列車供食事情6

JR九州 特急はやとの風号


車両中央に設けられた展望スペース

 特急「はやとの風」は九州新幹線開業の2004年3月に鹿児島中央と肥薩線の吉松を結ぶ観光特急としてデビューしました。車内には供食設備はありませんが、客室乗務員が乗務し、観光特急にふさわしい車内販売等のサービスを展開しています。

『はやとの風号車内』
車内は木がふんだんに使われています。


『展望スペース』
はやとの風号最大の目玉である車両中央部に設けられた「展望スペース」。


『客室乗務員手作りの案内ボード』
はやとの風号は客室乗務員による手作り感溢れる車内も魅力の一つです。


『売店スペース』
はやとの風号の車内販売では鹿児島の地元にこだわった商品が揃えてあります。その品揃えを見ると”鹿児島版ゆふいんの森号”と言っても過言ではないでしょう。


『薩摩麦酒 白ビール(ヴァイツェン)』
国分市の薩摩ビール園の地ビールです。スタイニーボトルに貼られた列車ロゴマークのシールが列車の旅を盛り上げてくれます。他に赤ビール(エール)もあります。
おつまみはリレーつばめ号やソニック号でおなじみのパッケージのさきいかを求めました。

『茶CHAボーロとハーブティー』
郷土菓子「そばぼーろ」のお茶バージョンです。鹿児島県の主婦が設立させた自然食品の加工会社「もんぺおばさん」が作りました。
ハーブティーは隼人町の「はあぶ工房 遊香里」で栽培されたものです。

『フルーティーブレッドとハーブティー』
鹿児島県牧園町の「PANYAくらぶ」作の「フルーティーブレッド」はドイツのクリスマスに作られる「クリストシェトレン」というケーキのようなパンです。

『復刻版瓶入り スコール』
宮崎県都城市の炭酸乳酸飲料「スコール」は全国展開されている飲み物ですが、最近東京ではあまり見かけなくなりました。はやとの風号車内では復刻版として売られている瓶入りのものが売られていました。

『雅叙園のプリン』土休日限定販売
2号は嘉例川積込

鹿児島妙見温泉「忘れの里 雅叙苑・にわとり牧場」のプリンです。土日限定販売

『スイートポテト』
鹿児島妙見温泉「忘れの里 雅叙苑・にわとり牧場」のスイートポテトです。

『ふくれ菓子』土休日限定販売
2号は霧島温泉積込

「ふくれ菓子」は鹿児島の郷土菓子です。「もんぺおばさん」のふくれ菓子は小豆・レーズン・ココアの3種類があります。

『かれい川弁当』金土休日限定販売
2号は隼人積込

九州新幹線開業記念の期間限定販売で登場しましたが、大好評のため曜日限定で販売するようになりました。嘉例川駅の100年駅舎同様の懐かしい味が魅力です。
04年10月よりJR九州のみどりの窓口とジョイロードで「駅弁引換券」の販売が始まりましたが、このサービスを利用すると月曜日以外の日は全て楽しむことが出来るようになりました。

『駅弁引換券』月曜日以外

JR九州のみどりの窓口とジョイロードで販売されるかれい川弁当の引換券

『ぶっかけそば』土休日限定販売
05年7月23日から「はやとの風2号」を対象に霧島温泉駅構内「そば処停車馬」のそばを出前サービスするようになりました。鹿児島中央→隼人間で注文を受け、霧島温泉駅の5分間停車の時間を利用して受け取るシステムになっています。

『ぶっかけそば注文引換券』土休日限定
鹿児島中央→隼人間で配られる注文引換券。

   新幹線開業時現在のダイヤでは、はやとの風1号以外の列車は吉松で人吉を結ぶ観光普通列車「いさぶろう・しんぺい号」に連絡しています。また人吉でも九州横断特急とうまく連絡しているので楽しく肥薩線を移動することが可能です。 その後のダイヤ改正で「はやとの風号」全列車がいさぶろう・しんぺい号並びに九州横断特急又はくまがわ号に接続するようになりました。

   はやとの風号は近郊型車両を特急用に改造して使用したという前代未聞の点でまずはビックリさせられました。しかし鹿児島支社の客室乗務員をはじめとした関係者の努力で「乗って楽しい観光列車」に仕上がっています。特にこだわりの車内販売品は必見です。鹿児島という遠い場所だけに観光誘致にはまだまだ努力が必要でしょうが、列車の旅が楽しくなる列車がまた一つ誕生したようです。

04年10月9日より「いさぶろう・しんぺい」号に客室乗務員が乗務!
 10月9日よりこれまで単行運転であった肥薩線吉松ー人吉間の観光普通列車「いさぶろう・しんぺい」号が2両編成になりますが、合わせて客室乗務員が乗務することになりました。客室乗務員は他の乗務列車同様に車内販売や車内案内等のサービスをするとのことなので、肥薩線の旅が更に魅力的なものになりそうです。

06年1月21日より「特急 はやとの風」指定席車に新車両登場!
 1月16日付けJR九州ニュースリリースで「特急はやとの風 新車両デビュー」が突如発表され、1月21日の「はやとの風2号」で盛大な出発式がありました。今回登場した3両目に当たる新車両キハ47−8092は車内が白木仕上げに変更され、バリアフリー対応トイレ、車椅子対応座席、BOXシートが新たに設置されました。新編成は鹿児島方からキハ47−8092+キハ147−1045で組成されていますので、この新車両は1号車「指定席」として使用されていますが、今回指定席に初めてトイレが設置されたことになります。また今回の新車両登場に合わせて車内販売にも新メニューを登場させているので車内販売ファンとしては益々目が離せない存在になりました。

07年3月10日より「特急 はやとの風」号に新メニュー登場
 JR九州鹿児島支社公式サイトによると運転開始3周年を迎えた特急はやとの風号に3月10日より新メニューを登場させています。
・たまごたっぷりプリン・こんがりとん・くるみクッキー・プチふくれ・黒豚ベーコン・鰹節スティック・地鶏やきとり
車内がより楽しくなりそうな地元の商品が厳選されています。
これらは何れ乗車した際にレポートしたいと思います。

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