English short version
Chena でのオーロラ見物位置の review
Chena の宿泊ロッジは南北の山に挟まれた谷底にあります。オーロラは普通、北の方角の低い角度 (地平線近く) から見え始めます。この場合、(特に北の) 山等に遮られてしまって、谷底ではオーロラの一部しか見えない (遠いものなら全く見えない)、ということになってしまいます。その意味では、周囲に視界を遮るもののない高い場所の方が、オーロラ見物には好都合、ということです。
(オーロラの活動が活発になってくると、オーロラの環の直径が大きくなることに伴って、Chena 付近の地表から見るオーロラは地平線から頭上へと移ってくることになります)
各位置の標高
オーロラ見物は主に宿泊ロッジから南東方向の山に登っていくことになります。その結果、正面に東北方向の山を見る (視界が遮られる) ことになります。そして、初期のオーロラはこの山の方角に現われます。つまり、この山に視界を遮られない場所が見物には有利というわけです。各々の見物箇所で水平方向を見ると自分の視線がこの東北方向の山のどの位置になるかをおよそ示します。見物時のご参考まで。
標高約370m
宿泊ロッジの自分の部屋でオーロラの出現を待ち、「出た」となったら、建物外に出る。
- 新館 Moose Lodge の 1F ロビー (moose や caribou の剥製と椅子, 飲み物の自動販売機がある) は、待つのに好都合です。
しかし、私の滞在中は、日本人のおじさん達が占拠して傍若無人に騒いでいたので、それを避ける意味では好ましくありませんでした。ちなみに、このおじさん達がロッジ前に林立させていたカメラ機材だけはどれも立派でした。また、禁煙のロッジ内で煙草を吸うのも平気のご様子でした。
- 旧ロッジでも、部屋の窓から外を窺うことは出来ます。
- レクリエイションセンター
(内部の様子, 大きい写真は左右ともに 26kbytes)
センター内は机と椅子があり、飲み物の自動販売機もあるので、寒さを避けて待つことが出来ます。電源もあるようで、パソコンになにやら打ち込んでいる方も見かけました。
見物に都合の良い滑走路は、すぐ隣です。ロッジ等からの光が大体遮られているので、オーロラは見えます。但し、真上に出たもの以外では、山に隠れてしまう部分が多いでしょう。
滑走路のその先は従業員ロッジの強力な光から逃れられないので、あまりお薦めではありません。滑走路の末端まで行く時間があったら、「オーロラ観測キャビン」方向へ行く方が得策と思われます。
レクリエイションセンタは、かくのごとく便利ですが、オーロラ見物に好都合な時間帯は混んでいるそうです (私はその時間に行ったことがないので、他人から聞いた話)。
上記の写真は、昼に撮影したもので、誰もいません。
- ジャグジー, 岩風呂
お湯に浸かりながらオーロラを見る、は日本人には特に魅力的な見物方法のようです。
見物出来た、という報告もいくつかあるようですが、少ないようです。入浴可能な時間帯は 0000 までなので、まだオーロラは出ていない可能性の方が高いからでしょう。
ジャグジーはすぐ北が温泉プール棟で遮られているので、オーロラが真上に出てくれない限り見えません。
- '01 のアラスカの写真展で、オーロラをゲートと一緒に写した幻想的なものを見ました。地上物をオーロラと一緒に写して印象的なものにするのも面白いと思います。
標高は定かではないが、420m くらい
ここにも、人がたくさんいます。宿泊ロッジからは、川を渡って、急な坂を上って約 5分。川を渡ったところからは道に沿ってランプが吊るされているので、迷うこともありません。でも、あおやま は道を間違えましたし、同様の経験をなさった方は他にもいるようなので、明るい時間帯のうちに事前に場所を確かめておくことをお薦めします。
24時間利用可能。北東方向はガラス張りで、内部には暖炉と椅子があります。伝説の薪ストーブは '01 シーズンから廃止され、普通のストーブになりました。
(大きい写真は 15kbytes) (オーロラ観測キャビンをもう少し登った位置から見る。右中方向の道は宿泊ロッジへ下っていく。'97 撮影のものですが、外見は現在も変わりません。)
谷底の宿泊ロッジよりも視界は開けていますが、それでも、正面の山が大きく立ちはだかっています。また、オーロラ撮影を目的とされる方は、やや上部に温泉プール棟の照明と、岩風呂からもうもうと立ち上がる湯気に妨げられずに済む場所があります。混んでますけど。
見物は at your own risk で !
標高は定かではないが、480m くらいと思われる
ジャグジー裏の川を渡った後、オーロラキャビンへ行く急な登り坂ではなく、左の緩く登っていくハイキングコースをどんどん登っていくことが出来ます (オーロラキャビンからさらに登っていく道を進んでもこのコースに合流します)。宿泊ロッジから約 15分でちょっと開けた場所 (そこで行き止まりです) があります。その直前で右後方へさらに登っていくコースがあります。さらに 5分強で同様に開けた場所に着きます。
昼なら、オーロラキャビンへの登山道へ行く前の崖 (正面の幅広で急峻に見える目立つもの) を登り切って、少し左手に進んでも、たどり着くことが出来ます。もっとも、この崖を登っている人は、私の延べ 6日の滞在中には、私の他には、佐竹さんの一行だけでした (^_^;)。夜は、足下が悪いので、崖を通ることはきわめて難しいと思います。温泉リゾートの灯りに照らされていますけど。
(大きい写真は 28kbytes) 広場の西隅に看板が立っています。" Ski at Your Own Risk "
私の普通の観察場所はここでした。まだ目の前に山はありますが、「オーロラキャビン」よりは上空が開けています。左右も背後方向もある程度は視界が開けています。明かりは、広場の北の隅から下界をのぞき込むようにすると、ようやく従業員ロッジの明かりが見えるだけで、広場中央付近にいれば、人工の光は見えません。ここで合計 4夜を過ごしましたが、その間、他にはもう 1組の方に出会っただけでした。その分、上記看板に記されているように、夜ならなおさら、緊急時に対応出来るよう気を付ける必要があります。天候の急変が一番の心配ですが、動物が現われるかもしれません。雪の上の足跡はムースのものしか私は見かけませんでしたが。
さらに上方へ登っていくことが出来ます。宿泊ロッジから約 50 分, 上記広場から約 30 分のところで、北東の山頂がほぼ水平の視線方向に見えるようになります。しかし、ここまでの間は (ここも) 道の両側に木々が迫っていて、上記「3.」以上に視界が開けたところはありません。もっと登っていくこともできます (登っていってオーロラ見物した方もいらっしゃいます) が、私はそこで見物場所の物色を打ち切り、引き返してきました。
(山頂のキャビン越しに見えた Hale Bopp 彗星, 大きい写真は 8kbytes)
雪上車
このキャビンのある山の標高は約 800m と推定される。
雪上車で行く「Aurora Trip」による見物記は「Chena の第 2夜 ('97)」をご覧下さい。このツアーはずっと東南方向の山の頂上へ行きます。周囲により高い山はありません。「オーロラ・ハンティングに絶好の条件をもつ山頂」との広告の文句に偽りなし、と言えるでしょう。山頂付近に木が少ない点も有利です。この山頂にキャビンがありますが、上記3. の広場から双眼鏡で望むことが出来ます。
'97 当時は簡素なキャビンがあるだけでしたが、最近大きなものに建て替えられて、トイレ付きになったそうです。
Chena Hot Springs Resort の目次
Alaska 旅行の目次
Last Modified : Oct. 8, 2001