相矢倉分析1-24手め グランクロスへの道筋
マシュダ一家新作原理

自陣駒アタリの考察1-4 矢倉24手組

2004.02.21-25分析 マシュダ一家


自陣駒アタリの考察1 矢倉1-8手め 77銀型
自陣駒アタリの考察1 矢倉77銀型1-8手め
自陣駒アタリの考察2 矢倉66歩型1-8手め 後方駒アタリの斥力
自陣駒アタリの考察3 矢倉と藤井システムにおける居玉の正体
自陣駒アタリの考察4 矢倉66歩型9-24手め
玉移動の意味
攻撃陣の濁りを解消=自陣駒アタリ解消のトリプル手
24手めの根底にある駒の斥力


自陣駒アタリの考察4 矢倉66歩型9-24手め
玉移動の意味
攻撃陣の濁りを解消=自陣駒アタリ解消のトリプル手
24手めの根底にある駒の斥力
No: 4306 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/02/25 Wed 16:21:55

矢倉の9手め以後の分析に戻る。

9=48銀。これが矢倉特有の銀二枚の斥力。すでに玉はこの時点で58地点にしか動けない。ところが二手も費やした68銀+48銀の斥力によって59地点の玉は金縛りの状態で振動している。
ここから58玉という囲いは可能であろうか?68銀+48銀の型だけ見れば相掛りでは58玉がむしろ最善。奇襲戦法で有名なアヒル囲いも58玉。しかし矢倉56歩型で58玉は有り得ない。それは55地点にすでに駒アタリ奇数番が発生している為である。
10=42銀。ブランコ後進。
11=58金。なぜここで78金としないのか?それは後手が85歩と飛車先歩を突いていない為である。8筋の脅威よりむしろ55地点の駒アタリ奇数番を後手が相変らず掌握していることへ対処する。
12=32金。なぜ先手が2筋の飛車先も突いていないのに23地点を守るのか?なぜ先手同様52金左でいけないのか?これは58金によって58飛による5筋からの逆襲が緩和されたから成立した。だから52金は急ぐ必要はない。むしろ先手玉が金縛り状態であるうちに後手玉の移動を謀りたい。だから32金は41地点を開く空間開放手の側面があるために双頭手となる。この交換は後手有利のはず。ではなぜ玉の移動を強いられるのか?それは先手同様に62銀+42銀の斥力の為。
13手め78金=すぐに狙われるわけではない8筋を強化するこの金は後手の32金同様空間開放手として双頭手。即ちこの32金と78金の双頭手はブランコ運動として逆転している。後手が先攻権利を与えられている。これは先手が先に角筋を止めたからである。だから55地点の駒アタリ奇数番を後手が掌握し、双頭手の金のブランコ運動が逆転。
14手め41玉=これを玉を囲う運動とは当家ではこの地点で見ない。62銀+42銀の斥力から逃れるために玉は41地点に行くしかない。
矢倉では素朴な疑問がある。なぜ敵が攻めている場所にわざわざ玉が行くのか?それが矢倉だからとお茶を濁しては子供に嫌われる。この41玉はすでに自分で発生させた二枚の銀の斥力で41地点に追いやられてしまうのであった。先手も後手も攻めの銀を繰り出す途上で玉に不用意な斥力を与えてしまう。このバランス調整をするためにこの斥力を一挙に解消させる逆行手が41玉とみるべき。先に進むよりすでにある攻撃陣の濁りを解消すると見る。矢倉の優秀性はこの攻防バランスに尽きる。
15=69玉。この玉移動のブランコ運動は相変らず先手が後になる。先手玉はこの瞬間59地点の呪縛であった三重の自陣駒アタリをたった一手で解消している点も同じ。
当家では玉移動が最重要と思考してきた。ここでは新原理の別の側面から見る。41玉と69玉の玉移動は金銀銀の斥力から一挙に開放される自陣駒アタリ解消のトリプル手であると。
16=52金。これは後手に取って作戦の要といって良いほど重要な手。
この一手によって先ほどまで後手が掌握していたブランコ運動が逆転する。
17=77銀。これが金矢倉への意志表示。
18=33銀。先ほどの52金によって今度は後手がブランコ後進運動。
これは金矢倉への意志表示である以前に55地点の後手の駒アタリ奇数番権利を自ら放棄した手。この一手によって55地点は駒アタリ予備1に逆行相転化
19=79角。77銀の斥力から開放。
20=31角。後手がブランコ後進運動を強いられる。
21=36歩。35地点に駒アタリ奇数番1作成。ブランコ運動ばかりか駒アタリ奇数番原理まで先手に掌握されてしまったかに見える。
22=44歩。突如後手はこの不可解な手を指す。この手は実戦的に導き出された為に指し手変化で連盟棋士はこ説明してきた。当家ではもっと単純に考える。指し手の変化などいちいち見ては人生が先に終わってしまう。この手は先手の5手め66歩に対応するブランコ後進運動。それだけの説明で足りる。すでに後手は52金でブランコ後進運動に逆転しているのでこの手もブランコ後進になるだけのこと。5手め66歩の意味がわからない者はいない。だからこの44歩は66歩のブランコ後進だと思考すれば無駄な変化を暗記する必要もない。
ここでマシュダ一家は別な手を披露しよう。先手が35地点に駒アタリ奇数番を作成したことを即座に拒否したければここで44銀と上がればよい。ところがこれは良い手ではない。変化をいちいち読まない。44銀は腰掛け銀の四辺形を作成するために良い形であるが、この1手で即座に35地点と55地点に駒アタリ予備の偶数番を作成してしまうことがよくない。
23=67金右。金矢倉と呼ぶ。
24=74歩。これは駒アタリ奇数番の原理上不利な手。35地点の駒アタリ奇数番に対してこれは駒アタリ偶数番だからである。ところがブランコの原理においてこれは21手め36歩に対応するブランコ後進運動となる。
この局面の神秘は後手の第2手め84歩が後手の43金に換って指されていると言うこと。もし84歩と43金が入れ替わっていれば先後同型。ところがもし後手が第二手めに84歩としなければこの形は永遠にみることはできない。そこで全ての物体がそうであるように左右対称への見えざる意志がこの地点で底から沸き上がる。
自然はこの24手めの形の濁りを決して容認しない。
それが根底にある駒の斥力。


自陣駒アタリの考察3 矢倉と藤井システムにおける居玉の正体 No: 4305 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/02/25 Wed 14:56:18

矢倉には終始居玉という場合がある。後手が右四間などで急戦を仕掛けてきた場合に居玉が最善である場合がある。
参照=2004.02.08女流名人位戦第3局 中井名人VS清水王位 右四間
仮に後手が急戦の意図がない場合でも森下システムでは先に金矢倉を完成させ玉はその間59地点で居玉の状態が序盤で続く。
参照=http://www.bekkoame.ne.jp/i/yusai/040221ryu91.html
なぜ矢倉でこのような特異性が発生するのか?
これは誰でも真っ先に思う疑問であろう。「居玉は避けよ」と教えてきたのが連盟棋士であるのに、当の本人達は矢倉でこの居玉の不自然な状態が続くことを明解に説明してこなかった。後手の急戦を受けるためになぜ矢倉は居玉なのか?
この質問に答えるには矢倉の居玉と双璧となる藤井システムにおける居玉をまず考えてみれば良い。藤井システムは逆に自分から急戦を仕掛けるために居玉であると誰でも教える。だから子供は混乱してしまう。なぜ四間飛車は矢倉の逆なのかと誰にも教えられなかった。
挙げ句に藤井システムだけは個性的な例外だなどと腹の底で笑う。このような連盟棋士はダメ。森下システムや藤井システムはたまたま個人名が象徴的につけられただけで個性の発露ではない。藤井システムとさえ解説で言えないばかりか、大山が築いたラクチン四間の威光ばかりにすがる勝浦世代の棋士はすでにダメということ。
なぜ矢倉や四間飛車で居玉が可能であったのか?
それは玉自身に聞いてみるのが最も手っ取り早い。
そこでマシュダ一家では先ほど玉に聞いてみた。
「なぜ居玉が可能なのか?」
返事は簡単であった。
「お前が先ほど自分で解答している」
前項の「自陣駒アタリ解消斥力」で説明しろと言うことである。
ではマシュダ一家新作「自陣駒アタリ解消斥力の原理」でこの疑問を解き明かしてみよう。

マシュダ一家の結論
四間飛車では飛車が68地点に来て右銀は38地点へ来る。この四間飛車の典型的な基本形では59地点に「自陣駒アタリ解消斥力」が発生していない。だから玉を動かす必然的な力も発生しない。
一方矢倉では68銀+48銀の利きが59地点に二重に斥力として玉をこの地点から避けようとする力が発生している。ところが後手の急戦を先受けするために68銀と48銀がその地点を離れる場合、玉は銀の斥力から開放される


矢倉と四間飛車でなぜ居玉の不自然な状態が可能かこのように説明した前例はない。


自陣駒アタリの考察2 矢倉66歩型1-8手め 後方駒アタリの斥力 No: 4304 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/02/25 Wed 12:00:54

姉妹篇=自陣駒アタリの考察1 矢倉1-8手め 77銀型

66歩型矢倉を初手から見る。
1=76歩。角筋開通+位(74歩の駒アタリ予備を誘因)+77空間開放
2=84歩。飛筋開通+位(初手76歩へ対抗する位+歩交換)+84開放
3=68銀。85歩対策かつ76歩位の支え準備。自陣駒アタリ77-67-57
4=44歩。1手めの内訳+角取りの駒アタリ奇数番1。裏波は36歩の駒アタリ予備を誘因するのが主軸。
5=66歩。77銀との違いは3手めの68銀の自陣駒アタリ機能。77-67-57地点の三箇所を守る68銀とするために66歩とする。
本日は王将戦第4局で森内も66歩を見せたので当家も新作理論を披露しよう。

5手め66歩の場合68銀の自陣駒の利きは以下。
68銀の前方自陣駒利き=77-67-57
68銀の後方自陣駒利き=71-59

5手め77銀の場合77銀の自陣駒の利きは以下。
77銀の前方自陣駒利き=86-76-66
77銀の後方自陣駒利き=88-68

ここで注目するのは5手め66歩でも77銀でも後方自陣駒利きに全く無駄な地点がひとつ存在すること。それは以下。

5手め66歩の場合68銀の無駄な後方自陣駒利き=59=玉が居る。
5手め77銀の場合77銀の無駄な後方自陣駒利き=88=角が居る。

これが何を意味するのか本日初披露目のマシュダ一家新作原理で説明する。
名付けて「自陣駒アタリ解消斥力」
銀が68地点に居る場合59玉はその無駄な後方自陣駒アタリを解消するために59地点から逃れようとする。
銀が77地点に居る場合88角も同様に無駄な後方自陣駒アタリを解消するために88地点から逃れようとする。

マシュダ一家の結論=これらの「自陣駒アタリ解消斥力」は一手費やして進めた駒によって生じた為にそれを解消する責任が指し手に発生。

では次へ進む。
6=62銀。先手同様に51地点に「自陣駒アタリ解消斥力」発生。
7=56歩。自陣駒アタリは同じ。従ってこれは駒アタリ予備1への誘因。
8=54歩。ここは「駒アタリ奇数番原理」で考察。
8手め54歩で55地点に2回目の駒アタリ奇数番1を作成したのはまたしても後手。これを解消するために77銀型ならば先手は66銀とすればよい。しかし66歩とした為に以下駒組が進む間、55地点の駒アタリ奇数番1は後手が掌握している状態が続く。
これを後手の利権にしようとする指し方が急戦矢倉55歩型。昨日は三浦相手に山崎が披露し三浦が対策を示したばかり。
2004.02.24第22回朝日オープン将棋選手権準決勝第1局三浦VS山崎
結果山崎は劣勢に陥った。後手から55歩と仕掛けると先手は取らないからである。変わりに右銀を連動手とすることができる。
このような変化は相手に連動手を与えないという基本思考だけの産物なので誰でも十分に理解できる。

本項では「自陣駒アタリ解消斥力」により双方の左銀の斥力にスポットをあててみた。これが玉移動を促す最初の力を生む。