていた番組は結局見ずに消すことになるものが多くなりそう。
2011.1.8
  • スター・ウォーズ コンプリート・サーガ ブルーレイBOX [9月発売予定(発売日未定)] [Blu-ray]
     "これだけはBlu-rayで見たいベスト10"に絶対入る作品『スター・ウォーズ』がついに発売決定。
     商品としては、オリジナル三部作BOX、新三部作BOX、全部入りBOXの三つが出るが、 特典映像が付いてくるのは全部入りBOXだけのようで、迷わず全部入りで「ぽちり」だ。
2011.1.7
  • EPSON PX-G930購入
     今まで使用していたPX-G900がとうとうノズル詰まりを解消できなくなって、後継機種に買い替え。
     顔料インクモデルは、現在ではA4は一機種のみ。(この機種の発売は2006年で、それまでは毎年 新機種に代替わり(G900,910,920,930)していたのだが、主力が画質競争から複合機開発に移行して、 プロ機以外の開発はストップしている)
     ともあれ、年賀状は"たまたま"詰まっている「赤」を使わない色使いだったので前のプリンタで 乗り切ってしまったのだが、今まで印刷して色ムラが目立った写真を印刷しなおして、納得。
2011.1.6
  • 食中毒(死亡者)ゼロ
     1980年代には、およそ10人台居た食中毒の死亡者が、2009年、2010年、ついにゼロになったとか。
     90年代の死亡者は、ほぼ自然毒(フグ、毒キノコ)とO-157で、サルモネラは1人あるかないか。 日本の食の安全性は大したものだ。
  • かと思うと、今年も正月の「モチ」をのどに詰まらせて死亡した事故のニュースが 多い。一番目のニュースは約5センチ角のもちが詰まっていたなんて話だから、ほとんど 丸呑みだ。しかも5個目で、とか。…普通に考えたら5センチ角の切り餅を丸ごと口に 入れること自体が有り得ない話で、何か怪しい。
     ほんと、消費者庁はここ数年被害の無いゼリーにばかり熱心で、モチは放置でいいのか と思う。ゼリーについては「固さと大きさの目安」を発表して、「市販品のほとんどが違反」 とか言っているが、「市販品のほとんどが違反」と言いたい為に基準を作ったんだから あったり前なんである。だったら、切り餅も「直径2cm以下が望ましい」とか言えば言い。
  • 日本の農業人口は2%
     ついでに、平均年齢が高いので、あと10年もすると農業人口は1%程度まで減ってしまうらしい。
     「農家の個別保障」が良いか悪いかが議論されているが、対象になる人口は意外に少ない。
     農業政策って、政治家にとって「票の確保」として重要なのかと思っていたけれど、 こんなに人口比で少ないのではあまり旨みが無いような気がする。
     ちなみに、
    ●2010年10月の就業者数は6286万人↑
    ・製造業・・・・・・・・・1057万人→
    ・卸売業,小売業・・・・・1055万人→
    ・医療,福祉・・・・・・・ 676万人↑
    ・建設業・・・・・・・・・ 493万人↓
    ・サービス業・・・・・・・ 469万人→
    ・宿泊業,飲食サービス業・ 390万人↑
    ・農林業・・・・・・・・・ 246万人→

     農業人口が1%になったとき、「食料自給率」を上げるとか、 そんなことを言ってもどうにもならない時代が目の前にあるようだ。
     少ない人数でたくさん作る、つまり「大規模農業」に進むのが、やっぱり 無理の無い解決方法なのではないか。
     棚田は「観光資源」として保護したり、「水害対策としての水田」は、 それはそれで予算を確保してやれば良い。
2011.1.5
  • 電波時計がなかなか受信しない件
    参考資料
     家のマンションの室内では、SEIKO,カシオの時計は電波を受信してくれなくて、シチズンの 目覚ましだけが辛うじて…、そんな感じ。受信しない時計は時々ベランダで強制受信させているけれど、 なかなか電波が弱い。
     「長時間かけて何を受信しているのだろう?」と検索してみた。
     標準電波はAM変調の大振幅のパルス幅で0,1を表し、1bit/sec、合計60bitの情報を伝送し、 内容は「分、時、1月1日からの通算日数、西暦年(下2桁)、曜日」を載せている。
     つまり、全部の信号を受信するには、1分きちんと受信する必要がある。
     間違い無く受信しているか確認するために、通常でもこれを複数回受信するし、 データの欠落があれば延々と受信してしまうようだ。
     分だけ受信出来たなら、サクっと合わせる機能があってもいい気がするが…
2011.1.4
  • お正月
     妻の実家での新年会の他は、TVのフィギュアスケート(全日本)の再放送や、2010年の音楽番組 のまとめなど見ながら過ごす、ゆるい新年であった。
2010.12.21
  • 『ラピュタ』Blu-ray鑑賞 ★★☆
     ついに『ラピュタ』Blu-rayが発売された。
     LDでもDVDでも買っていて、LDの色の薄〜い曖昧な画質から十余年、今度こそ 納得の画質といって良い高画質になっていた。良かった!
     特典映像として「北米版」があり、これはセリフが吹きかえられているだけでなく、 音楽・効果音も変更されていて、同じ曲を使っているところでも演奏が違ったりする。
     しかし、なんとも仕事が杜撰な感じで、どうにもスカスカした効果音だし、曲を 付け替えたところは納得が行かない。仕事をした人の作品理解が足りない感じ。
     パズーの声優も、若い男が当てているようだが、全然絵に有っていない。ニキビが たくさんありそうな声だ(謎)
     まあ、オマケ扱いなのも無理が無いクオリティーだった。
     本編は、色はしっかりしているし、今までのジブリ作品でどうしても目立った不自然な 輪郭強調も無くて自然。フィルムのゴミは全然気にならないし、グレインはほどよく残していて、 つるっとし過ぎずに綺麗になっていて、「あの時代の作品」の空気を残したまま 最新のパッケージにしたと評価できる。
2010.12.20
  • 妻、医者に行く。
     1人で大丈夫かなぁと思うのだが、退院一週間でだいぶ「外出に自信が付いた」 ようでしっかり出かけてきたようだ。帰宅後はいきなりくすりの副作用でぐったり していたけれど。
2010.12.19
  • GPC演奏会(渋谷)
     妻の参加している合唱団の演奏会、今回は客席からだけれど一緒に聴きに行った。
     会場は「プラネタリウム」のヒットで有名になった渋谷の新しい会館。
2010.12.18
  • ゴーヤの片付けと、二十日大根種蒔き
     出かけてばかりで、枯れてからも放置していたゴーヤのツルをやっと片付け (なかなか重労働)、跡地に「二十日大根種」を蒔いた。
     でも、ゴーヤの根がガッチリ張っているのには驚いた。夏の間の もの凄い吸水力も納得の行く話だ。
  • 点滴ライン交換とか消毒とか
     始めて看護婦の指導の無いところで実施。
     時間を掛けても誰にも迷惑を掛けないわけで、固定部分の接着剤を丁寧に ふき取るとか、炎症の起きている部分をきちんと避けて張り直すとか、 じぶんなりのケアを尽くしてみたつもり。
     でも、退院後からあまり痒みを訴えなくなったのは、帰宅して ストレスが減ったこともあるのかな。
  • 『劇場版・宇宙戦艦ヤマト』(第一作)鑑賞
     BD-Rの箱を探索したら出てきた(笑)
     冒頭でいきなり驚いたのが、「汚染された地表から逃れて人々が住んでいる地底都市」 というのが、摩天楼とガラスのチューブの中を走るエアカーで表現されているところ。
     『銀河鉄道999』や、鉄腕アトム時代の未来都市のデザインとまったく変わらない。
     「あと一年で滅亡する」という悲惨さが全然感じられないのはちょっと間違っている 感じがした。
     サイバーパンク以降の『ブレードランナー』的な未来都市のイメージが 当たり前な現在から見ると、天真爛漫すぎる未来で、ここに太平洋戦争の戦争遺産である 「ヤマト」を置くって発想が飛びすぎていて怖い(笑)
     しかしこの、別の銀河に住んでいる宇宙人の姉が、妹と見間違うほど瓜二つな 地球人という設定はどうなのかねぇ。現代SF的にはその場合「実は共通の祖先がいた」 という流れになるのは必死なのだけれど。
     その一方、双子星のガミラスとイスカンダルで、片や「放射能の大気で無ければ 生きられない」という設定も、生物学的には無理がある。そもそも放射能を何だと 思っているのか…
     などと言っているとNASAが「DNAに砒素が組み込まれている生物」 の発見なんか発表して、こういう設定ならヤマトも成り立つかもなどと 思うわけだがね。
2010.12.18
  • 映画『SPACE BATTLE SHIP YAMATO』(実写版・宇宙戦艦ヤマト)鑑賞(TC市川#7) ★★
     最初に「実写版ヤマト」の噂を聞いたときには全然信じなかったし、「古代進を木村拓也が演じる」 と聞いた時には、ますますネタかと思った。でも現実だったんだなぁ(笑)
     ヤマト世代でアンチ・キムタク(経験上、彼の映画はたいていハズレだと思っている)の 自分としては公開後も見に行こうか迷っていたけれど、先週会った映画好きの同級生が 「微妙なところもあるけれど、ストーリーはちゃんとしていた」と言っていたので、 意を決して劇場に足を運ぶことにした。
     「宇宙戦艦ヤマトの映像上の見せ場」と言ったら、
    • 「ヤマトそのもの(の回り込み映像)」
    • 「岩をふるい落としながら地球から発進するシーン」
    • 「ワープ航法」
    • 「波動砲発射」
     の三つは絶対に欠かせない。最新技術のCG映像で作ったヤマトとなれば、なおさら。 何しろ手書きのTVアニメを切り貼りしただけの初代ヤマトは、絵の質に関しては あまり褒められたものではなかった。
     TVアニメの予算と時間の制約の中で線の多い複雑なメカを書くのはとてもご苦労な ことだと思うが、戦艦がぐるりと回頭する絵のぐにゃぐにゃ加減は今も記憶に鮮明だし、 メカ同士の縮尺は間違いだらけだし、コンピューターで作画したら一発で解決なのに、 とは、もう十数年も前から念じ続けていたことだ。
     「滑らかに動く、かっこいいヤマト」…これだけは、新作を作る以上 絶対に外してほしくないポイントだし、絵の美しさには徹底的にこだわってほしい。
     そんな想いで見た実写版ヤマトは、ヤマトそのもののCGはなかなか良く出来ていた。
     もともとのアニメのヤマトは、現実の「戦艦大和」の残骸をカモフラージュにして 建造され、これを脱皮するように発進する設定なのに、「中のヤマト」は2倍も大きいと 思われるむちゃな縮尺で出来ていて、本放送の頃はともかく、本物の船の構造を知る歳に なってからは気になって仕方なかったのだけれど、外観の出来栄えもさることながら、 ブリッジ(艦橋)のサイズが大幅に、凝縮され現実感が出ていたのは良かった。
     今時の本物の戦艦は、操舵室と戦闘指揮所は別になっていて、全員が一箇所に 集まっているヤマトのブリッジはリアルとは言えないものの、「アニメのヤマトをベースに ディテールアップした」という観点からは、大人の初代ファンには納得の行く出来栄えでは なかろうか。
     ちなみに、あの丸い「零士メーター」は無くて、表示は全て普通の液晶モニターだったが、 そこは拘らないな。
     「発進シーン」は、ほとんどオリジナルのイメージを踏襲しているが、CGで描かれる 「ヤマトから剥がれ落ちる破片」が、「ガラス質」のように見えるのは不自然だった。 つまり、パリパリっとひびが入って鋭角の破片が飛び散るのだけれど、実際には 泥とか錆とか、そういうもののはず。現実の事物を参考にするならば、氷河が崩壊する 映像とか、 月ロケットの発射シーンで剥がれ落ちる氷のカケラとか、そういうイメージがリアルに 見えるのではないだろうか。
     「ワープ」に関しては、流れ全体の演出にも不満がある。
     アニメでは真田さんから「ワープに失敗すると、宇宙全体が消し飛んでしまう」と説明され、 島君の操縦に全員が手に汗握る感じだが、実写版には、ワープの原理の説明シーンはないし、 従って何の緊張も無くポイッと飛んでしまう。
     映像としてはアニメがうねうねっと画面がゆらめいて消えるのに対して、実写は白く光が滲んで消える。
     これはどちらが優れているといえないが、どちらにしてもワープ前後は「静止状態」 に見えて、宇宙を移動した雰囲気は味わえない。
     「波動砲発射」は、古代君のやっていることはほぼ原作準拠だが、初めての発射は アニメでは「発進シーンで主砲で巨大爆弾を撃破する」ところを「波動砲」に置き換えている。
     波動砲は波動エンジンの全エネルギーを注入してしまう設定だから、本来は 室内照明を点灯する余裕も無くて、地球から 離陸しながらぶっ放すのは設定上の矛盾が生じていると思う。 それが無くても、 いきなり必殺技を披露してしまうのは流れとしてどうなんだろう?

     ストーリーは「無印ヤマト」と「さらば」の印象的なエピソードをピックアップした オリジナル。
     「森雪と佐渡先生が女」という改変が目に付くが、他にも「ガミラスが人型じゃない」 というのもポイント。
     イマドキのSFならば、宇宙人が何だかわけのわからない存在のほうが当たり前で、 既存の作品で近いものを探すなら『マクロス・フロンティア』のバジュラに近い。
     ガミラス空母や戦闘機も生物的デザインで、なんとなくマクロスだ。
     でも、イスカンダル&ガミラスでの会話シーンがあって、人間に乗り移って コミニュケーションをするのは、また別に前例があったような。
     まあ会話シーンで「デスラーの中の人が本人だ」というのは、評価できる(笑)
     他にも、エイリアン、スターウォーズ、宇宙空母ギャラクティカなど、 どこかで見たようなシーンはたくさんある。
     全体の流れで気になったのは「ワープアウトすると必ず敵に待ち伏せ攻撃される」 というワンパターン。
     いい加減途中で気付けよと思うが、ワープのたびに気持ちが緩みすぎだ(笑)
     「松本零士宇宙」では、太陽系の惑星は常に直列していて、ヤマトも999も、 太陽系の外に出て行くまでに順に惑星をめぐっていくことになっているが、 それは馬鹿げてはいても「旅をしている感覚」は出る。
     実写ヤマトに「距離感」は無い。
     そもそもあまり何回もワープをしていないし、ワープのたびに戦闘をやっているので 落ち着いて旅について考えている暇が無い。
     波動砲も中盤で、無印でいうところの「ドリルミサイル的なもの」で塞がれたまま、 最後まで復旧しないので盛り上がらない。
     木村拓也が艦橋を出て白兵戦をやりたかったからだろうか…。
     「佐渡先生が女」なのは、ストーリーに関係無し。戦闘中、酒瓶と猫を抱えて うろうろしている絵が何度も登場するので、「女っ気」を増やしたかっただけと いわれても仕方ない。
     「森雪が戦闘気乗り」なのを許容するならば、いっそパイロットの半分を 女にしてしまえば良かったのではないかとも思える。
     その「森雪が戦闘気乗り」なのは、キムタクの古代進にあこがれて志願したのだそうだ。
     ところが、古代は彼女が入隊したのと入れ替わりに、兄の戦死をきっかけに 軍隊を辞めてしまい、森雪は「古代に対してツン(デレ)」になっている。
     考えてみれば、「医療班の森雪」では、ストーリーにからむことはほとんど無い。
     アニメの古代と森雪が交際しているのも、ほとんど理由も無く主人公と紅一点だからというだけだ。
     だから、森雪がパイロットで活躍して、古代に命を救われてフォーリンラブなのは、 安易では有るけれど、映画的にはあり。でも人格全般として黒木メイサは「森雪」 では無い。
     それと同様に木村拓也も「古代進」では無い。いつものキムタクを演じているだけで、 彼が発している「自己陶酔オーラ」は、古代進のキャラクターには絶対に無いものだから。
     …というわけで、『実写版ヤマト』は、アニメの設定をベースに作った別の作品 として、まあまあの「イマドキのSF映画」にはなっている。突っ込みどころが多いのは、 それもヤマトの伝統で、ネタを見つけて楽しむのが良いだろう。

2010.12.12
  • 妻退院。まだ点滴は繋がっていて不自由は多いけれど、やっぱりうちに妻が居るのは良い。
2010.12.11
  • N響定期公演12月Cプロ2日目
    演目:ブリテン/戦争レクイエム
2010.12.8
    映画『スタートレック』鑑賞
     久しぶりにWOWOWの映画を見た。レコーダーには100本くらいの映画が溜まっていて、それはもうピンチなのだ。
     この『スタートレック』は最近のリメイクで、カーク船長がエンタープライズ号の船長になるまでの物語り。公開時には何かと批判的な感想も多く聴いたような記憶があるのだが、あらためて見てみると(熱烈な原作ファンでもない私にとっては)結構楽しめた。
     SF的には多々突っ込みどころがあるけれど、そういう部分はネタとして楽しむ作品である。  ストーリーはカーク船長の生まれる日に父親の船長(艦長?)が敵に襲われてヤマトよろしく特攻攻撃で的を撃退するところから始まる。(何故か、臨月の妻が戦艦に乗り合わせていて、「うっ産まれる!」とか言っている。)
     このとき産まれたカークは「冒険好きな天才児だけれど、喧嘩っ早くて問題児」に育ち、 父の後輩に勧められて士官学校に入るけれど、やっぱり規則違反ばっかし。女にもルーズなところは、元のシリーズでも女異星人で失敗の多いカークの本質を突いているかも(笑)
     敵の設定はややこしい。未知の超テクノロジーを持った敵がいきなりスポック名指しで攻めてくるのだが、これが「未来からやってきた敵」だ。
     敵は「バルカン人」に近い人種だが、数十年後の未来に母恒星が超新星爆発を起こして、母星は絶滅してしまい、たまたま宇宙船で留守にしていたその敵だけが生き残る。このときご近所のバルカン星人代表のスポックが、「超新星の爆発をブラックホール化させることで吸収してしまう爆弾(赤色物質)」で、かれらを救おうとやってくるが、ほんの少し遅刻したために、救出に失敗する。
     出稼ぎから帰ってきた敵のご一行は、このときのブラックホールに巻き込まれて過去に飛ばされるが、「星の絶滅はスポックの遅刻が原因」とスポックを恨み、過去のスポックに仕返ししにやってくる。

     時間旅行SF的には、「同じ流れの中で時間を移動する」ものと「実は平行宇宙」の二つのパターンに分けられ、前者では歴史改変とタイム・パラドックスが発生する。平行宇宙では、何をやっても歴史は変わらない。
     この『スタートレック』の「過去に戻って何十年も待ち伏せして復讐」という流れは、そんなことをしている暇があるならば母星に戻って「○○年に太陽が爆発するからみんなで脱出するように知らせる」か、バルカン星に行って「スポックは遅刻するので、一日早く出かけてほしい」旨の連絡をするのが最適だ。
     なのに未来に救助してくれるはずのスポックの邪魔をするなんてむちゃくちゃだ。(もちろん「平行宇宙」なら、そもそも復讐の意味が無い)
     それでも、CGの美しいエンタープライズ号が見られれば十分満足してしまうのがこの作品。  TVシリーズでは「ブリッジと転送室」しか無いイメージの艦内も、けっこう広々して色々な施設がある感じに描かれている。

     他にも「ワープアウトした宇宙船」同士が偶然ほぼ相対速度ゼロで相対するのにも違和感があるが、考えてみると、スタートレック世界の宇宙船は、ワープしているか、ほぼ止まっているかのどちらかで、全然飛翔感が無い。
     未来のスポックが乗る小型宇宙船はびゅんびゅん飛んでいたので、特撮的に飛ばす技術が無いのではなくて、この世界の宇宙船の設定がそうあるのだろうけれど、ちょっと物足りない。

     物語の重要な出来事のひとつに、「艦長に意見したカークが、近所の惑星に捨てられるが、そこで偶然未来から飛ばされてきたスポックに遭遇する」というのがある。これが無ければその後のストーリーは成り立たないわけだけれど、こういう展開はどうしても「ご都合主義」に見えてしまい、流れに乗れない。

     それでもこの作品が面白かったのは、若いカークの「熱血バカ」ぶりが案外良かったからだし、スポックとの間に友情が成立する物語も良い。つまり、SFとしては感心できないが、ドラマとしては結構良く出来ていたということなのだろう。

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!