1990年第3期竜王戦全局分析
谷川ヴァイオレンス開放
2003.11.10-11分析マシュダ一家 MashudaBBS2003.11.09-11

前座 NHK杯谷川VSタカミチ 脱地獄門定跡43地点開放の畏怖
第3期竜王戦分析シリーズ 第1局 谷川ヴァイオレンス
第3期竜王戦分析シリーズ 第2局 俗手に見える自己修復機能
第3期竜王戦分析シリーズ 第3局 13年前の3タコ
第3期竜王戦分析シリーズ 第4局 光の柱とUの柱 前篇
第3期竜王戦分析シリーズ 第4局 光の柱とUの柱 後篇

第3期竜王戦分析シリーズ 第5局 アクビがでる

第3期竜王戦分析シリーズ 第5局 アクビがでる   No: 3213 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/11/11 Tue 04:38:32

開始日時:1990/11/25-26
棋戦:第3期竜王戦第5局
戦型:対四間飛車左美濃
場所:山形県天童市「滝の湯ホテル」
先手:谷川浩司 王位・王座
後手:羽生善治 竜王

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲2五歩 △3三角
▲4八銀 △3二銀 ▲5六歩 △4二飛 ▲6八玉 △6二玉
▲7八玉 △7二玉 ▲5八金右 △5二金左 ▲9六歩 △9四歩
▲5七銀 △8二玉 ▲8六歩 △4三銀 ▲8七玉 △7二銀
▲7八銀 △6四歩 ▲6六銀 △6三金 ▲7七銀引 △6五歩
▲7九角 △2二飛 ▲6六歩 △同 歩 ▲5七金 △7四歩
▲6六金 △7三桂 ▲3六歩 △6五歩 ▲6七金 △5四歩
▲4六角 △4二角 ▲6六歩 △4五歩 ▲3七角 △3五歩
▲同 歩 △6六歩 ▲同 銀 △3六歩 ▲5九角 △3二飛
▲2四歩 △同 歩 ▲7七桂 △8四歩 ▲6五歩 △5二銀
▲5五歩 △3五飛 ▲5四歩 △3七歩成 ▲同 角 △4六歩
▲同 歩 △3三桂 ▲3六歩 △同 飛 ▲2四飛 △6八歩
▲同金引 △4五桂 ▲2二飛成 △4一歩 ▲4五歩 △6六飛
▲6七金 △同飛成 ▲同 銀 △5六歩 ▲同 銀 △7五歩
▲6四桂 △6六金 ▲7二桂成 △同 金 ▲6七銀打 △5七銀
▲6四歩 △7六歩 ▲同 銀 △6四金 ▲同 角 △同 角
▲5二龍 △2五角 ▲7一銀 △9三玉 ▲7二龍 △7六金
▲同 玉 △7五銀 ▲6七玉 △6六銀上 ▲7八玉 △6九角成
▲8九玉

まで109手で先手の勝ち

第4局は谷川が何度も勝ちを逃した。わざと負けたと疑われても仕方ない。谷川に今度インタビューする者はそれを聞いたらよい。
もし本気で戦ったと断言したならば当時の谷川は今の森内以下の棋士。森内ならば万が一にも負けようがない将棋であった。
最近角換り腰掛け銀を彼らは我々の目に触れる棋譜では見せなくなった。今年マシュダ一家三大理論に完全にマイッタために敬遠している。角換り腰掛け銀で我々に喧嘩を売ってボロ雑巾となることを彼らは畏れた。
今週のNHK杯で谷川の初手26歩を見てヒフミンは谷川の角換り棒銀かと思ったらしい。谷川は角換りが伝家の宝刀と呼ばれ続けることを好んでいる。だから最近は押入れで錆びてしまった。抜けばボロボロと刃がこぼれるであろう。
さて明日は羽生先手で竜王戦第3局となる。これに森内が勝てば予定稿は以下となる。面倒なので先にUPしてしまおう。

森内は谷川羽生のようにタコ将棋を晒すことはないであろう。
第4局をここまでコキおろされたからには角換り腰掛け銀でも羽生には千日手以外ない。13年前同様に竜王戦第4局で三タコ後の醜態を晒すくらいならば千日手の方がよい。
竜王戦第4局は名人戦第4局の四間飛車による千日手局のようになる。それが中空理論の最善なのでね。指し直しならば羽生は得意の体力勝負で保険室の女医さんが見守ってくれるであろう。

不本意ではあるが13年前の谷川羽生に戻ろう。見たくもないが全局シリーズなので仕方ない。
4=羽生の振り飛車である。いっそうみたくない。
5=谷川もヒフミン同様キチンと突く。そもそもこの歩がここで突けない者は名人経験者とは言わない。
10=羽生の四間飛車である。これが二十歳の青年であろうか?
12=62玉。谷川の四間飛車をウンコ四間と奨励会で呼ぶとすれば、これは羽生のクソ四間である。
20=82玉。やる気がまったくない。
21=86歩。谷川は立派である。これを天守閣美濃と言う。森下もコレが大好きである。藤井システム撃退に左美濃がその後流行ったのは谷川のおかげであろう。それにしても藤井システムはこのような羽生のクソ四間をみるといかに優秀であるかが歴然としている。藤井の竜王戦連続三期は当然であろう。羽生の不連続竜王位4期よりはるかに価値が高い。今期森内に勝てば永世竜王など羽生にはおこがましい。最初から出直していただきたい。
30=65歩。一見ハブのグランサタンのようであるが我々にはハブグラタンにしか見えない。
33=羽生が受けているだけでやる気がないので谷川も同情してビッグ4にしたが、ここで駒アタリ奇数番1を( σ・∀・)σ先取 。渡辺明は日曜日に軽い新メガネを入手したそうである。チタン製であろうか?
チタンは軽くて強靭である。そう言えば中井ママのダンナが女流王位戦の最中に足を骨折したらしい。骨折修復にもチタンを使用する場合がある。これは火葬しても燃えないので骨壷に一緒に入れてあげるとよい。メガネはどうであろう?チタン製メガネと一緒に火葬させる場合、それをあとで見る遺族のことを考えなければならない。頭骸骨にメガネでは火葬場で親族一同爆笑するかもしれない。
34=34同歩。羽生は必ず駒アタリ奇数番1を消去する。
35=57金。谷川は違う。教科書に敬意を払う。
40=65歩打。タコ丸だしである。
45=66歩打。このタコを酢に入れて食う谷川。
46=45歩。羽生の駒アタリ偶数番。死んだ方がよい。
48=35歩。またも羽生の駒アタリ偶数番。生きかえらなくて良い。
52=36歩打。最後の1歩を投資してようやくお情けの駒アタリ奇数番1。
53=59角。羽生は王位戦で59角であった。思い出していたかもしれない。
54=32飛。一手消費して駒アタリ奇数番1の維持に必死。手が丸見えである。
55=24歩。早速Uの特権行使。
57=77桂。1歩のサクリファイスで本丸へ。
58=84歩。羽生の負け確定。今年の棋聖戦と同じ理由なので重複説明はしない。
あとは棋譜の通り見たまんま。

谷川。第4局で決めるべきであった。
このような棋譜はアクビがでる。


第3期竜王戦分析シリーズ 第4局 光の柱とUの柱 後篇   No: 3211 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/11/11 Tue 03:14:59

35手め55銀=一瞬ハッとした者は家にネズミが居ただけでもハッとするであろう。ミッキーマウスはカワイイがネズミは嫌いと言うわがままな驚き。
36手め55同角=ここで角を切ったので慌てて「さすが谷川の光速の寄せ」などと投稿してしまった諸君は危険思想の持ち主であろう。ネズミを見ただけで家を燃やしてしまう情熱は困る。
37手め55同角=同じ記号が続くと打ち込みが楽。
38手め64銀=双方駒アタリ奇数番1を奪い返しているだけの運動。
39手め46角=ここで一旦身を引くのが羽生の恥じらいと見るかブーハの煽りと見るかはファン次第。我々は煽りとしかみない。谷川当世気質を羽生は知っているのでね。

棋士の気質には4つのカテゴリーがある。現役棋士ならばこうなる。
多血質=谷川
胆汁質=森内
粘液質=羽生
憂鬱質=康光


40手め55銀打=この局面だけをいきなり見て「ナンジャーコレハー!」と叫ぶのが慶太であろう。多血質の谷川を煽るとこうなる。
43手め77銀打=粘液質の羽生にとって当然の手。次に65歩と突けば「銀バサミ」と言う。
44手め44歩=自分で玉頭短三度を開放する阿呆がどこにいる?
ここに居た。非常手段に訴える以外に己の多血質を正当化できない局面。
45手め44同歩=これで羽生は1歩入手し敵の弱点開放に成功。
46手め44銀引=棒銀からの大遠征はユリシーズの帰還ではない。「母ちゃん頼む」と里帰りする旧猛烈社員。
47手め68玉=羽生の有効な緩手。谷川ならば74歩と攻撃するかもしれない。その谷川が腰を引いたのであるからこちらも腰を引く。納豆が引くと考えると美味しい。
48手め73歩打=そこまでするかと行方は言うかもしれない。しかしこれが谷川の自己修復機能。この48手めの局面は4筋に歩がない。これを光の柱と我々は呼ぶ。それにしても13年後の今年渡辺明の73歩を絶賛したのはマシュダ一家のみであった。連盟棋士は全員アレを悪手扱いにした。
49手め67金左=光の柱へ向かう守備金。空間開放手を兼ねた双頭手。
50手め22玉=鎮魂歌。光の柱から3度。
51手め78玉=光の柱から4度。
52手め51金=大地を這う生き物が嫌いな谷川の臥薪嘗胆。
53手め25歩=Uの特権。
54手め35銀=光の柱へ吸い込まれる。
55手め56金=羽生も同様にね。
56手め42飛=谷川の光の柱VS羽生のUの柱という構図。これが角換り腰掛け銀の主軸デザイン。マシュダ一家がグランダイアとして描いた構図の基本。
57手め45歩打=中空理論第一壁。
58手め44歩打=光の柱の特権第一展開、駒アタリ奇数番1の行使。
59手め44同歩=ここで48飛はUの特権放棄となり無意味。
60手め44同銀引=中空理論第二壁。
61手め65角打=中空三角理論始動。
62手め61角打=83角成阻止と64歩の角殺しを狙う対象角。
63手め67銀=角の一次避難所作成。
64手め45銀=中空理論第二壁第一展開。
65手め45同金=駒アタリ奇数番1を真っ先に解消するのが羽生。
66手め45同飛=光の柱の中心へ。49飛成と65飛車切りを示唆。
67手め38角=それを同時に解消。
68手め42飛=金銀交換を双頭手で完遂後の谷川凱旋。しかし我々は光の柱の単一ブランコ運動としかみない。
69手め95歩=38角が単に逃げたことにしては羽生は負ける。谷川の単一ブランコ運動の反動に乗じた呪術行為。94歩-同歩-92歩の狙いは42飛で緩和されたが玉の避難場所拡張をまず見せつける。
70手め35歩=光の特権誇示。驚異的な谷川の自信。
71手め47歩打=光の柱はかくも強靭であった。これは谷川が最初に42飛とした為にここで皺寄せが来ている。この歩は麻薬。打てば脳が麻痺。
72手め14歩=将棋の末端フレーム始動。これが総力戦。我々はこの14歩にデジャブを体験。
73手め16歩=ブランコ後進。谷川の優位性顕在化。
74手め34角=35歩を空間開放手へ逆行相転化。
森内、見ているか?
これが谷川が竜王戦で見せた第4局。相手は羽生。
だから羽生は先月森内35歩を見て何かを思い出したはずである。
あれは空間開放手だった。
34角は中空三角理論の第三展開。
75手め56歩=角筋に玉が居ては戦えない。
76手め54歩=ここで角換り腰掛け銀の5筋ブランコ運動に回帰。
77手め27角=54歩を直撃する駒アタリ奇数番1作成。同時に中空三角理論の第三展開を破壊する36地点の駒アタリ奇数番予備作成の双頭手。しかしこの勝負手は25地点の歩を駒アタリにした為に羽生は駒アタリ偶数番2を自ら引いている。勝負手である由縁。26飛としたいが24歩の逆襲から抑え込まれてはUの特権維持は不可。
78手め46歩=光の特権第二展開。58手め44歩打に対応。これで谷川が駒アタリ奇数番3を入手。中空三角理論特有の展開。
79手め46同歩=当然と考える以前にこれは谷川から奪取した駒アタリ奇数番3と見るのがマシュダ一家。
80手め46同飛=この一見当然に見える十字飛車が実は谷川が引かされた駒アタリ偶数番2と思考したのはマシュダ一家が最初。
81手め36歩=世間ではこの手を26飛を避けた手としか見ないであろう。
そして最後はこのハブデザインに諸手で驚嘆するであろう。
そのように驚くと思考が混乱するだけである。指し手の意味を解剖すると三種類を読む必要がある。そしていずれかを破棄することになる。だから破棄するプランなど我々は最初から読まない。ウィンドーショッピングだけを楽しむのは最近の農協。
この手が谷川にとって幻惑的だったのは駒アタリの数え方による。
この手は羽生が54地点の駒アタリを閉鎖しつつ35-36地点の駒アタリを作成する駒アタリ双頭手。羽生は54地点の駒アタリを35-36地点に換算している。ここで最初から残った駒アタリは25地点のみ。するとこれは駒アタリ偶数番2と読むべきなのである。すると読み筋はクリアーになる。しかし谷川も羽生もここで読みすぎたから脳が疲労した。脳狂と言う。
82手め25角=谷川はここで自分の駒アタリナンバーを解消することで駒アタリ奇数番1へ回帰している。すると後手はそれ以上の指し手を読む必要はなく着実に駒台に1歩置いた事実のみが抽出される。これで谷川は持ち歩が2枚。
83手め35同歩=そこで羽生は対等の関係を維持するのが最優先となる。これが双頭連動手となっている為に羽生は「光の柱」勢力拡大から免れている。35歩という位を誇示するだけでなく、これは36地点を開放する逆行連動手。即ち54地点へ自動駒アタリ奇数番1を浮上させた駒アタリ双頭手ともなっている。
84手め36角=これは谷川が切れて角をぶつけたとは我々は見ない。ここで26飛という手を読み始めると寄せまで読む必要がある。
そこで谷川は単純化を計った。この手は先手の54地点の駒アタリ奇数番1を36地点の駒アタリ奇数番1に換算したとのみ我々は読む。
85手め34歩=これが駒アタリ奇数番の原理の例外。つまり次に王手となる駒アタリはナンバーに入れない。これで羽生は駒アタリ奇数番1を奪還したと自己満足している。
86手め44銀=同銀では44地点への角打王手を残すために飛車の行き場所が限定されることを嫌った。
87手め33歩成=なにやってんだか。
88手め同銀=形。同玉で入玉行進曲を奏でる者は丸山くらいであろう。
89手め36角=谷川同様単純化を計る。しかしこれはすでに駒アタリ偶数番2。
90手め36同飛=ずいぶんスッキリした。当時の谷川羽生は貧弱な将棋に落ち着くものである。今の彼らの方が数倍強い。
91手め37歩=勝負にこだわった結末。なにやってんだか2。
92手め46飛=ここで一巡し再び光の柱へ入る。また光とUの構図へ逆行。
93手め47歩=最後の1歩で光の柱の終焉となる。
以下は我々は見ない。羽生はこれが体力勝負と言う。我々は体力測定などしない。それは保健室の女医さんに委せる。


第3期竜王戦分析シリーズ 第4局 光の柱とUの柱 前篇  No: 3209 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/11/11 Tue 03:00:01

開始日時:1990/11/14-15
棋戦:第3期竜王戦第4局
戦型:角換わり後手棒銀
場所:長野市「ホテル犀北館」
先手:羽生善治 竜王
後手:谷川浩司 王位・王座

▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △8五歩 ▲7七角 △3四歩
▲8八銀 △3二金 ▲7八金 △7七角成 ▲同 銀 △4二銀
▲3八銀 △7二銀 ▲4六歩 △3三銀 ▲4七銀 △4二玉
▲5八金 △8三銀 ▲6六歩 △8四銀 ▲9六歩 △7四歩
▲5六銀 △7五歩 ▲4五歩 △7六歩 ▲同 銀 △3一玉
▲7五歩 △7三銀 ▲4六角 △6四角 ▲5五銀 △同 角
▲同 角 △6四銀 ▲4六角 △5五銀打 ▲同 角 △同 銀
▲7七銀 △4四歩 ▲同 歩 △同銀引 ▲6八玉 △7三歩
▲6七金左 △2二玉 ▲7八玉 △5一金 ▲2五歩 △3五銀
▲5六金 △4二飛 ▲4五歩 △4四歩 ▲同 歩 △同銀引
▲6五角 △6一角 ▲6七銀 △4五銀 ▲同 金 △同 飛
▲3八角 △4二飛 ▲9五歩 △3五歩 ▲4七歩 △1四歩
▲1六歩 △3四角 ▲5六歩 △5四歩 ▲2七角 △4六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3六歩 △2五角 ▲3五歩 △3六角
▲3四歩 △4四銀 ▲3三歩成 △同 銀 ▲3六角 △同 飛
▲3七歩 △4六飛 ▲4七歩 △4二飛 ▲5三角 △4一飛
▲3五角成 △3八歩 ▲同 飛 △2七角 ▲2八飛 △4九角成
▲1七桂 △3九馬 ▲2六飛 △3四歩 ▲5三馬 △3五金
▲2七飛 △3八馬 ▲2八歩 △4六歩 ▲同 歩 △同 飛
▲4七歩 △同 馬 ▲6三馬 △4二金上 ▲8一馬 △3八馬
▲4七歩 △同 馬 ▲5四馬 △5七歩 ▲4七金 △同飛成
▲7六角 △4八龍 ▲6八銀打 △5三金打 ▲8一馬 △4六歩
▲3六歩 △4七歩成 ▲4九歩 △3八龍 ▲4七飛 △同 龍
▲3五歩 △4九龍 ▲2七馬 △1九龍 ▲4五桂 △3九飛
▲4九歩 △2四香 ▲3四歩 △同 銀 ▲5三桂成 △2七香成
▲4二成桂 △同 金 ▲2七歩 △4九飛成 ▲5九香 △3七角
▲3五歩 △4三銀 ▲6九金 △8四桂 ▲6五角 △6四歩
▲8三角成 △4七歩 ▲3六金 △5九角成 ▲同 金 △同 龍
▲同 銀 △同 龍 ▲6九金 △4八龍 ▲6八飛 △8一香
▲8四馬 △同 香 ▲5五角 △3三歩 ▲4八飛 △同歩成
▲3四桂 △同 銀 ▲同 歩 △5四角 ▲3三歩成 △同 桂
▲3一銀 △同 玉 ▲5一飛 △4一歩 ▲5四飛成 △5八と
▲2二角 △同 玉 ▲3四歩 △4八飛 ▲3三歩成 △同 金
▲同角成 △同 玉 ▲2五桂 △3二玉 ▲5八銀

まで203手で先手の勝ち


20=谷川の棒銀。これがある為に丸山は9筋を早めに突いて牽制する。そしてそれが最近2年間で角換り腰掛け銀の常識となった。マシュダ一家実況以前には先手からの早めの96歩にさえ丸山の名が不可解な妖怪の代名詞として使用されていた。
21手め66歩=棒銀対策。銀が下がる位置を確保し銀アタリを避ける定跡。
25手め56銀=対棒銀対策で玉移動をしないまま腰掛け銀へ。
27手め45歩=75同歩とは取れないがここで16歩は緩手、37歩は危険、48玉は形を決めすぎ。そこで46歩と位を取った。これは王位戦でも見せた両者の位の概念。後手は75歩と抑える代りに先手は45歩の位を先に確保するという対棒銀への対等手として見ることはできる。しかし我々は玉との位置関係を最重要視する。45歩は玉頭4度の位置にある駒アタリ予備-前である。対して後手の75歩はすでに最初の駒アタリ奇数番1であり75歩と抑えた時に増5度の位置と考える。この交換は先手がハッキリ得。
30手め31玉=谷川の研ぎ澄まされた自己修復機能。ここで単に75歩と抑えては先の理由で全音半の相違を自認してしまう。マシュダ一家理論を経験値の直感で見抜く谷川の野性。これは45歩の位置から全音遠ざける好手。しかし先手の優位性は半音維持。
31手め=75歩打。世間では羽生の執念、怨念すら感じるなどと言うであろう。死んでも負けたくないという一手。しかし我々にはそのようなものはどうでもよい。これは先手の半音の優位性を維持するための投資とのみ見る。
32手め73銀=これは銀の泡踊りとは言わない。退却でもない。駒の組み替えである。1歩入手し先手に歩を打たせた戦果に満足し腰を落とす。72飛などとしてはすかさず83角と打たれてしまう。こんな当たり前のことを棋士は実戦ではいちいち読むらしい。我々は最初から読まない。飛車はUの柱で使うという方針が最強だからである。着実に戦果を挙げればセオリーに従い悠然と引き上げるだけ。将棋とは科学であり温泉街の芸者とは違う。
33手め46角=露骨である。羽生が好きな豚骨ラーメンといい勝負。これは我々や谷川が正確に把握した45歩の意味を46地点開放手として最初から企画した手。角換り腰掛け銀の常道と言っては羽生に申し訳ない。我々はそのような空間開放手は豚骨ラーメンであると言っている。先月の竜王戦第1局で森内が見せた35歩空間開放手と混同していけない。そのように解釈してはゴキゲン角換りとでも名付けたくなってしまう。だから露骨。目に見ておいしい。誰でも食べたくなる。しかし満足感に欠ける。そのような手である。
34手め64角=このような角のお見合いはホモ同士の結婚に近いものがある。性同一障害が保険が効く病気と認定された現在でもこのお見合いには違和感がある。
なぜか?
これは角のブランコ運動だからである。
大駒の単一ブランコ運動を羽生は先週我々に露骨に見せつけた。マシュダ一家が大駒のブランコ運動を分析する前に自分で試したということである。しかし大駒の単一ブランコ運動は森下が丸山相手にA級順位戦で見せたばかりであった。あれは死刑台のエレベーター。丸山に殺され森下は今年B級へ行った。
角の場合はこのように正調ブランコ運動となる。


第3期竜王戦分析シリーズ 第3局 13年前の3タコ  No: 3206 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/11/10 Mon 06:13:07

開始日時:1990/11/07-08
棋戦:第3期竜王戦第3局
戦型:角換わり腰掛銀
場所:石川県小松市粟津温泉「法師」
先手:谷川浩司 王位・王座
後手:羽生善治 竜王

▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △8五歩 ▲7七角 △3四歩
▲8八銀 △3二金 ▲7八金 △7七角成 ▲同 銀 △4二銀
▲3八銀 △6二銀 ▲4六歩 △6四歩 ▲4七銀 △6三銀
▲5八金 △5二金 ▲6八玉 △4一玉 ▲5六銀 △5四銀
▲6六歩 △4四歩 ▲3六歩 △7四歩 ▲7九玉 △3一玉
▲3七桂 △1四歩 ▲1六歩 △4三金右 ▲8八玉 △9四歩
▲9六歩 △3三銀 ▲4八飛 △2二玉 ▲4五歩 △同 歩
▲4一角 △4四銀 ▲7四角成 △3五歩 ▲6四馬 △7三角
▲同 馬 △同 桂 ▲6四角 △8三飛 ▲4五銀 △同銀右
▲同 桂 △8六歩 ▲同 歩 △4七歩 ▲同 飛 △3八角
▲4八飛 △7四角成 ▲5五銀 △5四銀 ▲4四銀 △6四馬
▲5三桂成 △4四金 ▲同 飛 △5三馬 ▲4一飛成 △6九銀
▲6八金右 △7八銀成 ▲同 金 △8五桂打 ▲8七金打 △3一金打
▲9一龍 △7七桂成 ▲同金寄 △6九銀 ▲8七銀 △6五桂
▲同 歩 △7八銀成 ▲同 玉 △4四馬 ▲4九香 △5五馬
▲9四龍 △6三飛 ▲5六銀 △6五飛 ▲6七歩 △6六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲5五銀 △6八金 ▲8八玉 △7九角
▲9八玉 △9七歩 ▲同 桂 △5五銀 ▲8九銀 △6七飛成
▲同 金 △同 金 ▲6一飛 △8八銀 ▲3一飛成 △同 玉
▲5三角 △2二玉 ▲3四桂

まで117手で先手の勝ち


二連勝した谷川は今の森内の気分であろう。
だから第3局に谷川の伝家の宝刀と言われた角換り腰掛け銀をもってくる。ここで叩きのめすようでなくては七番勝負は勝てない。
34手め43金右。羽生の消沈ぶりを示す一手。先後同型を避けた。
35手め88玉=谷川の緩手。羽生が腰抜けなので構わない。
36手め94歩=羽生の疑問手。
37手め96歩=この交換は先手の得。ブランコ後進で得すれば優勢確定。
38手め33銀=敗因1。8個の歩の見合いの内、45地点を駒アタリ奇数番予備1とした為に谷川に駒アタリ奇数番1からの連動手を阻止出来ない。角換り腰掛け銀における金矢倉の先天的欠陥。アプリオリで思い出した。8個の歩の見合いを駒アタリ奇数番プレ予備8と表記してもよい。数字にするのは簡単だが用語はむずかしい。駒アタリ奇数番でさえ長いのに駒アタリ奇数番予備はさらに長い。さらにまた「駒アタリ奇数番プレ予備」では団子である。そこで駒アタリ奇数番の原理も明らかになって行くに従い用語も短縮化しなくてはならない。アタリ前々8などと短縮化する。アタリマシュダのクラッカーと言うのが連盟棋士であるが、実はこのような所で我々は苦労している。前頭8などと相撲用語を拝借してもよい。
39手め48飛=駒アタリ奇数番予備8から駒アタリ奇数番予備1を強化。前頭8人を抱える相撲部屋から小結候補が出たということである。45地点の駒アタリ奇数番1が目前。
40手め22玉=羽生はすでに開き直っている。33銀を後悔しても始まらない。
41手め45歩=連動手を確保済みの駒アタリ奇数番1。この局面から谷川が負けるとは考えられない。
43手め41角=74角成を見せる。45桂が連動手で歩の補充と銀交換できる形なので受けが効かない。
46手め35歩=1歩補充で先手に馬まで作られたが、これが駒アタリ奇数番3と解釈したのが羽生。
47手め64馬=先手が後手から奪取した駒アタリ奇数番3。歩をさらに補填しつつ駒アタリ奇数番3では先手すでに勝勢。
48手め73角=非常手段。連動手を作成するしかない。
50手め73同桂=馬と角の交換をしつつ桂馬を手順に跳ねる連動手。
51手め64角=駒アタリ奇数番3を作成。
52手め83飛=駒アタリ奇数番3を解消。
53手め45銀=駒アタリ偶数番2で寄せのナンバーへ。
56手め86歩=連盟棋士が「アヤをつける」と呼ぶ歩。アヤヤが好きなのは渡辺明。
58手め47歩=最後の1歩を使ってヤケクソのブーハ。
63手め55銀=当てられた駒に当てるのが谷川。このような相関図は分子構造と全く同じ。
64手め54銀=そこにさらに駒を当てるのが羽生。だから谷川羽生戦は複雑に見える。すでに先手勝勢なので我々は本局をブーハの破れかぶれとしかみない。ところが最強羽生将棋によるとこれが「力強い受け」と書いてある。アホであろう。この地点は馬-角-銀3-金-桂-飛という分子構造である。これを言葉で示すとコード馬 結合角180° 結合穴8+大穴1などと表記する。これでは屋敷に競馬の予想と勘違いされる。そこで手番で清算して駒アタリ奇数番でサラっと見るのが手っとり早い。
65手め44銀=これで銀の等価交換。
66手め64馬=結合角180°により角を入手。
67手め53桂成=48飛に連動する双頭手。
68手め44金=要の金溶解。
69手め44同飛。金を取りつつ54地点に駒アタリ奇数番作成と飛車成を見せる双頭手。
70手め53馬=桂馬入手しつつ守備を強化し飛車に当てるトリプル手。
71=41飛成。これで駒損でも先手の谷川が指せると最強羽生将棋に書いてある。本当であろうか?駒損も何もこの龍は最強である上に91の香車に当たっている。しかも羽生は歩切れである。谷川必勝体勢と言って良い。
しかし森内。気をつけろ。第3局で羽生は狂い出すのである。
72手め69銀=まずはフツーに。
76手め85桂=サザンクロス。86歩ととったツケ。
77手め87金=羽生にオハコを奪われると手許のガマグチを締めたくなる。これは攻撃手に対して受けただけの手。後手の攻めは切れないので受けきることはできない。双頭手を出さないといけない。
78手め31金打=歩切れの羽生は桂馬と歩の交換でも攻めの継続だけを計りたい。ここで先受けすれば2手稼げる為にあとで1歩が生かせるとの読み。
79手め91龍=谷川は手順に香得して楽勝気分であろうが、この香車は取られることによって最重要の手番を交換した計算。駒の交換以上に手番との交換が価値が高い場合は
1=自陣が2手スキ以上の堅陣
2=駒入手が計れる陣形
3=攻めの継続が確実
4=と金攻めが見込める

80手め77桂成=銀入手+手番継続
81手め77同金寄=ここは4通りの取り方がある。羽生が緩手を誘う手法。選択肢が単純に多い順を選び敵を迷わせる。86地点の守備駒が一枚の為に77同金寄は疑問。
82手め69銀=フツーを装う。
83手め87銀=受けるだけの手。77同金寄のツケが連鎖。
84手め65桂=おかげでこの桂馬の活用まで許した。
85手め65同歩=桂得しても手番が握れない。
86手め78銀成=緩手を誘うために羽生が再び与える選択肢。
87手め78同玉=変調。玉は最強91龍の方面へ行くべきなのに反対側へ誘われた。
88手め44馬=これで86地点がダミーとされてしまった。
89手め49香=攻防手のようにみえるだけ。実は羽生が78手めに用意した31金打に働きかける為に打たされた香。
90手め55馬=逃げつつ敵の主砲である91龍と99香を狙う。この55馬は最強布陣。すでに逆転している。
91手め94龍=飛車にあてて龍が縦横無尽であるように見えるが、78玉が危険地帯へ行った分苦しい。
92手め63飛=手順に好位置へ。
93手め56銀=55地点に馬が居ては勝ち目がない。谷川の自己修復機能。
94手め65飛=待望の歩切れ解消。
95手め67歩=66銀と飛車を取っては話にならない。徹底抗戦の方針維持。
96手め66歩=羽生の駒アタリ奇数番3で優勢維持。
97手め66同歩=徹底抗戦の方針が揺らぐ。
98手め66同飛=嬉しい歩の補填。このように駒を補填しながら進軍すると気持ちよい。
99手め55銀=羽生の躍動に谷川も遂に切れた。
100手め68金=痛い王手。78玉のツケは余りに厳しい。
102手め79角=羽生も喜びすぎている。
104手め97歩=三回目の王手である。なぜこうなってしまったのであろう?
森内。だから第3局で温泉勝ちなど有り得ない。
最強の受けは最強の攻めより難しい。だから価値が高い。
谷川は温泉気分で受けたから逆転された。
108手め67飛成=羽生の油断。信じられないようなポカ。55銀を残して大将は独り散った。
このようなこともある。
しかしそれを期待してはいけない。
羽生は若かった。ホルモンの分泌が悪手を招く。
そういえば王座戦最終局で羽生が勝ちを決めた時に手が震えて駒を落しそうになった。あれは実に簡単な理由である。
冬に小便をしたあとブルっと震えたことがないかね?


第3期竜王戦分析シリーズ 第2局 俗手に見える自己修復機能   No: 3205 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/11/10 Mon 04:09:03

開始日時:1990/10/30〜31
棋戦:第3期竜王戦第2局
戦型:急戦矢倉
場所:栃木県日光東照宮「朝陽閣」
先手:羽生善治 竜王
後手:谷川浩司 王位・王座

▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲7七銀 △6二銀
▲5六歩 △3二金 ▲4八銀 △4一玉 ▲5八金右 △5二金
▲6六歩 △6四歩 ▲2六歩 △4二銀 ▲6七金 △7四歩
▲7八金 △6三銀 ▲6九玉 △7三桂 ▲2五歩 △3三銀
▲7九角 △8五歩 ▲3六歩 △5四歩 ▲3七銀 △4四銀
▲2四歩 △同 歩 ▲同 角 △2三歩 ▲1五角 △6五歩
▲同 歩 △同 桂 ▲6六銀 △6四歩 ▲4六銀 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲8七歩 △8一飛 ▲2六角 △1四歩
▲1六歩 △9四歩 ▲9六歩 △2四歩 ▲7九玉 △2三金
▲5九角 △3二玉 ▲6八角 △3三角 ▲8八玉 △5一角
▲3五歩 △同 歩 ▲同 銀 △同 銀 ▲同 角 △8六歩
▲同 歩 △8五歩 ▲3八飛 △3三角 ▲8五歩 △2七銀
▲3七飛 △2八銀不成▲3六飛 △1九銀成 ▲6八角 △2九成銀
▲2五歩 △5七桂打 ▲3五銀 △6九桂成 ▲8六角 △8三香
▲2四歩 △2二金 ▲9七桂 △9五歩 ▲同 歩 △7五歩
▲3四銀 △2四角 ▲2三歩 △3三金 ▲2二歩成 △同 玉
▲3三銀不成△同 角 ▲2四歩 △9六歩 ▲2三金 △3一玉
▲3三金 △9七歩成 ▲同 香 △3三桂 ▲2三歩成 △3二歩
▲2四角 △4二金 ▲3二と △同 玉 ▲3四歩 △3五歩
▲同 飛 △4四銀 ▲3三歩成 △同 銀 ▲同角成 △同 金
▲3四歩 △2三金 ▲2四歩 △8七歩 ▲同 玉 △8五香
▲2三歩成 △4一玉 ▲7五銀 △8六香 ▲同 銀 △同 飛
▲同 玉 △7四桂

まで134手で後手の勝ち

羽生は第1局をたったひとつのミスで逆転されたと周囲に評価されただけであった。我々は羽生が圧倒的優勢であったと考えている。しかし周囲はいい勝負であったと最初から見ている。終盤で犯す羽生のミスに便乗して谷川は勝ったのだと。
今でも周囲の評価は変わらない。昨日のNHK杯で谷川が何をしたか?
彼はその周囲の偏見をあざ笑っている。
プロ棋士に道を志す加藤一二三のような棋士はむしろ稀であった。
多少強引でも帳尻があえばよいというのがプロの世界。
大きな絵と小さな絵はどちらが好きであろう?
我々は小さな絵が好きである。
大きな絵は必ず手を抜いて構図だけで帳尻を合わせているのでね。
しかし画商は絵の大きさで値段を決める習性がある。
昨日米長はマシュダ一家の用語を使用している。
彼は他人の受け売りでこの1年「将棋道」と言う言葉を使っていた。一方マシュダ一家のみが「棋道」という言葉を最初から使っていた。昨日米長は初めて「将棋道」を「棋道」という言葉にHP上で改めている。マシュダ一家言語の優秀性を取り入れたということ。これは自己修復機能が健全に働いた証しである。
我々が「棋道」という言葉を最初から使用するのはその音韻構造による。
「将棋道」とはアンフィブラック+アイアンプ
「棋道」と表記すればアナペスト。2シラブルは合理的なのでね。
当然我々は「棋道」を選ぶ。米長は我々がそこまで考えて用語を作成している背景をどう思っているのであろう?
「将棋道」には引用元を記し、「棋道」という言葉は自分が作成したかのように見せかけることはよろしくない。
我々があの新聞をネコのフン敷きにしたことを彼は知っている。
しかし昨日は谷川快勝で実は我々も気分だけはよい。
何の話だったか?
14手め64歩。谷川は何をしても許されると思っている。もし第1局のようにヘマをしでかしても「いい勝負」と周囲はおだててくれるであろう。だから序盤など考えない。これは米長急戦矢倉の手と周囲は色めきたつであろう。我々はこの1手を見て里に帰れと言う。
15手め26歩。しかし羽生は落ち込んでいる。若さの空威張りが通用しないものかと扇子を握る。
扇子?
しかも棋士は脇息などに重心をかける。
このような仕草は殿様である。
扇子も脇息も将棋文化の一部などと言っている者は、その猿真似が殿様へのコンプレックスであったと知るべきである。
35手め15角。脇息にもたれるような重心移動。
36手め65歩。おかげで後手の谷川に玉筋の駒アタリ奇数番1を許した。これは連動手となることが保証されているために後手優勢。
48手め14歩。先手はこのブランコ前進に手も足もでない。
49手め16歩。だからブランコ後進となる。
50手め94歩。連続して谷川のブランコ前進。
51手め96歩。二回目のブランコ後進。すでに後手勝勢。
あとは温泉勝ちとなる。谷川もそのように指す。
72手め27銀打。一枚の銀で香車と桂馬を取るという俗手中の俗手。なぜ俗手と言うのであろう?
それは根がすでに腐っているからである。この手自体は素晴らしい1手。
だからこのよう手は攻撃手のようでありながら実は自己修復機能から発している。それが俗手に見えてしまう原因。
80手め57桂打。これを俗手と書くのが最強羽生将棋([307] 羽生七冠達成はパンドラの箱参照)
我々はこれをサザンクロスと言う。成金作成のサザンクロスだから俗手にみえる。一手かかるためにこれをやられると敵は攻めを急がされる。


第3期竜王戦分析シリーズ 第1局 谷川ヴァイオレンス   No: 3201 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/11/10 Mon 02:49:00

開始日時:1990/10/18〜19
棋戦:第3期竜王戦第1局
戦型:相矢倉▲3七銀
場所:フランクフルト「インターコンチネンタルホテル」
先手:谷川浩司 王位・王座
後手:羽生善治 竜王

▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲7七銀 △6二銀
▲4八銀 △5四歩 ▲5六歩 △4二銀 ▲5八金右 △3二金
▲6六歩 △4一玉 ▲6七金 △7四歩 ▲7八金 △3三銀
▲6九玉 △5二金 ▲7九角 △3一角 ▲3六歩 △4四歩
▲3七銀 △6四角 ▲6五歩 △4二角 ▲5五歩 △5三銀
▲5八飛 △4三金左 ▲5四歩 △同 銀 ▲6六銀 △5三金寄
▲4六銀 △3二玉 ▲5五歩 △4三銀 ▲5七銀右 △6四歩
▲同 歩 △7三桂 ▲7七桂 △6四金 ▲6五歩 △6三金引
▲5六銀 △8五歩 ▲3七桂 △9四歩 ▲2六歩 △9五歩
▲8八金 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲8七歩 △8三飛
▲7八玉 △9四香 ▲4六角 △9三飛 ▲5四歩 △同 金
▲5五銀直 △同 金 ▲同 銀 △9六歩 ▲同 歩 △同 香
▲5三歩 △同 角 ▲9六香 △同 飛 ▲5四香 △9九飛成
▲8九金 △6九銀 ▲同 玉 △8九龍 ▲7九金 △9九龍
▲5三香成 △同 金 ▲6四銀 △同 金 ▲同 角 △5四香
▲5五銀 △5七歩 ▲同 飛 △8八銀 ▲2五桂 △7九龍
▲5八玉 △4一金 ▲6三角 △5二金打 ▲5四銀 △6三金
▲4三銀成 △同 玉 ▲3三桂成 △同 玉 ▲4二銀 △同 金
▲同角成 △同 玉 ▲3二金

まで111手で先手の勝ち

このシリーズは竜王戦初の海外決戦から始まった。
なぜフランクフルトであったか?

我々はこの街を隅々まで見ようとした。
尽きせぬ思い出というものは感傷を伴っている。
見れば彼らは矢倉で始めた。谷川も勝つ時は矢倉。
古い指し方を感傷として見る。
24手めで帳尻が合う。
フランクフルトの川向こうは独特。
川沿いの美術館は閑散としている。
我々はゴティック時代の彫像までも愛した。
あの時代のマリア像は何を見ていたか?
そこに語られる言葉はどのようなものであったのか?
彫像は時代を超えて視線を替える。
25手め。谷川は37銀。
谷川も加藤一二三を愛している。
なぜそれが周囲にわからないのであろう?
13年経て今日のヒフミン解説は谷川の寄せを先読みしてしまった。
世間で言う「光速の寄せ」は「秒読みの神様」にことごとく先読みされている。
あと13年経てばヒフミンは居ない。
感傷?
棋譜は彫像のように見ることができるのであろうか?
我々が言えることはひとつだけである。
感傷とは極めて個人的であるようで実は最もフォーマット化されたものであると。
この37銀が典型であろう。これは森下システム全盛期に加藤一二三の代名詞のように言われながら最もフォーマット化された25手めである。
27手め65歩。谷川は暴力的。マシュダ一家サイトが暴力的などと言う者はこれを直視したら良い。谷川の方がはるかに野蛮である。
29手め55歩。駒アタリ奇数番1の連続。荒い一刀彫り。ミケランジェロではない。アノニムのパッション。
30手め53銀。羽生は竜王であった。これが最初の防衛戦。
まだ二十歳。彼は市内見物も一通りで特別な印象は残っていないであろう。
そこで羽生の代りに想像してみよう。
石畳と路面電車。
フォーマルな様式美とインターコンチの集合住宅。
新と旧のゴッタ煮。
谷川はなんであろう?
レーマーベルクの鐘の音。
フランクフルトにはミニヨンの絵が豊富にある。
誰も知らない。
埃にまみれて誰も見ないような博物館で精緻な静物画を単独で誇示している。
それはゲーテ博物館のフュッスリなどよりダイナミックな質感。
羽生の孤独もそのようなものである。
目に余る谷川的世界観に彼はどう答えるのであろう?
30手めの53銀は54地点に駒アタリ奇数番1を後手の羽生が谷川から奪取した構図。谷川の手を自分の手に換算し銀を進める双頭手。
31手目58飛。主張を強引に貫く。谷川がマシュダ一家言語に賛同するはずである。しかし我々はここまで強引ではない。37銀と飛車先不突きを組み合わせると58飛は最短の攻め。しかしここで58飛とするにはまるまる1手費やすことになる。これは羽生に双頭手で奪われた駒アタリ奇数番1を自分の手に取り戻す為の三段階の連鎖反応。だから手番をここで渡すことになる。
32手め43金左。美しい。この美をなんと言えばいいのか。
これをあのマリア像の眼差しと言えば我々の胸中を察してくれるであろうか?
33手め54歩。駒アタリ奇数番1の執行。これで歩を入手。カイザー通りの向こうの銀行で換金するのが相応しい繁華街。
34手め54同銀。谷川の歩を貰う。これで歩の交換。谷川はこの歩の駒アタリ奇数番1を作成するために2手費やしたが羽生は一手しか使っていない。この歩の交換はトラベラーズチェックの手数料分銀行が儲けたことになる。金融都市フランクフルトらしい表現であろうか?
羽生はそんな手数料などもともと頭にない。
パルメンホーフの方面にある東海銀行の閑散とした風景。ボッケンハイマーの赤い塔が見えてきた。

植物園と動物園がこの金融都市で何を語っているのであろう?
この54銀は連動手。歩を取りつつ65地点の歩に当たっている。駒アタリ奇数番1を自動連動手で得たことになる。
35手め66銀。だから谷川はこの65歩を死守する。これを後手の飛車先歩がひとつしか突いていない場合に成立した第1期&第2期竜王戦の急戦矢倉の66銀と解釈することは強引であろう。そのような換算はマネーロンダリングを行なう飲み屋のカウンターを想起させる。
36手め53金寄り。素晴らしいバランス感覚。先手が37銀型でUの特権を放棄した為にこの守備金は先手の攻めの重心に添ってクライゼル効果をもたらす。
37手め46銀。37銀に意味を付与。これは矢倉の焦点である35地点に二重の駒アタリ予備を作成する為に双頭手とは呼べない。
38手め32玉。金のクライゼル効果により羽生は一手で玉を最善の位置に囲ったと解釈するべき。22地点ではなく、ひとつズレたこの32地点が玉の入城と考える。すると玉移動に関して羽生は圧倒的優位性をここで誇示していることになる。
39手め55歩打。谷川が作戦負けを自認したと我々は見る。
40手め43銀。これがいわゆるビッグ4の堅陣。しかも羽生は1歩手許に残し5筋の歩を谷川の三連チャンに乗じて切らすことに成功したと我々は考える。
41手め57銀右。谷川がマシュダ一家解釈の正当性を認めた証し。
これが後世「マシュダ一家風-銀の泡踊り」と再評価されることはない。谷川は35地点の二重の駒アタリ奇数番予備さえ一挙に放棄したからである。二重にヒドイ手ということ。即ち37銀とはもともとUの特権に不随した手であり加藤一二三が正しいということである。58飛の1手損ですでに谷川は作戦負けであった。65歩からの暴力的な谷川三連星を許した周囲が谷川幻想曲を村で奏でていたにすぎない。
42手め64歩。すでに先後は入れ替わり後手の羽生が悠々と駒アタリ奇数番1を作成。
ところがこのあとに事件が起きる。
我々はすでに検討を終えて街を散策し始めたと言うのに、閑静な美術館で携帯が震えた。
羽生が負けたという。
棋譜を早速見る。感想はない。谷川の暴力将棋が容認されたということである。
フランクフルトは戦争で破壊された。その傷痕はまだ残っている。
旧オペラ座の破風に刻まれた文字。
それは「真善美」であった。
文字は決して破壊されない。


NHK杯 谷川VSタカミチ 脱地獄門定跡 43地点開放の畏怖  No: 3199 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/11/09 Sun 12:42:24

谷川の初手は26歩。本局で最も興味深い一手。タカミチが相掛り十字架銀を逃げたので横歩取りへ。
4手め84歩をタカミチが指した時の谷川の仕草でこの将棋は終わった。
谷川はこの4手めを見て86地点の埃を右手でサっと払ったのでね。
これは86地点へ歩が進むことへのミッチーへの敬意ではなく谷川の皮肉。我々は奢りとしか見ない。
解説は加藤一二三。
30手め34飛が珍しいと思っているヒフミン。感想戦でそんなことを聞いている。
この34飛は今年の朝日オープンの第1局と第3局で深浦が指した有名な手。この第1局でさんざん我々にコケにされたシーザーは第3局で37金で対抗。本局での谷川もシーザーの37金改良手順。もとはマシュダ一家の発案。
タカミチの44角は丸山と康光の影響。何度も述べてきた。
谷川の45歩-46金が例の奢りの顕在化。地獄門定跡破り以来55歩はダミーと述べてきたのが我々の王位戦実況。谷川にはそれがわかっているはず。当の本人がタカミチを舐めきった手。
47手め44歩が現在進行中の竜王戦でもマシュダ一家が話題にした中原囲い攻略の最短手順。谷川はコレがやりたかったということ。
そう言えば中原が会長になって以来中原囲いとは誰も言わなくなった。加藤一二三もこれは優秀な囲いで何度も使っていると述べているが、中原囲いとは言わない。以前は中原以外に誰も指しこなせなかった。誰でもマネするようになると名前を消すのが連盟棋士。
谷川はヒフミン相手に飛車を必ず振る。棒銀とわかっているのでね。阿部もマネをする。だから一昨日は阿部はその限界を自分で晒しただけ。ヒフミンに居飛車で教えを乞う態度が彼らには最初からない。
谷川の44歩は自分で引いた駒アタリ偶数番。丸で怖くない。それどころか疑問手の連鎖。これを同角と取るタコもいた。43地点開放への畏怖はタカミチでさえ払拭できなかった。
羽生がそれをやっていることを彼らはどう思っているのであろう?

日時:2003.11.09
棋戦:NHK杯
先手:谷川浩司王位
後手:高橋道雄九段

▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩
▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △3三角 ▲3六飛 △2二銀
▲8七歩 △8四飛 ▲2六飛 △4一玉 ▲5八玉 △6二銀
▲3八金 △5四歩 ▲4八銀 △5五歩 ▲3六歩 △3四飛
▲3七金 △4四角 ▲2八飛 △3三桂 ▲4六歩 △5一金
▲6八銀 △7四歩 ▲6九玉 △7三桂 ▲7九玉 △2五歩
▲4五歩 △5三角 ▲4六金 △2四飛 ▲4四歩 △同 角
▲5五金 △同 角 ▲同 角 △2六歩 ▲4六角打 △2七歩成
▲2四角 △2八と ▲2三歩 △同 金 ▲3五角 △4九飛
▲5九銀右 △5八歩 ▲8一飛 △7一金 ▲6二角成 △同金右
▲7三角成 △同 金 ▲4二歩 △3二玉 ▲5一飛成 △2四金
▲3五桂 △4五桂 ▲4四銀 △3五金 ▲同 銀 △5九歩成
▲4一龍 △2三玉 ▲2四歩 △1四玉 ▲1五金
まで83手で先手の勝ち