列車供食事情9

JR九州 いさぶろう・しんぺい号


日本三大車窓を眺めながら

 「いさぶろう・しんぺい号」は肥薩線の人吉と吉松を結ぶ観光普通列車として一般気動車で運転されていましたが、2004年3月13日の九州新幹線開業を機にキハ40を改造した展望スペース付専用車で運転されるようになりました。当初は単行運転でしたが、好評のため04年10月9日から2両編成となり、更には『旅先案内人』として客室乗務員が乗務することになったので車内販売や車内案内のサービスが受けられるようになりました。

しんぺい2号
吉松発車時
車窓ビデオ
1分29秒890KB80Kbpsrm形式しんぺい号は吉松駅発車すると、かつての鉄道の要衝であった名残である広い構内を抜けると直ぐに上り勾配に入ります。ビデオ音声からは観光列車らしく楽しい車内の雰囲気が伝わってきます。

『いさぶろう・しんぺい号車内』
外観は特急はやとの風号に似ていますが、車内は普通列車らしくボックスシートを中心にした構成です。各席には大型テーブルが設置してあるので飲食しながら肥薩線の車窓をのんびりと楽しむことが出来ます。


『販売カウンター』
1号車キハ140には特急はやとの風号同様の販売カウンターが設けられています。車内販売品には人吉の「栗めし」と「鮎ずし」が積み込まれている他はドリンクやスナック類になります。列車オリジナル商品にはロゴマークのキーホルダーがありました。


『ホットコーヒーと列車オリジナルキーホルダー』
車内販売ではホットコーヒーとオリジナルキーホルダーを買い求めてみました。
写真は「幸福の鐘」がある真幸駅。各駅では地元の人達がお弁当を販売して列車の旅を盛り上げてくれます。

『備え付けの傘』
各駅では5分程度の停車時間を利用して駅等を見学することが出来ます。2号車のキハ40には雨天時を考慮して傘が用意されています。


 現在いさぶろう・しんぺい号は人吉と吉松でそれぞれ九州横断特急(一部くまがわ号)と特急はやとの風号に接続しています。いさぶろう・しんぺい号にも客室乗務員が乗務することになったことにより、結果的には八代ー隼人間の肥薩線全区間、言い換えれば新幹線開業後における在来線の熊本ー鹿児島中央間を特急つばめ並のハイクオリティなサービスを受けられることになったと言えるのでしょう。また客室乗務員の『旅先案内』以外にも各駅には地元の人達がお弁当の販売を通じて列車を盛り上げてくれるので、想像以上に楽しい普通列車の旅になりました。今後の更なる発展を大いに期待したいと思います。

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