119=36桂打。フンドシというより今度こそ24桂が王手で飛車筋開通と32桂成連続王手となって本局初のトルプル手となってしまう。
120=15銀打。ここで打つなら最初から打って欲しい。丸山は正しい。
121=44桂。さっきも見た。二回はクドイ。
122=23金。そういえばこの23金も早めにやっておいて構わない。
123=28飛。32金と打てば詰めよ。しかし山崎にあわせて逃げグセがついた。
124=85桂打。三浦が逃げたのでお茶を吹き出す山崎。
以下気がついたら三浦は自暴自棄であった。

対局日：2004/02/24(火)
戦形：急戦矢倉55歩
先手：三浦
後手：山崎

▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽６二銀
▲５六歩 ▽５四歩 ▲４八銀 ▽５三銀 ▲５八金右 ▽８五歩
▲７七銀 ▽５五歩 ▲５七銀 ▽５四銀 ▲７八金 ▽４二銀
▲６九玉 ▽３二金 ▲２六歩 ▽４一玉 ▲２五歩 ▽５六歩
▲同　銀 ▽５五歩 ▲６七銀 ▽３三銀 ▲７五歩 ▽５二金
▲７六銀直 ▽６四歩 ▲７七桂 ▽４四歩 ▲８五銀 ▽３一角
▲９六歩 ▽４二角 ▲７九玉 ▽３一玉 ▲８九玉 ▽９四歩
▲７六銀引 ▽２二玉 ▲６八金右 ▽４三金右 ▲８六歩 ▽６三銀
▲５八飛 ▽６五歩 ▲同　銀 ▽８六飛 ▲５五飛 ▽８二飛
▲８七歩 ▽５四歩 ▲５八飛 ▽７五角 ▲４六歩 ▽７四歩
▲５六銀引 ▽４二角 ▲７六歩 ▽９二飛 ▲２八飛 ▽５五歩
▲４七銀 ▽７五歩 ▲同　歩 ▽同　角 ▲７六歩 ▽８四角
▲４五歩 ▽６五歩 ▲４四歩 ▽同　銀 ▲５七金 ▽４六歩
▲５八銀右 ▽３三桂 ▲７五歩 ▽４五桂 ▲４六金 ▽７五角
▲２四歩 ▽同　歩 ▲６五桂 ▽５四銀 ▲２三歩 ▽１二玉
▲５六歩 ▽３三金寄 ▲７六歩 ▽８四角 ▲５五歩 ▽６五銀
▲同　歩 ▽７七歩 ▲同　金 ▽３九角成 ▲２六飛 ▽７三桂
▲７四銀 ▽８五桂打 ▲７三銀成 ▽５七桂成 ▲３六桂 ▽７七桂成
▲同　角 ▽６七成桂 ▲同　銀 ▽５七馬 ▲４四桂 ▽６七馬
▲７八銀 ▽７七馬 ▲同　銀 ▽４四金 ▲３六桂 ▽１五銀
▲４四桂 ▽２三金 ▲２八飛 ▽８五桂 ▲８六銀 ▽３九角
▲２七桂 ▽２六銀 ▲８五銀 ▽２八角成 ▲１五桂打 ▽４八飛
▲２三桂成 ▽同　玉 ▲８八金 ▽７七金 ▲７八金打 ▽同　金
▲同　金 ▽７七歩 ▲投了

140手で後手の勝ち

109=77同角。これしかない。
110=67成桂。丸山なら15銀と打つ。
111=37同銀。ここで24桂の王手は同金-同飛に先に78金と打たれる。
112=57馬。丸山なら15銀と打つ。
113=44桂。ここでも24桂は同金同飛で手番が握れないので銀に換金。
114=67馬。山崎からの初王手痔のクスリ。
115=78銀打。これがＡ級ダゾっと。
116=77馬。ここで逃げる者は連盟にいない。
117=77同銀。馬を外して深呼吸。
118=44金。保険レディに色目。
119=36桂打。

77=57金。Ａ級の力の見せどころ。駒アタリ奇数番を奪い返す逆行連動手。
78=46歩打。悪手。
79=58銀右。取るタコはいない。
80=33桂。トビウオの勢い。悪手の誘惑。跳ねるなら反対側。
81=75歩。今度は三浦の緩手。
82=45桂。三浦の緩手で成立。
83=46金。ここしかない。
84=75角。緩手。これでは三浦に駒アタリ奇数番を与えてしまう。
85=24歩。本局初の駒アタリ奇数番3ナンバーは三浦がゲット。
87=65桂。66歩を阻止する非常手段。
88=54銀。あくまで39角成狙い一点射法。
89=23歩打。初王手。
90=12玉。同金は継ぎ歩攻めの当たりがキツイのでここに逃げるのが矢倉の常道。
91=56歩打。57歩の打間違いではない。無理やり角筋通す攻めあい。
92=33金。挑発に乗らない。
93=76歩。気合いを削がれてそこドケと。
94=84角。最初の場所へ鼻歌気分で。
95=55歩。これしかない。
96=65銀。逃げつつ初志貫徹。
97=65同歩。これしかない。
98=77歩打。どっちで取っても75桂。
99=77同金。すでに入玉を考えている。
100=39角成。長い恋愛であった。ようやく思いが伝わる。
101=26飛。これしかない。
102=73桂。33桂の前にやってほしい。
103=74銀打。三浦は名人位とは無縁なので桂先の銀でよい。
104=85桂打。タニー研仕込みのサザンクロス。
105=73銀成。入玉準備。
106=57桂成。丸山なら35歩であろう。
107=36桂打。再び三浦駒アタリ奇数番3ゲットで独り相撲。しかし山崎はすでに寄せ体勢なので幻想ナンバー。
108=77桂成。山崎。時間はあるのであろうか？

さて朝日オープンはどうなったかと言うと三浦がマシュダ一家の言うことを聞かずに35手めに意地汚いマネをした為に大変なことになってしまった。だから温泉卵はじっくり湯につけておかないといけない。すぐに食べては手が汚れる。
36=31角。駒アタリ予備3を変換する双頭手。浮いた75歩を狙いつつ玉移動を謀る。
37=96歩。三浦は楽勝気分で何も見ていない。
38=42角。玉筋開通しつつこれで24地点も補強。自陣駒アタリの原理上ではこれも双頭手。
39=79玉。空間閉塞手の悪手。79角と引けない。
40=31玉。この交換は後手有利。
41=89玉。悪手連鎖。
42=94歩。これで三浦の37手め96歩まで悪手に逆行相転化。桂を跳ね9筋が薄くなった地点へ玉が行き、しかも94歩のブランコ後進で95歩の権利まで後手に与えてしまった三浦。だから85歩は喰うなとあれほど言ったのに。
43=76銀引き。ここで事に重大さに気がつきあわてて銀を下がるようではダメ。1歩タダで食べるのに2手損では逆転。しかも悪手連鎖があっては三浦は死んだ方がよい。
44=22玉。山崎笑いが止まらない。
45=68金右。三浦はすでに石灰。
46=43金右。この交換も後手有利。
47=86歩。今ごろ突くか。
48=63銀。これで駒アタリ予備3から駒アタリ奇数番1で歩の補充可能。
49=58飛。こんな歩まで取りに行くようでは三浦すでに混乱。
50=65歩。山崎の感性は正しい。これはサクリファイス。
51=65同銀。同歩は傷。
52=85飛。山崎迫真の食い込み。これで自働駒アタリ奇数番1を獲得。三浦の58飛を逆用。
53=55飛。三浦ハマッタ。
54=82飛。凱旋。
55=87歩。屈辱。
56=54歩。大逆転を意識して紛れを消す緩手。
57=58飛。屈辱。
58=75角。すでに気分はサーファー。
59=46歩。駒アタリ予備偶数では再逆転困難。
60=74歩。双頭手。この交換も山崎有利。
61=56銀。45地点を狙い46歩を逆行相転化させる泡踊り。昼食後の三浦にようやくまともな手がでた。
62=42角。山崎の臭覚は機敏。
63=76歩打。次に75歩と突かれては泣けないので仕方ない。
64=92飛。山崎得意の端攻め急襲。
65=28飛。45歩が間に合わないと怯えた。
66=55歩。抜けめない。
67=47銀。屈辱。55同銀では小学生の銀挟み。
68=75歩。駒アタリ予備3からの奇数番1のセオリー通り。
69=75同歩。手抜きする気力も失せた。
72=84角。今度は山崎があざ笑っている。
73=45歩。小馬鹿にされては行くしかない。
74=65歩。山崎は寄せナンバーの体勢。
75=44歩。成り行き。
76=44同銀。これで駒アタリ奇数番を再度逆行連動手で入手。
三浦。これもすべてあの85銀のデザート喰いがいけない。デザートを先に食べてはいけませんと両親に説教されたことを思い出していただきたい。

対局日：2004/02/24(火)
先手：三浦
後手：山崎

▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽６二銀
▲５六歩 ▽５四歩 ▲４八銀 ▽５三銀 ▲５八金右 ▽８五歩
▲７七銀 ▽５五歩 ▲５七銀 ▽５四銀 ▲７八金 ▽４二銀
▲６九玉 ▽３二金 ▲２六歩 ▽４一玉 ▲２五歩 ▽５六歩
▲同　銀 ▽５五歩 ▲６七銀 ▽３三銀 ▲７五歩 ▽５二金
▲７六銀直 ▽６四歩 ▲７七桂 ▽４四歩 ▲８五銀 ▽３一角
▲９六歩 ▽４二角 ▲７九玉 ▽３一玉 ▲８九玉 ▽９四歩
▲７六銀引 ▽２二玉 ▲６八金右 ▽４三金右 ▲８六歩 ▽６三銀
▲５八飛 ▽６五歩 ▲同　銀 ▽８六飛 ▲５五飛 ▽８二飛
▲８七歩 ▽５四歩 ▲５八飛 ▽７五角 ▲４六歩 ▽７四歩
▲５六銀引 ▽４二角 ▲７六歩 ▽９二飛 ▲２八飛 ▽５五歩
▲４七銀 ▽７五歩 ▲同　歩 ▽同　角 ▲７六歩 ▽８四角
▲４五歩 ▽６五歩 ▲４四歩 ▽同　銀 ▲投了

76手で後手の勝ち

一般公開された図面を見ると31手めの局面は谷川が郷田相手に指した66角の局面と1筋9筋の歩交換が入れ替わっている。
谷川が指した66角は大変有名なので無論両者は知っている。もともと谷川17桂は中原好みだが脱谷川で9筋にブランコ作成。
すでに言及したようにこの局面は後手が一手損角換りを挑んだ場合では2手少なく作成できる。先手が66角とした分と後手が42玉とした分で2手多い。2手も多いのは中村のせいである。
復元すると以下
棋戦：竜王戦1組予選公開図から推定復元
日時：2004/02/24(火)
先手：中原
後手：中村

▲２六歩 ▽８四歩 ▲２五歩 ▽８五歩 ▲７八金 ▽３二金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽２三歩 ▲２八飛 ▽８六歩
▲同　歩 ▽同　飛 ▲８七歩 ▽８四飛 ▲３八銀 ▽３四歩
▲２七銀 ▽４一玉 ▲３六銀 ▽３三角 ▲６九玉 ▽２二銀
▲７六歩 ▽６二銀 ▲９六歩 ▽９四歩 ▲４五銀 ▽５二金
▲６六角 ▽同　角 ▲同　歩 ▽３三桂 ▲５六銀 ▽７四歩
▲３六歩 ▽４二玉 ▲８八銀 ▽２四歩 ▲７七銀 ▽２三銀
▲７九玉 ▽１四歩 ▲６五歩 ▽１五歩 ▲５八金 ▽５四歩
▲７五歩 ▽５三銀 ▲７四歩 ▽同　飛 ▲６七金右 ▽７二飛
▲８八玉 ▽４四歩

推測図49手め=75歩は駒アタリ奇数番5からの駒アタリ奇数番1の為に有効。同歩ならば66銀が連続駒アタリ奇数番。
50手め53銀=中村の主張は1筋なので相手にしない。64地点に駒アタリ奇数番予備作成。
51手め74歩=これで中原持ち歩が2枚。
52手め74同飛=中村の連動手だが駒アタリ予備6の偶数番。この局面では全て加算。後手からの55歩も算入。
53手め67金右=ここで82角打は73角と合わせられ73同桂が連動手となっては先手陣崩壊。そこで駒アタリ予備6からの駒アタリ奇数番1である76歩打を防御する為に67金右と補強。通常は6-1は仕掛けた方が不利だが、玉頭の場合は手ぬき出来ないため寄せナンバー例外。二枚換え変化は無謀ということ。この指し手で駒アタリ奇数番5に逆行相転化。
54手め72飛=中村が指すと意味不明に見えるがこれは駒アタリ奇数番5を奪い返す相停滞手。
55手め88玉=今度は中原が双頭手で駒アタリ奇数番5を奪い返す。先手優勢。
56手め44歩=駒アタリ奇数番5を奪い返すしかないがこれは双頭手とはいえない。45桂がすぐには成立しない為。

朝日オープンは三浦が昼食後85銀とデザートの歩を食べてしまい既に観戦するなと本人が言っている。
そこで同時中継の竜王戦予選を覗く。
中村は山崎に劣らず後手番でタカミチ相手に駒アタリ奇数番1を獲得する将棋を指している青春路線派の筆頭。中村の場合は5筋ではなく7筋の歩を食べるのが好き。三浦の意地汚い8筋喰いとは違って上品である。
この48手めの局面は相掛り十字架銀から後手が一手損角換りで作成した場合には46手めの局面となる。従って本局は2手分無駄な手がある。

26手めですでに三浦勝ちであるが34手めまで指して昼食休憩とのこと。
85銀と歩を食べては山崎が可哀想である。優しくいたわってほしい。

23手め25歩の局面までに消費時間は三浦=11分、山崎=54分。山崎は考えすぎ。三浦が55同歩と取ると思っていたなら家に帰った方が良い。
24手め56歩=山崎がここで24地点の駒アタリ偶数番を受けないのは正解。しかし56歩は悪手。半分正しかったことだけが山崎の直感。
25手め56同銀=これで三浦に連動手を与えてしまった。
26手め55歩打=二重の悪手。三浦勝勢。これは歩を手放すだけでなく駒アタリ偶数番。唯一の利権は位の確保。三浦はその後手の主張を負担に指せる指し方だけで勝てる。
27手め67銀=屈辱の退陣ではない。何も考えないだけ疲れないので得。
28手め33銀=山崎も根性ない。つまらない将棋となった。
29手め75歩=ここに位を張られては後手勝ち目ない。24手め56歩がいかに悪手かと言うこと。
30手め52金=情けない。
31手め76銀直=67銀引きを逆行相転化する双頭手で三浦必勝体勢。左桂の優位性主張。これでいかに78金が最強手順かよくわかる。
32手め64歩=これが駒アタリ予備3ならばよかったが、76銀直によって86地点が駒アタリ奇数番1に連動相転化した為に残念ながらこれは駒アタリ予備偶数番
33手め77桂=不敗の陣。これは65地点へ駒アタリ奇数番1作成
34手め44歩=負けと悟りつつ三浦の悪手を期待しつつ耐えるしかない

15手め57銀=同歩-同角は後手に22地点開放の連動手を与える。そこで手順に57銀。三浦は2分で指した。考えすぎ。3秒で十分。
16手め54銀=ここで56歩-同銀では先手に連動手を与えるので敗勢。そこで後手も54銀で駒アタリ奇数番1の優位性維持。意地ではない。
17手め78金=矢倉の最強手であるはずが13手めの駒アタリ予備1によりここで手番を渡すことがやや山崎世代には不満かもしれない。しかしそんなことを言っては森下システムなど不満だらけとなる。ここはマシュダ一家の最新理論「自陣駒アタリの原理」で見る。この金は一挙に自陣駒アタリをみっつも増やしている最強手。
18手め42銀=「自陣駒アタリの原理」に従い後手も対等に自陣駒アタリ3を獲得。この内訳の相違が後に明らかになる。
19手め69玉=これは双頭手。玉を駒アタリ奇数番1から一路避けつつ左金にヒモをつける。
20手め32金=これは良い手ではない。43地点に三重駒アタリを作成してしまった。11手め58金右に対応する後手のツケ。山崎には不満。
21手め26歩=三浦は素直。これで山崎の緩手に意味を与えた。
22手め41玉=これは双頭手とはいえない。左金にヒモをつけただけ。
23手め25歩=これは良い手ではない。駒アタリ偶数番の為に山崎は手抜きができる。即ち飛車先歩交換原理始動。

歩を痛める悪しき慣習振り駒で歩が4枚。山崎後手で矢倉となれば当然山崎スペシャル。現在14手め55歩まで公開。

1-8手めまでは「自陣駒アタリの考察矢倉1-8手め」参照

9手め48銀=上記分析の通り三浦は77銀とせずに66歩とした為にこの48銀は57地点に二重駒アタリを作成してしまった。ややくどい。
10手め53銀=山崎ＳＰ始動。
11手め58金右=今度は57地点に三重駒アタリ。もっとクドイ。
12手め85歩=Ｕの特権誇示。山崎若々しい。
13手め77銀=これを5手めに指せばこのような事にはならない。
14手め55歩=最短で後手が駒アタリ奇数番1を行使。この手が可能であるのは13手めに駒アタリ予備1が出来たため。