映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2002年8月
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2002.8.31
  • 4in-1out 映像インプット・セレクター購入
     S端子対応の安いの。
     うちのTVは、ビデオ1,2,3/RGBマルチの4入力だが、つなぐ物は7つもあって、 プロジェクターでしか見られないか、直接差し替えるかで耐えられなくなった(^^;
     ちなみに、ビデオ3をセレクターで分配して、ビデオ1はD-VHS,2はHDDレコーダ。 この二つがもっとも普段使いの機械。
     プロジェクターは、DVDとBSデジタルが、コンポーネント入力A/Bを使い、後の機械は アンプ経由でS端子を切替え。
     つまり、日常系(TV)と高画質系(プロジェクタ)でメインの立場を分けている。
     とは言っても、夜中は映画もバラエティーも、あらゆる番組をプロジェクターで 見ているのでハイビジョンから、ジャギジャギの低レートメモ録画まで大画面なの だが。
     それで、TVの方は朝のニュース、留守録の予約、古い録画の処分確認etc.と 作業的な見方をするときに使われるようになっている。
     今回セレクターを入れた最大の目的は、8mmビデオを常時接続して、さっさと 捨てる物、残す物の見極めを付けるため。その度に差し替えるんじゃ、永遠に 仕事が終わらなさそうなので…。
  • 久しぶりのコンポジット接続
     セレクターで繋ぐとき、DVD/LDプレイヤーを「見られれば良いのだから」と コンポジットで繋いだら、物凄く派手なドット妨害が出て驚いた(^^;
     うちのTVは今では貴重な「フルアナログ」な代物。三次元Y/C分離は当然無いし、 くし型フィルターでもない。10年前までは、こんな映像が日常 だったのかと思うと驚愕だ(^^;
  • ABUロボコン。
     毎年競技内容が変わるらしいが、今回は碁盤状のフィールドに置かれた幾つもの 円柱状のポストにビーチボールを入れて数を競うというゲーム。
     周辺部の得点の低いポストには手動ロボットを使う事が出来、中央部のポストは 自動ロボットの出番となる。
     優勝戦は中国対ベトナムで、ベトナムの勝ちだった
     決勝トーナメントに残ったチームは、どのチームも、設計通りにロボットが 動けば勝てるし中にはスタート直後の 10数秒で大量得点を奪う力のあるロボットもあったけれど、一旦うまくいかなかった 場合のリカバー能力に欠ける。
     狭いフィールド内で敵味方入り乱れて多数のロボットが動けば、「衝突時のやり直し」 は重要な課題だろうが、ほとんどのチームのロボットが障害に遭遇すると、なかなか 正常動作に復帰できないらしいのが見ていてもどかしい。
     それは恐らく、設計者がそんな状態を重視していないのだろう。どう見ても 「先手必勝」タイプのロボットが主流で、序盤以降のことなんか考えていない。 そのへん設計者の発想が「若いな」と思った。
     技術的には、タイヤのスリップを検出するだけで「予定の行動が取れない」 ことは分かるのだから、そのときには仕切りなおす機能を入れるとか、プログラムが 暴走したら外部からリセットを掛けるとか、そういう仕組みを入れればずいぶん 救われるんじゃないかと思う。
     手動ロボットによる得点で勝ち上ったチームも多かったが、「ロボット」と 名乗るからにはやはり「自動制御」の出来栄えを楽しませて欲しい。
     とはいえ、頭脳より足腰が物を言う部分も大きく、機敏なロボットは 見ごたえもある。
     頭脳派一番は「中国」のカラーCCDカメラ搭載機で、敵味方のボールの色の 判別もしてゴールポストを探索する機能があり、肉体派は、バネの力で ダッシュしたり、ダンクシュートしたり、中にはペットボトルに詰めたエア の力でぶっ飛ぶマシンも有って、意外性に溢れていた。

  • HV版『お熱いのがお好き』鑑賞(BShi) ★★
     「ビリー・ワイルダー特集」としてNHKが度々放送してくれるので嬉しい。
     そして、今回はハイビジョン版である。
     画質的にはもともと明るくない室内撮影が多く「マイルド」な画質なので ハイビジョンの威力はスクイーズなDVDよりちょっと良いくらいか。
     おそらく元からマイルドな絵で、自然に古い映画の画質という感じ。
     それにしても、この映画に『お熱いのがお好き』なんて邦題をつけた人は なぜかは知らないがキャッチーなタイトルのを考えたものだ。

  • 『天国と地獄』鑑賞(BS2) ★★
     名作の呼び声高いが、『踊る大走査線 the movie』で引用された ことでも有名(^^)
     ある製靴メーカーの重役の息子を狙った誘拐事件。当時としては破格の三千万を 要求してきた犯人はしかし、人違いで運転手の息子をさらう。
     実際の誘拐事件で模倣されたこともあるという、新幹線を使った身代金受け渡し の手口。それで子供は早々と無事帰ってくるのだが、刑事たちは身代金を取り返そうと、 名誉を掛けて犯人を追い詰める。
     そこに出てくるのは、刑事ドラマに出てくるような刑事たち。あだ名で呼ばれる ベテランと、若い刑事のコンビ。逆探知をめぐる犯人との攻防、詳細な捜査会議の 描写。刑事ドラマのベースが全てここに詰まっているような感じがするし、 時代相応にストイックな刑事と、当時の貧富の差とか、貧乏人の屈折した感情とか、 そこから生まれる犯罪の空しさとか、直球で描かれている。
     単に金持ちが貧乏人に嫉まれる、というだけでなく、一見庶民とはかけ離れた 岡の上の豪邸に住む重役にも、人一倍苦労してここまで上り詰めてきたという、 人間的な厚みがあって、犯人、被害者、刑事それぞれにドラマがあるのが さすがだ。
     ちなみに、天国と地獄だ…、のネタ元になったピンクの煙は、白黒映画の中に ここだけ色付なので、オリジナルの公開の時には今の人が見るより、もっと効果的 だったのかもしれない。もっとも、手彩色を使ってでも色をつけないと、 白黒映画のままでは「きれいな色の煙」であることが視覚的に説明しようが 無いので、効果というよりは「苦肉の策」かも知れないけれど。
     とにかく、この映画を見た後は、『踊る大捜査線』でも、太陽にほえろでも、 何でもいいので国産の刑事物を見て、その中に「黒澤的遺伝子」を探したい気分になる。

  • 『影武者』録画(BS2)
     BSアナログを、X2(5.8Mbps)とMH35000(STD)の両方で録画してみたが、同じ くらいの画質に見えた。
     けっこうFIXのカメラが多いので、MPEG2には優しそう。
2002.8.30
  • こんどの週末あたりから、9.11テロ関連のドキュメンタリーが各局で一斉に放送される。
     可能な限り録画して全部見るぞ。と意気込んでいるがどうか。
  • 昨日あたりは早々と「イマジン」を取り上げた番組があった。
     「イマジン」はベトナム戦争時代に作られた曲で、「人を隔てる垣根が何もない世界を想像して みよう」という反戦歌。
     テロ直後の街に、この歌の歌詞を書いた看板を掲げたのがオノ・ヨーコ。
     「戦争は終わる。あなたが望むならば」というプラカードを掲げる運動もあった。
     この曲、テロ直後に米国の放送協会で作成された「放送に不適切な曲リスト」に載せられ 自粛対象になってしまったけれど、草の根的に多くのミュージシャンが歌い、 リクエストもものすごく多かった。そして、この曲を題材にして平和について 考える授業を米国でも日本でも成されているという話。
     反戦歌を放送禁止にし、報復攻撃反対を唱えた女子高校生を退学処分にする というアメリカのヒステリックな報復ムードの一方で、平和を考える授業を 始めた人たちも居るというのは、一つの希望だと思った。
     日本の小学生でさえ「報復攻撃に賛成だったけれど、考え直した」なんて 言っている。当然「非現実的だわ」なんていうアメリカの学生も居る。
     理想の前に現実の壁があるとしても、「理想の世界を思い描いてみる」のは 必要なことだと思う。つまり、高い視点から物事を見る必要があるってこと。
     何しろ報復攻撃では米国人が死んでいないから、ベトナム戦争のように反戦運動 が盛り上がることは不可能だと思うが、米国の落とす爆弾の下では大勢が死んで いることを、現実として受け止め、それがどういうことか考えなければいけない。
     報復攻撃に賛成な日本の小学生にだって考えてもらわなければならない。
     もしも、日本の連合赤軍(古いね)とか某カルト宗教団体が米国で核爆弾を 爆発させるようなテロをやったとして、彼らのアジトが東京のどこかにある として、
    「首謀者を焙り出すまでやめない」と米国が東京を爆撃し続けたら、それを 「テロに対する正当な戦い」として認める事が出来るだろうか。誤爆で身内が 殺されても。
     たぶん「アメリカ、東京にそんなことをしないだろう」と思うのは、日本と アメリカの間に経済的な依存関係とか、文化的な好意とか、交流があるから だろが、どうしてそういう違いが出来たのか考えてみよう。
     反対に東京都庁あたりにイスラムのジェット機が突っ込んだとしよう。
     日本は、犯人の住む国を爆撃するだろうか。
     他の国はどうするだろう。中国やロシアはやるだろうか。イギリス、フランス、 ドイツ、インド…世界の大国は軍隊で相手国の政権転覆を図るだろうか。また、 他の多くの国々はどうだろうか。
     もしかすると、米国が出てきて勝手に始めるのだろうか?
     何故若者たちは自分の命を捨ててアメリカを攻撃したのか考えてみよう。 (そもそもブッシュ政権でなければここまでのテロは起きなかったのでは ないかという気もする)
     民族を隔てる憎しみの壁が出来た理由を考えてみよう。
     平和的に平和を作るのはとても時間の掛かることだろうけれど、 憎しみを育てるのにもずいぶんな年月が掛かっているはず。一朝一夕に 解決するはずがない。
     日本のお隣の国では、世代を超えて憎しみを忘れないための教育を 熱心にやっている。だからただ、時が解決する、というものでもなさそうだ。
     奇麗事もなければ、一筋縄にも行かない、と、わかっていても努力は必要だ。 「アメリカ万歳」な議員たちに投票しない、ということだって確実に小さな 一歩だし。アメリカ万歳映画を見に行かないってことも、小さな意思表示に なるね。ハリウッドが大衆の気分に与える影響って無視はできないとおもう。
     いろいろ有るんじゃないかな、やれることが。
2002.8.29
  • 8mmビデオの整理
     HDD(&DVD)レコーダに追い出されたHi8デッキのために、8mmテープの整理開始。
     方法は
    1.今後絶対に発売されなさそうな貴重番組(130分以内)はDVD-Rに焼く
    2.シリーズ物など長い貴重番組はD-VHSのLS3モードにダビング
    3.カメラ撮りのオリジナル品は長さによってDVD-RかD-VHS(LS3)
    4.メジャーな映画はDVDを買うか再放送されるので捨てる
    5.もう絶対に見ないものは捨てる
    6.貴重度は低いが捨てられない物は、デッキが壊れるまで持っている(^^;
     (見るときにはダビングしながら。デッキが壊れたらあきらめる)

     100本を越えるテープをすべてコピーするのは、第一に「物が減らない」。 第二に「ただダビングしても多分見ない」。つまりどこかで捨てる決心が必要 ということだ。
     幸い8mmテープは小さいので、残してもそんなに邪魔にならないのは助かる。 全部で、ダンボール一箱に入るくらい。
     だから、今回の主な目的は「貴重な録画の救出」ということになる。
  • まず30本ほどある、友人の遺品整理で預かってきたテープの 処分にかかる。あれからもう何年もたつので、貴重度の低い順に徐々に 生テープ代わりに消費していたのだが、TVの音楽番組、バラエティーなどを 撮ったものはもう要らないだろう。
     中には生前の姿が入ったテープもあって、とりあえずラベルが無いもの は中身をチェックしないと捨てられないということで、出だしだけでも早送り でがんがん見た。
     音楽関係は趣味が似ていたので、捨てるに忍びないテープもいくつか発見。
     しかし中には「う〜む、こういう趣味があったとは…」というテープも発見。 けっこう几帳面で、テープの背ラベルなんか綺麗に作る人だったので、 背ラベルが無い時点で怪しいとは思っていたけれど(^^;
     このテープ、友人を招いて供養すべきかなぁ…。
  • BS2で黒澤特集始まり
  • 『蜘蛛巣城』鑑賞(BS2)
  • HV版『昼下がりの情事』鑑賞(BShi)
2002.8.28
  • 徹夜仕事中に2時間ほど仮眠をとっていたら金縛りにあった。
     脳の起電力がなくなった感じ。ちょっとびっくりした(^^;
2002.8.27
  • D-VHSビデオデッキ、ビクター HM-DH35000 購入
     当面ハードディスクレコーダーだけでも良いかと思ったが、 「オードリー・ヘップバーン」 の映画『昼下がりの情事』とか、ビリーワイルダー作品、そして10月には黒澤作品の 放送もあるということで、導入に踏み切り。
     妻には「冬のボーナスで買うのかと思っていたのに…」と言われたが、まぁ、そん な理由。
     パナソニックのNV-DHE20と比較してとことん悩んだのだが、最後のテープ メディアとしての選択はビクターだった。やっぱり「ビデオはビクター♪」 ってことかな。(古いっ)
  • D-VHSを買ったところで、VHSの整理もしなければ…とテープを引っ掻き回してみれば、 録画だけして見ていない映画が十本以上はあるし、実際のところ「一生見ないかもしれない」 と思うテープもあるし、でも消せないという現実。
     ハードディスクレコーダーは「消さないと次が入らない」という制約ゆえに 「未見が限度を越えて溜まる」という合理性はある。
     その「見ないと消せない」というプレッシャーは、レンタルビデオに似ているが、期限は ある程度融通が利く、という中間的な感じで、総合的には正しい。
     だから、ハイビジョンも基本はハードディスクに置いて、D-VHSは「どうしても保存したい」 という内容に限定して録画するという選別をしないと切が無い。
     まあ、世の中からVHSが無くなるのは遠い将来のことだろうから、これが要らなくなる ことは無いにしても、ハイビジョンのディスク録画は数年以内に実現するだろうから、 今後10年を担う大本命はそっちだ。D-VHSを増やしすぎて、またまた移行が大変というの だけは避けたい。
  • LDの移行もたぶんD-VHS
     十枚組みのクラシック物のLDなんてなかなかDVD-Rに移す気にならない。ってことで、 D-VHSは使える気がする。まあ、
  • SONY、ベータマックスの生産をあと2000台で終了
     D-VHS機を購入したその日にベータ生産終了のニュースを聞くとは、なにか象徴的。
     (ただし、現行機種の修理、テープの販売は当分継続するとのこと)
     ベータのデッキの現行機種が2機種だけになってから数年が経過したが、昨年の販売台数は 2800台だったとかで、あと2000台の生産というと、一年以内に終了ということか。
     そのペースでは一日10台しか作らないのだから、量産効果ゼロ。 調達コストetc.を考えれば良く頑張った物だと思う。
  • 幸い我が家にはベータは無いのだが、D-VHSも買ったところで8mmの移行を 本格的に考えないと。
     先日40本くらい。と見積もったテープは、ダンボールの山の中からさらに発掘 されて、100本近くある事が判明した(^^;
     それぞれに最大4時間、平均3時間と考えて300時間。
     Hi8の画質ならLS3モードで十分。一本12時間、平均10時間と考えて30本必要。
     体積比では、あまり変わらないかもしれない。
     時間を考えると3日に1本ずつ処理しても一年近くかかるなぁ。
2002.8.26
  • HV版『彼女が水着にきがえたら』鑑賞 ★
     原田知世が水着で可愛い。という映画(笑)
     『私をスキーに連れてって』も、スキーにアクションネタを絡めていたけれど、 こっちは、海に沈んだお宝を狙う謎の中国人組織との争奪戦なんてものに、グレード アップしている。
     谷啓演じる謎の経歴を持ったおやじが、100万円で買った「沈没飛行機」の引き上げ 権。伊武雅刀演じる謎の金持ちとお宝の引き上げ競争を楽しんでいたが、積荷の宝石 が50億、と知った保険会社がマフィアを差し向けてくるわけ。
     ヨット、クルーザー、ホバークラフト、水上バイク、ヘリetc.を繰り出した、 大追っかけ大会。日本でよくこんな豪快な追いかけっこが許可されたなと思う くらい良くやっている。
     海域も葉山、江ノ島、新木場、隅田川、浦安と、東京湾の外から奥まで、広〜く 使っている。
     宝探しシーンではなんとミニ潜水艇まで投入して、当時のマリンスポーツの 面白そうな物は全部投入しましたという、その景気のよさが良い。
     景気の良い時代の軽薄さが、何だか懐かしいのがこの映画の価値かもしれ ない(笑)
     『私をスキーに連れてって』では、リゾートな感じが良かったのに対して、 こちらは、「仕事しながら海で」という設定なので、イマイチ開放感が足りない のが残念。スキューバやジェットスキーも、そのものの魅力を描くより、 アクションの道具という位置づけになっていたのが、惜しいかな。
     ただ、役者が水中撮影やボートを頑張っているのかと思うと、結構凄いん じゃないかとは思うし、それは買うな。
  • フィルムそのものが、ちょっと古い感じなのは惜しいが、 ハイビジョン的には、明るいシーンは爽やか。明るさが飽和して色が白っぽく なっているのも、なんとなくまぶしい夏っぽくて悪くない。
     絵柄として惜しいのは、所詮東京湾近傍なので、「華麗な水中世界」は 出てこないこと。せっかくだから舞台を沖縄なんかにしておけば、もっと絵的に 派手だったろうな。
2002.8.25
  • 日芸プロジェクト「夏の夜の夢」(BS2)
     深夜にTVでやっていたのをチロリと見た。
     ラストの「演劇コンテスト」部分を最初にやってしまうというのが、珍しい演出。
     それが効果的かというと疑問だが。
     で、前半はわりとつまらなかったのだが、若者たちが森で喧嘩するシーンから後は 面白かった。
     ステージの真ん中に池があって、女二人の喧嘩の果てのドツキ合いは池に転がり 落ちて派手な水しぶき。
     映画『夏の夜の夢(2000)』の喧嘩シーンで、泥池でのレスリング状態 のが有って、真似と言えば真似だけれど、舞台で生で見たら迫力はあるんだろうな〜 と思う。
     ただ、「オヤジのパック」はやっぱり…
     シェイクスピア劇的に言うと、パックは「道化」で、そうすると、オヤジが 演じるのは仕方が無いのかもしれないけれど、「ガラスの仮面」の刷り込みって 強烈だわ(^^;;

  • HV版『始皇帝暗殺』鑑賞(BSフジ) ★
    [1998/日,中,米,仏]
    監督・製作・脚本:陳凱歌(チェン・カイコー)
    出演:趙姫/コン・リー,荊軻/張豊毅,始皇帝/李雪健,他
     実は一度VHSでレンタルして、あまりの画質の悪さ、画面の暗さと話の憂鬱さに 辟易して最後まで見る気力も湧かずに返却した事がある。
     歴史大河物の好きな妻も「鑑賞したい作品」の一つに上げていたので今回改めて エアチェックして見たのだが、「歴史大河物」という部分では確かにお金がかかっ ているようだ。
     なにしろ、今は無き秦の宮殿、咸陽宮(かんようきゅう)を完全復元。東京ドーム の6倍の面積があり、あの『ベン・ハー』の闘技場のセットと比較しても3.8倍という 巨大セットを作ったというが、完全に「歴史的建造物を使って撮影した」としか 見えない完璧さだ。
     1998年の作品なのだから、現代の常識で考えたら遠景はCGを使っても良いだろうに、 セットにこだわったのは「逆の話題づくり」にはなる。
     合戦シーンも、中国の大平原にセットを組んで、大人数を投入して怒涛の撮影。 角川書店が製作にかんでいると聞けば、この物量投入のやり方も「ははん」と 納得がいくとともに、作品に対する期待値が低下するという効果もある(^^;
     とにかく、物量がかもし出す重量感はたっぷり感じられる。
     しかし、この映画のいけないところは、緩急無く「重さ一辺倒」なところだろう。

     物語は、伝説の刺客、荊軻(けいか)、秦王政、秦王の幼馴染の美姫、趙姫(ちょうき) の三人を軸にして展開する。
     冒頭でいきなり「必殺シーン」が展開。
     刀匠一家皆殺しの依頼を受けた荊軻のためらいのない鮮やかな殺し。だが、盲目で あるがゆえに情けを掛けようとした末の娘が、自らの命と引き換えに荊軻を騙し 刺し違えようとする激しさに打たれ、彼は殺すことが出来なくなる。
     この盲目の少女の張りつめた糸のような厳しさ、美しさは絶品で、氷のように 見えて炎のような激しさを爆発させる荊軻との命の駆け引きは、冷酷な彼が 殺す事が出来なくなるというエピソードの説得力を確かにしている。
     そして、始皇帝、政の合戦シーン。
     秦の王として武勇に長け、やがて六国を統一する強さを見せ付けるが、彼が強い のは合戦のシーンだけ。宮殿の中には敵もあり、出生の秘密もあり、大志を抱き ながら人間の弱さから殺戮を繰り返す残忍な王に変化していく。
     映画はその苦悩を滑稽と紙一重に見えるまで克明に描く。
     そして、秦王の愛した女、幼馴染の趙姫。
     彼女は架空の人物で、 「敵国燕に対して秦王の暗殺を企てるようにそそのかし、秦の燕国侵略の口実を作る」 という謀略を担って燕に赴く。
     趙姫を演ずるコン・リーの美しさがこの長く重苦しい作品を救っているのは確か だろう。歴史上の架空の女にふさわしい「非現実的な美」が、彼女にはある。
     そうして、主人公たちが出揃って話が展開していくわけだが、それからが ひたすらに長く重い。
     趙姫が燕国で出会う刺客が荊軻だが、最下層の暮らしをしている荊軻が、すっかり 「命を大切に」モードになりきっているのを、暗殺者としてよみがえらすために、 拷問からなにから延々と嫌な事が続く。
     一方その頃秦王は臣下の裏切りや、出生の秘密にまつわるお家騒動etc.でそれなりに ひどい目にあい、平和より死の恐怖による支配に走り、趙の子供たちをも皆殺しにする。
     趙姫はそんな秦王を見て政を呪うようになり、彼女を信頼するようになった荊軻は 彼女と罪の無い子供たちのために、再び剣をとる決意をする。
    (ちなみに、燕王の命令で荊軻が秦王暗殺を試みたのは史実らしい)
     そしてついに「始皇帝暗殺」シーンになるわけだが、そこでも、居並ぶ臣下が 誰一人暗殺を止めないことで秦王の孤独が表現される。
     歴史的に、当然始皇帝は生き延びるわけだけれど。

     そういうわけで、三人の心模様の変転を二時間以上掛けて延々やるのだか、 とにかく暗いんだ。
     暗く、重く、長いことに意味があるのかもしれないけれど、それが興味深いの は確かだけれど、決して「映画的に面白い」とは言えない。マニアック度が 高すぎるのだな。

     さて、改めて妻と見直す意味があるかというと、異常な迫力のセットや、冒頭の 刀匠一家惨殺シーンの少女、コン・リーの凛々しさ。当時の衣装は時代考証なのか デザインなのか分からないけれど、ゆったりヒラヒラした着物で立ち回りをするのは 面白いと思う。なんかも男も皆長髪なのは時代考証なのか…?
     あとはちょっと、残虐シーンばかりなので辛いか。
     最近いくつか見た「歴史的戦争物」は、ことごとく肉片が飛び散るような物ばかり で、ど〜も。
     やっぱ、映画には何か美しい物が欲しい。苦悩する中年男たちが血みどろで ぎゃ〜っと叫ぶのも映画だけれど、冒頭の美少女とコン・リーが居なければ この映画には耐えられないだろうってのも事実だと思う。
    産経
    公式
  • ちなみにこの映画ハイビジョンでどうだったかというと、明るい屋外のシーンは ともかく、大半を占める室内のシーン、夜のシーンは、意図的にブルーの照明を当てて いる部分はともかくとして、だいたいが、くすんだ古めかしいトーンに支配されている。
     新作映画なのに、色で古さを狙ったのか。
     VHSでは汚すぎて見る気が失せたが、ハイビジョンだとかろうじて解像度は高く くっきりしているので、色合いはともかくだいぶ我慢が出来た。
     女性の顔は意図的に綺麗に撮ろうとしているような感じも伝わるし、 衣服の質感も出ているし。
  • ペストXに公正取引委員会の排除命令
    「性能・効果について、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に誤認 されるため、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認めら れる表示」がなされている。という命令だそうな。
     超音波と、電磁波でネズミを撃退する。という装置だが、超音波は本当に効くけ れど電磁波でネズミが居なくなると言うのは嘘だ。
     それにしても、ネズミに電磁波が効くかどうかは別として「電磁波アレルギー」 の人が多い日本で電磁波を出す商品が売れるって不思議。
     近所でこれを使っている人がいれば、当然AV機器の性能にも被害がある だろうしね。無くなって正解。
2002.8.24
2002.8.23
  • 悪夢の記録
     私はある映画の編集責任者。徹夜で必死の編集作業を続けている。しかし、泥沼。
     「いくら編集しても面白くならない!」
     と悲鳴を上げる。
     ちくしょ〜役者が大根なのか、もうこれ以上どうにもならないのか…
     と深く絶望した気分で目が覚めた。
     たぶん、昨夜納得がいかない気分のまま『メトロポリス』の二回目を見ながら 眠ったせいであろう。
     …と妻に話したら「それは脚本がダメなのよ」とのお告げであった。そっそうか(^^;
  • ケンウッドの高速読み出し次世代光ディスク
     「青紫半導体レーザー」の新技術で、二つのレーザーを同時に出して、ランド/グルーブ 記録の二つのトラックを同時に読み書きするので、転送速度が二倍になる。
     Blu-rayディスクが36Mbpsに対してケンウッドは200M-130Mbpsだとか。
     まず業務用に出す方針のようだが、まだまだ規格に波乱があるのかもしれない。
2002.8.22
  • 『メトロポリス』DVD鑑賞 ★☆
     ご近所さんに借りたDVD。
     興味はありながら買っていなかったディスクなので嬉しい(^^)
     ストーリーはごちゃごちゃして分かりにくい。
     別の国から犯罪者を追ってきた二人組みの刑事が、現地で「ロボット刑事」を 借りてあちこち捜査する。悪事をたくらむ市長、手先となって働く若者、 ロボットの美少女。
     色々出てきて複雑に絡むが、どうもストーリーが記憶に残らず、印象は 「極彩色のサイバーパンクな街」だ。
     音も画質も紗がかかったようにもやもやしてぼんやりしているが、書き 込みの細かさは物凄く、未来的にスマートな都市の遠景から、地上に ズームアップしてみると、壊れたロボットのスクラップが散乱したり、 都市の最下層に行くに従って、どんどん荒れ果てていく様子が、これでもか というくらい書き込まれている。
     スターウォーズ『クローンの襲撃』が、都市国家とその歓楽街の様子などを 描いていたけれど、それよりずっと生々しく、東京のごちゃごちゃの中に暮ら している作家と、田舎でのんびりやっている作家の感覚の違いが暴露されたん じゃないかというくらい、ごちゃごちゃぶりが凄い。
     そのごちゃごちゃが崩れたりするカタルシスは、『劇場版・銀河鉄道999』 の惑星メーテル崩壊のシーンで感じたことの再来か。りんたろう、凄いぞ。 と思ったけれど、何しろ物語り全体がごちゃごちゃしてパッとしないという マイナスはぬぐえない。
     凄いような、そうでもないような、変な作品だ。困った物だ…(^^;

    メトロポリス.sony - 公式サイト(見にくい)
    メトロポリス.bandai - 公式サイト(見やすい)
    原作:手塚治虫
    脚本:大友克洋()
    監督:りんたろう(999以来ぱっとしていないような)
    キャラクターデザイン・総作画監督:名倉靖博 (メモル、ラピュタ)
    美術監督・CGアート・ディレクター:平田秀一(パトレイバー、攻殻機動隊の背景)

  • 仕事帰りAVAC秋葉原店にてEPSON TW100とSONY 12HTの直接対決を鑑賞
     HiViの対決記事では「甲乙付けがたい」という雰囲気だったが、確かにどちらも 綺麗だ。しかも、どちらにしてもうちの10HTより大幅に綺麗だ(^^;;;
     店頭ではハイビジョンのデモテープを流しており、遮光は以前の同店よりきちんと 真っ暗。自宅鑑賞に近い環境で見る事が出来た。
     設定は、両機ともデフォルト。色温度は中くらいで両機の色合いが同じくらいに 見えるようなのを選択。(ちなみに、12HTはカスタム3フィルターあり)
     色温度の設定によっては、たとえば12HTのカスタム4は低い色温度で驚くほど濃厚 な旨みを出していたが、それで他機と比較するのは論点が合わなさそうなので…。
     第一印象は、もはやほとんど究極(^^)
     どちらの機種も物凄く美しい。
     ハイビジョンの美しさが支えている部分ももちろん大きいわけだが、風光明媚な 自然の描写が多いデモテープで、本物以上の感動がありそう(^^;
    (エプソンのはしばらく前から近所のヨドバシカメラなどで見ていたけれど、 薄明るい場所での設置なのでイマイチ本来の性能が出ていないというのも良く 分かった。)
     細かく見ていくと、第一印象でエネルギー感があり、視線をひきつけるのは やはりエプソンだ。相当「絵作り」を頑張っている感じ。
     黒が真っ黒なのは、液晶のコントラストが上がったのに「早めに潰している」 というのが大きいけれど、デフォルトでは12HTもかなり潰しており、ほぼ引き分け。
     HiViの視聴記事で見る設定は、明るさを少し持ち上げているが、確かに必要だと 通りだと思う。黒の絶対的な輝度は、僅差だが微妙にソニーが黒い。
     デモテープでは、明るい映像が多かったので、映画のナイトシーンも見て みたいところだが、そもそも映画のフィルムのコントラスト比が1000:1と言われ ているので、十分いけるはず。
     明るい絵柄、白の再現性でははっきりと12HTの良さが出た。
     エプソンも調整しだいではないかと思うが、金属の光沢、滝の水しぶき、輝く雲、 女性の肌、衣服など、エプソンはコントラストが無くなって「ベタな白」に見えている ところで、ソニーは粘る。だから、滝から立ち上る霧の粒子が漂う感じなどが見えるし、 女性の肌がまろやかに見え、朝日を反射する高層ビルの窓の格子模様がちゃんと見える。
     雑誌の明るさの実測記事で、全白と全黒の差を測ったときに、カタログ値と逆転して ソニーの白の実測値が暗いのは、100%前後の白が入力されたときにもその中で 階調表現するための余力を残してある(標準よりさらに明るくする事が可能だ) からで、これは10HTの時にも同じ思想だった。
     エプソンは、メリハリを利かせるためにガンマを立てて、100%付近の階調は 切り詰めているのだろう。見た目の印象を優先したエプソンと、あくまでモニター調に 全部見せます、のソニーという違いか。
     画素数は僅差の両機だが、画素の隙間は、微妙にエプソンの方が見える。
     画素の隙間はつまり「配線の太さ」である。
     ソニーとエプソンはパネルの面積が倍も違うので、絶対的な配線の太さが画面上で 差になっているのではないだろうか。
     ハイビジョンの動画の再現性は、ソニーが良い。
     エプソンはゆっくりパンしたとき、エッジにちりちりノイズが乗る現象が見られる が、ソニーは同じ絵で落ち着いて見える。
     ソニーは全体的にマイルドな感じがするので、なんらかの「丸め」の結果こういう ノイズが出ないのかもしれないが、エプソンが「カリ」っとした描写と引き換えに ノイズが目立つのならば、微妙な駆け引きだと思う。
     雑誌では良く「720のパネルは1080、480と単純な比率なので画素変換の負担が少なく 高画質」という記事があるが、実際の動画で見比べて、輪郭がガタガタしているのは 明らかにエプソン(720のパネル)。結局、単純な画素数比較より「内部の変換精度」 が重要なのではないか。
     …そういうわけで、私は見た目のインパクトは控えめでも良く見ると情報量の多い 12HTの方に軍配を上げたい。
     全体的な印象としては、もはや「いつかは三管…」という気持ちを持たないくらいの レベルまで来たと感じる。その画質は三管とは明らかに違い、絶対的な黒レベルと、 画素構造は三管にはかなわないだろうけれど、固定画素だからこその 「ゆがみ、ぶれの無さ」という安定感や、絶対的な輝度の高さからくる白の抜けのよさ など、明らかに液晶のほうが良い部分もある。
     総合的に見れば、12HTなら「三管はいらない」と言える日が来たように思う。
     残る課題は、1080本のリアル表示のみ。という感じ。
     今、新製品VPL-HS10に乗せる液晶が約0.9インチのワイドXGAになっている。
     1xHTシリーズの1.3インチの基盤に、そのサイズで画素を作りこむと、縦横、約1.4倍 で、1125iが表示可能な画素数が乗ることになる。
     これは「臭い」。リアルハイビジョン対応パネルの布石のような気がする。
     もちろん、画素数の増加はスケーリングLSIなど、液晶以外の技術も必要だが、 10HTの発売当時から比較すれば、デジタル系の能力は十分アップしているだろうし、 ブラウン管のハイビジョンTVで使っている技術は、そっくり使えるだろう。
     とすれば、いよいよ次機種、VPL-VW20HTが発売されるときには、1080i リアル表示対応だろうか。
     来年の秋を待つべきか?
     「12HTは最高」と思いつつも、自宅では物凄く近くから見ているために、「画素構造」 が気にならないわけでもない。もしも、リアルハイビジョンパネルで画素数が2倍に増え たらと思うと、結構悩む(笑)
     それとも、ここで12HTを手に入れて、リアルハイビジョン対応も20で無く、22あたりの 進化型をねらうべきか。

  • 今月のHiVi
     読者訪問記事で「バイワイヤリングの部分的な極性間違い」が取り上げられていたけれど、 チェックディスクでは見つけにくそうな間違い。ホワイトノイズの周波数特性を測定すれば、 ディップが出来て判別できるかな?
     記事では「ショートさせて音が出ずに気が付いた」そうだが、自作アンプや一部の海外機 なら、アンプが昇天していたかも知れないと思うと恐ろしい(^^;;
     SONYの新プロジェクター、VPL-HS10は、「オープンプライスじゃない」というのが、SONY にしては珍しいこと。35万円で「安い」ということを主張したいのだろうか。10/21発売でまだ 全然見た事もないけれど、基本的に「大枚はたかない」ことが前提の我が家の基準では 気になる存在だ(笑)
    (それにしても、SONYのAVアンプは新機種が出ないなぁ…)
     HDD内蔵DVD-RAM対決は、うちでも使っているRD-X2が登場しているが、「実用品」感覚 なので「ゴーストリダクションチューナーが欲しいなぁ」ぐらいだ。足りないのは。
     たぶん、S-VHSの三倍が常用画質だったときより画質が上がったので、気になるのだろう。
     スピーカーの比較記事は、読んでもわかりにくい。
     マリリンモンローのDVD-BOXの解説記事は良かった。
     この後に出る、ビリーワイルダーBOXと作品がダブっているので、まだ悩んで いるけれど。
  • 東芝が本格的にBlu-ray Disc対抗規格を立ち上げてきたという記事も興味深い。
     昔の「VHS対ベータ」なんかだと、「画質対決」があったけれど、BSデジタルの エアチェックなら方式は画質に無関係だ。メディアの大きさも12cmで同一だ。録画機として ユーザーに見える部分は違わないだろう。
     それでも、DVD-RAM/-RWみたいに別規格が並立すると、「負け組みの製品を買ったら 長期的にはヤバイな」という不安はあるわけで、ぜひ統一して欲しい。
     だいたい、2規格が並列できたのは、どちらもDVD-Rを使えば再生専用機と100%互換が 取れるという理由があるだろう。
     ハイビジョン用のディスクも、再生専用機で再生できるなら、長期的に生きながらえる 事が期待できる。
     東芝は「ワーナーを巻き込むつもり」で、市販ソフトの発売に強気だが、Blu-ray Disc 陣営も、SONYと松下がハリウッドに深く噛んでいるから、市販ディスクとの互換性は達成 するだろう。
     結局「ソフトはどうなる」という行方の見とおしが付いてからが、買い時か。
  • フォーマットが多すぎる。
     我が家の対応フォーマットは、映像系では、DVD(DVD-R/RAM),LD,S-VHS,Hi8
     ベータとかDVとか無いのは奇蹟だが(笑)、Hi8は廃止したい。(たぶん40本くらいなので 根性を出せばダビングできる?)
     LDは数がそれほど膨大ではないので、いずれはDVDの買いなおしで減るだろう。
    (レアすぎるものも無いではないが…)
     S-VHSは、映画はいずれDVDを買って減るはず。
     実は今でも減らせるはずなのだが、一本のテープに二本の映画が入っていたりして、ひじょ〜な 中途半端な状態で残っているテープが大量にある。
     現在は「ハードディスクに録画。見たら消す」という繰り返しで、よほど気に 入った物しか残さないので、昔取ったビデオも今の基準なら消去可能なのだが…。
     音声系はCD,CD-R,SACD,MD,DAT,カセット。
     DATは生音源のマスターばかりなので、いまさら無くせないし、上位フォーマットも出ていない。
     カセットは90〜120分のテープに対応する長さがMDやCD-Rに無いのが問題だ。
2002.8.20
  • HV版『ラッシュ・アワー』鑑賞(BSd)
     色が謎。
     プロジェクターには、一応ハイビジョン用の設定を用意しているのだが、他の作品で まずまずのその設定で『ラッシュ・アワー』を見ると、明るい場所と暗い場所で人の 顔色ががらりと変わってしまう。
     つまり、他の作品と比較してバイアス(黒レベル)の設定が特殊みたいだ。
     ということで、プロジェクターの設定をいじり始めたら、映画どころではなかった(^^;
2002.8.18
  • 『地獄の黙示録・特別完全版』鑑賞 ★★☆
     LDで発売された「オリジナル版・5.1ch」は繰り返し見た大作だ。
     今回発売されたDVDの「オリジナル&特別完全版」の2枚組みBOXには、オリジナル公開時の 苦労話から、何故その長さにしたのか、特別完全版で追加したシーンの意図は…などという 説明をした冊子が添付されている。
     嬉しいことに、LDからDVDになって確実に画質は向上して、一番違いを感じたのは やたらと「汗が目に付く」こと。
     LDの時にはあまり気が付かなかったことだが、ジャングルに入った主人公はひたすら 玉の汗で、それがくっきりと見えるというだけのことで、見るものの体感温度をぐっと 引き上げるような、「母国と隔絶した戦場である」という厳しい状況が伝わるような 感じがするのだ。
     コントラスト重視のつくりだが、これでもう少し暗部の情報が多ければ、さらに 凄かったか。何しろ最後のカーツの王国は真っ暗けなので、もっと見たいという 気持ちがする。

     オリジナルに対して特別完全版は約50分の追加シーンがあり、それは全編に散り ばめられている。
     もともと「戦争の狂気と矛盾」というものを矛盾をはらんだままに見せようという ような作品であったが、完全版では主人公達とかかわる人々の描写が掘り下げられた ことによって、より「ベトナムに居る」感じが強くなり、より「本国が遠い存在」に 感じられる。
     「俺たちは何のために戦っているのか」という問いかけも、よりダイレクトに 深くなり、戦争というのが政治の道具だということが語られる。

     サーフィンをする海岸を確保するために、海岸線をナパームで焼き払ってしまう 空挺部隊長の狂気の描写、ワーグナーを鳴らして攻撃するヘリの群れというのは、 完全版でも山場ではあるが、全体の流れの中ではほんの「導入部」と感じられる。
     ひとたび流れを上り始めると、そこには明確に確保された陣地などはなくて、 川辺で暮らす一般のベトナム人が居て、その中にはゲリラも混じっており、 突然砲撃を受けるかと思えば、意外なところに米軍の補給基地があったりする。
     まさにそこは混沌のまま、人々はほかに行き場もなくその場に噛り付いている。
     フランス人の農園主との対話のシーンは最大の追加シーンだが、彼らはまさに そこに生活する者の代表で、「アメリカ人は母国から遠く離れたこの地で何のために 戦っているのか」という疑問を激しくぶつける。
     見ているだけで、こちらも気が狂いそうになる。
     ベトナムにぶちまけられた矛盾と狂気に逃げ込む人々。それはすべて本国で デスクワークをしている将軍達によって成された間違いであり、この戦いに正義など ないことを人は知っていく。しかし、どうにもならない。
     カーツは純粋に軍人であろうとして袋小路に入り込むが、主人公もまた、 命令を遂行する以外に生き方を知らない。カーツを暗殺した後に部隊に戻るであろう 彼の未来がどうなるのか、映画は示唆もしない。

     我々は主人公に感情移入してこの地獄を見るけれど、考えてみれば彼もまた 「ジャングルこそが我が棲家」と思っているような、危ない軍人だった。
     しかし、彼のように特殊な適応をしていない、一般的な兵士…ボートのクルーたち は、壊れている。何もかも壊れている。

  • NHKスペシャル松下電器は再生できるか
     DVD-RAM機はシェア50%を取っているとか。うちで使っているのは東芝RAM機だが、 RAMが規格としてシェアを沢山取っているのは喜ばしいことである。沈む規格に 乗るのはやっぱり嫌だからね…
    (と言いつつも「本命はハイビジョン対応の次世代機で、今のDVD録画機はツナギ」 だと思っているのだが…)
     ビデオの代替えとしてはHDD録画の部分が重要なんだけれど、なぜ RW陣営は出さないのだろう?
     ツナギだと思っているDVD録画機に手を出したのは、HDD搭載機 ならば、そんなにDVD-RAMの枚数が増えないだろう、という使い方のためで、 実際、メジャーな映画などは数年置きに繰り返し放送されるし、保存したいくらい 見たい映画はDVDを買うし…。
     「特約店」が弱体化しているという話は、5年以上前の特番でも見たような 気がする。確かに「ナショナルのお店」で買い物をしたのはもう20年位前で 終わってる。
     「二番手商法」というのを松下自身が認めて、戦略としてやっていたのは 今回始めて知った。商品サイクルが短くなってそれが成り立たなくなって、 一番に出してシェアを取ろうというのは時代の流れ。しかし、初回大量出荷の ために組み立てのおばちゃんたちが、残業でおおわらわの映像を見ると、 昔より初期不良に当たる確率が上がったのも仕方ないような気もしてくる(^^;
     どこのメーカーもきっと、ずいぶん無理をやっているのだろうな…。
2002.8.17
  • 妻とマイ・リトル・シェフを見る。
     やっぱり、料理がうまそうに見えるのがいいなぁ。
     ホームページにはレシピも有るのだけれど、なにしろ高級フレンチの話なので 真似して作るのは大変だ(笑)
2002.8.16
  • 「江戸東京博物館」見学
     4時頃に行ったのだが金曜日は夜8時まで開いているそうで、閉館まで目いっぱい 見た。ただ、江戸時代の展示が多いけれど、見て面白いのはやっぱり文明開化以降の 華やかなところ。時間配分が難しいね。
     江戸時代の資料を見て面白いのは、物より文化。
     現代に繋がる多くの制度、風習、慣習、 公共機関や商業施設etc.の所在地など、「江戸時代から決まっていたんだ」という 物事が山のようにあって、意識するとしないとに係らず、東京というのは数百年の 歴史を背負った古都だということ。
     西の京と違って、目に見える町並みにはほとんど歴史が残っていないけれど、 生活の中には驚くほど江戸時代が残っていた。
     江戸の「都市生活」は、たまに実家に帰って冠婚葬祭などのややこしいのを クリアしてくると、たぶん江戸時代から都市と田舎の違いはあったのだろうと 思えるし、「大店での丁稚奉公」の図を見ると、日本的なサラリーマン社会は、 外見ほど変わってはいないと言う気がする。  外食産業の発達や、ウサギ小屋での生活も今と変わりない。
     町人文化の「粋」なんてのも、たぶん、江戸だけでなくヨーロッパでも 中世あたりに生まれた「都市空間が生み出す祝祭的気分の日常化」てのが、 ず〜っと今日まで受け継がれているように見える。

     展示は「夏」だからか、浮世絵などで花火の図が沢山目に付いた。
     「玉屋、鍵屋」の掛け声でおなじみの花火の鍵屋を扱ったTV番組が放送 されたばかりで、話が繋がってなかなか面白かったが、花火というのは、 「鉄砲が渡来」した後から広まった文化だというので、江戸時代には 「最先端」の娯楽だったことになる。
    (ちなみに、玉屋は創業わずか20年ばかりで火事を出したのが原因でおとりつぶし になったのだとか)
     しかし、一番江戸文化で気に入ったのは「江戸っ子は駄洒落が好き」と いうこと。駄洒落は伝統文化だ。意を強くするとはこのことだ(笑)

  • HV版『ジキル&ハイド』(1996)鑑賞(BShi) ☆
    キャスト:ジュリア・ロバーツ,ジョン・マルコビッチ
    ジキル&ハイド (淀川さん、産経)
    1932のジキル&ハイド、これも淀川さん
     よくわからん…と言いながら、なんとなく最後まで見てしまったところが変な映画。
     ジキル&ハイドでありながら、主人公がお手伝いさん(ジュリア・ロバーツ)だって所が そもそも謎だし、ジキル&ハイドの人格交替の方法も目的も原因もほとんど分からないまま ラストになってしまう。
     画面はずっと暗い。鬱々。分からない映画だ…
2002.8.15
  • HV版『未知との遭遇』鑑賞(BShi) ★
     HiViのハイビジョン特集記事を見ると「お宝のエアチェック番組」として推薦される こと多数だった作品。
     画質は確かに全編を通して「キリッ」としてハイビジョンらしさがある。
     なにより、ど頭の"CLOSE ENCOUNT..."というタイトルが細線によるスダレ のような文字なのがハイビジョンでは分かるけれど、DVDではやや不規則なグレーに 見えること。
     これは物凄く単純に、走査線数の差がはっきりと分かる。
     プロジェクターの解像度は縦768本なので、1125iがダイレクトに見える ディスプレイでどう見えるかも気になるが、ともかく説得力がある。
     小さな星も鮮明だし、だから遠景で小さな輝点がすいっと動くようなところも、 DVDより明瞭に見える。
     とにかくハイビジョンは「輝き」が鋭さを増して見えあれもこれも美しい。

     ただし、映画そのものは「UFO・イコール・神」だし「時代の雰囲気が濃すぎる」 ので激しく古さを感じるけれど。つまり当時のUFOは確かに神秘の存在だったけれど、 今の人間にああいうUFOに対する憧れってどこにも無くなったから。ヒッピー映画や 懐かしのディスコ映画を見るのと同じような感慨を受けてしまう。
     リアルタイムでその昔は「四次元の謎」「ピラミッドパワー」や「UFO少年」 だったから、余計にそう感じるのかもしれないけど。
  • その昔の「四次元の謎」「ピラミッドパワー」や「UFO」が今は多分 「電磁波」「マイナスイオン」etc.なんだろうけれど、 昔は新宗教的だったこういうオカルトが今では「対策グッズ」とセットになった 商業なのが泣けるね。
2002.8.12-14
  • お盆の帰省。長野もやっぱり暑かった。
  • 戻り。14日の夜のバスで中央道を走っていると、5つの花火大会が見えた。ちょっと 得した気分。
2002.8.11
  • 『マグノリアの花たち』鑑賞(BSd) ★
     1989/米,ジュリア・ロバーツ
     舞台はアメリカの田舎町。
     女六人の物語といっても、ほんとうに女ばっかり登場している。やかましい。
     ジュリア・ロバーツ演じる糖尿病の主人公が結婚して、出産、腎臓の移植手術、死、 というのを軸に家族の愛情とか、友情とか、そういうドラマが展開される。
     でも、死んだシーンで泣かせて終わりじゃないところがちょっと良い。
     ハイビジョン放送としては、元のフィルムの色がちょっと詰まった感じなのだが まあまあか。
2002.8.10
  • リビングのテーブルが届く。
     ずっと捜していたが、結局四角いテーブルにした。
     今までは「さざえさんテーブル」だった。
     なぜ四角かというと、TVとスクリーンが90度別の壁面にあるので、見るものによって 座る場所も変えると都合がいいというわけ。
     ガラストップで、中段に棚があり、リモコン類は中段に置けば、上はすっきりするの がgoodだ。
  • デジタル映画にかける/ジョージルーカス(BS1)
  • 今日のハイビジョン
    • 思いでのメロディー(BShi)
       昔は「TVでは縞の服は着てはいけない」ということになっていたけれど、 BSデジタルでは着まくり。清水みちこはギンガムチェックだし、市川昆(かな)は ピストライプ。
       いくらハイビジョンでも絵柄によってはモアレ出まくりなのだが、店で見ると 機種ごとにモアレの出方が違って面白い。やはりというか、見栄えの良い はっきりした絵作りの機種は、難しい絵では破綻しやすいなぁ。
    • フラメンコ・ルネサンス21(BSJ)
       フラメンコの踊り手の、新人の登竜門という舞台。 やっぱり舞台ものはハイビジョンの威力が発揮される。
2002.8.9
  • ためしてガッテンの手作りソーセージに挑戦。妻が。
     中身はソーセージそのものなんだけれど、ケーシングに羊や豚の腸を使うのでは なくてセロハンでくるんで凧糸で縛るという簡単なまとめ方。これならあまり 気張らずにためしてみられるでしょう。
     それで、ガッテンのポイントを押さえて、冷たく保ちながらしっかり混ぜて、 沸騰しない温度(80度)を保ちながら20分ゆっくり茹でる、とやったら見事に ぷりぷりでシューシーなソーセージが出来上がった。
2002.8.8
  • シネザの新型がでた - なんとワイドXGAパネル搭載。
     ワイドXGAといえばVW10HTと同じ解像度。違いはパネルサイズが約0.9インチであることと、 当社距離がやや長く、短焦点はオプションのコンバータで対応するところ。コントラストは 700:1と発表されていて12HTよりは低いが10HTよりは良いかもしれない。
     VW10HTも、ついにシリーズの「下位機種」に性能的に追いつかれる時代になってしまったのか…。
  • 『ダーク・エンジェル/ハンナ』鑑賞(TV) ★
     どうやら、TVはDVDとはエピソードの並べが違うらしく、「ハンナ」のような地味 なエピソードは後ろに回されているようなのである。
  • 『マーズ・アタック』鑑賞(TV) ★
     うわ、大統領の娘にナタリーポートマンが出てるよ。
     ここまで「ナンセンス」な映画を作ることが出来るってのも凄いというかなんと いうか、トホホな作品だ。笑えるけどね(^^;;;
2002.8.7
  • 今日のハイビジョン
    • BS-iの野球中継を見た
       民放とNHKのハイビジョンへの取り組みの歴史の違いを感じることには、特殊再生が全て SD画質になってしまうところ。つまり生の部分は1125iだが、スローモーションなど VTR再現映像は525i画質になってしまう。ちょっとがっかりする。
       連動データ放送は、NHKがコースと球種、ピッチャー/バッターのデータ、継投、打順などの 観戦に実用的な基礎データをぎっしりと並べているのに対して、BS-iは他球場の結果とか、 結果予測くらい。いささか物足りない。
       その代わりに、「次の一球予想ゲーム」とか「ビンゴゲーム」とか、「試合結果予想投票」 とかのゲーム機能を提供している。
       しかしだ。ひいきのチームの試合が白熱している最中に試合の行方と無関係な 「ビンゴ」なんかで遊ぶ人がどれほど居るだろうか。「景品目当て」という人はもちろん 居るだろうが、なんか違う。
2002.8.6
  • アトピーはリノール酸の過剰摂取 - だそうで。
     詰まるところ、油の種類も偏っちゃダメということらしいんだけれど、リノール酸が分解される過程で アレルギー物質が発生するらしい。発癌物質が出来るという過激な報告もあるとか。でも他の種類の油と 混ざっていれば大丈夫になる。
     アトピーは保険の点数が高いのでなんでもアトピーにしてしまう医者が居る らしいこと(長引くほうが儲かるだろうし)、アトピーと診断された場合、複数の医者を渡り歩く患者が 多いことなどから、統計上の患者数は実際の十倍くらいになっているという見積もりもあるそうだ。
     それにしても、「体に良い」というものが後から「そうでもない〜体に悪い」ということになるのは 怖い。昔ながらの物を食べるのが一番ということだな。
  • BS漫画夜話、手塚治虫
     三夜連続の再放送で「アトム、ワンダースリー、ブラックジャック」。夏休み企画だなぁ。
     少年漫画の黄金期に活躍して、劇画ブームに押されて過去の人になりかかりながらも、つねに 挑戦的で晩年にもヒット作を書いた手塚という人の全仕事を見渡すような企画で、合計三時間、 かなりの見ごたえがあった。
     我々の年代はアトムのブームの後で、ブラックジャックの頃には既に離れていたので、 手塚は神様と呼ばれてもどこか遠い存在だったが、メジャーであることにこだわり続けた 一生を知ると、知らなかった作品を読んでみたくなる。
     「火の鳥」なんか、部分的には読んでいてすごい大河作品だと思うけれど、連載中は それほどヒットしていたともいえないのだから不思議だ。時代と合わなかったのかなぁ。
2002.8.5
  • 『オースティンパワーズ・デラックス』で、ドクター・イーブルが両手で曲がったVサイン を出しながら
    "レーザー"と言っているのを見て以来、気にしてみていると、色々な映画で 曲がったVサインをやっているようだ。
     ずっと「何だろう」と思っていたが、あれは"..."なんだそうだ。
     つまりダブルコーテーションでくくって強調しているんだと。へ〜。
  • 世間は夏休みモードに入っていてTVの番組表も再放送が多い。
  • 今日のハイビジョン
    • 選局機能のお好み指定
       テンキーによる選局は最初からNHK〜民放各社、WOWOW,STARの10曲が設定されているが、 ここに好きなチャンネルを割り当てる機能がある。
       このリストからWOWOW,STARを削除すると、番組表検索の時に「お好み」の中だけ表示 ということが出来て、「無料番組の番組表だけ見る」ということが出来るようになった。
       映画番組の検索なんか、そのままだと大半が有料番組になってしまうので、無料番組だけ 検索できるのは役に立つ。
       もちろん、有料番組を含んでの検索は簡単に切替えられる。
       RecPOTに落とした番組は、サムネイル機能などは無いけれど、チューナー側の 予約履歴を見れば何がどの順番で入っているのか分かるから、サーチしまくらなくても良い。

       RecPOTはハイビジョンで7時間録画ということだが、映画が4本撮れた。約8時間。
       二ヶ国語放送とか、データ放送とかを駆使していない場合には、データ量に 余裕があって多少多めに取れるということなのだろうか。
    • 『ゴーストバスターズ2』鑑賞 ★
       画質チェック的に鑑賞。
       1よりもコントラストがあってくっきりしているような気がする。ハイビジョン らしい画質だ。
       ニューヨークの夜景が次々と消えるシーンでは、合成のラインがよく見える。DVDで同じ 場面をチェックすると確かにDVDでも見えるが今まで気が付かなかった。
       とにかく、他の映画と比較しても「ハイビジョンらしい画質」のシーンが多くて、 たとえば、街中の交通標識の文字がDVDでは全然読めないのに、ハイビジョンでは苦も 無く読める。タクシーの斜体の文字とか、空を背景にした細い木の枝とか、明るい遠景 の見通しがとにかく良い。
       暗いシーンでも、たとえば「タイタニックの船体に開いた大穴のギザギザがはっきり 見える」とか、降りてくる亡霊たちの表情がくっきりするとか、DVDとの差は明ら か。
       同じシーンでもコントラストが上がったように見えるのは、例えば縞の シャツを着た人がBSデジタルでははっきりと縞が見えるのに、DVDでは、解像度が 低いから縞がグレーっぽく曖昧に写るから。
       結果的に、同じものを同じ明るさで映しても、細部がくっきり見えるために コントラストが上がって見えるということらしい。
2002.8.4
  • 今日のハイビジョン
    RecPOTの操作性
     いくつかの番組をRecPOTに落として鑑賞したが、再生はそれなりに不便だった(笑)
     番組予約はBSDチューナーの機能で、たとえば「映画番組の一覧」を表示させて しらみつぶしにチェックするのが有効。普通の番組表は縦横にスクロールしないと いけないけれど、ジャンル別一覧 は縦方向だけに見ていけば良いから抜けが無い(ただし、wowowやstarなど、契約して いないチャンネルまで表示してしまうけれど)
     それで番組表に赤鉛筆感覚でチェック(予約)しておけば、予約一覧で 見ようと思っていた番組だけの一覧が見える。
     再生はBSDチューナーの「機器操作パネル」の機能で操作。
     RecPOTはD-VHSレコーダーとして認識されているので、テープの操作板が画面表示 される。
     [電源][再生][停止][一時停止][早送り][巻き戻し][正逆スキップ][録画]
     のボタンが画面表示され、BSDチューナのカーソルキーで、これを押す。
     仮想ボタンが押しにくいのはもちろんだが、この「操作パネル」が結構でかくて、 1/5ほども映像を隠してしまう。せめてRD-X2のメニューの用に「半透明」の表示なら マシなのに、「戻る」ボタンで一々表示オフにしないと画面が見えない。(これは チューナーの機能としての表示)
     CMの飛ばし見がしたいときにも、[機器操作パネル]カーソル移動[早送り]カーソル 移動[停止]カーソル移動[巻き戻し]でちょいもどってからカーソル移動して [再生][戻る] と押すわけだから、短いCMなら操作しているまに終わりそうだ(^^;
     せめてBSDチューナーのリモコンのキーに、操作パネルのキーを割り付ける機能が あれば…(有るのかな?)
     サーチ機能は、ディスクレコーダーの可変速に慣れているので、約10倍速 しかない というのはとても不便だ。本物のD-VHSもサーチは苦手だと思うけれど、ディスクレコーダー なんだから何かおまけが有っても良いかと。
     操作性以外では、やはりハイビジョン7時間というのは短い。
     映画が三本、というのはあっという間にいっぱいになる。ま、見る時間が無いのが 根本原因なんで、本当は映画が三本入れば十分なのかもしれないけれど。
2002.8.3
  • 江戸川・市川市民納涼花火大会
     二時から場所取りをして、親戚、友人あわせて6人で鑑賞。
     今年の花火は14,000発。
     関東屈指の大花火大会で今年も素晴らしかったが、やはり景気のいい時代の2万発 越えを復活して欲しいところだ。
     江戸川区の老舗「鍵屋」による花火だが、演出面の進化では、葛飾の花火に遅れを 取っている感もあり、花火そのものの素晴らしさに加えての総合力の向上も期待した いところだ。
  • 花火後の宴会で、友人に「SWエピソード2・CM/TV特番コレクション」を見せる。
     15秒CMから予告編、特番まで、取り溜めた番組の総時間は1時間近く。
     もちろん、似たようなシーンの繰り返しだが、一時間も新作の映像を見続けると、 なんとなく映画を見るのと同じぐらい興奮する(笑)
     お友達からは、食玩のC-3POとR2-D2のフィギュアをもらう。嬉しい(^^)
  • 今日のハイビジョン
    • 『サイボーグ009』鑑賞
       地上波でやっているのと同じ放送だが、画質も同じだった。放送フォーマットは1125i だが、素材は525iなのだろう。
       オープニングはなかなか現代的にCGを駆使したかっこいい画像なのだが、中身は 昔のままのレトロっぽいキャラとメカというギャプがなんだかな…
2002.8.2
  • 『ルパン三世・ファーストコンタクト』鑑賞(TV) ★
     新作で、ルパン一家の出会いをインタビューシーンから回想形式で描く。
     お宝は錬金術で生まれたダイヤモンドより硬い金属の製法。その製法はその金属で出来た 筒に収められた巻物に書かれており、誰にも開けることが出来ない。その唯一の方法は、 同じ金属で作られた日本刀「斬鉄剣」で切ることだけ。というもの。
     お宝を狙うルパンと、先回りして邪魔をする不二子、敵の組織の用心棒の次元。そして、 究極の剣を手に入れるのが目的の五右衛門、最後に、まだICPOに入る前の銭形。
     どのキャラクターも若々しくて素晴らしい。
     ルパンはまったく怖いものなしの向こう見ずな男で、常に敵に対して挑発的。
     不二子は徹底的にずるがしこい女
     次元はひたすら銃の腕前だけを頼りに生きるストイックな殺し屋。
     五右衛門は未だ斬鉄剣に出会っておらず、お宝の鍵であるその剣を盗み出したルパン から奪い取る。
     もっとも凄いのは銭形で、不二子の捜査に訪れるのだが、捜査にかける情熱は 警察組織の障害も跳ね飛ばし、腕っ節はダウンタウンのチンピラ数十人をまとめて 片付けるほど。
     銭形はいつでもルパンにやられる「へっぽこ警官」としか見えなかったけれど、並みの 犯罪者やチンピラが相手ならばとてつもなく凄い警官だったのだということを、思い切り 主張していて、ちょっと見直した(笑)

     そういう若き日のエピソードが新鮮なのに対して、ルパンの声が山田康夫でないのは ちょっと悲しいし、他の声優にしても声の輝きは「若き日のまま」というわけには 行かず全体のパワーはちょっとたそがれた雰囲気が漂う。
     回想という形式がそんな雰囲気 をもたらしているのかもしれないけれど、シリーズ物としての寿命はもう尽きかけている のかなとも思う。
2002.8.1
  • 『イベント・ホライゾン』鑑賞(TV) ×
     ローレンス・フィッシュバーン主演。
     2000年代初頭、「重力推進器」による超光速航法が開発され、最初の実験機 「イベント・ホライゾン」が太陽系の外れで重力推進器を起動した直後に消息を絶つ。 ところが、7年後突然海王星の周回軌道に姿を現す。
     そしてこれを開発した一人の科学者が、ローレンス・フィッシュバーンが船長を務める 貨物船をチャーターして調査に赴く。
     機体は損傷していないようだったが、生命反応をスキャンすると、機体全域に薄い 反応が広がって出た。詳しい調査は乗り込むしかないということで、貨物船の乗組員は 捜索を始めるが、そこで次々と奇怪な現象が発生する。
     …ということで、SFかと思ってみたら、結局はB級ホラーだった。
     この世界の超光速航法の原理は「人工ブラックホールで空間を曲げてA点とB点の 距離をゼロにする」という古典的なアイディア。乗組員の「難しい説明は分からない から、簡単に説明しろ」というリクエストに答えて博士が二つ折りの紙にボールペンで 穴を開けて説明する姿に萎えた。なんだかSFファンをなめてる気が…。
     この作品がSFでは無くてホラーだというのは、その人工ブラックホールで開けた穴が 実はこの世界のどこかではなくあの世…地獄に繋がってしまったというオチにある。
     おかげで、乗組員は全員行方不明で、宇宙船自体が地獄からの使者として生命を持ち、 救助に向かったメンバーの心を狂わせる。
     具体的には、過去の心の傷が再現されるとか、亡霊が見えるとか、船体から突然 大量の血が噴出すとか、なんかめちゃくちゃ。
     博士は最初から何らかの秘密を隠しており行動が怪しいのだが、最後にはすっかり 悪魔の使者として血みどろの姿で襲い掛かってくる。
     結局昔から良くある「お化け屋敷」が宇宙船になっただけなのだけれど、それに しても次から次へとつづく脅かしにひねりが無くて単調だし、この船は地獄に行って きたんだというオチも言葉で説明しているだけで、だから宇宙船から血が噴出すのか? という怪奇現象の説明には、ぜんぜん納得いかない。ブラックホールの向こうは 地獄だった、というアイディアは(SFでなくホラーとしてならば)良いけれど、 それが単なる思い付きに終わって、生きてない。激しくB級な作品だ

  • ハードディスクレコーダー下さいおばあさん
     ヨドバシカメラに行ったら、i-Link専用ハードディスクユニットの前で固まって いるおばあさんがいた。たぶん70歳前後。
     どうも地上波用のハードディスクレコーダが欲しいらしく、しばらく店員と 話し込んでいたようだが、孫とe-mailする祖父母が居る世の中、ハードディスク レコーダーを使うのなんか当たり前なのかも。

  • 今日のハイビジョン
    • I/O DATAのRecPOT導入
       D-VHSで「80GBのエンドレステープ」のように見えるハードディスク。
       な〜んにも特別な機能は無く、ただひたすらエンドレステープとして回り、 容量がいっぱいになると、番組単位で古い録画が消える。
       7時間しか録れないけれど、タイムシフトにはこれで十分かもしれない。
    • 『ゴースト・バスターズ』鑑賞(HV) ★
       基本的に夜のシーンが多いし、高解像度でバリバリという画質ではないが、 コントラストの柔らかさが逆に映画っぽい。やはり光がいっぱいあって ハイコントラストだと「ハイビジョン」らしく感じる。つまり 「絞り込んでパンフォーカスになった絵」がビデオっぽく、ボケが 含まれると映画らしいと思うのかな…。

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!