葛飾区再生計画案行政編


FATA REGUNT ORBEM ! CERTA STANT OMNIA LEGE

(不確かなことは運命の支配する領域。確かなことは法という人間の技の領域)

―― ローマの格言 ――
 

【06、都市整備・交通】

 和辻哲郎の『風土』を持ち出すまでもなく、都市や町並みがその地域やそこに住まう住民の文化に深い影響を与える。都市の整備にあたってはこのことに留意する。川と人間が触れ合える街にする。だが、「都市の美しさは、そこに住まう人の心以上にはならない」という言葉もあるように、最終的にその町が美しいかどうかというのはそこに住まう人達のコミュニティなり気持ちの現れである。
 

0601、区庁舎の建替え移転先   (cf.0301

候補地を探しておく。移転先は区の拠点と位置付ける。

いきあたりの都市計画でなく現在の状況に目をつむっても100年後の都市風景を念頭に再構築すべきである。
 

0602、奥戸地区再開発

現在の陸上競技場を第1種公認競技場に

サッカー場併設(Jリーグ公式戦誘致)

野球場→ドーム化
名称:かつしかメトロドーム(都道環状7号線の地下に地下鉄メトロセブンが出来る事を想定して)
(プロ野球、韓国プロ野球、台湾プロ野球、大リーグ公式戦誘致)
高校野球の都大会の使用球場に
→何かの種目の全国大会の常設会場化(テレビ中継)…冠かつしか大会

大学誘致

(川に囲まれた地形を何等かの形で利用すべきである。)

0603、区内循環交通網の整備

武蔵野市の「むーバス」を参考に。停留所で乗って降りる所は(ルート内であれば)自由。
路面電車(LRT;ライト・レール・トランジット)の導入の検討。
金町〜水元公園、金町〜柴又、新小岩〜堀切、亀有〜四つ木(曳舟川沿い) 等など

0604、北部交通体系

地下鉄11号線の亀有水元三郷(武蔵野線)あるいは吉川(武蔵野線)に接続。京成の金町水元八潮(第二常磐線)草加(東武伊勢崎線)。金町以南は新金線で新小岩に接続。(新金線高架に都市モノレール。金町―高砂―細田―新小岩、金町―高砂―奥戸―新小岩の2路線を検討する。)
 

0605、新小岩駅周辺再開発

成田、羽田へのアクセスの利便性を考慮し、(江戸川区との共同開発)

ハイテク産業・情報産業基地化(企業誘致)

大学誘致(産学&行政共同のハイテク基地の建設)
 

0606、金町駅周辺南北一体再開発東京及び葛飾区の北の玄関口化構想

京成、JR(地下鉄)複合乗り入れの駅ビル、公団、東急、周辺商店の駅ビル内移転

水元公園へはモノレール設置、2層式の駅前広場。

駅ビル=集客性の高い施設の設置(ホテル、結婚式場、映画館、イベントホール、診療所、金融機関、公共施設[国都区の出張所、福祉事務所]、テレビ・ラジオのサテライトスタジオ、駐車・駐輪場)
 

0607、生活道路と通過道路の分離

通過車輌が生活道路に進入してこない方策を検討。カーナビに生活道路への通過車輌の進入を許す情報のインプットを防止する。妨害電波を出すことも選択肢。

離合が難しい川の土手道路は生活道路と看做し通過車輌を締め出す。途中一定区間のみを車輌通行禁止にし、地域住民の通行は妨げない工夫をする。(土手道路からしか出入りできないケースもある。)[例]水元、中川〜大場川土手道路。

(1案)有料道路化する。エリア内で他に進入路のない住民には無料通行カードを発行する。

死傷事故の約40%が生活道路上で起きているという現実をふまえ、車利用者の利便性を制限することになっても車・歩道の幅員等を見直すなど人間が安心して歩ける住環境を構築する。とくに過去数年以内に事故の発生した場所、地域については重点地区として取扱う。
 

0608、サイクリング道路の設置

車中心の道路づくりから徒歩、自転車中心の道路づくりへの発想を転換する。

*一方、自転車の乗り方(技術・マナー)、交通ルールの徹底ための講習および啓発の機会を設ける。小・中学生にあっては学校のカリキュラムに組み込む。
 

0609、水元公園の駐車場への車輌進入路を作り公園内は通行禁止とする

先ず、水元公園の管理を都から区に移管する。公園内(土手道路を含む)は徒歩か自転車のみの通行とする。貸し自転車を配置する。
 

0610、建蔽率、容積率の大幅緩和

地価(土地の有効利用)の面から考えて、土地利用の制限を緩和する。

防災面、地域のスプロール化に対しては別途の対策で対処する。
 

0611、人、車輌の分離型信号の推進

車の右・左折の際に人との接点をなくすためには、それぞれ別途の信号(分離型)を採用すべきであり、推進する。
 

0612、川を利用した水上交通の検討

江戸川区の「水上バス」類似のものは出来ないであろうか。可能ならば江戸川区の定期航路にリンクした水上バス網を展開する。 (cf.0902

0613、放置自転車の即時撤去(条例改正)

「葛飾区自転車の安全利用及び駐車秩序に関する条例」第13条の規定を、道路交通法による車両と同様に「放置自転車は注意札は取り付けることなく、即時撤去することができる」と改正する。(区域毎に適用する。)
 ただし、その施行は「放置自転車禁止区域」内に「平日駐輪数の80%」を超える駐輪場を確保した日から30日を経過した日とする。「平日駐輪数の80%」には駅及び民間の設置したものも含むものとする。
 障害者等で駐輪場までの距離が歩行困難の場合は申請により「禁止解除」の措置をする。

*「注意札」なんぞでは効果はない。黄色の札、赤い札のコレクターがいる。
*放置自転車が「乗り逃げ(使用窃盗)」を誘発していると言っても過言ではない。

<行政実例〜葛飾区> 放置自転車問題           (『広報かつしか』No.1112;01.3.5)

区では、駅周辺などの道路で通行の障害となる自転車の放置を防止し、まちの美観を維持するとともに、安全で快適なまちづくりの実現を目指して放置自転車対策に取り組んでいます。

<放置とは>

放置とは「自転車の利用者が自転車を離れて、直ちにその自転車を移動させることができない状態」を指します。

<放置自転車整理区域に置いてある放置自転車は撤去します>

区は、自転車駐車場の整備が進められている地域で、自転車の放置が著しい場所を放置自転車整理区域として指定し、自転車の放置を禁止しています。放置自転車整理区域内で放置された自転車には注意札を取り付け、1時間を経過してもなお放置されているときは撤去します。ガードレールなどの公共物にチェーンなどで施錠してあるものは切断して撤去します。

<引き取りは保管所で>

撤去された自転車は、撤去した地域により4カ所の保管所に移送、保管します。所有者が判明した自転車は、所有者の方にハガキで通知します。通知が届くまで約1カ月かかります。引き取りは直接保管所においでください。撤去してから2カ月以内に引き取りのない自転車は、処分しますのでご注意ください。

<1億2千万円を超える撤去費用>

放置自転車は一日平均7,000台以上。撤去台数は年間40,000台以上で撤去に掛かる費用は、1億2,000万円を超えています。これは、自転車の放置が無ければ使わなくて済むお金です。通勤・通学の方は自転車駐車場の定期利用を、買い物などのときは店舗の敷地内やお客様用駐輪場、自転車駐車場の一時利用をご利用ください。

<自転車駐車場の設置義務について>

区では条例で、都市計画法に定められた商業地域・近隣商業地域を自転車駐車場設置義務区域に指定し、一定規模を超える遊技場や大規模店舗、金融機関を新・増設する場合は、決められた規模の自転車駐車場の設置を義務付けています。

◆対象施設・設置規模

@遊技場(パチンコ店・ゲームセンターなど)で、店舗面積が200uを超えるものは、店舗面積10uにつき1台分、A大型小売店舗(スーパーマーケット・飲食店など)で、店舗面積が200uを超えるものは、店舗面積15uにつき1台分、B金融機関(銀行・信用金庫など)で、店舗面積が400uを超えるものは、店舗面積20uにつき1台分

 自転車1台当たりの駐車面積は、1u以上です。

◆手続き この条例による自転車駐車場の設置や変更の際は、事前に届け出をしてください。また、設置が完了したときは、完了届を提出してください。詳しくはお問い合わせください。

◆罰則 この条例に違反すると氏名などが公表され、10万円以下の罰金に処せられます。

<遊技場や商店の経営者の方へ>

 放置自転車整理区域内では、店舗の前であっても路上に駐車した自転車は撤去の対象になります。通行の支障とならないように、お客様・従業員用駐輪場への誘導や、自転車駐車場などの利用を促すよう、ご協力をお願いします。

葛飾区条例へ木下の疑問

@対象施設について「遊技場」「大型小売店舗」「金融機関」の規模を設ける必要があるのか。店舗面積がそれぞれ200uあるいは400uを超える規模のものはどのくらいあり、逆にそれに至らない規模の施設はどのくらいあるのか。放置自転車が通行等の問題になるのは施設の規模には関係ないはずである。網の目から漏らすための規模基準の設定としか思えない。

A商店等の前に客が駐輪した自転車に接触あるいは避けようとして通行人が被害を被ったとき、駐輪した客はもちろん当該商店にも責めを負わせねば効果は少ない。これらを回避するために個々の商店にはセットバックして駐輪施設を設けさせるか、商店街の一角に駐輪場を共同で設け、商店街内は使用自由のカートを置くことも考えられよう。こういうことにこそ商店街の振興助成を検討してもよかろう。

0614、川の水を取り込んだ親水公園の設置 (検討事項)

 川から取水した水を濾過(EM菌などの微生物による浄化)して、親水公園(人工干潟)、川水浴場(プール)、人工川浜など、太陽のもと水に親しめる公園の建設。

0615、自転車の登録制導入

自転車の登録制を導入する。新規購入時は販売店を経由して登録。実施時点での所有の自転車は区役所(出張所、駐輪場)で登録。区内に駐輪する可能性のある区外所有者は区内所有者とみなす。

[案]
@登録料は実費+α程度の有料とする。→1台1回のみ。更新なし。
 →所有者が変わった場合は登録変更は必要であろう。
A車体の前後2箇所程度に登録番号の入ったシールを貼る。
B登録の自転車が放置されていた場合は検索して登録者に通報する。
 登録検索端末を警察等にも設置する。
C放置自転車で無登録の自転車は所有権放棄と見做し直ちに収容する。
(リサイクル工房に回し、修理して区の貸し自転車として使う。)

→母親の自転車に乗っていて警察官に窃盗呼ばわりされる、というケースもなくなる。

0616、子どもたちがのびのびと自由に過ごせる場所、条件の整備

子どもたちがのびのびと自由に放課後、交通事故の心配なく遊べる舞台(プレイパーク構想)、勉強したい者には勉強できる舞台を整備する。「遊&勉」の環境づくり。

◆00.2.24 警察庁が"通学路や公園などに一定の間隔で非常ベルを設置"等のプランを含む犯罪に巻き込まれない環境づくりをめざす「安全・安心まちづくり推進要項」をまとめ全国の警察に通達した。(朝日新聞 00.2.25 朝刊)

0617、旧水路の暗渠道路の区道化促進

旧水路を暗渠にしただけの道路は通行車両の荷重に耐えられないことから車両通行禁止となっているが、そのことを知らずに当該道路に面したマンション等に入居した者からの不満がある。(仲介した業者がそのことを告げなかったり、故意に私道と偽った例もある。)
 区道としての要件を満たすものであれば土入れ、埋め立て等で強度を増し区道化を促進する。それまでの間は、救急車、消防自動車等の緊急車両の通行については可能とし、最低限それだけの補強をする。


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