映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2002年7月
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2002.7.31
  • 今日のハイビジョン
    • 『スクリーム2』(斜め鑑賞)
       BSデジタル映画祭では、スクリームをシリーズ全作放映した後で『最終絶叫計画』を放送 するというふざけた編成(笑)
       私は『スクリーム』シリーズを見るより先に『最終絶叫計画』を見てしまったのだが、 放送されたスクリーム2をみたら、ずいぶん念入りに…というか、マニアックに出来ている ことがわかった。
       いかにもホラーっぽい演出…物陰からは必ず何か出るとか…もそのままなら、出演者も なんだかどこかで見たような良く似た役者が出ているのには呆れた。凝りすぎだ(^^;
       はちゃめちゃ度では『羊たちの沈黙』のパロディーの方がキてると思うけれど…。
    • 阪神対横浜戦(BShi)
       横浜勝った(笑) 今年は余りにも横浜が弱いのでまともに野球を見ていないのだが、 たまには勝ち試合を見るのも良いな(^^;;;
       この野球中継は「番組連動データ放送」が流れていて、リアルタイムに「球種とコース」 「バッターの情報」「スコア」「他球状の経過」「ピッチャー継投」「打順」などの情報が 呼び出せる。
       データ表示中は主画面は1/4くらいの面積に縮小するけれど、もとがハイビジョンの 解像度があるのでほとんど普通の放送並みにくっきり見える。
       このデータ、特に「球種とコース」はかなり面白いし、番組連動の意味が大いにある。
  • 「マイリトルシェフ」第4話
     前回呼んだ雑誌記者が「あなたの恋を占うレストラン」などという、適当なあおり 文句で記事を書いものだから、ミーハーOLが大挙して訪れ店はてんてこ舞い。
     これではたまらん!と、一日の客数を3組に限定するようにオーナーに申し入れるが、 深刻な顔の娘さんの来訪に、瀬理は予約をOKしてしまう。
     父一人娘一人、その娘が選んだ相手はなんと父と同じ45歳のオジサンだった。
     事前に何も知らされずレストランでばったり会った男二人。当然ながら父は大反対。
     はたして瀬理は、父の心を溶かす料理を作ることが出来るのか…という話。
     演出は相変わらずの漫画タッチだけれど、西村雅彦演じる父親の大アップの表情は けっこう悩める父親らしくサマになっていたし、なにより脚本がスリリングだった。
     激しくアップダウンする男二人の様子を見て悩みながら料理を考える姿に、思わず 「何か名案は無いか」と一緒に考えてしまう。
     父は若いうちに妻を亡くしたので「夫婦が一緒に年をとっていく」ことへの憧れを 娘には実現してもらいたいと願い、それには、相手の年が離れすぎているのを最大の 障害だと思う。20歳近く年が離れているようなので、それは当然の心配だと思うけれど、 「夫婦の思い出」と「娘との二人暮しの日々」を思い出させるような料理によって ついに「妻の最後の願いは、夫が娘の味方でいてあげること」だったことを思い出し、 二人を祝福する。
     食い物で人の心を動かすことが出来るのかというのは「美味しんぼ」あたりからの 謎だが、画面に登場する料理が本当に旨そうならば、そういう謎を吹き飛ばすくらいの インパクトはある。
     今回出た料理は「毛蟹の前菜」とフレンチとしては反則といわれた「焼き鮎のスープ」、 「ウニの殻焼き(甘いウニ版/ぴり辛ホタテ版)」で、どうも毎回メインが無いような 気がするのだが、美味しそうだから許せる。
     妻も今回初めて一緒に見て、脚本は普通の人情話だけれど、とにかく美味しそうなの でそれだけでも面白い。と言っていた。
2002.7.30
  • バレエ「海賊」鑑賞(BS)
     1850年の作品。曲はアダン他、アメリカン・バレエシアター
     音楽は全然これといったものが無いけれど、美男美女が出てきて 派手に踊る、楽しげな踊りを軽快に。という作品なんだな。群舞が多いのも 派手な感じ。
     見た目の豪華さが決め手なので劇場、せめてハイビジョンならもっと面白いかも しれないな。
  • 葛飾花火大会
     家から江戸川の上流数キロの所で、葛飾区の花火大会。
     珍しい「平日の花火」である。
     引っ越してからは初めてなので、家からどのくらいの大きさで見えるかと ベランダで見てみたが、結構行ける。音は10秒くらい遅れるがそれでも 結構な大きさだし、一つ一つの粒が分かれて見えるくらいの大きさではある。
     とはいっても、真下で見るほうが凄いのは違いないが(^^;
     お隣さんも、左右ともベランダで見物。気楽なのは良い。
     先週の隅田川の花火大会も(私は出先で見られなかったが)マンションの 掲示板を見ると、遠いながらけっこうバッチリ見えたらしい。
     今週末(3日)は、市川の地元の花火大会で、これはちゃんと席取りして 会場で見る予定。
  • 今日のハイビジョン
    • 『007/私を愛したスパイ』を放送していた(斜め鑑賞)
       DVDを見たときにはなんとなく古めかしい画像だと思っていたけれど、 ハイビジョンで見ると古めかしさが減る。まぁ、本質的には古いから、 「古い壷」が「骨董品」になったような感じというか。
    • NHKのドキュメンタリー
       民族固有の色彩感覚を紹介する番組があった。鮮やかな原色が綺麗。
       解像度が高いのと同時に、色まで美しく感じるのはテクスチャーが 関係しているのか?
    • EPG見にくい
       BSデジタルは電子番組表があって、番組表ボタンを押すと3ch,4時間分の番組が 表示され、必要に応じて一週間先までスクロールして見られる。
       「映画番組」「音楽番組」という検索も出来る。
       しかし、紙の番組表には全然かなわない。
       現在から4時間後までは一画面に出るので、「この後の番組は?」というのを パラパラと見るには役に立つが、それより先のデータを見ようとすると、 縦横無尽にスクロールさせる必要があり、しかも、30分番組だと、各番組の タイトルの最初の数文字しか出ないので、何のことやらさっぱり分からない。
       映画のように二時間もあると枠が広がるのでタイトルまで確認できるのだが。
       それに、赤鉛筆でぐりぐり丸を付けたいよ、やっぱり。
       「視聴予約」という赤鉛筆に相当する機能はあるけれど、やはり一覧性を何とか しないと「NHK以外見ない」ということになりそう。
       EPG連動の録画予約機能はあるが、「予約メニュー」から入る必要があり、 「番組表から予約メニューを呼ぶ」ということが出来ないのも不思議な仕様だ。
       つまり、「番組表」を見ながら予約したい番組を発見した場合には、一旦番組表を 抜けて改めて予約画面から同じ番組表を開く必要がある。
       今地上波とBS1,2に関しては完全に「HDDに予約録画して好きなときに見る」 というスタイルで、放送時間は何も気にしなくて良いようにしているが、ハイビジョンも 「見るべき番組は少ない」とはいえ、野球とかスポーツイベントのように「生で見る」 ことに価値がある番組以外は、ゆっくり番組表を見て選び、録画して好きなときに見る というスタイルで行きたい。
       I/Oデータから80GBのi-Link専用ハードディスクレコーダーが安価にでているが、 それでも7時間しか撮れないので、VHS感覚で言えば一本強。
       一日1時間で一週間と考えると、それで十分なのかもしれない。
       映画で三本と考えると、D-VHSも欲しいと思うけれど。
    • BSDからHDD/DVDへの録画
       S端子でつないで、スクイーズ記録になる。
       DVD-Rへの録画(標準画質)でも、地上波やBS2の映画を録画するより走査線数で 有利になるのは確かだ。
2002.7.29
  • マクベスとオセロのDVD-Rのレーベルデザインをする。
     基本的には、画面写真とキャストなどの情報で作るのだけれど、盤面には穴が あるのでこれを避けるのが大変だ(しかも市販ソフトより、透明部分が大きい)。 つまり、名場面の写真をそのまま使うのは難しい。
     オセロは、イアーゴとオセロがそれぞれ黒バックに立っているシーンを探し出し、 互いに背を向けるようなレイアウトにしてみた。かなり市販のピクチャーレーベル みたいな格好良さだ(^^)
     ただし、フォトショップで山ほどレイヤーを重ねて作っているので、凄い労力が 掛かっている(^^;
     使える写真を撮るのに、早送りで探して30分、デザインを考えて、素材の 輪郭を切り出したり、大きさを合せたり、色調を整えたり、文字を入れたり…と どうしても二時間はかかる。慣れたら早くなるかもしれないけれど。
  • BSDを見ているとスクリーンの隅に黒い点を発見。
    「げ、ドット欠け?」と思ってよく見ると、
    「げげ、蚊の死骸(泣)」
     …水で湿した綿棒でゆっくりじっくりふやかして事なきを得た(^^;;
     ビーズスクリーンは、清掃時にビーズをはがさないというのが絶対に重要で 掃除が難しい。
2002.7.28
  • 「ヴェニスの商人」(グローブ座カンパニー/グローブ座)
     7月いっぱいでグローブ座が閉じると言うことになって、これは最終公演(この 日の舞台が、ほんとのほんとの最後)。
    作:W.シェイクスピア〜小田島雄志翻訳による〜
    構成:田中浩司/演出:山崎清介
    出演:伊沢磨紀/木村多江/間宮啓行/彩乃木崇之/戸谷昌弘/明楽哲典/原田砂穂/山谷典子/山崎清介

    本邦初、女性によるシャイロック! 歴代の名優が挑んで来た魅力溢れる人物であり、この芝居の中心的な存在のシャイロック。 今回、なんとこのシャイロックに女優の伊沢磨紀が挑みます。 唯一女性で第一回から出演し続けている本シリーズの立て役者であり、独特な声色と柔軟性のある演技によってヒロイン役はもちろん老若男女なんでもこなせる彼女のこと、今回も期待に違わぬ演技を披露してくれるでしょう。 対するポーシャは、テレビドラマ、CM等で活躍中の木村多江が扮します。テレビでは見られない舞台ならではの新しい魅力を見せてくれるはず。 シェイクスピア作品の「古典」という概念を取り払い、恋愛、友情、宗教などが複雑に絡み合ったこの物語を解きほぐし、笑いの中にもメッセージ性のある作品をお届けします。。
     『ヴェニスの商人』というと、人肉裁判。学校演劇などではこのエピソードだけが抜き 出されて上演されることが多いそうだが、「子供のためのシェークスピア」と銘打っていても 今回の脚本はフル上演だ。
     これがグローブ座最後の公演ということで、芝居の枕には今までのシェイクスピア作品の 名シーンが次々と語られる。このシリーズは95年から始まったということで、観客にも なんだか懐かしく「最後なんだなぁ」としんみり。
     いつものように、黒いコートを羽織ることで、主人公と通行人、狂言回しetc.を早変わり する演出は健在だが、今回はなんと副主人公のシャイロックを女優の伊沢磨紀が演じ、ついでに シャイロックの娘と駆け落ちする商人の友人も演じて、少人数演劇の妙爆発。
     グローブ座カンパニーは、演目によって随時団員を入れ替えて演じているらしいが、 この伊沢磨紀は、ずっと通して出演しているそうだ。小柄だが渋い性格俳優という 感じの彼女は、これまでも重要な役どころを演じてきたが、シャイロックというのは、 良い味出していた。
     おかしなことにこの物語、主人公は商売一筋の商人で女ッ気無く、友人三人がそれぞれ 恋人を見つけて結婚するという話。だから、女優を(シャイロックの他に)三人投入している。
     その主役株が、遺産持ちで博学のポーシャ、これを木村多江。
     なんだか見たことがある顔だと思ったら、TV俳優らしいけれど、演技は「お嬢様」らしい フレッシュな品を感じさせて良かったと思う。
     4大悲劇であってもグローブ座カンパニーが演じると笑いに溢れ、難しい史劇でさえ 楽しく見られるというのがカンパニーの特徴だが、今回も、ユダヤの金貸しの悲劇を 主力女優が演じたにしては大悲劇らしく仰々しくやらずに、サクッっと「悲喜劇」あたりの バランスで演じて見せたのは良かった。
     恒例の「腹話術人形」は今回は特別な役は付いていずに、大衆役に混ざっていたけれど、 何度か昔やった役を思い出して突然「天国のリア」になったり、なんだかボケ役を演じていた。

     この上演にあわせて新潮文庫の『ヴェニスの商人』を予習してみたのだけれど、 なんだか子供の頃の記憶の中のそれとは、ちょっと違った印象を受けた。
     まず、「ユダヤの金貸し、汚い商売」というイメージは、実は当時のキリスト教徒 が宗教的な理由で貸した金に利子を取らなかったために作り上げられた汚名だという ことに驚いた。
     つまり、シェイクスピアの時代にはキリスト教徒は商売としての金融業を持って いなかった(必要なときには、キリスト教徒間では無利子で信用貸ししていた)。
     しかし、それでは用が足りないこともあり、ユダヤ人に借りる事も有ったようだが、 そういう宗教的、歴史的な背景があっていまやユダヤ資本がビジネスやハリウッドを 動かしているのだと知ると、何だか凄い。
     確かに何か商売をするときに「元手」というのは必要だし、巨大なビジネスになるほど 元手も大きくなっていくから、経済の発展とともに「金貸し」の重要さが増していったの は必然で、キリスト教徒だって無視できなかっただろう。
     この話は「お婿さんの箱選び」「人肉裁判」「指輪騒動」など、複数のエピソード の寄せ集めでできているが、その全てが、書かれた当時に有名な逸話だったり、 他の作家の翻訳された出版物から取られた話で、オリジナルが一つも無いという のも、面白い話だ。
     「芝居のあらゆる基本パターンはシェイクスピアが書きつくした」という 話を何かで読んだことがあるが、そのシェイクスピアの戯曲も古今のお話の 寄せ集めで出来ている。それでも当時のネタ元も含めてそんな昔の話の殆どが 現在に残っていないことに比べて、シェイクスピアが今尚スタンダードとして 演じられ続けているのは、オリジナリティーとか斬新さだけではない何か 劇的な魅力がシェイクスピアにはあるのだろう。
     たとえば、『スターウォーズ・クローンの攻撃』の中にも「なんだか シェイクスピアっぽい」と感じるシーンがいくつかあって、それは 「禁じられた恋」が『ロミオとジュリエット』っぽいというシチュエーション以上に、 「語り口の味わい」という次元でシェイクスピア的な感じを受ける。
     あるいは、ストーリーは単純明快であっても、その中に投げ込まれた人物の 「感情」が複雑なのが魅力的なのかもしれない。

  • BSの『マクベス(1971)』をDVD-Rに焼く。
     このマクベスも確かVHSでレンタルしてみたことがある。
     今度はTDKの媒体で成功。
     画質的には、130分以上は解像度が半分になるのがどうしても痛い。
     ちなみに、このマクベスはけっこう「映画的」に脚本が作られていてオリジナル より映像として見せ場になる部分を拡張している。
     逆に、脇筋のちょっとしたシーンの削除も目立つ。
     たとえば、反逆将軍の処刑シーンなんてものは、戯曲では「口頭で報告されるだけ」 だが、この映画では城壁からの絞首刑シーンを作りこまれている。しかし、全部映像で 見せるとなると、メリハリがそがれるような気もして、たとえば、マクベスが凱旋する までのシーンは「トントン拍子」に出世するスピード感のためには処刑シーンなんて 無駄だし、マクベス婦人の発狂シーンは「召使視点」で描くよりストレートに 観客に見せたほうが良いと思う。最後の戦いのシーンも「斥候が森が動くのを見る」 などというシーンを入れずに「マクベス視点」で進めたほうがスピード感を殺さなく て良いのではないか。
     『マクベス』で一番記憶に残っている舞台は唐沢寿明と大竹しのぶだが、 これだと悩むマクベスに対して「婦人にやらされた」という感じが強い。婦人の存在感は 相当なもの。
     しかし、この映画ではぜんぜんインパクトが弱くて物足りない。
     唐沢寿明と大竹しのぶのコンビが特別ということはあるだろうけど、もう少し 主役のキャラクターが立っていれば面白さ倍増なのに、映画はわりと当たり前の人たちだ。
     その点、昨日の『オセロ』の二人は、ケネスのイアーゴの毒々しさ、軍人としては有能で ありながら家庭問題に対するオセロの「振り回されっぷり」とも、抜群に分かりやすくて、 つまり「似顔絵が相手の顔の個性を強調する」ように「キャラクターの性格を抽象化し、 誇張して演じる」という演劇の手法が効果を上げているのだろう。
2002.7.27
  • BSの『オセロ(1995)』をDVD-Rに焼く。
     また、書き込み不良で一枚ムダになった(^^; デッキのせいか媒体のせいか…
     マクセルの媒体は3勝2敗だった。
     時間は2:04で、画質は市販ソフトには全然かなわないが、まあ見られる。
     この『オセロ』はイアーゴ/ケネス・ブラナー,オセロ/ローレンス・フィッシュバーンで、 レンタル(VHS)で見たことがある。
     舞台ではオセロは未見かな?
     戯曲と比較してみると、この映画はほとんど正確にオリジナルを脚本化しているようだ。
     せっかくのシェークスピアなので、こういう映画化には好感が持てる。ステージを飛び出し、 実際の城や屋外を舞台にして演劇をやっている感じ。
     イアーゴの心の声なんかも、横にオセロが居るのに「カメラ目線」でしゃべりまくる でしょう。ただし、オセロはショックの余り茫然自失、何も耳に入らないという芝居は している。このへんが「舞台のお約束」で芝居らしい。
     イアーゴの独白シーンを見て、私は「古畑の解決編直前トーク」を思い出してしまった(笑)
2002.7.26
  • パナソニック BSデジタル・チューナーTU-BHD250購入
     ず〜っとハイビジョンの導入を保留していたが、映画を300本やる夏休み企画につられて、 とうとう入れた。(もちろん、ドマイナー映画も多く、見るのは数本だと思うけれど。)
     BSデジタルは、EPG(電子番組表)機能が標準であるので、TVガイド誌の番組表は充実して いないけれどなんとかなる。
     もっとも、6チャンネル+アナログBSのサイマル2チャンネルが有るが、まだまだ 特番チャンネル的なところは拭えず、見たい番組は「映画」を除くとほとんど無い。
  • 『赤い運動靴と金魚』鑑賞(HV)
     BSデジタルチューナー購入後の初映画。2001年の1月にTVで見たことがあるが、今回は ハイビジョン。もともと鮮明さ重視の作品ではないだろうが、着ている物の布地の質感なんか はハイビジョンならではのちゃんとした細やかさで、ニットの織り目もバッチリだ。
     525iのスクイーズ記録にダウンコンバートしてDVDレコーダーに入れたものと時々切り替え てみると、ハイビジョンの方は「ピントが合った部分と、背景のボケた部分」の差がくっきり と出るので、奥行き間が豊かになる感じ。ソフトな感じの映画でもハイビジョンの良さは ちゃんと出てくれるようだ。
2002.7.25
  • 『スパイ・ゲーム』DVD購入 ★★
     映画館で見て感動したけれど、やっぱりブラピとロバート・レッド・フォードの渋い男の プロフェッショナルな関係がいい。
     DVDの画質は「戦争物」っぽい渋い銀残し映像で、彩度が低くコントラストは高い。結構 良い感じだが、黒を沈めすぎで、影の部分のデータが完全にゼロになっているのは困る。
     輪郭強調感も若干あり。
     吹き替えで見たのだが、ブラピの吹き替えはいつもの人で演技的にも申し分なし。
     しかしR.レッド・フォードの台詞回しはなんだか「ダーティー・ハリー」みたいな、 はみ出し者っぽい斜に構えた癖がまとわり付いて宜しくない。
     日常生活から見た「スパイという仕事」は存在自体がアウトロー的ではあるが、 実態はバリバリの組織人。スパイは公務員であり、大きな組織で動いており、 レッド・フォードは組織の中で定年退職を勤めるまで働いた男だ。
     彼は、任務のためなら味方の犠牲も厭わない。組織を使って大きな仕事をこなす タイプの人間だ。長年第一線で働いたが、いまや管理職でデスクワーク専門で定年間際で、 夢は南のビーチリゾートでの隠居生活。
     …にも係わらず、かっての部下のために、自分の人生を投げ出してまで 組織と戦う。っていうところがこの映画のツボな訳だ。
     だから、初めから組織からはみ出している「ダーティー・ハリー」のような世の中を 見下した台詞回しではなく、ここは絶対に「絶体絶命のピンチに直面しても紳士的な男」 という渋みが必要だろう。
     ハートは熱くても態度に表さないポーカーフェイス。それがスパイの顔だ。
     完全に、吹き替えの役者は読み違えてしまっている。だから、最後までしっくり しなかった。
     もちろん、オリジナルはソフトなボイスで穏やかに、そして信念を持った語り口だ。

     スパイは政治の道具であり、道具は与えられた命令を確実にこなすことが高性能の 要点である。
     レッド・フォードは組織の中でまさに、高性能な道具たちの司令塔として働いてきた 男だが、プラピは組織には向かない熱血青年だ。
     彼はレッド・フォードに射撃の腕を見込まれて「暗殺のプロ」としてベトナムで 雇われる。
     しかし「銃を覚えたのはボーイスカウトで」と言っているくらいで、スパイの 冷酷な仕事には全く向いていなかった。程なく暗殺だけでなく総合的な情報戦の 仕事も仕込まれて優秀なスパイとして成長するが、ハートは死んでいない。
     「必要とあれば、情報提供者の命などいつでも捨てろ」という教えに対して、 常に自分の信じる正義を貫こうとするプラピは激しくぶつかる。
     才能があればこそ厳しく仕込まれた師弟関係だが、その信念の違いのために 二人は袂を分かち、レッド・フォードの定年退職前夜まですれ違ったまま生きて きた。
     しかし、ブラピが何年も前に中国に捕まった情報提供者の女性を助けようとして 失敗した事件をきっかけに、ただ一度だけ最後にレッド・フォードがプラピの信じる 正義を肯定して組織のからはみ出る。
     「ブラピの単独行動失敗事件対策室」での24時間のレッド・フォードの心の動きを 過去のいきさつの映像を使って丹念に描くというのが、この映画が普通のスパイ映画と 全然違って面白い。
     ベトナム、東欧、中東と、スパイがリアルな国際情勢の中で働いているし、自分が アクションするよりも「情報提供者」を動かすことによって工作するというのも、 この映画で始めて描かれたといっても良いくらい新鮮。
     娯楽大作としての娯楽度ではたとえば『M:I-2』にはかなわないけれど、 充実感は負けない。まして『007』シリーズのような観光映画とはまるで違う。
     アクションシーンが殆ど回想であることは、一種バーチャルなリアリティー をかもし出すのに一役買っているし、その回想が徹底的にリアル志向だからこそ、 ラストのレッド・フォードの「ブラピ救出作戦」のトリック、大博打が 痛快なものに感じられる。

  • 「マイリトルシェフ」第3話鑑賞
     「私本当にこの人と結婚して良いのかしら」とマリッジブルーに悩む女が、 なんとなく話し相手が欲しくて元彼を食事に誘い、プティ・エトワールを訪れる。
     「結婚のお祝いの料理を」と注文した彼氏だが、二人の様子を見て本当のところを 感じ取った瀬理は、なぜか彼の嫌いな食材ばかり使い怒らせてしまう。
     だが女はそのことで自分が彼と別れた理由を思い出し、結婚相手の良いところを 再認識して幸せな結婚生活に確信を抱いて帰っていく。残った男は惨め(笑)
     …人の心を打つ料理、といっても今回はいささか苦い展開。
     少なくとも女の側には、ハッピーなんだけれど。
2002.7.24
  • 『マリー・アントワネットの首飾り』DVD購入
  • 『スタートレック3 ミスター・スポックを探せ!』鑑賞(BS) ☆
     前の航宙で故障したエンタープライズ号を救うために死んだスポックを宇宙葬したのだが、 魂は最後に接触した人間にコピーされ、肉体は惑星ジェネシスの特殊効果のために 生まれ変わった。
     スポックの父に「何で死体を置いてきた、母星に持っていくから取って来い」と しかられたカーク提督は、ジェネシスに向かうが、そこにはジェネシスの謎を奪おう とするクリンゴンが待ち構えていた…という話。
     平たく言うと、「続編を作るためになんとしてもスポックを生き返らす必要があった」 というストーリーで、特別に面白いってものでは無いわな…。
     エンタープライズ号は自爆しちゃうし、カークの息子死んぢゃうし、惑星消滅してしまうし、 起こることは色々と大問題なんだが、どれもドラマが無い。大規模な状況説明に過ぎない。
     次の4なんか、いきなり鯨を追いかけてタイムスリップものなんで、ならば2でスポックが死んで 3で復活なんてドラマも、だったら2の冒頭にタイムスリップしてスポックが死なないように 手を打てば良いのに…と感じてしまうのも痛いところ。だいたい、よほど理屈が通っていないと 時間旅行ネタは「それ反則」ってことに成るよ。
     今の水準から見ると、画面全体が物凄く安っぽく見えるのも痛い。
     素晴らしいのはエンタープライズ号の造形だけ。
     惑星ジェネシスはミエミエのセットだし、あと舞台といえば バルカン星の聖地、宇宙ステーションの通路とか、 その手の室内セットが数個と、宇宙ステーションの格納庫と概観のミニチュアだけしか 無いってのは、余りにも低予算過ぎる。TVの二時間ドラマってところかな。
     メカデザインだって、新造のエンタープライズ後継艦ひとつしか新しい物が無いってのは 手を抜きすぎだ。寂しい。

  • 『老人と海』鑑賞(BS) ★★
    2000年アカデミー賞、短編アニメ部門受賞
    作:アレクサンドル・ペトロフ
    原作:ヘミングウェイ
     原作は超有名な短編。「まるで油絵が動き出したようだ」と評されたその絵は、 ガラス板の上に、油絵の具を指で塗って描き、一枚一枚コマ撮りしたものだという。
     ほんの20数分の作品だけれど、油絵の濃密な絵が動くのは、確かに独特の味わいがある。
     フレデリック・バックの世界に似ているが、アレクサンドル・ペトロフのそれは、 名作にストレートに取り組んだところに価値があるということか。
     制作期間はなんと5年。
     芸術は食えない(^^;

  • 千と千尋、公式見解 - AV WATCH
  • ジブリ公式発表
     予想通り「監督と美術監督が決めた色なのであれで正しいのです」という内容。
     劇場公開時のパンフレットを改めて読むと、美術監督のインタビューには 「宮崎監督からは、昔懐かしい感じの黄色くくすんだような色で」というような指示が あったと書いてある。
     ネットには「劇場では鮮やかな白だった」という発言も見るが、パンフレットに 書かれた監督の指示に従えばそんなはずは無い。「記憶色」の問題だったり、色温度に 目が慣れる現象が起きている気がする。
     それにしても、ネットに画像がUPされているのを見ると本当に強烈に赤いのも有る。 あれはどういう機材を使ったのか…
     ヨドバシカメラ錦糸町店で、数社の液晶TVのデモに『千と千尋』が使われていて、 比べてみると、メーカーごとに全く色合いがバラバラなのがよく分かる。
     どちらかというと、今回の騒ぎは「基準と成る色合いを持たないTVメーカーの問題」 とも思える。
     例えば、「青白いほど白いシャープのモニターにあっさり味のSONYのDVDP」の組み合わせと、 「赤くてこってりの松下のTVにこてこてのパイオニアのDVDP」の組み合わせを比較したら 比較するのも馬鹿らしいほど違う絵が出るのは当然のこと。
     せめて忠実再生のための「マスター・モード」とか用意すべきじゃないか?

     それにしても中には「RGBがそれぞれ255まで使われていないとおかしい」とか、 「フォトショップで自動色調整すると綺麗」とかいう頓珍漢な 批判も有り「色温度」とか「カラーバランス」の何たるかを理解しない人間に批判 される製作者は辛いだろう…。
2002.7.23
  • 『ダークエンジェル』鑑賞
     第四話まで鑑賞。TV版ってなんだかエピソードが抜けているような…
  • 色が変…「千と千尋」DVDに苦情殺到!ジブリ側も困惑、ブエナビスタに調査依頼
    >スタジオジブリによれば、19日の発売後、同社には「画像が赤く見える」
    >「交換してもらったが、直らなかった」といった問い合わせ電話やメールが
    >200件以上も殺到しているという。
     ネットでは猛烈に盛り上がっているのに実際の問い合わせは200件だけなのね。
     初回出荷550万本とか、べらぼうな数字がでた割りに問合せ200件という数字は、 やはりインターネットで起きる騒ぎはお祭りになりやすいということか。 買っていない人まで書くし…。
     まあ、公式発表を待つか…。
2002.7.22
  • 『千と千尋の神隠し』DVD鑑賞 ★★☆
     これは、映画館には一度しか行かなかったけれど、やっぱり気になっていた作品。
     良い作品だなあとは思ったけれど、国内の興行成績の一位を更新するほど飛びぬけて 面白かっただろうか? なんだか社会現象化してバブリーになったのではないかという 疑問も有ったりして…。
     改めてDVDを見ると「絵の魅力がひときわ強い」のを感じた。
     『もののけ姫』『魔女の宅急便』『ラピュタ』など、宮崎作品の舞台は「どこか知らない場所」 が舞台であることが多いけれど、毎回どんどん世界が緻密になっていく。
     『もののけ姫』も日本の中世のパラレルワールドの描写から、森の命に溢れた感じ など素晴らしかったけれど、『千と千尋の神隠し』は、大戦復興期くらいの日本の雰囲気 をたたえた町並みから、湯屋の突拍子もない世界。湯婆と銭婆の西洋の魔女らしき雰囲気と 彼女たちの部屋のインテリアなど、多様なイメージがぎっしりと書き込んであって、これを 見るだけでも飽きることが無い。
     そして、湯屋の客となる八百万の神と従業員たちのキャラクターがまた一つ一つ個性的で 面白い。
     スターウォーズなども「世界を作る」というのが面白い映画だが、こちらはアニメ だから、よりダイレクトにくっきりと絵の面白さが楽しめるという感じ。
     私は巨大ヒヨコのような風体の「オオトリ様」が大変気に入っているのだが、 映画館で見たときには橋を渡ってくる登場シーンくらいしかはっきりと記憶に無いのだが、 DVDで繰り返し見ると、どうやらかなり大人数の団体客としてきているようで、画面の あちこちに姿を見ることが出来、廊下を挟んだその向こうの座敷で宴会を開いていたりと、 本題には全く絡まないキャラなのに隅のほうでそれなりに芝居をしているのが、なんとも 良く出来ていると関心。
     そういう細部の積み上げが、何度見ても発見があるという楽しさを生む。
     これと比べたら『ラピュタ』なんかは個性的なキャラクターは光っているけれど、 物凄くさっぱりした絵だと感じてしまう。

     物語は、監督が狙ったとおり「小学生の女の子がターゲット」だと思う。
     キャラクターは変なのがそろっているけれど、基本はシンプルな「成長物語」だ。
     「カオナシ」って結局なんだろう?とか、謎めいた部分もあるけれど、 前作『もののけ姫』が「自然と人間の対立」なんていう本質的に解決し得ない難題を 解決しないままに終わったことを考えると、この作品のように、確実に主人公が 成長して明るく終わる物語は後味が良い。
     主人公が美少女じゃなくても、可愛く見えるのはやっぱり一生懸命な姿が可愛いから だろう。一枚のイラストでは平凡でつまらないキャラクターだけれど、物語の中で動き 出すと魅力的だ。役者だなと。

     とっても要らないおまけ、「ハクのおにぎりフィギュア」の解説に、 観客にアンケートをとった「どこで泣いたか」の第一位が「千尋がハクにおにぎりを もらうシーン」だというのは、どうもわからない。
     確かに「千尋」は大変な経験をするけれど、それぞれの苦労はテンポ良く報われて いくのだから、観客は泣くより先にホッとする上手い緩急が付いていると思う。 千尋自身があの場合安堵の余りに泣きたくなるのは分かるけれど。観客としては にっこりだ…というのは、自分が既に小学生の子供が居てもおかしくない年頃の せいなのかな。
     スターウォーズの善玉元老院議員の悔し涙にはもらい泣きするんだから、やっぱり 『千と千尋』のメインターゲットとはだいぶ勘所が違うみたいだ(笑)

     笑ったシーン。銭婆婆の家からの帰り、竜になったハクが千尋から本当の名前を 教えられるシーンで、思わず全身のうろこが逆立ち剥がれ落ちるシーンは、人間なら 「目からうろこが落ちた」というコトなんだろうか?
     「ニギハヤノコハクヌシ」という名前を聞いて「神様みたい」と口走る千尋には 何度でも「神様なんだよ!」と突っ込んでしまう(^^;

  • 画質・音質
     ジブリのDVDももう6枚目くらいだが、オリジナルがフルデジタルということも有ってか、 史上最高にナチュラルな画質。ビデオ的な輪郭強調が無く、解像感が高く、もののけ姫や トトロにあった色信号のズレも無くてすっきりした輪郭。
     余りにも強調感が無く、色調も柔らかいので一見ソフト過ぎるようにも見えるが、セル の輪郭線の細さが本質的な解像度の高さを示している。
     文句無く、ジブリ作品の中では最高の画質と言って良いと思う。
     「色温度が低すぎて真っ赤に見える。劇場と余りにも違いすぎるのではないか」という 騒ぎが起きているが、映画館の色をどれほど記憶している人が居るのだろう?という疑問と、 色温度が低い映像に慣れていないんだろう、ということと、理由はいろいろあるのだろう。
     「何らかの事故で色が狂っているのではないか」という意見も目にしたが、 「ジブリがいっぱいコレクション」のCMで他の作品と繋がって表示されるトラックでも 同じ色合いだから、本編ディスクだけの製造ミスってことは無いだろう。そもそも、 監督が入念にカラーバランスを指定したとコメントされているのだし。
     個人的には、淡い黄昏色を感じさせるトーンは、なんとなくノスタルジックで美しいと 思うし、これを見た後に予告編に入っている色温度の高い映像は、ひどく浅い感じがする。
     白の表現で言うと、千尋のTシャツの白が、本編は「オフホワイトの生成り生地」で有る のに対して、予告編は「蛍光染料入り漂白剤で仕上げました」という感じ。どちらがより 作品の世界観に有っているかというとやはり本編の色だろう。

     それにしても、派手に色ずれを起こしている『もののけ姫』はとんと騒ぎにならず、 この『千と千尋の神隠し』が騒ぎになるなんて、解像度の低いディスプレイを使っている 人が多いということなんだろうか…。謎だ。回収するならもののけ姫とトトロを何とかして 欲しい。

     音声は、DTS-ES日本語とドルビーデジタル2ch日本語/フランス語の3本。
     5.1chフォーマットがDTS-ESでしか入っていないなんて、ちょっとショックである。
     アンプを買い換えろってか…?
  • イマジカのカラー・マネージメント・システム
  • 毎日新聞のジブリのコメント
  • 『全米ジェットコースターベスト10』鑑賞
     BSでオンエアされた番組。
     ジェットコースターの紹介と、最前席にセットしたカメラで、擬似乗車できる映像。
     こいつは大画面向きで、すっかりバーチャル体験(笑)
2002.7.21
  • 妻が一人でAMC16の『クローンの襲撃』DLP上映鑑賞
     私が休日出勤で暇だったので、イクスピアリまで出かけてDLP上映を鑑賞してきたそうな。
     混雑状況は、一時間前でチケットは楽に買えたそうだが、イクスピアリは全席指定では ないので、あまり遅く戻ってくると良い席がない。ただ、埋まっているのは中央通路より 後ろがほとんどで、前よりの座席はよりどりみどりだそうな。
     これは、VC市川でも、スカラ座でも似たような状況だったので、どこでも割りと楽に 見られるということか。
     「それにしてもせっかく映画館に行って、なぜあんなに後ろのほうにばかり固まるのか」 と妻が言う。…で、「自宅で見るより大きく」という基準で座席を決めたら、自宅のTV or スクリーンのサイズによって、後ろの席でも大画面と感じる人から、前に行かないと つまらないと思う人まで差ができるのでは?という結論に。
     妻がDLP上映を見たかった理由は「DLP版はラストの結婚シーンが微妙に違う」という 噂を確かめるためだとか。
     確かにDLP版は「アナキンがパドメの手を取る」というシーンがあるが、フィルム版は 「手を伸ばすが触れない」というところが違う。
     映画雑誌によると、DLP版はぎりぎりまで編集が出来たため、色味の調整も含めると 全部で70箇所もフィルム版からの変更点がある。とのこと。全部確認できる人は 居ないだろうけれど。
     妻はDLPによる画質の違いは気にならなかったと言っていたが、音響はおそらく スカラ座よりは良かったはず。ちょっと羨ましい。
     内容については「一回目の鑑賞ではアナキン青いな…とか、細かなところが気になったけれど、 二回目は恋人たちの背後の陰謀や運命の力を感じて泣けた」そうだ。たぶん、4,5,6,1,2作の ノベライズを読み直してから映画館に行ったことも効いているんじゃないかな。
     やっぱりサーガ全体の流れの中での『クローンの襲撃』だということを意識すると 一つ一つの出来事の重さが違ってくるのだ、多分。
  • ヘイデン・クリステンセン 甘いマスクに「悪」の香り - asahi.com
  • 11/21『マジンガーZ DVD-BOX1』発売。46話で46,000円だと。一話で1000円、 DVD一枚あたり6千円弱だから、アニメにしたら標準的な価格か。見たいけれど高いな。
2002.7.20
  • 『プリンス・オブ・エジプト』鑑賞(TV) ★
     旧約聖書、出エジプト記を題材にしたディズニーアニメ。ミュージカル仕立てだ。
     幼児のモーゼが川に流される ところから、紅海をわたって敵が海に飲まれるところまでを取り上げる。
     本編前の解説によると、CGによる背景作成や「アニメーション初のクレーンショット」 が売りとのこと。そして画像的に最大の見せ場は紅海が割れるシーンだろう。
     技術的な土台はまだセルアニメだけれど、そのぶんCG処理された背景は効果が目立ち、 壁画を見ながら滑らかに視点が回り込むとか、壁画の登場人物が突然アニメーション するとか、ここがCGと分かりやすい使われ方だ。
     クレーンショットはアニメ初とは言っても従来からマルチプレーンの撮影台で行なわれ ていた表現とそんなに効果は変わらない。
     最新のCGアニメは完全な3D空間を作っているけれど、この作品ではまだ奥行き表現は 基本的に背景とセル画の考え方から出来ている。
     しかし、紅海が割れるシーンだけは完全に「CGアニメだから出来た表現」という説得力 がある。大スクリーンで見る「逆巻く波頭、そそり立つ水の壁」は、たとえば 『パーフェクト・ストーム』などで良くできてはいても所詮CGという感じがする けれど、この作品では「良く書き込まれたイラストの迫力」がそのまま動画になっている という感じなので、ちょっと質が違う。
     先日見たチャールトン・ヘストン(モーゼ) /ユル・ブリンナー (ラムセス)の『十戒(1956)』と比較すると、ストーリー的には、 子供を殺させるに至る経緯、兄弟の確執、出自を知ったモーゼの出奔、紅海を渡った後 の放浪の話などが省かれていて、コンパクト。まあ、キリスト教圏の観客にとっては 誰でも知っている話なのでどれだけ省略しても話が見えなくなる心配は無いので、 美味しいところだけつまめば良いということか。
     本当は「そもそも行く当ても無いのに何故エジプトの都市から出たのか」とか 「何故追い詰められるのは当たり前なのにモーゼは紅海まで逃げたのか」とか 「紅海を渡った後、生活不便なのになぜ荒地にとどまったのか」とか、聖書自体が 謎と矛盾の塊なんだけれど…。
     アニメのモーゼは十戒のシュワルツネッガー系なチャールトン・ヘストンより だいぶ線が細く宗教しそうな顔つきだが、兄のラムセスは十戒のユル・ブリンナーに 酷似して憎らしい顔(笑)
     この兄弟の仲は特別悪くなく楽しげ。モーゼが出奔してからの確執に至るまで の流れが弱い気がする。もちろん、モーゼがエジプトの町を出て羊飼いに拾われる までも弱いし、光る柴を見つけるくだりも弱いし、エジプトに降りかかる災厄も 弱いし、出エジプトも弱いし、何もかもなんとなく描写に厳しさが無い。
     リビングでごろごろしながら鑑賞してきちんと座りなおしたのはラストの 紅海を割るシーンだけ。で、それがあれば十分だという作品ではあるけれど。
     聖書の物語の映画化というと、『十戒』『天地創造』『ベン・ハー』 などなど重厚長大な作品ばかりなので、こういう軽い作品は見劣りするのかとも 思うが、それにしても軽すぎるので脚本がイマイチなのかもしれない。
     『プリンス・オブ・エジプト』というタイトルも疑問。
     エジプトの奴隷の話なのに、なんでプリンスをタイトルに持ってきたのか。
     「キリスト教」カラーを薄める世界戦略か、それとも、モーゼのイメージに 王子としての箔を上乗せしようと思うのか、『アラジン』的なエキゾチシズムをまぶしたのか。 いずれにしても、聖書の中には 「エジプトに対する民族的な怨念」がドロリと溶け込んでいるのをディズニーの 流儀でおとぎ話風にクリーニングした結果、なんだか薄いストーリーになって しまったのではないかと疑う。
     そもそも、宗教の歴史なんて権力者との闘争やら何やらのエグい話が多くて、 ディズニーには向かないと思う。今後も止めておくほうが良い。
     まあ「海を割るシーンが美しい」というのは確実に『十戒』を上回っており、 それさえ見れば満足である。
2002.7.19
  • 秋葉原で「音の出るライト・セイバー@3600円」を見て驚いた。
     パッケージにデモスイッチが付いていて、押すと延々と音声による 商品説明が始まり、パッケージの写真にバックライトが点滅してにぎやかなこと。
  • 『千と千尋の神隠し』DVD購入
     なんと音声がDD2ch(サラウンド)dts-esしか無い。
     家のアンプはdtsに対応していないので「何を〜」と思わず叫んでしまった。 DDだって384kbps使っているのだから5.1chは入ったはずなのに、ディスクリート の5.1chを聴きたけれはアンプを買い替えということ?勘弁してほしいぜ。
     VA555ESの上位機種が出たら買いたいとずっと思っているので、今は候補 機種も無いのに…
  • 『シュレック』DVD購入
2002.7.18
  • 『スターウォーズ・エピソード2「クローンの襲撃」』鑑賞(スカラ座1) ★★★
     DLP/字幕 3,4回目
     仕事が休みだったので、日比谷のスカラ座1のDLP上映を見に行く。
     程々の混雑。やはり日本劇場のほうが客は入っている雰囲気。
     スカラ座は久しぶりで改装後は初めてだと思うが、綺麗な内装で壁に埋め込まれた 青いLEDも雰囲気出している。スクリーンは大きいとはいえないが、客席数にしてみれば まあまあか。
     さて、目当てはDLP上映の画質は如何に?だが、最初に 東宝邦画系の予告編が、目の覚めるような高画質でぶっ飛んでしまった。
     スライド写真のポジを直接ルーペで観察するような、カリカリに切れる高解像度と 抜けるように鮮やかなコントラスト、色彩。いきなり自分の視力が2.0にアップした ような錯覚に落ちるほど。
     これに続く洋画系の予告編は、いつも通りのもっさりした画質。
     多分、自社系の映画館で掛かる邦画予告編のフィルムというのは、オリジナル・ネガ からの一世代目に極めて近くて、複製による劣化がほとんど無いということなんだろう。
     DLPがいくら頑張っても、本来フィルムが持っている解像度は、デジタル画像より 数十倍の細かな銀の粒子から成っているので、最高のフィルムが最高のデジタル プロジェクターに勝つのは当たり前のことだが、最高のための条件がつまり 「コピー世代が若いこと」ということだな。
     というわけで変なショックを感じてしまったが、DLP
     DLPによる本編は、明るいところのコントラストはすかっと抜けて綺麗。
     背景の「星」が微動だにしないのが異様。これは、フィルムでは真似できない。 デジタルで作ってデジタルで上映しているからこその表現。
     この星は、冷たく人工的な感じがする。『シュレック』の星空だと、 良く見ると明るい星はわざわざ瞬くように成っているが、スターウォーズは宇宙空間 の星だから冷たいのは仕方ないか。
     DLPシネマのプロジェクターは、パネル解像度はSXGAを3枚ということなので、 ドット数は1280*1024。概ねハイビジョンの解像度に近い。
     館内のチラシには「字幕の輪郭がシャープ」などと書いているが、程度の良い フィルムにはかなわない。
     前の方で見ると、字幕の「ドット」がよく見えて、なんとなく自宅でDVDを見て いるような気分になる。
     結局、DLPの利点というのはプリントの質やフィルムの傷、劣化などを心配せずに 「安定した品質」で鑑賞できることに尽きると思う。
     ヴァージンシネマズ市川で見たフィルムの質と比較すると、若干DLPの方が カリっとした感じがあり。フィルムはすでに若干ピントの甘さを感じる。
     字幕はDLPがデジタルな字幕なのに対して、フィルムは手書き。やわらかさがあり、 輪郭がクッキリとしてフィルムの勝ちだ。
     暗いシーンでのざらざら感はDLPの方が気にならなかったが、DLPは全体を通して 暗い部分が暗すぎて潰れているために、ざらざらが見えないだけとも言えて、情報量を 整理した画面ともいえる。
     フィルムでは暗いところまで見えるのだから、データは あるはず。つまり、見えないのはプロジェクターの調整の問題だろう。黒を沈めると 明るいシーンのメリハリは出るが、暗いシーンの情報量が制限されるので、私として は不満だ。これは市販のDLPプロジェクタにも同様の傾向があるので、DLPを開発して いる人間の画質に対する好みなのだろうか?
     総合的には、「コンディションの悪いフィルム」よりはDLPの方がいいだろうが、 まだまだデジタル上映は頑張る必要があると思う。
  • スカラ座1の音
     中央通路前の席(ほとんど劇場の真ん中)で聞くとうるさい!普通に喋っている 台詞でも耳にびんびん響き辛い。 その割りに低音はお尻に響くというほどでもない。
     最後席で聞くと、残響時間が長くて台詞がボケる。日劇よりはマシだが。
     そういうわけで、音響に関してはTHX館の締まった音には遠く、一世代前の映画館 だと思う。
  • 映画の中身のこと
     二回見たので6時間も映画館に居たけれど、半そででは寒かった(^^;
     何度見ても、やはりラストの「共和国軍出撃〜秘密の結婚式〜テーマ曲」の流れで 泣ける。
     アナキンがパドメにデザートの洋ナシを切り分けるシーンで、ナイフを入れる位置と、 切り分けた後の切断面が位置が違う。それはともかく、西洋人は果物を輪切りにして 食べるのが普通?
     何度見ても、ドロイド工場のトラブルはアナキンが馬鹿過ぎないか(^^;
     そもそも敵がぎっしり控えている通路に踏み込んだ時点で全然フォースが働いて いないし、工場に転落した後も、R2-D2が冷静に工場の制御盤を操作しているのを 見ると、アナキンも少しは頭を使えば…と思うのだが(^^;

  • マイリトルシェフ(2)
     オープニング・セレモニー。支配人は一流店のコピー料理で良いから最高のものを と燃えるが、誰のために作る料理なのか、きっかけがつかめない瀬理は、 緊張のあまり平凡な料理しか作ることが出来ず、翌日のインターネットのグルメページ で「極めて平凡」と激しくこき下ろされる。
     支配人初め他のスタッフも全員「翌日はもう誰も客が来ないかも…」と絶望するが、 「20年前、瀬理の父親の店で食事をし人生を救われた」と言うブラジルのコーヒー農園主 にしてホテル王(谷啓)が来店する。
     大物の来店に支配人は昨日と同じ「決定版メニュー」を用意しようとするが、 客席で彼の苦労話を聴いた瀬理は、彼のためのスペシャルを作って大成功する。
     …という話。

     脚本がいいなぁ。
     前回の予告編で出てきた話、開店前の一週間からオープニングまでを、最初の 一波乱として前半1/3ま怒濤のようにこなしてしまい、そこからぐんと話が広がって 美味くて感動的な料理を作る話になる。
     ようするに一話の中に起承転結がちゃんと納まっている。
     今回なら
    起:オープニング一週間前から当日までのあわただしい数日のドキュメント
    承:開店と自信のもてないシェフの料理に対する厳しい評価
    転:昔の父を知る大物グルマンとの出会い
    結:真心を込めて作った料理の大成功

     起承転結という言葉を作った人は偉いと思うね、ほんと。
     支配人と料理人の緊張関係もあり、人情話有り、もちろん料理の画の美味そうな ことも素晴らしく、それが盛りだくさんでテンポのいい脚本で生きている。
     漫画みたいな撮影手法は、馴れた(笑)
     前シーズンとてつもなくテンポの悪いドラマを見ていたものだから、鳴くほど 嬉しい。反省してくれ、北川某(^^;;(基本的に美味しい番組好きだし(笑))
     次回もハッピーな話だといいなぁ。
     十話連続ならば、最終回前の一回以外は全て「ハッピーエンド」が良い。
     たぶん、毎回ひと癖あるお客様の心を美味しい料理で幸せにしていく、という スタイルで進むのだろう。そして、ラストには「天才シェフの娘」から脱皮する でしょう。
     そういう誰にでも思いつく構成の中で、役者の個性を生かしたストーリー、 あっと驚く料理で勝負して欲しい。美味しい物を見せる番組なら、幸福感を 味わいたいという視聴者の気持ちを大切にして欲しい。
     ただ、パリに居るライバル点の経営者である実の母(?)とか、田舎で有機野菜 を作るカッコいい青年とか、人間関係的に波乱を作りそうな要素がたくさん あるので、そっちに力を取られすぎないで欲しいと思う。
2002.7.17
  • 歌劇「マハゴニー市の興亡」鑑賞(BS)
     クルト・ワイルのオペラ。ザルツブルグ音楽祭での演奏。
     舞台はアメリカ(?)で、詐欺と売春で当局に追われた三人組が、逃げるに 行き詰まって当局の手の届かない「快楽都市」を作ってしまう、その興亡の話。
     生で見るには面白そうだけれど、ストーリー重視の作品なで、やはり 「イタオペ」流に名調子を聞かせるタイプの曲のほうが気軽に楽しめる っていうのはある。
     やはりオペラに「豪華」と「お気楽」あるいは「大時代的悲劇」は不可欠だ。

  • 『萌の朱雀』鑑賞(TV) ×
     少し前に新人の監督なんだか、映画誌で注目されていた作品。
     舞台は山間の村の更に奥地にある農家の大家族の日常。
     二時間を切る作品だが、びっくりしたことにほとんど事件らしい事件が 起きない。
     農家の一日が、朝起きて食事して野良に出て、娘は学校に行って、 帰って食事して、寝て…という淡々とした生活描写がほとんど台詞もなく 気詰まりげに繰り返される。
     そして、一番居心地が悪いのが、観客の視点が完全に「傍観者」に 設定されて、ただ見ているだけであること。誰が主人公だというのも不明。
     いくら山間の村でも、あれほど家族の会話がないのはおかしいし、 その家が村の中心地から外れているといっても、少し町に出ればこの家の 青年が勤める温泉旅館などもあり、学校には多くの子供がいてどん詰まり というわけではない。
     にも関わらず、画面には必要以上に気詰まりでどんずまりな空気が満ち ている。なぜこんな描写にしたのか共感出来ない。
     村には何年も前から計画された電車の路線があるが、トンネル工事が 終わったところで放棄され、線路が引かれる気配がなく、村の会合では 「是非とも必要だ」「でも無理だろう」というような議論がなされる。
     トンネルは、若者にとって外部への憧れをも象徴しているらしい、抽象的な 画面が何度か挿入される。
     中学〜高校生くらいの女の子が居て、母の体が弱いことから、実家に帰る 母と一緒に山村を去る。ここで初めて、従兄弟(?)のお兄さんに淡い恋心を 抱いていたという描写があり、話が動くようにも見えるが、それはそれまで のこと。
     全体を通して「観客の視点が定まらない(傍観者から、途中で女子高生 視点に変わる)」
    「大家族の血縁、人間関係の説明が無い」
    「抽象的な情景描写が多く、起きていることの意味が分からない」
    「映像の分量に見合うストーリーが無い」など、不親切で私的な記録のような 映画だ。
     台詞より「情景描写」に重きを置いた手法は「若手の実験的な映画」、と 好意的に解釈することは可能だが、だったら、田舎の生活を陰鬱に描き過ぎる ステレオタイプな視点は斬新さの対極だ。
     「それでも何か起こるのではないか」と一時間半我慢して見て「淡い恋」 が一つ出ただけでは客もオテアゲだ。

  • パパはニュースキャスター(再)最終回
     こういうラストだったのか…。
     三人の娘がそれぞれに巣立って行き、恋人にも捨てられ、パパはシンとした家で寂しさを噛み しめる。という泣かせのエンディングかと思ったら、そこに別の三人組の娘が やってきて新たな波乱が…、という循環するオチだった。
     捻ったオチとしては、スタンダードな手法で「こういうのも有り」だとは思う けれど、素直に「皆仲良く暮らしました」というラストより面白いとは思え なかった。
     「独身主義者のプレイボーイの元に、3人の隠し子が湧いて出て大変!」 というスタートこそ「軽いブラックユーモア」の世界だったけれど、物語は まともな「親子の愛情物語」として展開してきたのだから、ラストだけ またブラックに味付けしてもチグハグだと思うな。
     最後に視聴者の期待を裏切る展開を用意するならば、親子関係に感情移入 させずに、徹底的に「子供は迷惑」という線をキープすべきだったろう。 それなら「やっと子供が片付いたと思ったら、また別な子供が…」というオチ は素直に循環する。
     なんだか後味が悪くなってしまった。やっぱりハッピーエンド希望。
2002.7.15
  • お酢を使った料理が体にいい。byはなまる
     一週間続けて大匙いっぱいの酢をとると、血液の流れが良くなり、一旦良くなると 好循環が生じてずっと調子がいいのだとか。
     思い立って野菜炒めの仕上げの味付けに酢をひと匙使ってみたが、少し火を通せば 酸味は飛んでしまいきつさは無く旨みが出る。
     今まで酢といえば、ドレッシングか手製マヨネーズなどにしか使っていなかったが、 これから酢を使った料理を開拓してみるのも良いかも。
  • 今日のボトルキャップ
    29.TUSKEN RAIDER
    30.CAPTAIN TYPHO ... 3個目
    35.WAT TAMBOR
    38.SAESEE TIIN(HEAD)
    48.GEONOSIAN(HEAD)
2002.7.14
  • 午後近所に引っ越してきた友人がお客に来る。
     後から発覚したことには、妻が「うっかり」麦茶と間違えて、 激しく不味い健康茶を出してしまったようだ。黙って帰っていったが、 嫌がらせだと思われていたらどうしよう(^^;

  • 夕方、エピソード2を見るために妻と外出
     本日から我が家及び当ページでの『エピソード2』 ネタバレ解禁
  • 『スターウォーズ・エピソード2「クローンの襲撃」』鑑賞(VC#1) ★★★
     字幕 2回目
     予告編に先立って「ヴァージンシネマのマイレージの広告フィルム」が流れるが、 なんと「逆さま」
     おまけにちゃんとフィルムガイドにも通っていないようで、アナログ音声トラックが 見えたりして。珍しい事故だとは思うけれど、本編でやられなくてよかったなぁ...(^^;
     本編フィルムは、先週の先行上映のときのような明らかなピンボケはなくなっていたが、 字幕位置の間違いは残っていた。ライトセーバーの光と重なって見にくい部分も有ったけれ ど、字幕の輪郭に見えていたざらざらが無くなっていたので、やはり「本番用フィルム」 に更新されたと思われる。
     二度目で感じ方が変わるかなぁと思ったが、一層面白かったと言える。
     新たなライトセイバー戦の殺陣については、初見の興奮が去ってみると 純粋な「技」という意味ではEP1のダースモールが際立っていたかと思うのだが、 「ドゥーク伯爵」の格納庫での戦いの見せ方、演出がカッコいいのだと分かる。
     完全に、剣の技より「光の乱舞」にポイントがあると言って良いのではないかな。 まして、ヨーダ対ドゥーク戦は、CG相手の勝負だから、役者も力のぶつかり合い なんて表現は不可能でひたすらスピード。
     設定によると、ジェダイは長らく「剣の戦い」は経験しなくなっており、 ライトセイバーの使い方は、もっぱらブラスターの跳ね返しばかりやっている。
     この世界で剣を使うのは「ジェダイ」しか居ないので、ジェダイ同士の 戦いはありえない以上、チャンバラの必要性が無くなる〜技術が廃れるのも 無理は無い。
     対して「シスの暗黒卿」のグループは、剣を扱うジェダイと戦うことを前提に 修行しているので、剣と剣なら強いのが自然だ。
     しかし、そのわりに古代の剣法を研究しているという「ドゥーク伯爵」が達人 という感じはしない。
     これは「カンフー映画」でも経験することだが、どんな達人も敵が強くなければ 見せ場が作れない、ということではなかろうか。
     スターウォーズでは幾度も手や首が切り落とされるシーンが出てくるが、そのたびに ストレスを感じるのは「激しく競り合った挙句に一瞬の隙を突いて勝負が決まる」という 緊張が無くて、ノーガードのがら空きの××を切り落とすというシーンが目に付く ということ。
     そこまでの美しい光の演出が、止めの一撃がぬるいために後味が台無し。
     日本の時代劇なら派手に血飛沫が上がったりするところを、スターウォーズでは できないので、「切り落とされたことがよく見えるように」ゆっくり見せている なんて事情だろうかとも思う。
     もちろん、最近流行の中世の合戦物のように、何千人も血みどろなのも願い下げだが、 ジェダイにとってライトセイバーが「武士の刀」のように大切に扱われるならば、もっと 日本の侍映画的な殺陣を導入しても良かっただろうと思う。
     
     一騎打ちの面白さなら、むしろジャンゴ・フェットvsオビワン戦の方が、 忍者vs侍みたいで面白かった。
     アナキンの指導という大役を任された若きジェダイと、銀河一の暗殺者。互いに その道を極めた強者の戦いで、次から次へとカラクリを繰り出すジャンゴに対して ジェダイの体術とセイバー捌き、それに若さの迫力みたいなもので対抗するオビワン の凄さ。
     嵐の海に浮かぶ海上都市のプラットホームでの戦いというシチュエーションも 対決ムードを盛り上げる。ここは本編中かなりの見せ場だ。
     続くジャンゴの宇宙船「スレーブワン」との小惑星帯の中での空中戦も、 ep.5のミレニアムファルコンの逃走を踏襲しながら、見た事も無い仕掛けに満ち ていて、驚きの連続。
     衝撃波で小惑星を砕いて敵を巻き込むという専用爆弾のアイディアは、ビジュアル 的に盛り上がるし、ブラスター攻撃はヤケクソ的な雨アラレだし、とことんしつこい 誘導ミサイルもあるし、「びっくりするのはデザインだけじゃないんだぞ」という 主張に満ちた仕掛け満載戦闘機だったりする。

     鑑賞も二回目ともなると見えるものが増える。
     今回は「皇帝の陰謀の影」に注意して見たが、いよいよ表の世界でも 側近を巧みに使って元老院を操っていく姿が目に付いた。いかにも「自分は腐敗を憂う 一政治家に過ぎないが、議員たちの熱い期待にこたえるために敢えて強権を振るおう」 という、そんな汚い工作や、アナキンが自分を信頼するように手なずけていく手管。 馬鹿なジャージャーを騙す単純な嘘などなど。
     全体を見渡すと皇帝(パルパティーン)は、共和国を敵に回すことなく、あたかも 共和国を守るために全力を尽くすと見せかけながら、本当の目的は「共和国を操り その力でジェダイを根絶やしにすること」だということがおぼろげに分かる。
     武力で銀河を制圧するというのは一つの結果だが、シスにとってジェダイは天敵。 銀河の支配は、ジェダイの根絶と不可分である。だからクローンの軍隊がジェダイを 敵とするための政治的種を、バルパティーンはしっかりとエピソード2で蒔いている。
     ドゥーク伯爵がオビワンに向かって「元老院はシスに支配されている」と、 重大な秘密をわざわざばらしているのは、彼が正義の味方であると錯覚させたいわけ ではなく、その情報がジェダイ評議会と元老院との間を裂く不信の種となり、 最終的には敵対関係となって、共和国軍と戦わせるための遠い布石だろう。
     結果として、この時点以降、ジェダイ評議会は共和国に対して秘密の行動をとること になり、そのことが老獪なパルパティーンに利用され戦いの理由にされるのだろう。
     最後の救出作戦でクローン軍団の指揮を取ったヨーダも、まんまとワナにはまった事は 感じているのだろうが、「暗黒面がフォースを見えにくくしている」という状態の 中で苦悩していることだろう。
     て、いうか、純粋に政治的に思考すれば議長のパルパティーンが事件の黒幕だ ってのは分かる気もするけれど、ジェダイ評議会と議会の信頼関係を鑑みると おいそれと行動できないというのが、ラスト付近での実態かもしれない。
     相変わらず「捨て駒」の用に使われっぱなしの通称連合の面々も情けないといえば 情けない。いつか本当に捨てられて泣きを見るのだろう。(ひょっとすると今回の戦闘の 中で死んでいるかもしれないけれど)
     …そんなこんなで、ラストの共和国軍の出撃シーンに流れるあからさまな帝国マーチから、 愛のテーマをバックにひっそりと行なわれるアナキン・パドメの結婚シーン、そして スターウォズのテーマへと繋がる流れを見ていたらなんだか涙が出てきた。
     なぜ、こんなに涙が出るのか。
     それは多分、バルコニーから共和国軍の出撃を見守るパルパティーンたち議会の 重鎮たちが並ぶ中で密かに無念の拳を握り締めていたベイル・オーガナ議員 の気持ちと同じだと思う。
     幾重にも張り巡らされた罠に絡まり、成すすべも無く最悪の事態への最後の一線を 越えてしまった運命に対する無力。悔しさ。
     若く美しい二人の前に横たわる残酷な運命。
     未来のエピソード4,5,6を知っており、そのためにエピソード3でいかに過酷な 物語が展開されるのか...という想像が脳裏を駆け巡ったとたん、バラバラと涙が止まら なくなった。
     憎いぞ銀河皇帝、不甲斐ないぞジェダイ評議会…。

     そんなわけで、涙をぬぐいつつ、エンドクレジット。
     出演者のクレジット順は、オビワン、パドメ、アナキンだった。
     ユワン・マクレガーは、ep.1のへたれパダワンから見事に若いが才能のあるジェダイ の貫禄を演じていたし、若い二人のカップルが目立つとは言っても彼が一番なのは文句無い。
     エンドクレジットの極太Special thanks,SONY ATSUGIとシネアルタのロゴが目に沁みる。
     日本のハイビジョン技術が、スターウォーズの撮影の核になったなんて、やっぱり 嬉しいじゃ有りませんか。

  • 喧々諤々の帰路
     映画の帰り道は、妻と大々的に討論会状態。
     このまま電車に乗るとネタバレ会話炸裂で、車内の未見ファンに迷惑が掛かるから… という理由で徒歩で帰ろうかと妻が言い出すが、あまりに暑いので挫折(笑)
     至る所陰謀だらけのストーリーに対して、色々なシーンの登場人物の真意や 黒幕について確認しあう。
     アナキンはライトセイバーを壊しすぎ。という指摘も出た。
     オビワンもぽろぽろ取り落としているが、「武士にとっての刀」と同じ精神修養の 拠り所でもあるライトセイバーを、今回の話ではちと粗末に扱いすぎた感がある。
     そのかわり、ライトセイバーを壊したアナキンが「オビワンに叱られる」と 首をすくめるシーンは可愛いんだけど(^^;
     今回多くのジェダイがドロイドに殺されてしまうが、ジェダイは飛び道具を持って いないのが決定的に不利だと思った。
     「フォースは知識と防御のためにある」と考えて、攻撃のためには使わないのも、 辛いところ。こうして見ると、ジェダイというのは本当に戦国時代末期の侍のようだ。

  • 帰宅して『帝国の逆襲』特別編のTV放映鑑賞
     晩酌しながら、妻と『帝国の逆襲』を見て今回の『クローンの襲撃』との 比較などをする。
     やはりと言うべきか、『帝国の逆襲』と似ているところは多い。
     アナキンの夢に母が苦しむ姿が浮かんで、助けに行くとその腕の中で死んでしまう というタイミングのよさを「ご都合主義」と批判する書き込みをネットで見かけたが、 『帝国…』と対比してみれば、ベイダーがルークをおびき出すためにハンソロを 拷問にかけたように、アナキンの母の死の裏には皇帝の陰謀が在って、アナキンの 怒りが爆発するように操作されていたのは間違いの無いところだろう。
     ゴムのヨーダとCGのヨーダを比較する楽しみも有った。
     質感の違いは仕方ないけれど、最大の違いは「目に命を感じるか」という ところだと思った。ゴムのヨーダも表情の変化は驚くほど豊かで、改めて見ると 感心するできばえではあるが、常に半眼に開いたその目は、ちょっと生きてない。
     それがCGのヨーダでは目に思慮深い光を感じる。
     だいたい、『帝国逆襲』冒頭のヨーダは、いくら無関係の人を装うにしてもルークの 前ではしゃぎ過ぎだと思うけれど。ルークじゃなくても普通怒りたくなると思うな(^^;
     そもそも、X-ウィングが突然視界を奪われてヨーダの沼に墜落したこと自体、 ヨーダの仕業と思われるけれどね。そう考えると意地悪な先生だ(^^;;;
     「R2がヨーダを知らないのは何故だ」という話があるが、確かにエピソード1,2では R2とヨーダはすれ違っている。旨く辻褄を合わせたものだ。
     バラバラにされて、修理してくれるRD-D2に文句をたれるC3-POは、帝国でも バラバラにされていた。
     もちろんルークの腕ちょんぱも、ep.2で踏襲されている。
     だからといって、切ったドゥーク伯爵をアナキンの父だという説は言いすぎだと 思うが、肝心の母親に聞きだすことはもう出来ないので、きっと真相は二度と分から ないのだろう。

  • 本日の予告編
     なんだか、ガチャガチャして分かりにくい特撮アクションの予告が多く、疲れを感じる。
     スターウォーズという大物の前であるから、さくっと始まってくれても良いのにと 思わないでもない。
     『ターミネーター3』の予告なんか、何にも中身が無くてちょうど一年後の公開、 日程のみ。先の話しすぎ。
     スピルバーグがトムクルーズを使って撮る「未来の警察アクション」は、絵柄が 『A.I.』ぽい。予告編としてはうるさいだけ。
     『マトリックス』の続編は、今となっては懐かしさを感じる。
     手法全般に関して1の新鮮さは既に無いので、ストーリーがどうなるのかが勝負か。
     『タイムマシン』は、あのSFの古典「タイムマシン」の初映画化だとか。
     絵面はそうとう派手になっているので、翻案に近い脚本なのだろうか。
     上記の4作は、T3を筆頭にどれも画面がつやつやクローム調
     CGで描きやすい調子だからだろうか。
     ミステリーサークルを扱った『サイン』の予告編は、SFというよりはホラー の感覚か。
     広大なトウモロコシ畑がだ〜んとなぎ倒された映像に「それはこれまでの事件とは 何かが違っていた」というナレーションが入ったとたん、 「あの世から野球選手が帰ってきたりして…」と いう光景が目に浮かんでしまった(^^;;(from 『フィールド・オブ・ドリームス』)
  • 今日のボトルキャップ
    30.CAPTAIN TYPHO ... 2個目
    45.ZAM WESELL(HEAD)
    50.TAUN WE(HEAD) ... 2個目
    52.MAS AMEDDA(HEAD)
    ... 相変わらず敵方の出現率が高いような気がするが、もしかすると 「そもそも敵キャラが多い」のかな?
     そして、日々ダブりを出す確立が上がっているような(^^;
2002.7.13
  • エピソード2初日であるが、いろいろ用事があって我が家は二日目の番に行く予定。 もっとも私は先行で見ているけれどね。
  • マンション内でビーズアクセサリーの展示会。妻につきあって出かけたら、 「男性は興味がないでしょうに折角来てくれたのだからお土産に」と 『メトロポリス』のDVDを貸してくれた(笑)
     実はマンションの映画鑑賞会メーリングリストに参加しているお家の方だ。
     あと『トーマス・クラウン・アフェア』も好きです。と言っていたので、 趣味は合う人みたいだ(^^)
     このお宅では、ヤマハ系のサラウンドシステムが組まれていて、今後の計画とし てはTVを大きくしたいようだ。
     TVはSONYの4:3、21か25インチくらい。
     うちのマンションには、プラズマディスプレイ持ちが居るので、見せてもらったらはまるんじゃないかな〜。やっぱり、カッコいいインテリアにはプラズマしか無い。
     アンプは古そうな機種で、結構長期にわたって映画を趣味にしてきたなという 感じがする。実際、古い機種を大事に使っているのってカッコいい。
     シャレたアルミの支柱がカッコいいオーディオラック(TV台兼用で横に 4ブロック縦に3ブロック)にTVとLCRのスピーカー。中にはアンプとVHS,プレステ2のみ。 究極のシンプルシステムで、展示会のBGMもPS2で鳴らしていた。
     リアはヤマハの白い薄型スピーカーを壁掛け。
     とにかく、「ビーズアクセサリーの展示会」なんてものを企画する くらいだから、インテリアへのこだわりが素晴らしく、サラウンドシステムも 完全にインテリアの一部として機能していて羨ましい限り。
     どうして我が家にはこれほどまでに機材が多いのだろうと、考えてしまう。
     まあ、原因はTAPE,DAT,MDと録音機材がフルに有り、LD,Hi8も捨てられない なんて所にあって、もうどうにもならないのだけれど(^^;
     それにしても、他所の家はどうしてあんなにインテリアが素敵なのだろう…
     ちなみに、ご主人は「奥さん方が大勢来るから」とどこかに外出したよう だったが、もしかしたら「映画館」に言ったのかもね、『スターウォーズ』の 初日だしね(笑)
  • ごみ出しにいったら隣の旦那と会い 「隣に引っ越してきた人は、引越し荷物にLDを持っていた」という情報。 映画サークルに誘ってしまおうという話(笑)
     我が家の反対側のお隣の若い息子さんも「大量のDVDレンタル」を抱えて 帰宅したのを目撃したことがあり、これを誘うと4軒連続映画サークルという ことに成るかも(?)
  • 今日のボトルキャップ
    10.LUMINARA UNDULI ... たしか議員だな
    27.LAMA SU ... カミーノアンの男
    37.OBI-WAN KENOBI(HEAD) ... 2個目
    49.SENATE GUARD(HEAD) ... 2個目
2002.7.12
  • 今日のボトルキャップ
    3.PADME AMIDARA(BATTLE)
    19.POGGLE THE LESSER
    20.GEONOSIAN
  • 『シド・アンド・ナンシー』鑑賞(BS)
     セックスピストルズのシドニーとグルーピーのナンシーの話。
     半分くらいはヤクでぶっ飛んでいて、セリフは延々と絶叫。こりゃ見る方も 気が狂いそうだ。
     それにしても主演の「ゲイリー・オールドマン」が若いのに驚く。まあ、どんな 役者にも若い頃があるのは当たり前だけれどね。
     それにしても、ゲイリー・オールドマン、ベーシスト役で役としてステージで ラリっているのは良いけれど、弾いても弾いていなくても音が同じというのは いかがなものか。歌っているシーンも口パクだしなぁ。嘘と本当の境界が分から ないのは演出家もしれないけれど、とにかく疲れるんだ。
  • 台風一過。24時間経過くらいで、江戸川の水位はピークだった。最寄の観測点では 指定水位+86cmで、これは年に一度あるか無いかの結構気合の入った水位だな。
  • 福留さんの番組で「目を閉じて左右の人差し指を合わせられない人は 空間認知能力 が低く方向音痴」と言っていたが、「ためしてがってん」によれば、これは 「深部感覚」という能力。つまり、関節が今どのくらい曲がっているかを 見ないで感じる力。目を閉じて片足立ちする能力と同じ。
     方向音痴なんてのは身体能力ではなく「注意力」の問題だと思うけどね。
2002.7.11
  • エピソード2に関する掲示板を見ていると「都合のいいつじつま合わせが 気になる」と書いている人が居るが、そもそもエピソード1から6まで、全ての出来事 は裏で「銀河皇帝」が操っているということを忘れてはいけないだろう。
     「すべては予の計画通りぢゃ」
     つまり全てが罠。逆に言うと「何が皇帝の罠か」ということを考えながら見るのが面白い ね。
     エピソード5(帝国の逆襲)でも、皇帝とベイダーがルークをダークサイドに引き込もうと 色々罠を張り巡らせ画策するわけだが、エピソード2(クローンの攻撃)では、さらに 巧妙に見えにくい形で、アナキンをダークサイドに引き込み帝国のために利用しようと言う 罠が仕組まれる。
     結局「なぜこんなところで○○が××に」なんてシーンは、ルーカスが調子いいのではなく 「皇帝の仕組んだことだから」でたとえ一時的にはジェダイ側に有利に見えることでも、 余りに都合のいい出来事は、皇帝が糸を引いていると疑ったほうが良い。

     あと多い意見は「ラブシーンがイマイチ」というものだが、二人は年齢的にはもう 大人だけれど、これが初恋、なんだよね。
     私も予告編を見た段階では「SW的に違和感」を感じたけれど、本編では結構自然に 二人の恋愛がストーリーに織り込まれていたと思う。
     それに、いままで「坊さん」のように修行に明け暮れてきたアナキンがプレイボーイ のように振る舞ったら、いくら格好良くてもイヤ過ぎ。アミダラも学生時代以来、 普通に恋愛する環境がなかったのだからぎこちないのが当然でしょう。
     草原のピクニックシーンを批判する文章を見かけることが多いけれど、 羨ましいと思う人も相当居ると思うし(笑) 否定派の人はどんな描写をお望みなのだろうか。
     SWファンは平均年齢も高いと思うから若者を見守るような気持ちで見るのが良いね。

  • TBS水10『マイリトルシェフ』
     矢田亜希子は連ドラ初挑戦だそうだか、この人がちょっと気になる役者なので。
     最初の出会いは『クロスファイア』で、不思議な瞳の魅力が印象的だったが、 この作品に採用された理由も「目が大きいから」だとか。
     第一話は田舎で料理を作っていた矢田亜希子(亡き天才シェフの娘)が、昔からの知人に頼まれてシェフに なるまでの話だが、映像が綺麗で美味しそう。
     番組のHPを見ると、矢田亜希子なんか 料理の特訓をしたらしく、練習で作ったオムレツの写真は「う〜ん」だったが、 本番ではなんとなく怪しげだが練習の成果はあったようで、そこそこ形にはなってい た。
     阿部寛もソムリエを演じるのでいっぱい練習をしたとか。
     二話からはいよいよレストランがオープン。どんな話になるかな。

     番組のHPには、その日のメインの料理のレシピも載っている。
     第一話では阿部寛の自宅に転がり込んだ矢田姉妹が晩御飯を作る、その料理。
     ゴボウの冷たいスープの後に、アスパラガスのテリーヌとエゾネギ入りのリゾット。
     しかしね、このメニューどう見ても一からテリーヌを作り始めたら物凄く時間がかかって、 「お腹が空いたね」と言ってから作り始める夕食としては失格じゃないかという気もする。
     もちろん、スープで繋いでいるわけだけれど、シャンパンなど明けて始めてしまうと、 当然のごとく二本目に進んでしまうペースだね。
     

     演出の上で矢田亜希子の目の大きさを活かす方針とかで、食材を目の前にして 瞳の中で星が輝くなんて特殊効果が使われて笑ってしまった。まるでアニメ。
     そのシーンでは、 ズームとトラックアップのあわせ業(なんて言うのかな)も、照明変化も付けられて、 とにかくカメラ、照明、特撮の演出に気合が入っているのは分かったが、そこまで やると「役者の演技の領分を犯している」ようにも感ずるが…。
     他にも役者が踏み出すところで、役者視点の手持ちカメラが歩くとか、説明臭い カメラワークが目に付く。ぜんぜん「さり気なさ」が無い。先日まで見ていた『空星』 でも会話シーンの極端なカットバックとか、能の無いカメラが目立ったし、今、 ベテランが払底しているのかしらん??
2002.7.10
  • 某掲示板に「ある雑誌のボトルキャップ紹介記事」で、 「なんとあの○○が××しているキャップもある」とネタバレに繋がる記事があった と話題になっていたが、週刊誌に入っている全ボトルキャップの一覧広告を見ると そんなキャップは無い。
     劇場パンフレットのキャラクター商品一覧を見てもそういうフィギュアは無い。
     どうやら憶測で書かれた記事なのか、掲示板のネタがガセなのかどちらかだな。
  • 『ショーガール』鑑賞(TV) ★
    1995/米
     ラスベガスに出てきた女がストリップ劇場を出発点にして大劇場の主役を掴むまで のサクセスストーリー。というととても陳腐な感じがするが、まあそんな所だ。
     ショービジネスのダークサイドが次々と描かれるので「えぐみ」が多く見苦し感は 強いけれど、ラスト数分の解決編に救いがあってB級映画としては良くできていると いう後味はある。
  • eiga.comのSW特集←若干のネタバレ有り
  • 台風情報で『パパはニュースキャスター』が潰れる。ちくしょ〜
2002.7.9
  • 『ポネット』鑑賞(BS) ★
    キャスト:ビクトワール・ティビソル
     うは〜、いきなりの幼女の涙。この手のかわいそうな話にはホント弱いので、 厳しい。
     ポネットはもの凄く幼く見えるがパパが「毎日電話で学校であったことを話し なさい」と言うので小学生だと思うが…。
     内容はひたすら「死んだ母にもう一度会いたい」という真っ暗けだが、ちょっと ファンタジックなラスト。死んだ母が帰ってくるわけではないが、 生きていく力を得たということで、一種のハッピーエンドと言っていいかも知れない。
2002.7.8
  • フィロメラ女性合唱団&GPC合同演奏会
     妻の合唱団と、フィンランドの有名合唱団のジョイントコンサートである。
     民謡をアレンジした合唱曲は、発声や微妙なポルタメントや漂うような音程を使った 繊細な小節回しが特徴的でとても面白い。
  • SWEP2ノベライズ文庫化
     米国で公開されたすぐ後から出版されていたが、早々と文庫化され、私も先行で見た ので文庫を買った。
  • ボトルキャップ。本日の収穫は
    21.BATTLE DROID 1
    22.SUPER BATTLE DROID 1
    26.TAUN WE 1
    50.TAUN WE(HEAD) 1
     ん〜またまた悪役ばかり。でも"TAUN WE"は悪役とは言い切れないかな。
  • ダイエット開始。の、つもり。(←歯切れ悪し(笑))
     去年は6月頃に開始して秋までに5kg以上は減ったが、半年かけてまた戻った(^^;
     今回、同じように減らすことはもちろんだが、今度は戻らないといいなぁ
2002.7.7
  • 七夕だ
  • ボトルキャップ。本日の収穫は
    4.PADME AMIDARA(SENATOR) 1
    30.CAPTAIN TYPHO 1
    37.OBI-WAN KENOBI(HEAD) 1
    51.CLONE TROOPER(HEAD) 1
  • SW CMコレクション
     セブンイ・レブンのキャンペーンCM入手。
     ボトルキャップのCMは複数あって、紹介されるキャラクター違いのバージョンが 存在するのが分かった、が、録画していない時間に流れたので取りこぼした。残念。
  • 27時間テレビのハモネプ
     素人ポピュラー・コーラス大会。「コーラス」より「パフォーマンス」に偏ったグループが多く、 これでは「歌う仮装大賞」のノリである。下手な歌は苦痛だ(^^;
     で、全国の予選を勝ち抜いて決勝に残ったのはわずか三組だが、優勝した家族の メインボーカルを担当していた小学生の声は透明感があって感動したけれど、番組全体では どうもキリっとしない団体ばかり。
     ダメな要素は、そもそもハモって無いケース、リード・ボーカルがあがってヘロヘロ、 アレンジが小学校の音楽の教科書みたいなの、ボイス・パーカッションがやたらウルサイ など色々。
     優勝家族は「練習中には喧嘩になることも有った」と言っていたけれど、やっぱり 喧嘩になるくらい練習しなければハーモニーは完成しない。  これがいわゆる「合唱団」ならば、日本中にはるかに上手い人がゴロゴロ居るはずなので、 奮起して応募して欲しい物だ。
2002.7.6
  • 『スターウォーズ・エピソード2「クローンの襲撃」』鑑賞(VC市川#1) ★★★
    今回はネタバレなし
     先行上映会の第一回。客の入りは8割くらい。だが、一時間ごとに4つの劇場で 上映しており、プレミアのような席数の少ないスクリーンは売り切れていた。
     幕間にトルーパー(旧版)三名とC3-POのコス・プレイヤーが写真を撮られ まくっている。劇場側のサービスではないと思う。…というのは、中の一名がめっちゃ 小柄(子供?)だったので。
     C3-POは、Episode2バージョンの汚し塗装だった。
     先行上映のための特別フィルムなのか、先頭リールのみ極端にピントが外れたり (焼付け時のフィルムの平面性の問題だと思う)、二人でしゃべっていて字幕が左右に 振り分けられているシーンで、字幕の出る位置がしゃべっている人物と違うとか、 白地に白の字幕で読めない部分とか、プロトタイプっぽいところはあった。
     画面に一瞬黒い横線(ドロップアウト?)が走ったのは、デジタルノイズだろう。
     全般的にもややピントが甘い感じがしたのも、本番用フィルムでない感じがする。
     音声は「SDDS」だった。

     字幕翻訳は戸田奈津子だが、『エピソード1』の「小惑星ナブー」の如く 見た瞬間に違和感があるような訳は今回は無かった。何度か見てみないと万全の訳 かどうかは分からないが、結構いい出来じゃなかろうか。
     デジタル撮影の影響は、解像度から見て本番フィルムじゃない気がする (字幕評価版?)ので 詳しくは分からないが、透明感のあるきれいな絵が多いとは感じた。
     デジタル合成/CGIの出来栄えは、独自の世界観に突入したと言っても よさそう。
     たまたま予告編としてディズニーのCGアニメ作品『トレジャー・プラネット』 …宝島の舞台を宇宙にした翻案もの…が上映されたが、これを見て、2次元の キャラクターと3Dの背景の融合がいよいよこなれてきたと感じたが、それと 同じ次元で、3Dの背景と実写のキャラクターが上手く溶け合っている。
     もちろん多くのシーンが「絵のような風景」であり、実写の泥臭い重みなどは 感じないけれど、ストーリーもいよいよ「ファンタジック」だから、 絵のように美しい世界で全然OKだと思う。
     アニメ的であっても、それが最高峰ならば凄いと言うわけだ。
     ヨーダがフルCGになったということも大きな変化で、確かに顔も 少し変わってはいるけれど、エピソード2での豊かな表情と流麗なアクションを 見れば、「懐かしさ」より「新鮮な感動」を支持する人のほうが多いと思う。
     パンフレットの写真で今回のヨーダとep5の写真を見比べると、確かに今回の 方が「命が通っている」というか、ちっとは若い感じがする。
     ヨーダの立ち回りも驚愕シーンだが、全体的にジェダイの太刀捌きは 洗練されて、シリーズ一番の美しさだ。これはエピソード1で迫力の立ち回りを みて感激した以上に凄く、オビワンはもちろん激しく上達しているし、アナキン、 ドゥーク伯爵、メイス・ウィンドの主役クラスはもちろんのこと。ヨーダの剣さばき も彼らと同じ流派を感じさせつつ違和感が無いところなんかよく出来ている。
     実際米国で見た人の感想の中に「ヨーダがくるくる回って笑える」と 言うようなものも見たけれど、ライトセイバーをくるくる回す剣捌きはジェダイに 共通の物で、これをヨーダが突き詰めるときっとこうなるという動きで、説得力は ある。
     あんな動きを考えた人は、間違いなく才能が有る。
     全体の印象は、「若い二人が禁じられた恋に身を投じる必然性」が ちゃんとあり、共和国の帝国化への流れと元老院議員としての生き方、ジェダイの義務と 情熱というもろもろの相互作用によって、見えない手で押し流されるようにしてそのように なってしまう二人の姿に唸ってしまう。
     やがてルークとレイアの二人を生むことになる二人が結ばれるのは、誰もが知っている。 その彼らに対して「ジェダイの掟がなんだ!」と、二人を応援したい気持ちにはなるが、二人 の背後には未だに見えていない巨大な陰謀があって、暗い影を落としている。そういう 重苦しさが、美しい世界を常に包んでいて複雑な気分だ。
     旧三部作を見た人なら誰でも知っていることだが、帝国成立までのプロセスの全てが 裏で操る「銀河皇帝」の計画のままに動いていると言うのは、本当にやりきれない思い がする。多くの人々が「正しい」と信じて行なうことが、実は巧妙なワナで、結局は 皇帝が笑うことになる。
     フォースの使い手でさえも暗黒の力にさえぎられて真実を見通せないままに、 皇帝の計画が進んでいく。

     ナブーの湖水地方の景勝地で寛ぐアナキンとアミダラの「ラブラブ編」の予告編を 見たときには「スターウォーズがメロドラマになっちゃった」とひっくり返るほど 驚いたが、考えてみれば、かつてep5でもレイアとハン・ソロの痴話喧嘩(?)が描かれて いたのだからある意味、伝統と言ってもいいのかも。
     女性はどちらも「政治家」だが、男のほうは片や銀河のならず者、片や少年時代の 初恋の女性を10年間思い続けてきた、うぶな青年。ただしフォースは宇宙一。と、 大分状況は違う。
     フォースが強い…というのは恐らく恋愛に対する感受性も激しいんじゃないか。 だからこそ坊さんのように、感情に振り回されないように、厳しく自らを律することが 要求されているのだろう。
     しかし、アミダラの方は前作にも増して美しくなっているし、女王時代の 儀礼的な服装と比較してはるかにエレガントな装いが多いし、ナブーではリラックスして一段と 肌の露出が大きい。
     これは、アナキンでなくてもクラクラするね(笑)
     こんな美男美女カップルから、カエル顔ルークとオバサン顔レイアが生まれたとは 信じがたいが、パンフレットの人物関係図をじ〜っと見ていると、ルークに一番似ているのは ジャージャーではないかと思い当たった。ルークのあのツルンとした口元とケロっとした カエルっぽい目は…、まさか…(^^;;
     エピソード2には、エピソード5に対するリンクがたくさんあるのが、ファンサービス豊富 という感じ。些細なシーンに宝探し的楽しみがある。

  • ボトルキャップ。本日の収穫は
    12.C3-PO 1
    25.SENATE GUARD 1
    49.SENATE GUARD(HEAD) 1
     5個目で早くも"SENATE GUARD"がダブルが、こいつらはもともと大勢居るので よい事にしよう。クローン兵などは最低10体は欲しい(笑)
     Episode1の時のキャップのディスプレイを片付け、2の登場人物を並べる。
     とりあえず「人間関係別」の配置。
2002.7.5
  • 『ナイル殺人事件』鑑賞(TV) ★
     灰色の脳細胞といったらエルキュール・ポワロ。
     ベルギー人だが、しつこく「フランス人」と呼ばれる。  「私ははっきりと犯人を見たわ」という婦人が出てきて、「おいおい、それじゃ 名探偵の仕事が無くなるよ」と思ったら、犯人の名前を言う前に窓の外から 撃ち殺されたぞ(^^;;

  • 『クリスタル殺人事件』鑑賞(TV) ★
    1980年/米/英
     こっちはミス・マープルの話だ。
     アンジェラ・ランズベリー、トニー・カーチス、キム・ノヴァク、 エリザベス・テイラーなど、作品はB級っぽい作りに見えるが有名人が多数 出演している。リズなんか「映画スター役」だし。
     しかし、意外な犯人はちゃんとした推理小説で楽しめる。
  • 『地中海殺人事件』鑑賞(TV) ★
    1982年/英
    原作・アガサ・クリスティ、ガイ・ハミルトンFilm
    役者はあまり馴染みのない人ばかり。
     探偵は「エルキュール・ポワロ」
     模造ダイヤの詐欺がきっかけでポアロが地中海のリゾートに調査に出向く。
     33分頃に"You Are The TOP"という歌が出てくる。
     ホテルの女主人は、ハリポタの先生かも知れない。
     ポアロってこの世界では有名人の設定だが、なんで名探偵の居る島で殺人事件を 起こすのか分からない。
     古畑任三郎を見たあとだと、殺人事件が起きるのが1時間近くも後だとすごく 退屈。逆に言うと、真ん中で事件の起きる二時間の映画と、いきなり事件の起きる 一時間番組の古畑とはさほど変わりのない活動が出来るのかな、探偵は。
2002.7.4
  • 『パパはニュースキャスター』鑑賞
     '87年の再放送。
     田村正和が若い。で、無理矢理低い声を作っているところがおかしい。
     車はポルシェ、オーディオはSONYで揃えてあるが、スピーカーが懐かしの 「平面ユニット」なのが良いね、APM-66とか言わなかったか。
     女キャスター米崎みゆきは「浅野あつこ」らしいが、化粧のせいかやたらと のっぺりしている。不思議だ。
     私生活モードの時は見慣れた「浅野あつこ」で、すごい落差がある。
  • パパニューの中でSWEP2のペプシのCMゲット
  • ボトルキャップの収拾開始。本日の収穫は
    8.PLO KOON 1
    25.SENATE GUARD 1
    28.CLONE TROOPER 1
    47.COUNT DOOKU(HEAD) 1
    悪者ばっかりじゃん?(^^;
2002.7.3
  • 「電磁環境(EMC)の基礎知識」更新
     これだけの知識があれば、さまざまなノイズ対策グッズがどういう原理で働くのか が理解できるはず。
  • 古畑任三郎 part3(10,11)「最後の事件(前/後編)」(6/28,7/1) ★
    犯人: 江口洋介
    テーマ: 犯罪ゲーム
     「超過激動物愛護テロリスト」が、組織の秘密が入った鞄を取り返すために 殺人を犯す。だが、その途中に鞄を電車に置き忘れたために駅の遺失物預かりに 届けられてしまい、これを取り返すために架空の「電車ジャック事件」を起し、 身代金をその鞄に入れさせ、奪取しようとたくらむ。
     公安に紛争した犯人の一味が電車の司令室で、狂言を回す背後から、ちょうど 居合わせた古畑が首を突っ込む。
     …という話で、最終回らしく「大掛かり」な設定だけれど、鞄を取り返すためなら、 普通に受けとってもいいし、単純に泥棒に入っても良いような気がするし、電車の 運行制御システムに割り込んだり、電話回線に割り込んだり、携帯電話を妨害したり、 技術的に可能性がゼロでは無いにしても、いくら天才ハッカーが居たとしても、 思いついたその日には実行できないだろうという設定が苦しい。
     どうせ「警視庁公安部」を騙って駅員をだますならば、直接何かの「事件の証拠物件」 とでも偽って鞄を持ち帰れば済むのではないだろうか。
     最初の殺人事件はどうも今泉君の担当らしいのだが、その件は一切触れられて いないのも気になる。
     「列車が駅に着いたら人質を殺す」というタイムリミットが設けられているのも、 サスペンス物でよくある手だが、これを生かしているとは見えないのは演出のせいかな?

     「仮想ハイジャック」と似たストーリーでは『パトレイバー』の映画版に、 空自のシステムに偽データを流して、幻のスクランブル騒ぎを作り出す。という 話が秀逸だった。
     あれは、幻の飛行機に対して本物の戦闘機がスクランブルをかけて、あわや ミサイル発射?という、現実の危機を作り出そうとしたからスリルが有ったので、 電車でも「暴走する」という映画はいくつかあるけれど、現実の危機が無いのが 最初から分かっているというのが辛い。
     今泉君は今回も役に立たないが、縛られた西園寺君を開放しようとしてもたもた しているのに苛立つ。最初に猿轡を外すとか、刃物を探しに行くとか、最低限の 頭は働かせてくれないと、いくらボケ役だからといっても異常だ。
     果たして『古畑任三郎』は壊れて終わってしまったのか。
     しかし、さらなる続きが見たいと思うのは私だけではあるまい。
     ゆっくりとネタを書き溜めて再開してくれればいいのだし、推理の部分については 誰か専門の推理作家を起用して共同脚本ということになっても良いと思う。

  • 劇場中継『モンテ・クリスト伯』(文学座)鑑賞(BS) ★
     3時間近い大作で、放送されてから見終わるまでに三週間以上かけてしまった。
     主に回り舞台で場面転換。回り舞台の上に歩道橋のように橋がかけてあり、立体的な 行き来も多用する演出。
     照明は冷たい青が基本で、舞台後方上部に「MC」と書いたレリーフに青のスポット が当ててある。
     ストーリーはもちろん「モンテ・クリスト伯」であり、無実の罪で14年も牢に 入れられた男が「モンテ・クリスト伯」を名乗り社交界の表舞台に潜入し、自分を はめた相手に次々と復讐を遂げるが、かつて愛し、今は裏切り者の男の妻となった女の 懇願を受け入れて、復讐を断念するという話。
     絶海の小島に浮かぶ牢獄島の地下牢から、華やかな社交界の場までさまざまな場面が あるけれど、舞台は回っている割には代わり映えせず、照明もなんだかずっと暗いので 目で見る楽しみというのは余り無い。
     したがって、もっぱらせりふの芝居。
     主役クラスは結構癖も無くて聞きやすい芝居だった。
     しかし、やっぱり貧乏と悲惨のどん底から華やかな社交界の虚栄の中へという ダイナミックレンジを、舞台装置でも感じさせて欲しい。たぶん、小説ならば ト書きで状況も説明されるのだろうが、そういうのは舞台では無いので、ほんとに 地味だ。
     これはこれで見ごたえはあったけれど、作品の性格としては、映画のほうが 向いていると思った。
2002.7.2
  • 何気なく深夜番組を見ていたらHiViにも登場したことのある「某芸能人」の シアター・ルームが紹介されて驚いたさ。趣味をとっくりと語る番組らしい。
     で、スピカーはN802とアルテックなのね。アルテック→JBL物語なんかも有った。 深夜番組ってオタクだわ。
  • 『やっぱり猫が好き BOX1』購入 ★★
     一巻に4話収録。巻によって違うが一巻あたり100-120分程度の収録。
     各話の脚本家はパッケージを開いた内側に、シリーズすべての一覧表がある。
     ちなみに、「三谷幸喜」の脚本は、第6巻の最後から始まり、BOX2,BOX3は ほとんど三谷作品になる。
     幻の第一話は収録されていない。確か恩田三姉妹のキャストが一話だけ別だから。
     スペシャルとそのメイキングも収録される。
     逸見さんとの年越しスペシャルも収録される。
     各巻の末尾に、新作のシリーズ物が収録されている。
     一巻を鑑賞。
     転送レートはほとんど9Mbps前後で可能な限り良い絵にしようという感じ。
     音声はDD 192kbps。フォーマットはともかく、役者が頻繁に絶叫するので、 至る所で音声が歪んでいる。凄い(笑)
     時々見ていた本放送のイメージは「ほとんどすべてアドリブ」に見えたが、 改めて最初期の作品を見ると「一応脚本はある」ように見えた(^^;
     しかし、作品中のせりふを聞いていると、設定や台本はラフなものしかなく、 役者もリハーサルと本番が曖昧なようにも見える。
     三姉妹の職業も、どうも劇中の流れでなし崩しに決まったしまったよう。
     次女が自分は「教師」のつもりで居たら長女(もたいまさこ)に「女優の卵」にされて しまったり。しかし、長女の職業は全然謎である。
     三女(小林聡美)はTV局のADということになっていて、最初からはっきりしており、 仕事に絡んだエピソードも最初からある。たとえば、突然出演者が足りなくなって クイズ番組(美人姉妹特集)に借り出されそうになるとか、局のスタイリストに お見合い相手を取られるとか。
     88年の放送当初、姉妹の住処は「浦安」のマンション。
     マンションだけれどリビングには何故か掘り炬燵式のテーブルがあって、 だいたいそこでごろごろしつつ会話が進む。
     88年の「浦安」は、ディズニーランドがわりあい出来立てで、なんとなく 「ちょっとだけ良いなぁ」という感じがしたかもしれない。
2002.7.1
  • 「電気回路の基礎知識」を少し更新。
  • 「電磁環境(EMC)の基礎知識」ちょっとだけ登録。
     もともとそんなに難しい内容は無いのだけれど、後日磁気etc.について追記の予定あり。
  • 海自の対空ミサイル(SM2)は一発1億2000万円
     米軍との合同演習で、6発ぶっ放したとかで、7億2000万円
     いいなぁ、豪儀だなぁ。
     演習だからまったく撃たないのもアレだが、高すぎないかね。中枢部を SOTECかなんかに作らせたら 「うっかりしてました」とか言いながら、1/10くらいの値段で作れるんじゃ ないのかね?
     大体日本の敵といえば、「不審船」くらいのもので、対空ミサイルを使うような 相手は今は居ないし、かえって現実に不審船警備に当たる船に必要な装備が足りない なんてのが、現状ではないかな。

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!