拉薩にある蔵医院はチベット医学の中心的存在です。チベット医学はインド医学の影響を受けたもので、その理論は「四部医典」とよばれる巻物にまとめられています。
西洋医学は細胞学、漢方医学は陰陽と、するとチベット医学は心理学と呼べるかもしれません。

You Thok Yontan Gongbo
(A.D708-833)
The founder of Tibetan Medical Science
Dese Sanggya Gyatso
(A.D1653-1706)
Famous scholar for Tibetan Cultures
Dr Kyenrap Norbu
(A.D1883-1962)
Developer of Tibetan Medical Science and Astrology

「四部医典」はユトク・グンポによってまとめられたもので、人体図をはじめ、病気の種類、診断法、医療器具、薬になる動植物などの絵が描かれています。健康な状態と、病んでいる状態は体と心のバランスの崩れから起こるということが描かれ、小水や大便の状態によるヘルスチェック法、自然治癒法、脈の読み方などを視覚的にわかるようになっています。
また、母親の胎内の胎児を動物の進化にたとえて描いていることで、ダーウィン以前に個体発生は系統発生を繰り返すという進化論を打ち出しているところには、驚きます。


第一図 薬王及薬王城

第二図 人体的生理和病理

第六図 ?絡及放血部位(正面)

第十三図 人体的?接?

第二十九図 薬草(五)

第五十四図 蘇生方法(一)

第五十五図 蘇生方法(二)

第八十図 西蔵名医

「四部医典」は蔵医院に模写ですが展示しているので観ることができます。オリジナルの 四部医典は大切に保管しているそうです。
上記の図は四部医典系列挂図全集からのもので、蔵医院で定価110元と印刷しているのに300元で販売していました。院長がわざわざ時間をさいて説明してくださり、絵葉書をくれたので300元でもよかったです。

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