実況&分析マシュダ一家
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2006.01.26-27王将戦第3局 羽生VS康光 相横歩取り77銀型

2006.01.26-27王将戦第3局 羽生VS康光 相横歩取り77銀型 No: 39 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  06/01/28 Sat 02:27:04

2006.01.26-27王将戦第3局 羽生VS康光 相横歩取り77銀型
日時:2006.01.26-27
棋戦:第55期王将戦第3局
戦型:相横歩取り77銀型
先手:羽生善治王将
後手:佐藤康光棋聖
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽8四歩
▲2五歩 ▽8五歩 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲3四飛 ▽8八角成 ▲同 銀 ▽7六飛
▲7七銀 ▽7四飛 ▲同 飛 ▽同 歩 ▲4六角 ▽6四歩
▲2八飛 ▽3三桂 ▲2一飛成 ▽2八歩 ▲同 銀 ▽2二飛
▲同 龍 ▽同 銀 ▲3六歩 ▽8六歩 ▲8八歩 ▽7二銀
▲5八玉 ▽7三桂 ▲6四角 ▽4五桂 ▲6六銀 ▽4二玉
▲7五歩 ▽3七歩 ▲5五角 ▽6五桂 ▲3七桂 ▽5七桂左成
▲同 銀 ▽6九角 ▲同 玉 ▽5七桂不成▲6八玉 ▽4九桂成
▲5四歩 ▽5六飛 ▲5三歩成 ▽同 玉 ▲4五桂 ▽5二玉
▲5四飛 ▽4一玉 ▲5三桂打 ▽4二玉 ▲1五角 ▽2四歩
▲6一桂成 ▽投了
67手で先手の勝ち

森内が86歩構想を名人戦で出した時はあと出しの28歩を即時タコ手扱いした。
28歩の変化 No: 7636 実況&分析マシュダ一家 05/06/02 Thu 17:09:01
「26手目で28歩という手はダメ。同銀で2歩損では名人戦では後手負けに等しい。序盤は飛車より角&飛車より馬の格言が通用するのは1歩損まで。横歩取り85飛でも28歩という手は大抵悪手。後手からそんな手はないのと同様に先手にも88歩などはない。そのような将棋にするなら最初から相横歩取りを森内も羽生も名人戦では選択しない」
今回は康光は新作33桂から2筋から先に28歩なので有り得る。ところが封じ手に2時間も考えた34手め86歩は最初から有り得ない。
こんな変化は細やかに考えたらバカになる。格言ひとつで済む。
二兎追う者は一兎も得ず。2筋で歩を捨てたら86歩打った分で1歩しか残らない。あとはナニもない。なんでこんな単純なことがわからないのか?忙しい将棋で右も左もツバつけたら首が折れる。
43手め75歩は羽生のプレゼント。74歩を取らせる2手分で仕事マジメにやって下さいと。44手め37歩は見た目美味しそうな空間閉塞手だが最後の1歩であった。24飛の十字飛車を避けて55角のバックステップがコミカル。掛け合い漫才の趣き。44手めはもっとマシな手がないものか?
ここは逆行奇数番1を取るか例の蝶番しかない。逆行奇数番1ならじっと63角。蝶番は87歩成が該当しないので37歩っぽかったがこれも違う。すぐに最善が出てこない場合そこには待てのサインが出る。実戦なら先手は46歩と突けないのでやはり横歩取り後手番らしく逆行奇数番1を取った方が紛れたかもしれない。47手めで羽生からの新規駒アタリ奇数番1が難しいため。
37歩は完全受動駒アタリ偶数番2なので全然ダメ。38飛打の荒業も77からカルーク脱出されてナイ。
自爆65桂に受動駒アタリ偶数番2を37桂で解消されてしまった。最後の歩まで取られて。せっかく75歩としてくれたのだから74歩を取らせる1手分の仕事を後手が利用しないと再構築できない。


封じ手86歩 康光散る No: 38 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  06/01/27 Fri 13:20:03

封じ手は三種類。ペンタゴンホルン以外にはまず森内並の86歩。これはペンタゴンホルン以下の狙い。ペンタゴンホルンが初期値だけで三種の利きを即座に示すのに対して86歩には87歩成同金79飛の狙いしかない。無論1歩でそれが実現しては先手即負けなので羽生は黙って88歩。一瞬で場が白けた。歩を打たせたとの言い訳は通用しない。
封じ手75歩は89飛成変化でも79歩で全然ダメ。やはり金を動かして79飛王手のディープインパクトの食い込みには敵わない。
康光は眼の疲労から来る頭痛であろう。首をさかんにひねっている模様。首筋から凝りがヒドクなると頭をガンガン叩くようになる。
羽生が封じ手86歩に首をひねったのは展開が単調になるため。
64角を無条件に許しては後手負け。康光は72銀。3分で指すとはズーズーシー。
37手め58玉が勝ちましたと言う手。57地点を玉自ら死守し諸々の変化消滅。
康光負けを覚悟して73桂。羽生は黙って64角で勝利宣言。
名人戦でも書いた。1歩損はいいが2歩損は負けと。
以下45桂の花火打ち上げには66銀で57地点を二重に死守しつつ連動駒アタリ奇数番1維持。
42手めは22銀を空間開放手に逆行相転化する42玉だがすでに森内52玉より苦しい。羽生の方は簡単。どちらを選択してもいい。できれば王将らしく見せ場をつくってほしい。康光が頭痛で独り転んだのでは困る。


王将戦第3局 相横歩取り 康光の封じ手 蝶番ナンバーへ No: 37 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  06/01/27 Fri 06:46:51

康光の相横歩取りなら前日のシーちゃん電撃結婚発表より衝撃度は高い。NHK最強アナ泉浩司&岩根忍讃歌は当家が早々に支持表明していた為あとは時間の問題であった。裏番組の山崎は当家の2行実況でコケたがあれには裏話がある。コッチはどうか?
最初の分岐19手めで羽生は2時間考えて77銀。この躊躇は好感もてる。
2005.06.02-03名人戦第5局 羽生VS森内 相横歩取り77銀型ではこの地点は以下の実況&分析
「今年4月18日の棋聖戦準決勝において森内が三浦の相横歩取りに負けている。チャンスを試すならココ。森内は先手77桂型で三浦に負けた。77桂はその時点までの当家の分析支持表明。この将棋の方針は早々にふたつしかない。後手が角交換して横歩を取ればまずは手番の問題。そこで先手は手を渡す。すると後手の待機策が失敗する。逆に先手が手番を絶えず取り続けると後手の待機策は成功しやすい。一言で巧妙に仕組まれた逆転筋で後手がハメること。先手に焦らせて攻めの継続を後手が強いればそれは実戦で有り得る。だからこそ相横歩取りに先手有利の結論は連盟棋士には出せなかった。
もうひとつ森内には主張がある。相横歩取りとは手損がない角換り将棋でもあった。それが初戦からの主題との一致を見るのかという興味。
そこで序盤の最も興味深い2手目まで遡る。すると後手は先手に一回権利を再譲渡している。だから5手目に先手は行く。これに呼応する相横歩取りなので作戦的にすでに後手森内は先手羽生から戦形を強いられている。もし羽生が77銀型を選択すれば二重に相手を強いることになる。一言で77銀ならば現役名人を踏み倒す手」


羽生が77銀を再度選択した背景に77桂変化の54角ペンタゴンホルンの構造がある。本譜でもその図式があった。
46角はλエックスの図式によく登場するがここでは早い。森内は86歩から対抗して30手め52玉までに負けと自己分析している。31手め81飛が余りに厳しかったと。
当家では24手目86歩と25手目同銀の交換で終わってしまったと実況&分析している。当時は譲渡原理で。
康光が相横歩取りにすれば当家の感想は当時と同じ。
No: 7637「いかに最終盤のヨセとシノギを噛み合わせるかという点にしかこの将棋の面白みはない。いろいろ楽しい逆襲合戦がある。いずれも相手の手を利用するので互いに信頼がないとウマク噛み合わない」
今回康光選択の24手め64歩は逆行受動駒アタリ奇数番1で1歩損して手番を奪還する手法。羽生の25手め28飛は悪手。能動駒アタリ偶数番2に見えるが半分は後手から譲渡されている。譲渡理論では純正能動駒アタリ偶数番2にならない。横歩取りの特徴。
26手め81分で33桂は逆行受動駒アタリ奇数番1の2。これは桂取り阻止+46角のアタマを狙う45桂見せの準双頭手。角頭の桂は歩で殺されない。
21飛成はカラ成りなので1手分ムダ。77銀型の踏み倒し戦術では仕方ない。28手め28歩は同龍なら27歩を見せる54角ペンタゴンホルン。
27歩同龍54角21龍には27飛同龍同角成。 27歩同龍54角に21龍ではなく36歩だと87角成同金79飛打で桂取り+後金香アタリ。87金を死守すると26歩同龍に34桂が角龍取り。香が入れば44香等と手に困らない。前者はひとめ後手勝ちだが後者の角のカラ捨て変化も先手負けと見て羽生は29手め28同銀。
30手め22飛打は28同龍変化の第1変化でも後手勝ちとなる龍飛車交換だがコッチは馬作成の代わりに22銀連動手。連動手と言っても23歩の叩きや21飛のスキが出来るのでむしろ31地点への玉の脱出路開通と後手側からは見る。
初日最終手36歩は三頭手。飛車打両取りを避けつつ33桂を狙うだけなら双頭手だが54角ペンタゴンホルン緩和になっている。
康光は前回封じ手がフニャだったが今回は気合い入れ直して夕食休憩まで入れさせてから存分考えた模様。
1歩損で手番奪回が後手の基本。54角ペンタゴンホルンはまだ残っている。54角に64角は全然怖くない。例の87角成から同金79飛は王手なので相変らず厳しい。48玉89飛成88角だと44桂37銀45桂。横歩取りで44桂の後手の必殺技は制権理論でマシュダ一家秘手としても登場。
2005.11.07&08竜王戦第2局 渡辺VS木村 横歩取り84飛5筋位取り
今回は44桂+45桂の重箱固めのダブルパンチ。
手堅く76歩は羽生の手にはない。54角に83飛打の場合81桂には角のヒモ付だが64歩の欠陥を狙って次に53飛成が王手。その場合は手順に52飛。ここが森内不本意な52玉とは決定的に違う。36手めで先手の手を逆用する能動的な手が後手には指せると言うことになる。82歩には72銀が飛車アタリ。二人に似合う攻め合いが存分楽しめるかもしれない。後手からの82歩や73飛はダメだが83飛打には悠然と36角で歩損解消すれば42手めで後手からの新規駒アタリ奇数番作成のチャンス。先手は47角成りを許せないので41手めで58玉を強いられる為。背景は康光が33桂で示したように先手に飛車を先に打たせ飛車で迎撃する手法。タテとヨコでそれを駆使。
ペンタゴンホルンを駒アタリ偶数番2解釈すると後手負ける。87角成という虚空にあるゼロナンバーを加算すれば駒アタリ偶数番2は仮想駒アタリ奇数番。
マス目に駒がないのに駒アタリ?
ではなんと呼ぼう。
奇数番原理と偶数番原理の裂け目。
蝶番ナンバーではどうか?