関西将棋会館控え室の検討を神崎が報告している。タイトル戦直後に棋士がこのようなサービスを行なう事は好ましい。神崎は自ら恥を晒してまでも質問している姿勢が素晴らしい。
神崎はマシュダ一家が書かなかった9筋攻めを推奨している。

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛 ▽８六歩
▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀 ▽９四歩
▲９六歩 ▽３四歩 ▲２七銀 ▽７四歩 ▲７六歩 ▽８八角成
▲同　銀 ▽２二銀 ▲３六銀 ▽３三桂 ▲１六歩 ▽７二銀
▲１五歩 ▽４二玉 ▲４六歩 ▽７三桂 ▲６八玉 ▽６二金
▲４七銀 ▽２四歩 ▲同　飛 ▽２五歩 ▲３四飛 ▽２三銀
▲３六飛 ▽６四歩 ▲９五歩 ▽同　歩 ▲９二歩 ▽同　香
▲９三歩 ▽同　香 ▲７一角

これが丸山の63金の意味と思ったそうである。角当りを避けるということ。当家ではこのような変化は結論が出ている為に下記変化となる。

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛 ▽８六歩
▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀 ▽９四歩
▲９六歩 ▽３四歩 ▲２七銀 ▽７四歩 ▲７六歩 ▽８八角成
▲同　銀 ▽２二銀 ▲３六銀 ▽３三桂 ▲１六歩 ▽７二銀
▲１五歩 ▽４二玉 ▲４六歩 ▽７三桂 ▲６八玉 ▽６二金
▲４七銀 ▽２四歩 ▲同　飛 ▽２五歩 ▲３四飛 ▽２三銀
▲３六飛 ▽６四歩 ▲９五歩 ▽２七角 ▲３八銀 ▽３六角成
▲同　歩 ▽２六歩 ▲２八歩

先手からの95歩など丸山は相手にしない。無論手抜き。ここは後手の権利と当家では序盤でハッキリ述べている。
谷川はマシュダ一家変化で▲２八歩が打ちたくないということ。だから▲３八銀とマシュダ一家変化の▽２七角を先受けした。それだけのこと。関西将棋会館控え室が▲２八歩と打てばいいじゃないかと言うのは別問題。そもそも彼らは同時進行の女流名人戦第3局における60手目は▲６七金　△同飛成　▲６八金　△８七竜　▲７八銀で先手優勢というのが皆の一致した結論などと言っている。この裏づけがあるために彼女達の将棋を「派手な闘い」と神崎は皮肉ることができる。羽生ならば谷川の62金を評したように「見せますネー」と言うであろう。上には「わからない」下には「派手」と言うのが彼らの習性。中味は大差ない。嘘だと思ったら谷川に「派手」と形容してみろ。

それでも神崎の告白は正直で好感がもてる。
丸山△6六歩に対して▲同銀△７六金▲５九玉△８七金という変化は控え室変化では▲２四歩を利かされたのち、▲６二飛と打たれて後手が勝てないと神崎は書いた。▲６二飛対策はすでにマシュダ一家変化で実況済みなのでそちらを見ろと言うこと。△6六歩がそもそもおかしいと言うことである。マシュダ一家変化の26歩が谷川路線では正解とついでに述べてもらいたいがそこまで勇気ある棋士は連盟にいない。

昨日の棋王戦第1局は丸山と谷川の意図がすべて反転した。
谷川の15歩を巡るドンデン返し。
4075で我々は先手の優位性はこの15歩が33桂を跳ばせたと解釈する以外に成立し得ないと述べたが、もうひとつのことを忘れていた。16地点に玉が逃げるという最終盤での空間開放手としての15歩。
この空間作成法は藤井システム考察以来何度も当家は言及してきた。王位戦、竜王戦ではそれが当家のひとつの大きな主題でもあった。
だからこそ玉移動開始を最重要視し、玉が避難できる空間開放手にスポットをあててきた。人間とはこの点をつなぐ機械なのであると。
その集大成が王位戦の「アポロの剣」。森内は谷川の緩手を否定したが、直後にその真の意味を理解し竜王戦第1局で連動マイナスＧ効果を見せた。あの日の森内の35歩を空間開放手としてリアルタイムで指摘したのはマシュダ一家のみ。森内にさえその意味は最初把握できなかった程壮大な展開を内包する。一言で言えば全軍駆使せよ。
なぜ我々は昨日昼の時点で谷川15歩の意味を空間開放手として認知できなかったのか？
告白する。手損に惑わされた。十字架銀の手損と端の手損を加算すれば先手には無理攻めしか残らない。谷川24同飛は玉砕手順。その谷川が16玉を見せたのは丸山の誘導であった。谷川もまさかここに玉が来ると思って15歩としたわけではない。実戦でも当家の分析通り谷川は16飛としているからである。16飛ならば見える。谷川も後悔している。しかし16玉とは...
谷川には最終盤の端の局面が直感的に分かっていたはず。同日放映の裏番組のＮＨＫ杯最終盤における森内の69手め16歩。そして谷川の98手め94玉への進行。羽生は「32と」などと本音がでた通り殺しても生き返るゾンビーをまだ宿している。もっと顕著な例は竜王戦第4局。森内が将棋世界2月号で語る以前に羽生が粘らなかった内訳は衛星でも公開されている。羽生も91手めの正確な手数の神秘に怯え軍門に下った。
明かなことはひとつある。ソレを認めるか否定するかは人間で有り続けるか機械になるかの選択に等しい。それが昨年の「アポロの剣」の主題でもあった。これが理解できる人間は4人居ればよい。
その先を読む。温かい機械と冷たい機械の相違とは何か？
昨日の棋王戦の不可解な丸山62金。ＮＨＫ杯の明解な谷川62金。前者は序盤における自己修復機能の三つ又交差点。後者は最終盤で相手に同期を促す看板通告。
森内の82飛も谷川の33歩もマシュダ一家問題集には入れない。問題の分岐はもっと前にある。俺が寄せるから首を出せと。冷たい世界はすでに一旦終了したのであとはすべて繋げてみようと。その見えない意志を人間が確認しあう地点に同一化現象が起きる。それを読むことが有限将棋を指すという行為。これは当家では棋道と呼ぶ。
谷川の世界観は連盟内では通用するであろう。それを無限将棋にもたらす時に谷川が15歩を指した時点で我々は空間開放手としての意味を付加しなくてはならない。胃が痛いどころではない。
そこでジッチャンに聞いてみた。
簡単な回答であった。
ジジイが来たら電車で席を譲るロボットを人間は作らない。
この回答への注釈は「ロボットは最初から座らない」

丸山は最後にビビって一瞬で負けにした。
谷川15歩が棺桶の蓋となるか極楽ベッドの天蓋となるかという接戦。
94手め33金以後はダメ変化。

日時：2004/02/08(日)
棋戦：棋王戦
場所：高知市・城西館
戦形：相掛り十字架銀　15歩型
先手：谷川浩司王位
後手：丸山忠久棋王

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛 ▽８六歩
▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀 ▽９四歩
▲９六歩 ▽３四歩 ▲２七銀 ▽７四歩 ▲７六歩 ▽８八角成
▲同　銀 ▽２二銀 ▲３六銀 ▽３三桂 ▲１六歩 ▽７二銀
▲１五歩 ▽４二玉 ▲４六歩 ▽７三桂 ▲６八玉 ▽６二金
▲４七銀 ▽２四歩 ▲同　飛 ▽２五歩 ▲３四飛 ▽２三銀
▲３六飛 ▽６四歩 ▲３八銀 ▽６三金 ▲１六飛 ▽６五歩
▲７七銀 ▽６四金 ▲５八金 ▽７五歩 ▲同　歩 ▽同　金
▲４五歩 ▽６六歩 ▲同　銀 ▽７六金 ▲５九玉 ▽４五桂
▲４八玉 ▽２六歩 ▲同　飛 ▽２八歩 ▲同　飛 ▽８七金
▲２四歩 ▽３四銀 ▲８五歩 ▽４四飛 ▲８七金 ▽３七桂成
▲同　玉 ▽４六角 ▲２七玉 ▽２六歩 ▲１八玉 ▽２八角成
▲同　玉 ▽３七歩 ▲同　玉 ▽３九飛 ▲４六歩 ▽３五銀
▲３三歩 ▽２七歩成 ▲同　玉 ▽２四飛 ▲２五歩 ▽同　飛
▲１六玉 ▽２六飛 ▲１七玉 ▽３三金 ▲４八金 ▽３七歩
▲５四桂 ▽同　歩 ▲６四角 ▽３二玉 ▲４一角 ▽２一玉
▲２三歩 ▽同　金 ▲３一角成 ▽１二玉 ▲２七歩 ▽３八歩成
▲２六歩 ▽同　銀 ▲同　玉 ▽２九飛成 ▲２七歩 ▽２五銀
▲同　玉 ▽３三桂 ▲３六玉 ▽３五歩 ▲同　玉 ▽３四歩
▲３六玉 ▽投了

121手で先手の勝ち

相変らず繋がらないので2ちゃんねるを信用すれば94手め33金で手を戻したらしい。これで丸山負け。谷川を信用しすぎた。首を出すときはダス。カメでもエサが来れば首をダス。

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛 ▽８六歩
▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀 ▽９四歩
▲９六歩 ▽３四歩 ▲２七銀 ▽７四歩 ▲７六歩 ▽８八角成
▲同　銀 ▽２二銀 ▲３六銀 ▽３三桂 ▲１六歩 ▽７二銀
▲１五歩 ▽４二玉 ▲４六歩 ▽７三桂 ▲６八玉 ▽６二金
▲４七銀 ▽２四歩 ▲同　飛 ▽２五歩 ▲３四飛 ▽２三銀
▲３六飛 ▽６四歩 ▲３八銀 ▽６三金 ▲１六飛 ▽６五歩
▲７七銀 ▽６四金 ▲５八金 ▽７五歩 ▲同　歩 ▽同　金
▲４五歩 ▽６六歩 ▲同　銀 ▽７六金 ▲５九玉 ▽４五桂
▲４八玉 ▽２六歩 ▲同　飛 ▽２八歩 ▲同　飛 ▽８七金
▲２四歩 ▽３四銀 ▲８五歩 ▽４四飛 ▲８七金 ▽３七桂成
▲同　玉 ▽４六角 ▲２七玉 ▽２六歩 ▲１八玉 ▽２八角成
▲同　玉 ▽３七歩 ▲同　玉 ▽３九飛 ▲４六歩 ▽３五銀
▲３三歩 ▽２七歩成 ▲同　玉 ▽２四飛 ▲２五歩 ▽同　飛
▲１六玉 ▽２六飛 ▲１七玉 ▽３八飛成 ▲３二歩成 ▽同　玉
▲３三金 ▽同　玉 ▲５一角 ▽２二玉 ▲３三角打 ▽２一玉
▲２二金 ▽同　飛 ▲同角成 ▽同　玉 ▲３四桂 ▽２三玉
▲３三飛 ▽２四玉 ▲３二飛成 ▽２五玉 ▲投了

112手で後手の勝ち

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛 ▽８六歩
▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀 ▽９四歩
▲９六歩 ▽３四歩 ▲２七銀 ▽７四歩 ▲７六歩 ▽８八角成
▲同　銀 ▽２二銀 ▲３六銀 ▽３三桂 ▲１六歩 ▽７二銀
▲１五歩 ▽４二玉 ▲４六歩 ▽７三桂 ▲６八玉 ▽６二金
▲４七銀 ▽２四歩 ▲同　飛 ▽２五歩 ▲３四飛 ▽２三銀
▲３六飛 ▽６四歩 ▲３八銀 ▽６三金 ▲１六飛 ▽６五歩
▲７七銀 ▽６四金 ▲５八金 ▽７五歩 ▲同　歩 ▽同　金
▲４五歩 ▽６六歩 ▲同　銀 ▽７六金 ▲５九玉 ▽４五桂
▲４八玉 ▽２六歩 ▲同　飛 ▽２八歩 ▲同　飛 ▽８七金
▲２四歩 ▽３四銀 ▲８五歩 ▽４四飛 ▲８七金 ▽３七桂成
▲同　玉 ▽４六角 ▲２七玉 ▽２六歩 ▲１八玉 ▽２八角成
▲同　玉 ▽３七歩 ▲同　玉 ▽３九飛 ▲４六歩 ▽３五銀
▲３三歩 ▽２七歩成 ▲同　玉 ▽２四飛 ▲２五歩 ▽同　飛
▲１六玉 ▽２六飛 ▲１七玉 ▽３八飛成 ▲３二歩成 ▽同　玉
▲３三歩 ▽４二玉 ▲４一金 ▽同　玉 ▲７四角 ▽６三歩
▲３二金 ▽５一玉 ▲３八角 ▽２八銀 ▲投了

106手で後手の勝ち

97手め62金打で先手勝ち

102手め71玉で後手勝ち

▽３八飛成 ▲３二歩成
▽５一玉 ▲６三桂 ▽同　銀 ▲３三角 ▽６二玉 ▲５一角打
▽７二玉 ▲７三角成 ▽同　玉 ▲５一角成 ▽６二歩 ▲６五桂
▽８二玉 ▲７三金 ▽９三玉 ▲８三金打 ▽投了

111手で先手の勝ち

85=33歩。谷川の詰めよ。
86=27歩成。丸山は詰めよ逃れの詰めよを狙うしかない。
87=27同玉。仕方ない。
88=24飛。詰めよ逃れの詰めよ以前に王手。
89=25歩。谷川は頑固。ある目的がある。
90=25同飛。今度は丸山が考えなくてもよい。
91=16玉。序盤の15歩を生かしたかった谷川。
92=26飛。序盤の14歩逆襲を後悔しながら最後の追う手。
93=17玉。敵国に囲まれた安住の地。
94手めで丸山が首を差し出せば以下の手順で谷川勝ちカモしれない。

▲３二歩成
▽５一玉 ▲６三桂 ▽６一玉 ▲６二金 ▽同　玉 ▲５一角
▽６三玉 ▲５二角 ▽５四玉 ▲５五金 ▽投了

105手で先手の勝ち

ようやく繋がった。

66=87金。丸山が狙う別の王手飛車。61手めの48玉によほど頭に来たのであろう。確かに谷川の手ではなかった。
67=24歩。谷川は28分も考えたらしい。既出マシュダ一家変化手順。
68=34銀。この交換も既出マシュダ一家変化手順。
69=85歩。同飛なら76角だが
70=44飛。温泉48玉の復讐をする丸山。
71=87金。谷川は取るしかない。
72=37桂成。桂のサクリファイス成功。
73=37同玉。谷川は取るしかない。
74=46角打ち。丸山ラインの王手飛車。カツアゲされていたぶられた恨みは凄まじい。
75=27玉。谷川はここに逃げるしかない。
76=26歩。こんな所に歩が効く。丸山独壇場。
77=18玉。谷川はさっきから何も考えていない。
78=28角成。丸山は独りで指している。
79=28同玉。谷川はさっきから何も考えていない。
80=37歩。いきなり48飛打では復讐が怖い。
81=37同玉。少年院送りにされた子の親は組長なので忙しい。
82=39飛。攻め駒がこれしかない。
83=46歩。切らせば勝ちなのでもっとも安い駒でよい。
84=35銀。これしかない。87金以後は二人とも1手ぐらいしか考えていないかもしれない。

その後の棋譜はみたマンマ。やはり居玉でバーゲンセールの衝動買いをしてはいけない。


棋戦：女流名人位戦第3局
先手：中井名人
後手：清水王位

▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽６二銀
▲５六歩 ▽６四歩 ▲７八金 ▽６三銀 ▲４八銀 ▽５四銀
▲５七銀右 ▽６二飛 ▲５八金 ▽６五歩 ▲６七銀 ▽４二玉
▲２六歩 ▽３二銀 ▲２五歩 ▽３三角 ▲７七角 ▽６六歩
▲同銀直 ▽５二金右 ▲６七金右 ▽３一玉 ▲５五歩 ▽６五歩
▲５四歩 ▽６六歩 ▲同　銀 ▽５四歩 ▲６五歩 ▽７四歩
▲４五銀 ▽７三桂 ▲３四銀 ▽４四角 ▲４五銀 ▽３三角
▲５四銀 ▽５三歩 ▲４五銀 ▽６五桂 ▲８八角 ▽５七銀
▲５五歩 ▽６六銀成 ▲同　角 ▽５七銀 ▲８八角 ▽６六歩
▲同　金 ▽同銀成 ▲同　角 ▽５七桂成 ▲同　角 ▽６七金
▲８四角 ▽７八金 ▲６二角成 ▽同　金 ▲６五飛 ▽５七金
▲３四桂 ▽５二金寄 ▲６一飛成 ▽６七角 ▲４六歩 ▽４四歩
▲５四歩 ▽４五歩 ▲２二銀 ▽同　角 ▲同桂成 ▽同　玉
▲６六角 ▽５五桂 ▲同　角 ▽３三銀打 ▲６七龍 ▽同　金
▲３四桂 ▽１二玉 ▲７八飛 ▽５七飛 ▲４九玉 ▽５五飛成
▲投了

90手で後手の勝ち

相かわらず全く中継に繋がらない。そこで谷川が安全装置を信用しすぎた場合のガサ入れ手順を楽しんでしまった。

丸山が大逆転する場合

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛 ▽８六歩
▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀 ▽９四歩
▲９六歩 ▽３四歩 ▲２七銀 ▽７四歩 ▲７六歩 ▽８八角成
▲同　銀 ▽２二銀 ▲３六銀 ▽３三桂 ▲１六歩 ▽７二銀
▲１五歩 ▽４二玉 ▲４六歩 ▽７三桂 ▲６八玉 ▽６二金
▲４七銀 ▽２四歩 ▲同　飛 ▽２五歩 ▲３四飛 ▽２三銀
▲３六飛 ▽６四歩 ▲３八銀 ▽６三金 ▲１六飛 ▽６五歩
▲７七銀 ▽６四金 ▲５八金 ▽７五歩 ▲同　歩 ▽同　金
▲４五歩 ▽６六歩 ▲同　銀 ▽７六金 ▲５九玉 ▽４五桂
▲４八玉 ▽２六歩 ▲同　飛 ▽２八歩 ▲同　飛 ▽６六金
▲同　歩 ▽６九銀 ▲６八金右 ▽７八銀成 ▲同　金 ▽５七桂成
▲同　玉 ▽３九角 ▲４八歩 ▽２八角成

26歩から35角打ちを先攻し56飛変化には54飛で対抗すれば手順に同歩が空間開放手となり52飛は35地点からの角筋で受かるというのが56手めからの当家のデザインであった。
玉の脱出合戦なら丸山に分があったかもしれない。
谷川次第で35角の攻防手はまだ残っているが歩1枚では苦戦。
76金のままでは谷川とて75角で付き合うことはできない。だから素直に取る。

谷川からの75角+56飛が余りに速いので飛車を下がらせて56飛を消し87金を実現させるしかないのでは辛い。

中継には繋がらないので2ちゃんねるを信用すれば62手めに丸山は26歩としている。それは56手めのマシュダ一家手順。すでに遅い。56手めの66歩が直接的な敗因。せっかく類まれな棒金をみせて貰ったが切りアイを避けるとこうなる。谷川の威嚇を信用しすぎ。

桂のサクリファイスは遅すぎた。谷川に相手にしてもらえない。

虚しい。歩を取っただけ。

谷川命拾い。8筋は明け渡しても角打ち攻防手から56飛が速い。
後手が53地点を受けるには角打ち攻防手しかない。この1手で双方の右銀の働きが逆転。

66同金は同飛で62飛成を手順に受ける攻防手が必要。65角打の中空三角理論は金打で角切りを強制され王手銀取りが明解に残ってまける。
不本意だがこちらしかない。76歩と打たれるよりマシという変化となった。

玉頭直撃は厳しい。すでに修復不能。66同歩では76歩で銀まで抑え込まれ45桂の追い打ち。
そこで攻めを呼び込むしかない。

76歩で金を退却しては後手負ける。丸山は飛車筋遮断に66歩を選択。
これは寄せあいの危険を一旦避けても先手の38銀に働きかける変化。
87地点が先手は受からない為に玉の早逃げを後手が強制することになる。

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛 ▽８六歩
▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀 ▽９四歩
▲９六歩 ▽３四歩 ▲２七銀 ▽７四歩 ▲７六歩 ▽８八角成
▲同　銀 ▽２二銀 ▲３六銀 ▽３三桂 ▲１六歩 ▽７二銀
▲１五歩 ▽４二玉 ▲４六歩 ▽７三桂 ▲６八玉 ▽６二金
▲４七銀 ▽２四歩 ▲同　飛 ▽２五歩 ▲３四飛 ▽２三銀
▲３六飛 ▽６四歩 ▲３八銀 ▽６三金 ▲１六飛 ▽６五歩
▲７七銀 ▽６四金 ▲５八金 ▽７五歩 ▲同　歩 ▽同　金
▲４五歩 ▽２六歩 ▲同　飛 ▽４五桂 ▲２四歩 ▽３五角
▲２五飛 ▽３四銀 ▲２八飛 ▽７六歩 ▲８八銀 ▽６六歩

秒読みの最終盤で谷川が勝つ場合のパターン1

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛 ▽８六歩
▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀 ▽９四歩
▲９六歩 ▽３四歩 ▲２七銀 ▽７四歩 ▲７六歩 ▽８八角成
▲同　銀 ▽２二銀 ▲３六銀 ▽３三桂 ▲１六歩 ▽７二銀
▲１五歩 ▽４二玉 ▲４六歩 ▽７三桂 ▲６八玉 ▽６二金
▲４七銀 ▽２四歩 ▲同　飛 ▽２五歩 ▲３四飛 ▽２三銀
▲３六飛 ▽６四歩 ▲３八銀 ▽６三金 ▲１六飛 ▽６五歩
▲７七銀 ▽６四金 ▲５八金 ▽７五歩 ▲同　歩 ▽同　金
▲４五歩 ▽２六歩 ▲同　飛 ▽４五桂 ▲２四歩 ▽３四銀
▲７六歩 ▽３五角 ▲５六飛 ▽５四飛 ▲同　飛 ▽同　歩
▲７五歩 ▽８五桂 ▲６四角 ▽３三玉 ▲４六歩 ▽７七桂成
▲同　玉 ▽４四角 ▲７六玉 ▽９九角成 ▲３六桂

桂を取りに行くと後手勝勢

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛 ▽８六歩
▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀 ▽９四歩
▲９六歩 ▽３四歩 ▲２七銀 ▽７四歩 ▲７六歩 ▽８八角成
▲同　銀 ▽２二銀 ▲３六銀 ▽３三桂 ▲１六歩 ▽７二銀
▲１五歩 ▽４二玉 ▲４六歩 ▽７三桂 ▲６八玉 ▽６二金
▲４七銀 ▽２四歩 ▲同　飛 ▽２五歩 ▲３四飛 ▽２三銀
▲３六飛 ▽６四歩 ▲３八銀 ▽６三金 ▲１六飛 ▽６五歩
▲７七銀 ▽６四金 ▲５八金 ▽７五歩 ▲同　歩 ▽同　金
▲４五歩 ▽２六歩 ▲同　飛 ▽４五桂 ▲２四歩 ▽３四銀
▲４六歩 ▽３五銀 ▲２八飛 ▽２六歩 ▲４五歩 ▽３九角
▲１八飛 ▽７六歩 ▲８八銀 ▽２四飛 ▲２八歩 ▽６六歩

厳しい。丸山がここまで読んでいたとは。
これでは谷川の38銀という十字架銀フルコースは39-38-27-36-47-38という温泉地獄めぐりをひとりで楽しんでいたということになる。

丸山のナマ棒金を見た直後ではこの金が無様にみえる。

このような金は見たことがない。61-62-63-64と直進している。
みたままの棒金。あの62金は当家に唯一不可解であったがまさかこの運動を内臓しているとは予想さえできなかかった。丸山凄い発想。

親分が逃げて子分がタイーホされてはかなわない。慌てて手を戻す谷川。
62金が雨後のタケノコのようにノビが速いとは思わなかったのであろう。
序盤で駒アタリ予備をふたつも後手に許したので緩手一発で75歩が逆転要素となる。
特に第3駒アタリ予備の65歩は玉頭を直撃するので怖い。

追われてもいないのに16飛は緩手。先に壁銀を解消するべきである。疑心暗鬼にかられたカツアゲの親分は子分に分け前を与える前に遁走した。あぶく銭は身につかない。
この65歩は強烈。駒落ちなら下手がすでに勝てないほど強靭な位。幸いなことにこれは平手であった。65歩はすでに作成済みの丸山プランの主軸である駒アタリ予備2をいきなり復活させる。

これが谷川の指した手と信じたくない。2ちゃんねるの冗談と思いたい。

中継が繋がらないどころかＰＣまで落ちてしまう。高知新聞ありがとう。
もう我々は回線に優しく指し手に怪しい2ちゃんねるを信用するしかない。
丸山は63金としている。駒落ちの上手が指すような手で1歩入手を謀る。すでに丸山の財布はカラなのでサラ金に手を出すしかない。

谷川のカツアゲ成功。これで丸山は27角も打てない。財布から入学料の2万円を取られただけ。28角と打っても今度は16飛で命まで奪われる。丸山が好きな63角打でも16飛でお手上げ。
この構図は横歩取りで見かける。
丸山の換算はあの意味不明な62金同様我々には理解できない。

この64歩は警察に通報する手。丸山はここで27角と打てなかった。14歩の逆襲をやりたくないということ。谷川序盤の16歩の誘いを手抜きした丸山ラインはすでに隠居。それでも端を触れば谷川の序盤の緩手を自ら認めることになることだけが許し難い。だから64歩とした。63馬なら不敗の陣などと言うのは夢。このなんでもない手で手番を渡す。
しかしそんな場合であろうか？相手は札付きの不良である。恐喝ついでに歯まで折られるかもしれない。

ここに逃げるしかない。35飛では37角打から54馬とされる。26歩の選択肢もある。

予期せぬ予定。行くつもりのない二次志望校から合格通知が来たので取り敢えず指すしかない手。ここで28角は香車を逃げられる。27角打で49金狙いは38銀で連動手で阻止。54馬としても飛車で切られ同歩で後手を引く。飛車一枚で手番も歩もなくては負け。

局面が一瞬みえたと思えばもう中継が繋がらない。目を疑うような局面であった。そこで手をつなげて見る。
41手め34飛は当然。次に23銀で飛車が死んでしまう。ただ逃げたのでは双頭手ではない。歩を取りつつ逃げる。受験に合格した中学生からカツアゲするような先輩。

どうやら本当のようである。谷川は24同飛と取った。23銀とされては負けと悟って勝負したということ。島は24歩が丸山の挑発と述べているのは間違い。挑発は明らかに42玉。24歩はむしろ紳士的。対して谷川はもうどうしようもない不良。島以上のワルぶりを発揮している。
丸山の25歩で蓋をするのは当然。以下は丸山が14歩から逆襲する変化。即ち谷川が2手掛けた端を逆行相転化し飛車打へ連動させる場合。

棋戦：棋王戦24同飛から27角打変化
先手：谷川浩司王位
後手：丸山忠久棋王

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛
▽８六歩 ▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀
▽９四歩 ▲９六歩 ▽３四歩 ▲２七銀 ▽７四歩 ▲７六歩
▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３六銀 ▽３三桂 ▲１六歩 ▽７二銀 ▲１五歩
▽４二玉 ▲４六歩 ▽７三桂 ▲６八玉 ▽６二金 ▲４七銀
▽２四歩 ▲同　飛 ▽２五歩 ▲３四飛 ▽２三銀 ▲３六飛
▽２七角 ▲３八銀
▽３六角成 ▲同　歩 ▽１四歩 ▲３五歩 ▽４四歩 ▲６六角
▽８一飛 ▲４四角 ▽４三金 ▲６六角 ▽１五歩

棋王戦のサイトは当家からはまるで繋がらなくなってしまった。そこで救世主の2ちゃんねるをみるとなんと谷川は24同飛と取っている。これは2ちゃんねる好みの冗談にしか見えない。

清水の18番右四間となった。
16=後手が掌握した駒アタリ奇数番グランドナンバー。
20=32銀。今日は腰が低い。
22=33角。腰痛であろうか？
23=77角。中井も腰痛仲間という事ではない。GNを早く消して1歩寄越せと催促。この角ブランコは後手が有利。それぞれ22&88地点の空間開放手であるが後手は加えて24歩を阻止する双頭手としてすでに成立。
29=55歩で駒アタリ奇数番1を奪取。
30=65歩打で駒アタリ偶数番2。
34=後手は清算すれば持ち駒と手番を先手に渡す仕組み。33角のツケ。
35=65歩打。これで後手急戦を封印。居玉だからできる。
36=74歩。駒アタリ予備2作成。これが73桂と跳ねるだけの空間開放手であれば後手負け。
37=45銀打。33角の最弱点を狙う直接手。
43=54銀。中井は銀の贅沢な投資で2歩得。バーゲンでブランドもののバッグを２個衝動買いしたママ。
44=53歩打。売り子は負けましたと唇を噛みしめているわけではない。暴れてやると言う脅し。

理解不能の丸山団子の直後にしては非常にわかりやすい手。23銀で盛り上げるという42玉からの連動手として美しい。無論同飛なら25歩で蓋をして飛車を殺す。対して先手にはこのような理想形をマネすることができない。丸山に強制された88銀を87地点へ移動するためには谷川も77桂としなければならないがそれではすぐに駒アタリ予備2から75歩と駒アタリ奇数番1の行使で負けてしまう。84飛の利点を生かした後手の明解な主張。

谷川も丸山三重層は理解不能と述べている。だから素直に塗り絵続行。

これはどのような意味を裏にもつのか当家にはわからない。
はっきりしていることは73-63-53地点を一挙に二重駒アタリ防御にした手であるということ。一箇所に二重駒アタリ防御はクドイが三箇所に作るとは果たしてトルプル手効果と同じであろうか？

後手が1手で作成できる57地点の駒アタリ奇数番1を未然に防ぐ玉移動。
これは42玉と対のブランコディレイ1。結果的にブランコ運動3となった為にこの玉移動の交換は後手有利。ブランコ運動1-3はすべて後手に優位性が顕著。

丸山がここで双翼の桂を完成させたのは谷川46歩で47銀がくっきり見えた為。この1手分が見えるために換算しやすい。73桂とは65桂の一手で57地点に駒アタリ奇数番を作成できる。従って73桂自体は後手が作成した駒アタリ予備4と見做すことができる。

谷川は十字架銀を続行。丸山の挑発を避けた。
ここで第三の手68玉は明解なブランコ後進運動。1筋が手抜きされたためにブランコ運動3となる。ところが玉移動に関する前後関係は決定的な手盤譲渡となる。王手に手抜きができないことが将棋の鉄則であるため。もし谷川が先に68玉ならば終盤思考をこの地点で開始しないといけない。
谷川は丸山デザインの誘惑手を避け、塗り絵をなぞった。

42玉は危険極まる手。丸山の挑発。73桂で双翼の攻撃体勢を整えることになぜうしろめたさを感じるのであろう？
谷川に攻めさせたいからである。
36銀の位置がこのままでは風見鶏のために17桂変化を誘っている。

後手は桂を跳ねた為に13地点の守備が香車一枚となった。だからこの端詰めが連動手と先手は思考する。後手から見れば13地点のクドイ二重駒アタリ守備を開放した33桂。そもそも互いの玉が居玉の為にまだ戦形は不確定なので残った原理は後手に優位が顕著。そもそも13地点など最初から香車と桂馬で守っているという将棋の原型そのものが贅沢過ぎる。だからこそ33桂で後手の二重駒アタリ解消という明解な得が発生する。そのように思考すると33桂は以下の機能を持つトリプル手として解釈できる。
1=銀の進出阻止
2=13地点の二重駒アタリ解除
3=攻撃手
対して先手は端攻めの14歩が成立するころには3手も端に費やすことになる。
すでに先手は15歩で2手を費やした。

先手の優位性はこの15歩が先手が初めて獲得した駒アタリ予備3と解釈する以外にない。しかし15歩までに偶数番の2手をかけて後手の駒アタリ予備1と2の優位性に対抗したためにそれだけではまだ2-1=1でこの範疇においても先手不利のまま。すると33桂を跳ばせたと解釈する以外に先手の優位はない。桂馬は戻れない。

谷川が頬を膨らませる手。ここで端を手抜きするとは貴様ナニサマ？と怒るところ。28手めに丸山は33桂としたためにすでに38銀は27地点以外にどこにも行けない。27銀とは死んでも下がれない。だから先手はすでに46歩-47銀という軌跡を後手に掌握されている。
桂馬を跳ばせたと先手は換算する。桂頭を狙う権利は先手にある。
しかしそれでは16歩とはなんであったのか？
この局面ですでに先手は十字架銀により差し引き1手損となるが桂馬を狙えるという権利を譲渡された。しかしさらに16歩が1手損となっては3手損で先手が勝てない。ここで16歩を連動手にしないと永遠に16歩が無駄となるかもしれない。端の「独りブランコ」は歩の特性により行方不明の自殺志願者となってしまう。
本当の不安は16歩が無駄手となることではない。16飛変化が消滅している。即ち16歩は空間閉塞手に逆行相転化してしまう場合がある。丸山の16飛型は有名。清水得意の相掛りでも16飛はよくでてくる。16地点は絶好の飛車の避難所でもあった。

ＶＴＲの谷川にはほれぼれするがこちらのナマ谷川はここで16歩など指している。すでに36銀とした直後では丸山は「それは独りブランコのカモ」と言っている。

99馬が寄せに参加。康光の19馬を想起させる。
1歩駒台に残して見事な寄せ。谷川健在。

棋戦： NHK杯
放映：2004/02/08
戦形：相振り 対象四間
先手：森内
後手：谷川

▲７六歩    ▽３四歩    ▲６六歩    ▽４二飛    ▲６八飛    ▽５二金左
▲４八玉    ▽６二玉    ▲３八銀    ▽７二銀    ▲３九玉    ▽７一玉
▲６五歩    ▽３五歩    ▲５八金左  ▽２四歩    ▲８六歩    ▽２五歩
▲８五歩    ▽８八角成  ▲同　飛    ▽３六歩    ▲４六歩    ▽４四歩
▲３六歩    ▽４五歩    ▲同　歩    ▽５五角    ▲３七桂    ▽３三桂
▲８四歩    ▽８八角成  ▲同　銀    ▽８四歩    ▲５六角    ▽２二飛
▲６四歩    ▽３五歩    ▲６三歩成  ▽同　金    ▲６四歩    ▽同　金
▲４六角    ▽５四金    ▲３五角    ▽４二銀    ▲８三歩    ▽５五金
▲４四歩    ▽５六金    ▲４三歩成  ▽８三銀    ▲４二と    ▽２六歩
▲同　歩    ▽２七歩    ▲５六歩    ▽６六角    ▲５七銀    ▽８八角成
▲５三角成  ▽８二玉    ▲８五歩    ▽６二金    ▲４三馬    ▽８五歩
▲２七銀    ▽６九飛    ▲１六歩    ▽２八歩    ▲５九金打  ▽８九飛成
▲２八玉    ▽４五桂打  ▲同　桂    ▽同　桂    ▲４六銀    ▽５七歩
▲４八金寄  ▽７七馬    ▲６九桂    ▽９九馬    ▲４五銀    ▽７八龍
▲７五桂    ▽４七歩    ▲３八金寄  ▽４六桂    ▲６三歩    ▽７二金
▲６一馬    ▽４二飛    ▲６二歩成  ▽同　飛    ▲８三桂成  ▽同　玉
▲８四歩    ▽９四玉    ▲６二馬    ▽同　金    ▲９六歩    ▽３八桂成
▲同　銀    ▽６四角    ▲４六歩    ▽９五銀    ▲８三歩成  ▽３七歩
▲８二飛    ▽３八歩成  ▲同　金    ▽４六角    ▲３七桂    ▽９六銀
▲８四銀    ▽３八龍    ▲同　玉    ▽４八金    ▲同　金    ▽同歩成
▲同　玉    ▽４七歩    ▲同　玉    ▽５八銀    ▲４六玉    ▽４七金
▲投了

126手で後手の勝ち

入玉嫌いの谷川が入玉する為に必死。森内が先に入玉すると思っていたらどうしてこうなってしまったのであろう。あとでＶＴＲを見るのが楽しみである。羽生が「光速の寄せが決まるカモ」などと珍しく煽っている。

十字架銀をここで見せる谷川。形の亡霊に怯えた。ここで先に16歩のブランコ打診をするべき。丸山が14歩とブランコ後進で付き合えば26銀の選択肢が先手には生じる。

羽生の声が聞こえたので振り返る。谷川の62金。思わず見とれてしまう。同馬は42飛で馬取り詰めよがひとめ。同馬はないので馬が逃げるのもひとめ。
泥試合となると32とが有効なので43馬だろと思っているとそのようになっている。

次に66角打があるのでこの22銀には連盟棋士は何も言わないであろう。
表層の指し手だけを見ている連盟棋士にはこの地点で何も言うことはない。
むしろ後手がここで手番を渡したことをマイナスと見る。我々はそう見ない。これは後手の初めてのブランコ後進とみる。
構造は以下
1=94歩96歩/後手のブランコ前進で95歩の権利は後手が掌握。
2=74歩76歩/後手のブランコ前進で75歩の権利は後手が掌握。
3=88銀22銀/後手のブランコ後進で先手に十字架銀を強いる。

問題は3。谷川には棒銀で攻める以外にない。しかし十字架銀となれば2手損となる。すると後手の一手損は最終的に1手得に換算される。
もしここで谷川が棒銀を成立させない場合、駒アタリ予備においても手番においても後手が有利となってしまう。

これは連動手のために先手が表層で得をしている。
ここで時間とは何かを考える。棋王戦とは4時間の将棋。自分の作戦に引きづりこめば有利。将棋とは初手以前にすでに戦いが始まっているゲーム。およそ定跡があるゲームとはすべてそう。
すでに94歩からのブランコ運動が成立した時点で谷川が88銀とすることは後手が掌握する必然変化となる。では88銀とはそもそも何であったのか？
谷川はもともと自分が角交換しても68銀より88銀を好む場合がある。ところがこの88銀は谷川の好みに関与しない後手が強制したブランコ前進となっている。

丸山の清算。これは後手作戦通り。先手は従うだけ。
この将棋は丸山が既に主導権を把握している。
88角成は後手番1手損角換りのバリアンテ。後手はこれで先手に同銀の連動手を与える為に1手損となる。ブランコ運動での後手の優位性確保と1手損の換算でバランス取る。
この換算の根底は後手はすでに初手から1手損しているという空間軸と作戦という時間軸の舞踏会。

このブランコ後進は先手不利。これで駒アタリ予備2の偶数番となる。すでに95地点に駒アタリ予備1を強制した丸山94歩の意味2。駒アタリ予備のグランドナンバーを丸山が谷川に作成させたことになる。
76歩を空間開放手とする谷川の権利は66角で66歩を連動手にすること。84飛型の欠陥は角に直撃されること。

裏番組ＮＨＫの羽生も連動手という言葉を使えばもっとわかりやすい。それが使えないと「これがテーマ」「こんな感じ」などとしか言えない。角交換したら直後が連動手になるだけのことでこの運動そのものはテーマではない。歩交換を連動手で派生させるのもテーマとは言えない。羽生の言葉は間違っている。
丸山は74歩の恫喝手。谷川に76歩と角筋開放手を指せと強制する。谷川が従わなければ75歩で位を張るだけのこと。有無を言わせない手。

今日はＮＨＫ杯と女流王位戦第3局もある。三元実況となる。
相振りを羽生は意外と言う。森内は65歩！羽生は見たことないと言う。この65歩は羽生のグランサタン75歩に似ているがなぜか笑いがにじみ出る。
サテュルスの笑い。

大介の講座を音なしでみていたらいつの間にか26手めまで進んでいる。
一旦ブラウザを落とさないと更新しないかもしれない。
谷川は21手めについに27銀を指した。谷川の読み筋というよりこれは性格。
ここでは中原の蛇行銀への進行もある。
すでに丸山プラン始動。今度は谷川が丸山の意志を受けたということ。

谷川のプログラムは相掛り十字架銀で玉は88まで行く。郷田相手にも見せたばかり。
1筋のブランコは後手が後進であるがすでに9筋のブランコは後手の丸山が前進運動を獲得した為に95歩の権利は丸山にある。従って既存の谷川プログラムでは終盤で先手が負ける。

谷川が考えている。
我々も行け谷川！とはここでは言えない。
27銀では棋王が取れないかもしれないという程の苦悩。
谷川自身が選ぶ。

悪しき慣習振り駒で主催紙は谷川先手とした。
棋王戦はＮＨＫにも相手にされないので谷川に今度は棋王になってくれと蚊トンボは言っている。
谷川の相掛り十字架銀を丸山は受けた。丸山デザインの導入部は18手めのブランコ前進、即ち94歩。谷川はこれをブランコ後進で受ける。
20手め34歩。
谷川に27銀で来いと言っている。