青函連絡船 4

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函館から列車を乗り継がずに下船すると、目の前はすぐ朝市だ。函館ばかりではなく、道南の台所だ。その朝市へ殆ど毎日のように青森から荷を運んで来る女性が居た。 担ぎ屋さんのように、大層な荷を運んで来ていた。 名前を教えてもらえなかった。 青森のどこから来るのかも。 青森・函館間、片道約4時間を要した。 野菜や米を運んで来るのだ。 66歳。 リヤカー一台分の荷に、一俵60kgの米俵が3俵。 それらの荷を、何回にも分けて、連絡船の到着と同時に下ろし、また改札まで一とうり出し、またそこから階段の下まで下ろす。 函館に居る時には、毎日のように連絡船桟橋に足を運んだ。 或る時、写真はこれっきりだよ、と言われた。 その後何度かお見掛けした.。 そして、それから自分が函館から、少し縁遠くなってお会いしていない。 そして、1988年3月、青函連絡船は80年の使命を終えてしまった。


photos taken 1981-1983

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*All copyrights are reserved.


Kimimasa Mayama
Photographer
mayama@tokyo.email.ne.jp

updated October 25, 1998