音に関するヨモヤマバナシ音に関するヨモヤマバナシ

 第二話;

 アタック No.1


 音の違いの原因、前回は"基音"と"倍音"についてのお話でした。
 今回は"アタック"。私の持っている、旺文社・シニア英和辞典[四訂版]で"attack"を調べると、

 動詞 ; 攻撃する、非難する、(病気などが)[人]を襲う、冒す
 名詞 ; 攻撃、非難、発病、発作

 何だかネガティヴな言葉だなぁ。救いは、仕事などに取りかかる、開始、着手、と言う意味があることか。開始、と言うのは今回の説明に関係あるかな?

 では、いざ ATTAAAAAAAACK!!



"エンベロープ"


 [図1] 

 上の図1は、ギターの弦を弾いてから音が消えるまでの音量の変化を線で表わしたものです。この、音量の変化のことを、"エンベロープ"と言います。ギターに限らず弦を弾く(はじく)楽器、ピアノやハープシコードなどもこのようなエンベロープになります。
 
 図の左側、弦を弾いた瞬間、音量が一気に大きくなっています。この部分を "アタック" と言います。
 その右、音が急激に小さくなる部分、ここを "ディケイ" と言います。
 そして、ある程度小さくなった音が、緩やかに消えて行く部分を "サスティン" と言います。  


 [図2]

 [図3]

 続いての図2は、弓で弾いたヴァイオリン属の楽器等のエンベロープ。ギターも弓で弾けば当然このようになります。逆にヴァイオリンも指で鳴らす(ピチカート奏法、と言う)と、図1の様になります。

 図1と比べると、アタック、ディケイが無く、フワァーと音が出てきます。図1だと、カキーンという感じかな。

 ちなみに電気オルガンだと図3のように音の立ち上がりが急激になります。

 で、このアタック、というかエンベロープが何故音色に関係あるかというと、実は、音というのは音量によって倍音成分の量が変わるのです。音量が大きいと倍音が増えます。図1のアタックの部分は、ノイズの様なものです。

 何故音は大きさによって倍音の量が変わるのか? 私は、大きい音ほど波の形が前回説明した三角波や矩形波に近づくからでは、と思っています。 (ちゃんと調べろよな)


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