2004.08.31A級順位戦 谷川VS久保
相振り対称三間
実況&分析 マシュダ一家

双方向性がある分析 矢倉の話 2004.08.28C級1組順位戦 相矢倉 勝又VSナカヒロ
2004.08.20順位戦B級2組 内藤VS森 新作「内藤流急戦桂離宮」
2004.08.20B級2組 鎮VSヒフミン 対矢倉急戦中飛車 偶数番原理篇 
2004.08.31A級順位戦 谷川久保 相振り対称三間 


なんじゃコリャ No: 6346 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/31 Tue 23:56:58

以下ホンモノの谷川とは信じられないので中味は別人であろう。
せっかくの中継を早く終わらせてはもったいないと思って指した36歩はやはり愛情ではなくただの大ポカだった。恐らくなんらかのアクシデントで手がぶつかりそこに駒が動いてしまったのであろう。

日時:2004.08.31
戦形:相振り対称三間
棋戦:A級順位戦
先手:谷川浩司
後手:久保利明
▲7六歩 ▽3四歩 ▲7五歩 ▽3五歩 ▲7八飛 ▽3二飛
▲2八銀 ▽5二金左 ▲4八玉 ▽6四歩 ▲7六飛 ▽2四歩
▲3八玉 ▽6二玉 ▲8六歩 ▽4四歩 ▲8五歩 ▽7二銀
▲8六飛 ▽6三金 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8三歩
▲8六飛 ▽7一玉 ▲5八金左 ▽8二玉 ▲9六歩 ▽7四歩
▲同 歩 ▽同 金 ▲7八銀 ▽6三銀 ▲8七銀 ▽8四歩
▲9七桂 ▽7二金 ▲2六飛 ▽4五歩 ▲2二角成 ▽同 飛
▲8六銀 ▽4二銀 ▲8三歩 ▽7一玉 ▲6六角 ▽3三角
▲3六歩 ▽6六角 ▲同 歩 ▽2五歩 ▲1六飛 ▽8七角
▲3五歩 ▽3三銀 ▲3七銀 ▽4四銀 ▲3四歩 ▽4三角成
▲6五歩 ▽同 歩 ▲7六飛 ▽6六歩 ▲同 飛 ▽6四歩
▲3九玉 ▽9四歩 ▲3八金 ▽3四馬 ▲3六歩 ▽4三馬
▲2八玉 ▽8七馬 ▲5六飛 ▽5四歩 ▲4六歩 ▽5五歩
▲6六飛 ▽6五歩 ▲7五銀 ▽6六歩 ▲6四歩 ▽同 金
▲同 銀 ▽同 銀 ▲3一角 ▽6二飛 ▲8二金 ▽6一玉
▲投了
90手で後手の勝ち

谷川が畏れたのは攻めを切らされ香車を取られること。そして桂馬を渡してからの46桂や46歩の玉頭攻め。局面を納めようとした現実は余りに悲しい。
当家が夕食時に作成していた別変化。久保がNo: 6345で正着50手め75同金を指した場合。

棋戦:マシュダ一家青春杯
先手:49手め75銀
後手:50手め75同金
▲7六歩    ▽3四歩    ▲7五歩    ▽3五歩    ▲7八飛    ▽3二飛
▲2八銀    ▽5二金左  ▲4八玉    ▽6四歩    ▲7六飛    ▽2四歩
▲3八玉    ▽6二玉    ▲8六歩    ▽4四歩    ▲8五歩    ▽7二銀
▲8六飛    ▽6三金    ▲8四歩    ▽同 歩    ▲同 飛    ▽8三歩
▲8六飛    ▽7一玉    ▲5八金左  ▽8二玉    ▲9六歩    ▽7四歩
▲同 歩    ▽同 金    ▲7八銀    ▽6三銀    ▲8七銀    ▽8四歩
▲9七桂    ▽7二金    ▲2六飛    ▽4五歩    ▲2二角成  ▽同 飛
▲8六銀    ▽4二銀    ▲8三歩    ▽7一玉    ▲6六角    ▽3三角
▲7五銀    ▽同 金    ▲同 角    ▽9九角成  ▲8四角    ▽7三銀
▲同角成    ▽同 桂    ▲8二銀    ▽6一玉    ▲7三銀成  ▽同 金
▲3四桂    ▽3二飛    ▲4二桂成  ▽同 飛    ▲2四飛    ▽2二香
▲3一銀    ▽7二飛    ▲2二飛成  ▽同 馬    ▲同銀成    ▽同 飛
▲4四角    ▽3三銀    ▲5三角成  ▽6二銀    ▲3一馬    ▽9九飛
▲8二歩成  ▽4六歩    ▲8五桂    ▽4七歩成  ▲同 金    ▽5五桂
▲7三桂不成▽同 銀    ▲7一金    ▽6二玉    ▲5三金    ▽5一玉
▲4八香    ▽4七桂成  ▲同 香    ▽4六桂    ▲同 香    ▽4七金
▲同 玉    ▽4九飛成  ▲5六玉    ▽6五金    ▲4五玉    ▽3四角
▲3五玉    ▽2五飛    ▲投了

104手で後手の勝ち

コンセプト
1=久保の温泉手42銀を咎める。
2=26飛を連動手とする。
3=97桂を生かす。
4=詰めろ逃れの詰めろとなる香車を最後に用意。
結論=先手負けだが本譜よりマシ。


46手め71玉から No: 6345 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/31 Tue 22:47:21

さて谷川圧勝かと思っていたら二人とも今日はおかしい。
台風のせいで空気が重い。
久保の46手め71玉は負けましたという手。対して66角に33角の受けはこれしかないのだから久保はナゲヤリだったはず。ところが谷川は36歩などとしている。
これは大悪手にしか見えない。或いは久保をゆっくりかわいがってあげようという愛情かもしれない。
66角と打つなら49手め75銀が当家の既成変化。以下で後手は寄りのはず。

▲7六歩 ▽3四歩 ▲7五歩 ▽3五歩 ▲7八飛 ▽3二飛
▲2八銀 ▽5二金左 ▲4八玉 ▽6四歩 ▲7六飛 ▽2四歩
▲3八玉 ▽6二玉 ▲8六歩 ▽4四歩 ▲8五歩 ▽7二銀
▲8六飛 ▽6三金 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8三歩
▲8六飛 ▽7一玉 ▲5八金左 ▽8二玉 ▲9六歩 ▽7四歩
▲同 歩 ▽同 金 ▲7八銀 ▽6三銀 ▲8七銀 ▽8四歩
▲9七桂 ▽7二金 ▲2六飛 ▽4五歩 ▲2二角成 ▽同 飛
▲8六銀 ▽4二銀 ▲8三歩 ▽7一玉 ▲6六角 ▽3三角
▲7五銀 ▽6六角 ▲7四銀 ▽同 銀 ▲6六飛 ▽5五角
▲5二角 ▽8三金 ▲7四角成 ▽同 金 ▲6三銀 ▽7三金
▲6二金 ▽8二玉 ▲7四歩 ▽8三金 ▲5六歩 ▽6六角
▲同 歩 ▽投了
67手で先手の勝ち

55手めの52角打がいきなり詰めよとなるのが83歩効果。


2004.08.20B級2組 鎮VSヒフミン 対矢倉急戦中飛車 偶数番原理篇 No: 6344 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/31 Tue 19:27:31

久保がなかなか指せないのでここで教皇の勝ち将棋を楽しむ時間。

2004.08.20B級2組 鎮VSヒフミン 対矢倉急戦中飛車 偶数番原理篇
日時:2004.08.20
棋戦:順位戦B級2組
戦形:対矢倉中飛車 偶数番原理篇
先手:畠山  鎮
後手:加藤一二三
▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲7七銀 △6二銀
▲5六歩 △5四歩 ▲4八銀 △4二銀 ▲5八金右 △3二金
▲6六歩 △4一玉 ▲6七金 △7四歩 ▲7八金 △6四歩
▲6九玉 △6三銀 ▲2六歩 △5二飛 ▲2五歩 △5五歩
▲同 歩 △同 飛 ▲5七銀 △5一飛 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △2三歩 ▲2八飛 △5四銀 ▲6八銀左 △3一玉
▲7九玉 △7二金 ▲4六銀 △1四歩 ▲9六歩 △7三桂
▲5六歩 △9四歩 ▲1六歩 △6五歩 ▲5七銀上 △9五歩
▲同 歩 △7五歩 ▲1五歩 △同 歩 ▲1三歩 △同 香
▲1二歩 △7六歩 ▲6五歩 △8八角成 ▲同 玉 △3三角
▲6六銀 △6五銀 ▲5五歩 △6六銀 ▲同 金 △6一飛
▲6四歩 △同 飛 ▲7五角 △7四飛 ▲1一歩成 △同 角
▲1二銀 △3三角 ▲2三銀成 △2七歩 ▲同 飛 △2六歩
▲同 飛 △2五歩 ▲同 飛 △2四歩 ▲3三成銀 △同 桂
▲2八飛 △6四銀 ▲8六角 △8五歩 ▲7五歩 △8四飛
▲6八角 △6五銀 ▲5七銀 △4五桂 ▲1四歩 △8六歩
▲同 歩 △5七桂成 ▲同 角 △8七歩 ▲同 金 △8五歩
▲6五金 △8六歩 ▲8五歩 △8七歩成 ▲同 玉 △8五桂
▲7六玉 △5六銀
まで110手で加藤九段の勝ち

18=64歩。教皇迫真の矢倉崩し偶数番原理披露。
22=52飛。対矢倉急戦中飛車。駒アタリ偶数番原理篇。
24=55歩。山崎も好きな4thアタック。
25=同歩。57銀でGN作成は気が短いマモルの趣味ではない。
27=57銀。飛車を引き込んでここで出る。
34=54銀。飛車先歩交換原理で手番を奪回し順調な攻め。
35=68銀。定跡。
36=31玉。角交換に備える。壁金はダメ。
37=79玉。ブランコ後進1。
38=72金。桂跳ね準備。
40=14歩。教皇がNHK杯でもみせた双頭手。
41=96歩。微笑んでブランコ後進2。
42=73桂。65歩を見せる。
43=56歩。ターゲットの桂を飛ばせたので受ける。2歩あるのが強味。
44=94歩。すぐに65歩は自滅。
45=16歩。ブランコ後進3。先手優勢。
46=65歩。迫真の4thアタック2。
48=95歩。駒アタリ偶数番2。
50=75歩。駒アタリ偶数番2の続篇。
51=15歩。駒アタリ奇数番3で先手勝勢のはずだったが・・・
56=76歩。すべて堂々と相手をしここで逆行奇数番1で逆転。
以下教皇の鉄槌から怒涛の寄せ。偶数番原理の勝利の雄叫び。


46手めまたも久保の長考 亀の子タワシが爆発した場合No: 6343 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/31 Tue 18:22:58

森内もサジを投げた。そこで面倒なので谷川らしく駒台に1歩も残さずに夕食前に決めてもらうとこうなる。

▲7六歩 ▽3四歩 ▲7五歩 ▽3五歩 ▲7八飛 ▽3二飛
▲2八銀 ▽5二金左 ▲4八玉 ▽6四歩 ▲7六飛 ▽2四歩
▲3八玉 ▽6二玉 ▲8六歩 ▽4四歩 ▲8五歩 ▽7二銀
▲8六飛 ▽6三金 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8三歩
▲8六飛 ▽7一玉 ▲5八金左 ▽8二玉 ▲9六歩 ▽7四歩
▲同 歩 ▽同 金 ▲7八銀 ▽6三銀 ▲8七銀 ▽8四歩
▲9七桂 ▽7二金 ▲2六飛 ▽4五歩 ▲2二角成 ▽同 飛
▲8六銀 ▽4二銀 ▲8三歩 ▽同 金 ▲8五歩 ▽2五歩
▲7六飛 ▽6五金 ▲7一角 ▽9二玉 ▲8四歩 ▽同 金
▲8五銀 ▽7六金 ▲8四銀 ▽8二歩 ▲8三歩 ▽同 歩
▲8二金 ▽投了

61手で先手の勝ち


45手め83歩! No: 6342 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/31 Tue 18:15:04

やはり谷川は期待を寸分も裏切らない。これを同金と取ると先の飛車イジメ変化で以下の痛烈な角打ちを喰らう。


▲7六歩 ▽3四歩 ▲7五歩 ▽3五歩 ▲7八飛 ▽3二飛
▲2八銀 ▽5二金左 ▲4八玉 ▽6四歩 ▲7六飛 ▽2四歩
▲3八玉 ▽6二玉 ▲8六歩 ▽4四歩 ▲8五歩 ▽7二銀
▲8六飛 ▽6三金 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8三歩
▲8六飛 ▽7一玉 ▲5八金左 ▽8二玉 ▲9六歩 ▽7四歩
▲同 歩 ▽同 金 ▲7八銀 ▽6三銀 ▲8七銀 ▽8四歩
▲9七桂 ▽7二金 ▲2六飛 ▽4五歩 ▲2二角成 ▽同 飛
▲8六銀 ▽4二銀 ▲8三歩 ▽同 金 ▲8五歩 ▽2五歩
▲7六飛 ▽6五金 ▲7一角 ▽投了
51手で先手の勝ち

谷川相手にこれで飛車を取って受けきれる者は森内くらいであろう。


44手め42銀? No: 6341 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/31 Tue 18:08:23

これは下記全変化を先受けしようという最もムシのよいの手。久保も急にフケタ。
これなら谷川には2歩あるのでいきなり83歩王手からアタリをきつくして85歩が間にあってしまう。


久保44手め長考中 No: 6340 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/31 Tue 18:03:43

まず亀の子タワシを狙うおいしい十字飛車変化
先手:亀の子タワシ
後手:十字飛車
▲7六歩 ▽3四歩 ▲7五歩 ▽3五歩 ▲7八飛 ▽3二飛
▲2八銀 ▽5二金左 ▲4八玉 ▽6四歩 ▲7六飛 ▽2四歩
▲3八玉 ▽6二玉 ▲8六歩 ▽4四歩 ▲8五歩 ▽7二銀
▲8六飛 ▽6三金 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8三歩
▲8六飛 ▽7一玉 ▲5八金左 ▽8二玉 ▲9六歩 ▽7四歩
▲同 歩 ▽同 金 ▲7八銀 ▽6三銀 ▲8七銀 ▽8四歩
▲9七桂 ▽7二金 ▲2六飛 ▽4五歩 ▲2二角成 ▽同 飛
▲8六銀 ▽2五歩 ▲7六飛 ▽6五金 ▲7八飛 ▽2六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲2七歩 ▽8六飛 ▲投了
52手で後手の勝ち
以下先手が76角の裏技を見せても銀損ではダメ。谷川は羽生相手に銀損で攻めたほどだから、こういう変化は案外乗るかも知れない。

そこで先手は54飛。これはヘタに受けると負ける。
42銀受けは44角で負け。
▲7六歩 ▽3四歩 ▲7五歩 ▽3五歩 ▲7八飛 ▽3二飛
▲2八銀 ▽5二金左 ▲4八玉 ▽6四歩 ▲7六飛 ▽2四歩
▲3八玉 ▽6二玉 ▲8六歩 ▽4四歩 ▲8五歩 ▽7二銀
▲8六飛 ▽6三金 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8三歩
▲8六飛 ▽7一玉 ▲5八金左 ▽8二玉 ▲9六歩 ▽7四歩
▲同 歩 ▽同 金 ▲7八銀 ▽6三銀 ▲8七銀 ▽8四歩
▲9七桂 ▽7二金 ▲2六飛 ▽4五歩 ▲2二角成 ▽同 飛
▲8六銀 ▽2五歩 ▲5六飛 ▽4二銀 ▲4四角 ▽3三角
▲5三角成 ▽同 銀 ▲同飛成 ▽9九角成 ▲8三歩 ▽同 玉
▲8五歩 ▽投了
55手で先手の勝ち

33角から65角で飛車イジメ
▲7六歩 ▽3四歩 ▲7五歩 ▽3五歩 ▲7八飛 ▽3二飛
▲2八銀 ▽5二金左 ▲4八玉 ▽6四歩 ▲7六飛 ▽2四歩
▲3八玉 ▽6二玉 ▲8六歩 ▽4四歩 ▲8五歩 ▽7二銀
▲8六飛 ▽6三金 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8三歩
▲8六飛 ▽7一玉 ▲5八金左 ▽8二玉 ▲9六歩 ▽7四歩
▲同 歩 ▽同 金 ▲7八銀 ▽6三銀 ▲8七銀 ▽8四歩
▲9七桂 ▽7二金 ▲2六飛 ▽4五歩 ▲2二角成 ▽同 飛
▲8六銀 ▽3三角 ▲6六角 ▽2五歩 ▲3三角成 ▽同 桂
▲5六飛 ▽5四銀 ▲4四角 ▽4二銀 ▲8五歩 ▽6五角
▲6六飛 ▽8七角成 ▲投了
56手で後手の勝ち

33角は悩ましい。久保ならもっとカッコつけて敵の打ちたい所に44角かもしれない。


2004.08.31A級順位戦 谷川久保 相振り対称三間 No: 6339 [返信][削除]
 投稿者:実況&分析 マシュダ一家  04/08/31 Tue 17:39:54

6=32飛。完全相振り対称三間の構図
7=28銀。2ndへの備え。
8=52金。2ndへ備えない。久保らしい。
9=48玉。素直。
10=64歩。これで52金が通じた。
11=76飛。マシュダ一家手順。久保が最初にマネしたが谷川手順はMF変化78-76-86。
19=86飛。78-76-86の実行。久保の場合は2004.07.29A級順位戦2回戦久保VS藤井で後手が銀冠にした為に78飛-76飛-77飛-87飛という動きとなり1手損している。
21=84歩。これは3rdアタックとは言わない。飛車先歩交換原理で先後が入れ換る為。
30=74歩。機敏。
33=78銀。緩手。連動手で上がる銀の為にこれで手番奪回が困難。当家ならいきなり26飛で打診。そこで久保流の45歩なら以下の順で74金を咎めたい。
▲7六歩 ▽3四歩 ▲7五歩 ▽3五歩 ▲7八飛 ▽3二飛
▲2八銀 ▽5二金左 ▲4八玉 ▽6四歩 ▲7六飛 ▽2四歩
▲3八玉 ▽6二玉 ▲8六歩 ▽4四歩 ▲8五歩 ▽7二銀
▲8六飛 ▽6三金 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8三歩
▲8六飛 ▽7一玉 ▲5八金左 ▽8二玉 ▲9六歩 ▽7四歩
▲同 歩 ▽同 金 ▲2六飛 ▽4五歩 ▲2四飛 ▽8八角成
▲同 銀 ▽3三角 ▲2一飛成 ▽8八角成 ▲6六桂 ▽投了
41手で先手の勝ち

34=63銀。久保は今日は強気。羽生がやりそうな駒組み再編。やはり後手だと妥協できない。
39=26飛。先の変化が63銀型に通用しないので出し遅れた証文に見える。
42=22飛。久保なら当然のサバキから手順に24飛を阻止して不満はない。
43=86銀。亀の子タワシに見える銀。
ここで久保の手番。当家なら飛車イジメを考える。



2004.08.20順位戦B級2組 内藤VS森 新作「内藤流急戦桂離宮」 No: 6338 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/31 Tue 16:56:06

2004.08.20順位戦B級2組 内藤VS森 新作「内藤流急戦桂離宮」

8月20日(金曜日)に行なわれた順位戦B級1組B級2組は以下。
● 島  朗 中川大輔 ○ B級1組 4回戦
○ 青野照市 シーザー ● B級1組 4回戦
○ 郷田真隆 行方尚史 ● B級1組 4回戦
○ 北浜健介 井上慶太 ● B級1組 4回戦 関西将棋会館
● 森下 卓 先崎 学 ○ B級1組 4回戦
○ 阿部 隆 中村 修 ● B級1組 4回戦 関西将棋会館
● 神谷広志 泉 正樹 ○ B級2組 3回戦
○ 加藤一二三 畠山鎮 ● B級2組 3回戦
○ 木村一基 福崎文吾 ● B級2組 3回戦 関西将棋会館
● 畠山成幸 佐藤秀司 ○ B級2組 3回戦 関西将棋会館
● 脇 謙二 野月浩貴 ○ B級2組 3回戦
● 南 芳一 土佐浩司 ○ B級2組 3回戦 関西将棋会館
● 内藤國雄 森けい二 ○ B級2組 3回戦 関西将棋会館
○ 杉本昌隆 桐山清澄 ● B級2組 3回戦 関西将棋会館
○ 浦野真彦 西川慶二 ● B級2組 3回戦 関西将棋会館
● 田丸 昇 小野修一 ○ B級2組 3回戦
○ 屋敷伸之 富岡英作 ● B級2組 3回戦

まず真っ先に見たいのは内藤の新作
日時:2004.08.20
棋戦:順位戦B級2組
戦形:内藤流急戦桂離宮
先手:内藤國雄
後手:森けい二
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽4四歩 ▲4八銀 ▽4二飛
▲6八玉 ▽9四歩 ▲5六歩 ▽9五歩 ▲5七銀 ▽6二玉
▲5八金右 ▽7二銀 ▲7八玉 ▽7一玉 ▲2五歩 ▽3三角
▲6六角 ▽3二銀 ▲7七桂 ▽5二金左 ▲8八銀 ▽6四歩
▲8九玉 ▽5四歩 ▲6八銀 ▽4五歩 ▲5七角 ▽5五歩
▲同 歩 ▽同 角 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲2二歩 ▽3三桂
▲2一歩成 ▽同 銀 ▲2四飛 ▽2二銀 ▲3四飛 ▽4六歩
▲同 角 ▽同 角 ▲同 歩 ▽8二玉 ▲2三歩 ▽5六角
▲3六飛 ▽2三角 ▲5四歩 ▽4三飛 ▲1六歩 ▽5三歩
▲同歩成 ▽同 飛 ▲2六飛 ▽2五歩 ▲2八飛 ▽7四歩
▲1七桂 ▽6三金 ▲5四歩 ▽同 飛 ▲4三角 ▽2四飛
▲2五桂 ▽3二歩 ▲5九歩 ▽5二歩 ▲2六歩 ▽4四飛
▲3三桂成 ▽同 銀 ▲2五角成 ▽7五歩 ▲3五馬 ▽7六歩
▲4四馬 ▽同 銀 ▲2一飛 ▽3四角 ▲1一飛成 ▽3九角
▲4八飛 ▽7七歩成 ▲同銀右 ▽6五桂 ▲7八香 ▽7七桂不成
▲同 銀 ▽6五桂 ▲4五歩 ▽4八角成 ▲同 金 ▽4六飛
▲5八金寄 ▽7七桂不成▲同 香 ▽7六歩 ▲同 香 ▽同 飛
▲8八桂 ▽7七飛成 ▲6八金寄 ▽7六歩 ▲7五桂 ▽8八龍
▲同 玉 ▽7七銀 ▲同 金 ▽同歩成 ▲同 玉 ▽6五桂
▲6八玉 ▽5七銀 ▲7九玉 ▽7六香 ▲8九玉 ▽7七桂成
▲投了
120手で後手の勝ち
10=95歩。後手番藤井シスのオールドファションに見えるが、森の場合、勝浦同様端歩を突き越しただけで藤井シスとは呼ばない。
11=57銀。内藤しかやらない。この二人は存在ソノモノが老舗なので何をしてもサマになる。内藤は95歩に玉をすぐに接近させるのは損と勘定。尚かつ急戦を見せる。
12=62玉。ブランコスィング1。森は柔軟。捉えどころがない為ブランコの原理で。
13=58金。内藤特有の迷い。勝負か芸か、芸か勝負か、オカマかゲイか。結局95歩が気になる。
14=72銀。内藤の心情を察知して気持ちよい友情。
15=78玉。相手が古典美濃ならこちらもホコ納めて素直に。このようなオジサン連合のメンツ合戦は本当に楽しい。
19=66角。ひとめ空間開放手。手損なのでこれで95歩の一手分が好手に逆行相転化。内藤だから許せる。意味不明というだけで凄い。
21=77桂。桂離宮への組み替えだった。これは先手負け。前日にホステスさんと喧嘩したのであろう。
29=57角。内藤流擬態桂離宮の帰結。実態は対四間急戦。32銀の欠陥をついて次に24歩の魂胆。こんなムシのいい手あるわけない。
30=55歩。4thアタック。森らしいというよりこれしかない。
35=22歩。同角はあとで飛車に抜かれて負け。
39=24飛。ここまで内藤流急戦桂離宮の完全想定手順。
40=22銀。歩で受けると横歩を取られる。
41=46歩。ここですぐに28歩は54飛で角が死ぬ。中原なら角と桂馬2枚の交換なので28歩であろう。
46=82玉。角の王手双頭手を避ける。これで一段落というより当家にはすでの振り飛車必勝にしか見えない。内藤は何を考えてきたのか意味不明のモヤモヤと期待感が募る。ここで何かあるのか?後手からは次に攻め放題。
47=23歩。これしかなかった。さすがに57銀と6段目に利かせる余裕がなかった。
48=56角。43金とするのは大山なので森はスマートに。
50=23角。森は「もうオワッテルよナイトーさん」と言っている。
51=54歩。「あとはいかに負けるか」と嘯く。
52=43飛。ここで28歩は53歩成で大逆転。
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽4四歩 ▲4八銀 ▽4二飛
▲6八玉 ▽9四歩 ▲5六歩 ▽9五歩 ▲5七銀 ▽6二玉
▲5八金右 ▽7二銀 ▲7八玉 ▽7一玉 ▲2五歩 ▽3三角
▲6六角 ▽3二銀 ▲7七桂 ▽5二金左 ▲8八銀 ▽6四歩
▲8九玉 ▽5四歩 ▲6八銀 ▽4五歩 ▲5七角 ▽5五歩
▲同 歩 ▽同 角 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲2二歩 ▽3三桂
▲2一歩成 ▽同 銀 ▲2四飛 ▽2二銀 ▲3四飛 ▽4六歩
▲同 角 ▽同 角 ▲同 歩 ▽8二玉 ▲2三歩 ▽5六角
▲3六飛 ▽2三角 ▲5四歩 ▽2八歩 ▲5三歩成 ▽同 金
▲3一角 ▽同 銀 ▲3三飛成 ▽3二角 ▲5三龍 ▽投了
59手で先手の勝ち

53=16歩。ここで28歩は大逆転。
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽4四歩 ▲4八銀 ▽4二飛
▲6八玉 ▽9四歩 ▲5六歩 ▽9五歩 ▲5七銀 ▽6二玉
▲5八金右 ▽7二銀 ▲7八玉 ▽7一玉 ▲2五歩 ▽3三角
▲6六角 ▽3二銀 ▲7七桂 ▽5二金左 ▲8八銀 ▽6四歩
▲8九玉 ▽5四歩 ▲6八銀 ▽4五歩 ▲5七角 ▽5五歩
▲同 歩 ▽同 角 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲2二歩 ▽3三桂
▲2一歩成 ▽同 銀 ▲2四飛 ▽2二銀 ▲3四飛 ▽4六歩
▲同 角 ▽同 角 ▲同 歩 ▽8二玉 ▲2三歩 ▽5六角
▲3六飛 ▽2三角 ▲5四歩 ▽4三飛 ▲1六歩 ▽2八歩
▲1七桂 ▽2九歩成 ▲2五桂 ▽同 桂 ▲2六飛 ▽2四歩
▲2九飛 ▽4六飛 ▲5五角 ▽4二飛 ▲6四角 ▽投了
65手で先手の勝ち

おそらく内藤の新作は右桂をエサに上記ふたつの大逆転を作図してきた。これに引っ掛ると後手は即負け。無条件で28歩などはない。おいしいエサには毒がある。
54=53歩。上記変化で54歩を残しては負けと悟って森は冷静に対処。35歩も26飛でダメ。
以下万策尽きた内藤は69手め59歩。タイトル戦解説でもこのような手が浮かぶのが内藤。25桂には同飛で飛車交換の準備。
70=52歩。すでに上方漫才。
71=26歩。だから孤高のオジサンたちは何しても許される。もしこれが若手の将棋だったら後ろからナイフを刺される。君達に日本をダメにしたのはこのようなオジサンたちの世代と言えるのか?


双方向性がある分析 矢倉の話 No: 6337 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/08/31 Tue 10:56:57

双方向性がある分析 矢倉の話

最近矢倉が増えたのは竜王戦全局分析シリーズを主軸とするマシュダ一家三大理論発展が原因となっている。当家が立証した結論を一言で言えば名刺に書かれた定跡など信用してはいけないということ。
矢倉ほど先入観にまみれた戦形はなかった。逆に言えば矢倉ほど序盤から最終盤まで可塑性をもつ戦法はない。だから森下が指した昨日の50手め45歩は森内が指した手とはすでに違う。この地点はすでに最終盤が描けるため勝つか負けるかという選択さえできる。それは相手次第。渡辺明は難解な変化をすべてパスして自分が見える地点まで見送った。だから相手次第で指し手の評価が全く換ってしまう。
相手が勝又レベルだったらどのようなことができるのか?
ナカヒロは角を捨てる攻撃を選択した。

日時:2004.08.28
棋戦:C級1組順位戦 3回戦
戦形:相矢倉
先手:勝又清和
後手:中田宏樹
▲7六歩 ▽8四歩 ▲6八銀 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽6二銀
▲5六歩 ▽5四歩 ▲4八銀 ▽4二銀 ▲5八金右 ▽3二金
▲7八金 ▽4一玉 ▲6九玉 ▽7四歩 ▲6七金右 ▽5二金
▲7七銀 ▽3三銀 ▲7九角 ▽3一角 ▲3六歩 ▽4四歩
▲3七銀 ▽6四角 ▲6八角 ▽4三金右 ▲7九玉 ▽3一玉
▲8八玉 ▽2二玉 ▲4六銀 ▽5三銀 ▲3七桂 ▽9四歩
▲2六歩 ▽2四銀 ▲1六歩 ▽1四歩 ▲1八香 ▽9五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲3八飛 ▽6四歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲6六銀 ▽6二飛 ▲6五銀 ▽7五歩 ▲6四銀 ▽同 銀
▲6三歩 ▽7二飛 ▲5七角 ▽7六歩 ▲8四角 ▽7三桂
▲8三角 ▽8二飛 ▲7四角成 ▽7七歩成 ▲同金寄 ▽6五桂
▲5一角成 ▽7七桂成 ▲同 金 ▽6五金 ▲6二歩成 ▽7六銀
▲7八金 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽8七歩 ▲7九玉 ▽8六飛
▲9八桂 ▽8一飛 ▲8二歩 ▽5一飛 ▲同 と ▽7七歩
▲同 桂 ▽6六金 ▲7二飛 ▽7七銀成 ▲6四馬 ▽7八成銀
▲同 玉 ▽4二桂 ▲8七玉 ▽9四角 ▲7三飛成 ▽6七角成
▲8六馬 ▽8五金 ▲同 馬 ▽同 馬 ▲8六金 ▽6七馬
▲7八銀 ▽5六馬 ▲4一銀 ▽6五馬 ▲8八玉 ▽4七馬
▲5二と ▽4六馬 ▲3二銀成 ▽同 玉 ▲6二龍 ▽7九角
▲8七玉 ▽6五銀 ▲6七銀 ▽8五歩 ▲同 金 ▽7六銀打
▲8六玉 ▽8五銀 ▲同 玉 ▽7四金 ▲8六玉 ▽6八角成
▲投了
126手で後手の勝ち

46手めの6thアタックは後手の無理攻めだが終盤力に差がある場合後手の最初のチャンスとなる。順番に先手に9th-7th-5th-3rdのアタックを選択されると棋力順に先手が勝ちやすくなる。3rdアタックなどいきなり敢行できるのは神業。駒落ちの手合ならば25手めいきなり35歩でも後手は負ける。
52手めナカヒロは角を見捨てて5thアタックに繋げた。これは後手の無理攻めの為先手が正確に受ければ後手の攻めは切れる。87手め72飛が敗着。最善は85桂。取られる桂を逃げる。純真な子供なら指せる。動機不純で冤罪を望む大人には指せない。この桂馬を取られた為に42桂合いの温泉手をナカヒロに指されて一挙にダメにした。

以下の手順で先手はと金を活用して勝てる。
▲7六歩 ▽8四歩 ▲6八銀 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽6二銀
▲5六歩 ▽5四歩 ▲4八銀 ▽4二銀 ▲5八金右 ▽3二金
▲7八金 ▽4一玉 ▲6九玉 ▽7四歩 ▲6七金右 ▽5二金
▲7七銀 ▽3三銀 ▲7九角 ▽3一角 ▲3六歩 ▽4四歩
▲3七銀 ▽6四角 ▲6八角 ▽4三金右 ▲7九玉 ▽3一玉
▲8八玉 ▽2二玉 ▲4六銀 ▽5三銀 ▲3七桂 ▽9四歩
▲2六歩 ▽2四銀 ▲1六歩 ▽1四歩 ▲1八香 ▽9五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲3八飛 ▽6四歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲6六銀 ▽6二飛 ▲6五銀 ▽7五歩 ▲6四銀 ▽同 銀
▲6三歩 ▽7二飛 ▲5七角 ▽7六歩 ▲8四角 ▽7三桂
▲8三角 ▽8二飛 ▲7四角成 ▽7七歩成 ▲同金寄 ▽6五桂
▲5一角成 ▽7七桂成 ▲同 金 ▽6五金 ▲6二歩成 ▽7六銀
▲7八金 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽8七歩 ▲7九玉 ▽8六飛
▲9八桂 ▽8一飛 ▲8二歩 ▽5一飛 ▲同 と ▽7七歩
▲同 桂 ▽6六金 ▲8五桂 ▽6五銀直 ▲4一馬 ▽4二金引
▲7二飛 ▽投了
91手で先手の勝ち

矢倉とは終盤の査定次第で序盤そのものが換ってしまう。だから最近また流行り始めた。もっと何かできるのではないかと。
だから同じ指し手でも指す棋士によって意味が換る。そのように感じると音楽鑑賞のように将棋が二倍楽しめる。また45手めまで同じジャンカと怒ることもない。
書かれた楽譜は同じでも演奏者によって解釈が違う。
そこでこう考える。記号からはいくつも見えない手が伸びており、それをどの位延ばすか、どこにアクセントを置くかという解釈次第でリズムから様式まで換ってしまうのだと。将棋の棋譜と楽譜は同じように読めると最初から考えているのがマシュダ一家。そして逆行相という考え方を将棋分析に持ち込んだマシュダ一家理論は音楽理論分析にも前例がない。だから将棋分析から逆に音楽理論を見直すこともできる。このような双方向性があるから将棋分析は2倍楽しめる。子供にはこう教える。
鏡に向かってバナナを食べたら二倍美味しいゾっと。