Chena Hot Springs Mar. 9 - 10, '97

寒さに負けて帰ろうとしたら…

[Northern light at 02:15](10.8kbytes) (02:15 に現われたこの夜で最も大きなオーロラ, 画面中央が Hale Bopp 彗星)

前夜の Skiland でのオーロラはやや期待はずれに終わって、オーロラ見物の総本家のような Chena へ乗り込んできたので、「気負い」はまだまだ十分の状態でした。2230 には準備を整えて出発。

オーロラキャビンを横目に見て、さらにハイキングコースを登っていきました。適当な広場を見つけて、そこに陣取ることにしました。ここまでやってくる人は少ないようで、滞在約 4時間、誰にも会いませんでした。

それにしても、この夜も空は静まり返ったままでした。

0110。 待つこと約 2時間 (こう書いてしまうと「たかが 2時間」だけれども、長く感じられました)、ようやく、正面の山の上部に薄白い弧がかかり始めました。教科書に書いてあった「Quiet Arc」(うまい表現) に相違ありません。ただ弧の一部分が明るくなったり暗くなったりするだけでしたが、それでも前夜のものよりは明るい!

が、もっと派手になってくれないかなぁ、との期待をよそに、20分ほど「静かな弧」を維持しただけで、また空は静かになってしまいました。
オーロラが出てくれたので、とりあえず満足ですが、動きの激しいものが見えて欲しいなぁ、という不満も残ったままです。
好きで夜空を見上げているとはいえ、いつ出るとも (出ないとも) わからないオーロラを待つのにはやはり「忍耐 」も必要でした (少々出ないからといって帰れるか、という「意地」も必要でした)。心細くもありました。昨日よりましなのは、帰る (集合) 時刻を気にする必要がない、くらいのものです。
それだけではイライラしてしまうので、何か歌いましょ〜。 昨夜とは違って、空は最初から晴れていたので、星が一杯またたいています。岡村孝子さんに「満天の星」っていう曲があったっけ、ちょうどぴったりの光景だな〜。「Catch a shooting star」だったな、あのときのコンサートツアーのタイトル。あ、そこへうまいことに流れ星… が、でも見つけてから願い事 (派手な northern light が出てくれ〜) を考えていたのでは、間に合うはずがありません。
それでも、空の様子に一向に変化が見られませんでした。爪先が冷たくて動かないくらいです (スキー用の靴下に calibou の毛皮の Sorel を履いているのに!)。そうそう、手の防御は完全でした。去年秋に Barrow で native から買った手袋が遺憾なくその能力を発揮したからです。たまに手袋を取るにしても、カイロがあったし。

それはとにかく、辛うじて残っていたガスっぽいものも消えたので、「今晩はもう駄目かもしれないなぁ」とついに諦めの心境が勝ちを占め、帰り支度を始めました。はるか下界では山頂から戻ってくる途中らしい雪上車のライトが見えます。

0215。と、その時、急に空の一角が明るくなり始めました。色は薄い白だけですが、空に吊るされたカーテンがさ〜っと移動していきます。をを、こういうのが見たかったょ (このページ最初の写真)。もっとやってくれ〜。

0230。光のショーは短時間のうちに終わってしまいました。でも、満足したので、下山を始め、0250、ロッジ帰着。

厚着をしていた装備を脱ぎ散らかして、ジャージに着替え、Fairbanks のスーパーマーケットで買い込んできた食糧をむさぼりつつ、ウイスキーを舐めていると、隣室の人が滑走路の方へ向かって行きました。

0330。部屋の窓から外を窺うくらいではわかりませんでしたが、この夜 3回目の northern light だったようです。既にお酒を飲んでだれきっていた私には、再び着替えて外に出ていく気力は起こりませんでした。



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Last Modified : Oct. 21, 2001