2005.08.14NHK杯 中村VS近藤 対ゴキゲン袖飛車 威厳と尊厳「みんな谷川が好きだった」
2005.08.14近鉄将棋まつり 谷川VS久保 角頭歩VS三間 オマケはカンキ
2005.08.23竜王戦 森内VS木村 横歩取り85飛
2005.08.23竜王戦 中村VS三浦 横歩取り85飛

2005.08.18第63期A級順位戦 羽生VS三浦 横歩取り85飛

2005.08.23竜王戦 中村VS三浦 横歩取り85飛  No: 8056 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/08/24 Wed 08:42:53

一夜明けたら中村が負けていた。
42手めまで先週の羽生三浦戦と同じ。
日時:2005.08.18
棋戦:第63期A級順位戦
戦型:横歩取り85飛
先手:羽生善治四冠
後手:三浦弘行八段
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽8四歩 ▲2五歩 ▽8五歩
▲7八金 ▽3二金 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲3四飛 ▽3三角 ▲3六飛 ▽2二銀
▲8七歩 ▽8五飛 ▲2六飛 ▽4一玉 ▲4八銀 ▽6二銀
▲3六歩 ▽5一金 ▲3七桂 ▽7四歩 ▲3三角成 ▽同 桂
▲3五歩 ▽4四角 ▲7七角 ▽3五角 ▲3六飛 ▽3四歩
▲6六角 ▽4四角 ▲同 角 ▽同 歩 ▲2六飛 ▽7三桂
▲5八玉 ▽2五歩 ▲2九飛 ▽4三角 ▲4六歩 ▽3五歩
▲4七銀 ▽3六歩 ▲同 銀 ▽5四角 ▲4五歩 ▽同 歩
▲7七桂 ▽9五飛 ▲9六歩 ▽4六歩 ▲4五歩 ▽3五歩
▲同 銀 ▽4五桂 ▲4六銀 ▽3七桂不成▲同 銀 ▽3五飛
▲3六歩 ▽同 角 ▲同 銀 ▽同 飛 ▲2五飛 ▽2四歩
▲同 飛 ▽3七飛成 ▲4四桂 ▽4六桂 ▲6八玉 ▽2三歩
▲3二桂成 ▽同 玉 ▲7四飛 ▽4八銀 ▲8八金 ▽4九銀不成
▲7八玉 ▽6四桂 ▲1六角 ▽4二歩 ▲3三歩 ▽同 銀
▲3四歩 ▽2四銀 ▲2二歩 ▽1四歩 ▲2一歩成 ▽同 玉
▲6六角 ▽3二玉 ▲1一角成 ▽1五歩 ▲6四飛 ▽同 歩
▲4四桂 ▽4三玉 ▲4五金 ▽3八飛 ▲8九玉 ▽投了
107手で先手の勝ち

三浦も二週続けてV2固め狙いで飽きないのであろうか?
中村は63手め65手めでセオリー通り駒アタリ奇数番3。三浦も裏番組の木村同様54角狙いなので67手めの逆行奇数番1は92馬ではなく35歩で勝勢確保。森内ならコレ見て「木村相手でも挑戦者は中村」と思う。以下三浦は歩を捨てて自虐コース。「羽生先生に負けたのは仕方ないが中村さんにも俺の横歩取りは通用しないのか」と三浦なら思っている。
71手め75同歩は最後の1歩で76歩以下同飛67銀69角68玉86飛を畏れた模様。87歩では同角成で逆転されるが79手めに77玉の顔面迎撃はある。玉が露出すると怖いが裏番組の森内は平然とやっている。
中村は発奮して34歩から駒アタリ奇数番3で果敢に決めに。45桂には25桂の跳ね違いをとしたいが今度は57桂成が残るので先の変化の77玉には88飛成の飛車捨て金取り。87金で玉を下段に追って桂捨て+47馬があるので後手の攻めは切れない。
そこで中村は39香。これは後手番なら三浦が指してかつて当家が絶賛した手だったが中村バージョンは完封狙い。56馬までは勝ちを確信していたはずだが94角打ちを見て震え始めた。「ついに俺も決勝三番勝負」かと。
96手め61角を見て中村は再度勝ちを反芻し大ポカ披露。打った桂がタダで取られた。あとは真夏の夜の夢。勝ちがどんどん逃げて行く。中村は決勝三番勝負で木村に勝つことを畏れた。「俺が本当に竜王戦に出ていーのか」と。「一向に構わない」。誰もそれを言ってくれない。でも内心みんな思っている。こんな負け方まで似合う中村が好きと。

日時:2005.08.23
棋戦:竜王戦
戦形:横歩取り85飛
先手:中村
後手:三浦
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽8四歩
▲2五歩 ▽8五歩 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲3四飛 ▽3三角 ▲3六飛 ▽2二銀
▲8七歩 ▽8五飛 ▲2六飛 ▽4一玉 ▲4八銀 ▽6二銀
▲3六歩 ▽5一金 ▲3七桂 ▽7四歩 ▲3三角成 ▽同 桂
▲3五歩 ▽4四角 ▲7七角 ▽3五角 ▲3六飛 ▽3四歩
▲6六角 ▽4四角 ▲同 角 ▽同 歩 ▲2六飛 ▽7三桂
▲3八金 ▽2五歩 ▲2八飛 ▽3一玉 ▲8八銀 ▽3五飛
▲5八玉 ▽3六飛 ▲8二角 ▽9二香 ▲2七金 ▽7六飛
▲7七銀 ▽7五飛 ▲7六歩 ▽3五飛 ▲3六歩 ▽8五飛
▲9一角成 ▽3五歩 ▲8六歩 ▽6五飛 ▲6六歩 ▽6四飛
▲3五歩 ▽8八歩 ▲同 金 ▽7五歩 ▲3四歩 ▽4五桂
▲同 桂 ▽同 歩 ▲9二馬 ▽3四飛 ▲3九香 ▽3五歩
▲5六馬 ▽9四角 ▲8五歩 ▽同 角 ▲8七金 ▽3三銀
▲8六銀 ▽9四角 ▲4五馬 ▽7六歩 ▲8五歩 ▽7四飛
▲2四歩 ▽同 銀 ▲7五歩 ▽6四飛 ▲7六金 ▽6一角
▲5六桂 ▽4三角 ▲7七金 ▽5四飛 ▲3七金 ▽4四歩
▲同 桂 ▽3三金 ▲4六金 ▽4四飛 ▲7八馬 ▽7六歩
▲6七金 ▽4六飛 ▲同 歩 ▽2六歩 ▲同 飛 ▽3四桂
▲2九飛 ▽4六桂 ▲6八玉 ▽5五桂 ▲4四歩 ▽3四角
▲5六歩 ▽5八金 ▲7九玉 ▽6七桂成 ▲同 馬 ▽8七歩
▲9八飛 ▽2五歩 ▲2八飛 ▽4四金 ▲3七銀 ▽4三角
▲6五歩 ▽同 桂 ▲4六銀 ▽8八金 ▲同 飛 ▽同歩成
▲同 玉 ▽8七歩 ▲7八玉 ▽8八飛 ▲7九玉 ▽5七桂成
▲同 銀 ▽同 金 ▲同 馬 ▽2八飛成 ▲3八金 ▽8八歩成
▲同 玉 ▽7七歩成 ▲同 玉 ▽8七飛 ▲6八玉 ▽5九銀
▲5八玉 ▽5七飛成 ▲同 玉 ▽7九角 ▲投了
160手で後手の勝ち



2005.08.23竜王戦 森内VS木村 横歩取り85飛 No: 8055 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/08/24 Wed 07:23:44

2005.08.23竜王戦 森内VS木村 横歩取り85飛

25手めで名人やる気ないと判る。この気持ちは当家もシンクロ。
「最近横暴な読売の棋戦に真剣になる方がオカシー」
「カネなどいらないからクソ記者がハブこる興業棋戦はさっさと最下位棋戦に落ちてもらいたい」
今年の竜王戦トーナメントはもう飽きた。
しかも暑い。先週のA級順位戦で羽生も思った。ナンデ夏休みもナイのかと。当家も全然燃えない。残暑の最中にビールのサカナにもならない。夜の横歩取りならどうか。

名人やる気ない三部作
1=38金
2=37桂
3=いろいろ
横歩取り85飛をマンネリ化させたのは逆富士固めで桂頭を狙うというバカ単純な50手めのような局面。銀が参戦していないのでつまらない。
従って41手め73歩は疑問手。ここで1歩捨てて後手の銀を参戦させたので後手は負債が消えてラクになった。65桂がいずれの変化も最低桂の等価交換になるため。
夕食休憩後の65手め66歩は木村恒例のポカを誘う玉脱出の逆転技。丸山相手の66歩とはエライ違い。
74手め76歩が木村の決め手。渡辺明37歩並とは言えない。木村はナニかの解説でこのタタキを何度か述べていたことがあった。これを先に決めずに45桂を先にやると先手が逆転。従って71手め44桂もポカ狙い。森内の悪手はかなり柄が悪くなった。「所詮この程度の成金棋戦デショ」と言っているに等しい。木村が76歩を忘れると先手は飛車角捨てても玉が遁走して勝てる。恐らく森内は夕食時に裏番組の中村が三浦に勝てると思って65角成を見せないで木村に花を添えた。中村相手の三番勝負の場合当家が参戦して森内を負けにするシナリオだったため。どうせ負けるなら76歩のココセがいい。木村には目前で泣かれた経緯もある。4年前の夏に木村が羽生との三番勝負で読売記者から露骨にイジメられた痛々しい過去もある。顔馴染みの美人連盟事務員の哀願も聞こえる。名人やる気ない三部作の裏側にはかくもドロドロした3K地獄。
78手め28歩成は後手の切り札なので同飛もオキマリ。76歩がない場合はそれで逆転するはずだったが名人は夕食時作成変化同様素直に同飛。76銀の空間閉塞手をすでに強いられた直後なので67玉からの脱出はない。下がって簡単に負け。森内がナントナク歩を捨てるのは珍しい。

日時:2005.08.23
棋戦:竜王戦
戦形:横歩取り85飛
先手:森内
後手:木村
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽8四歩 ▲2五歩 ▽8五歩
▲7八金 ▽3二金 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲3四飛 ▽3三角 ▲3六飛 ▽2二銀
▲8七歩 ▽8五飛 ▲2六飛 ▽4一玉 ▲5八玉 ▽6二銀
▲3八金 ▽5一金 ▲4八銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽7三桂
▲3七桂 ▽1四歩 ▲4六歩 ▽7五歩 ▲4五歩 ▽2五歩
▲同 飛 ▽7六歩 ▲4七銀 ▽6五桂 ▲7三歩 ▽同 銀
▲4四歩 ▽同 角 ▲同 角 ▽同 歩 ▲2九飛 ▽3五歩
▲6八銀 ▽5四角 ▲4五歩 ▽6四銀 ▲4四歩 ▽2七歩
▲2三歩 ▽3三銀 ▲4五角 ▽7七歩成 ▲同 銀 ▽4五角
▲同 桂 ▽5七桂成 ▲同 玉 ▽4五飛 ▲6六歩 ▽5五銀
▲8三角 ▽4四飛 ▲4五歩 ▽2四飛 ▲4四桂 ▽同銀上
▲同 歩 ▽7六歩 ▲同 銀 ▽7七歩 ▲同 桂 ▽2八歩成
▲同 飛 ▽4五桂 ▲6八玉 ▽2八飛成 ▲同 金 ▽4八飛
▲7九玉 ▽2八飛成 ▲2二歩成 ▽1九龍 ▲6九銀 ▽5七角
▲8八玉 ▽6九龍 ▲3二と ▽同 玉 ▲9六歩 ▽7八龍
▲同 玉 ▽6九銀 ▲投了
98手で後手の勝ち


2005.08.14近鉄将棋まつり 谷川VS久保 角頭歩VS三間 オマケはカンキ No: 8054 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/08/15 Mon 13:10:55

2005.08.14近鉄将棋まつり 谷川VS久保 角頭歩VS三間 オマケはカンキ

日時:2005.08.14
棋戦:第32回近鉄将棋まつり4日目
戦型:角頭歩VS三間
先手:谷川浩司九段
後手:久保利明八段
▲7六歩 ▽3四歩 ▲8六歩 ▽3五歩 ▲6六歩 ▽3二飛
▲7八銀 ▽1四歩 ▲6七銀 ▽3六歩 ▲同 歩 ▽同 飛
▲7七角 ▽1三角 ▲4八銀 ▽4四歩 ▲6八玉 ▽4二銀
▲7八玉 ▽4三銀 ▲1六歩 ▽6二玉 ▲6五歩 ▽3四飛
▲6八金 ▽7二玉 ▲2六歩 ▽8二玉 ▲2五歩 ▽7二銀
▲9六歩 ▽9四歩 ▲2六飛 ▽3五角 ▲3六飛 ▽3三桂
▲4六歩 ▽5二金左 ▲5八金上 ▽2四歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲3四飛 ▽同 銀 ▲2一飛 ▽2八飛 ▲1七桂 ▽2九飛成
▲7五歩 ▽5四歩 ▲7四歩 ▽同 歩 ▲4四角 ▽3五角
▲2九飛成 ▽4四角 ▲7七桂 ▽2六歩 ▲7三歩 ▽同 桂
▲7五歩 ▽6四歩 ▲4一飛 ▽4三銀 ▲7四歩 ▽6五桂
▲8五桂 ▽5一金寄 ▲1一飛成 ▽4七歩 ▲7六香 ▽4八歩成
▲7三歩成 ▽9二玉 ▲7二と ▽7七銀 ▲8七玉 ▽8六銀成
▲同 玉 ▽7七角打 ▲7五玉
▽投了
81手で先手の勝ち

あの谷川が3手め86歩。これだけで谷川が好きになれる。
対して久保はもっと爽快に35歩。谷川の序盤を見ると相振りを示唆している。これは当家のひとつの方策。さすが谷川は抜け目ない。当家が一番喜ぶやり方を知悉している。久保の工夫は8手め14歩で相振り阻止。A級棋士同士は研究成果を惜しげもなく披露。9手め16歩で相振りは負けなので谷川はBBで応戦できなかった。ところが14手め13角で57角成を見せられると困る。58飛はサスガにと谷川なら言う。15手め48銀で妥協を強いられ相振りを阻止されると久保が3手め86歩の可能性のひとつを潰したかに見える。ところが13角が相振り阻止だけの手となっては2手損。先手は逆に13角を負担にするようにすれば逆転する。21手め16歩。これで22角と戻れば2手損。そこで久保は62玉。続く23手め65歩が王者の硬直。15歩を保留して玉頭直撃と角筋開放の双頭手。久保は34飛で初めて緩手。33桂と行きたいが桂を渡すと64歩直撃を喰らう。30手めでどうかと久保は聞く。攻めてくれと言うリクエスト。こういう場合96歩を突いて相手を黙らせる。どうせ美濃側は94歩と応じるしかないので一層威圧的な態度が効果を増す。33手め26飛は予告。いきなり37銀からだと飛車で切られて同桂36歩の二枚換え。34手め35角は久保の誘い。飛車がタテに逃げると13角と久保は戻して「千日手か」と会場からヤジが飛ぶ。谷川は36飛に決まっている。中空三角理論に突入するとあとは力学に従うだけ。柱の引力で33桂。37手め46歩は将棋まつり専用のイレギュラー。だから祭り将棋で理論は構築できない。谷川は45桂阻止のつもりで指したとしたら久保のサバキを畏れた証拠。もし5th作成手として指すのなら75歩が優る。45桂には74歩の5thアタックがマシュダ一家手順。同歩は35飛同飛46角の王手飛車。久保なら57角成と切ってくる。以下34飛68馬同玉34銀に46角が決め手。73歩成から74歩を見せる双頭手。それでは45手で終わってしまうので谷川は故意に弛めたと言う見方は可能。しかし久保のサバキの恐ろしさを知っていると逆に見る方が自然。谷川は45手で負けてしまうことを畏れたと。強者ほど畏れる。丸山なら当然の手に見えるが谷川だと緩手に思われてしまうのは仕方ない。37手め75歩に久保式サバキの45桂なら誰でも喜んで46歩。当家のようにいきなり74歩はやらずに桂を殺して先手必勝だろうと。ところが45桂46歩には54銀があるかもしれない。45歩には同銀が飛車アタリ。飛車を下に逃げても46角が跳躍駒アタリ偶数番2。飛車にアテつつ34飛にヒモをつける双頭手の45銀。37歩では歩切れで桂一枚では継続手ナシ。25歩が狙われ千日手か負け。もし45桂変化に落とし穴があれば後手は75歩には45歩と突き飛車の横利きを通す。谷川はそれを嫌がって先に46歩としたとすればやはり久保を畏れた証し。本譜に戻る。今度は谷川がブランコ後進で58金。やはりあの地点で逆転していた。谷川からは手がないので後手は自陣を組み変えれば優勢となる。久保は仮想勝利に満足して40手めに行く。裏番組のカンキも同じようなコトしているので瀬川に負ける予行練習であろう。49手めようやく谷川は75歩。当家変化より12手も遅い。ここに至ってやはりあの37手め46歩は負ければ敗着と判明。あとは形作り。久保が故意に負けたと明解に判る棋譜。谷川演出86歩への久保の恩返し。逆に3手め86歩で谷川が負けたら大変なコトになる。今日は久保と神吉がサワリを見せてスタコラ負けた。負け方にもいろいろあるがカンキ犬王のように言い訳がましいのはダメ。久保くらいになると当家のようにフォローがある。やはり何度も感動させてくれた棋士には健全な贔屓。カンキも黙って唇噛みしていれば有吉事件のようにフォローがあった。惜しい。最近の飼い犬は日々のエサを尻目に大盤解説会のエサ箱までアサりにくるから嫌われる。


2005.08.14NHK杯 中村VS近藤 対ゴキゲン袖飛車 威厳と尊厳「みんな谷川が好きだった」 No: 8053 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/08/15 Mon 09:32:11

前日のYahoo将棋中継は画期的なライブ映像配信。 谷川が喋りながら指導対局。
最後に手を振るマシュダ一家演出でついに囲碁将棋ジャーナルもカルーく越える。
やはり一番おいしいところをYahooに持って行かれた。NHKは後悔しても遅い。
こうなればナンデモアリであろう。 谷川は翌日久保相手例の角頭歩で勝ってしまう。
久保は壊れてしまった。
今日の近藤はどうだったか?

日時:2005.08.14
棋戦:第55回NHK杯2回戦
戦形:対ゴキゲン飛車先不突き袖飛車
先手:中村修八段
後手:近藤正和五段
▲7六歩 ▽3四歩 ▲5八金右 ▽5四歩 ▲4八銀 ▽5五歩
▲6八玉 ▽5二飛 ▲7八玉 ▽6二玉 ▲4六歩 ▽7二玉
▲4七銀 ▽8二玉 ▲9六歩 ▽9四歩 ▲6八銀 ▽7二銀
▲3六歩 ▽3三角 ▲3八飛 ▽4二銀 ▲3五歩 ▽同 歩
▲同 飛 ▽5四飛 ▲7七銀 ▽1二香 ▲1六歩 ▽6四歩
▲3七飛 ▽6五歩 ▲6八金直 ▽5三銀 ▲3六銀 ▽4二角
▲8六銀 ▽6四銀 ▲3五銀 ▽5二金左 ▲3四銀 ▽6六歩
▲同 歩 ▽6五歩 ▲7七銀 ▽6六歩 ▲同 銀 ▽6五歩
▲7七銀 ▽5三角 ▲6七歩 ▽7四歩 ▲2五銀 ▽2四歩
▲3四銀 ▽6二角 ▲4五銀 ▽5三飛 ▲3二飛成 ▽4四歩
▲3四銀 ▽5六歩 ▲2一龍 ▽8四角 ▲5六歩 ▽同 飛
▲1二龍 ▽4六飛 ▲4七歩 ▽3六飛 ▲3七香 ▽5六飛
▲5七歩 ▽5四飛 ▲3二龍 ▽5六歩 ▲4三銀不成▽5三飛
▲5二銀成 ▽同 飛 ▲同 龍 ▽同 金 ▲1二飛 ▽6三銀打
▲5六歩 ▽2八飛 ▲9七角 ▽5七歩 ▲5九金 ▽2九飛成
▲6九金寄 ▽5八歩成 ▲同金寄 ▽8五桂 ▲6四角 ▽同 銀
▲5二飛成 ▽7七桂成 ▲同 桂 ▽6一銀打 ▲5四龍 ▽8九角
▲6八玉 ▽6六歩 ▲同 歩 ▽同 角 ▲5九桂 ▽7三銀引
▲5七銀 ▽6七歩 ▲同 金 ▽8四角 ▲6六歩 ▽1九龍
▲8六桂 ▽2八龍 ▲4八金 ▽9八香 ▲同 香 ▽同角成
▲7八金 ▽8九馬 ▲8五香 ▽5八香 ▲同 玉 ▽7八馬
▲8四香 ▽同 歩 ▲6五香 ▽6二香 ▲4六角 ▽4五金
▲7四桂 ▽9三玉 ▲7三角成 ▽同 銀 ▲6八金 ▽8七馬
▲7八銀 ▽7六馬 ▲6七銀 ▽8六馬 ▲6二香成 ▽7六歩
▲8九香 ▽9六馬 ▲9七歩 ▽7四馬 ▲6一成香 ▽7七歩成
▲同 金 ▽7五桂 ▲6五銀 ▽6七桂成 ▲同 桂 ▽6五馬
▲同 歩 ▽3九銀 ▲8三金 ▽同 玉 ▲8四香 ▽同 銀
▲7五桂打 ▽9三玉 ▲7一角 ▽8二歩 ▲同角成 ▽同 玉
▲8四龍 ▽7二玉 ▲6三銀 ▽6一玉 ▲8一龍 ▽7一歩
▲5三桂 ▽投了
175手で先手の勝ち

中村戦略が面白い。ゴキゲン殺しの飛車先不突き袖飛車を披露。6手めで先手勝ちの予感。
28手めは緩手。41手めまでに解説森内も先手優勢と断言している通り。以下どうやっても中村勝ちそうなので眠い。双方意味不明な手で引き延ばしてる。涼子が初めてNHK杯で面白い変化を述べた。
67手めから57歩46飛に69手め48桂。一見森内にも見えなかった名手。次に47歩で近藤の飛車が死んでいる。森内は沈黙の威厳で涼子の飛車殺し変化を殺してしまった?
すでに先手勝ちの場合番組を余りに早めに終わらせてはマズイと連盟棋士ならまず思う。その場合名人も中村も48桂は見えませんでしたと言う弁明は正当性を持つ。ところが真相とは案外別の所にある。恐らく近藤は67手め57歩なら46飛とはしないので涼子が言う69手め48桂はない。代りに55飛で47桂に飛車を逃げて12龍と手が戻る。その時に先手は桂を手持ちにしておいた方が美濃は寄せやすい。97角に75歩なら74桂が王手。だから中村は香を打って桂を残した。48桂狙いの67手め57歩変化だと桂を自陣に打って香が手許に残るが後手に手番を渡してしまう。従って名人の勝ち。48桂はひとめ暑苦しいと名人が思った通り。
名人指摘の100手め89角は68玉なら頓死なので同玉しかない。ところが合駒に78金以下必至を掛けると71銀同玉61金で後手玉は即詰み。だから本譜同様近藤は一旦受けるしかない。近藤は103手め79金合で後手負けが見えたので100手め89角を諦めたことになる。名人は61金が見えなかったので「100手め89角をやってほしかった」と述べた。でも名人は感想戦に時間を残して序盤を証そうと内心思ったかもしれない。
そこで考える。
すでに格付けが決まっている人間が威厳優先の生物となるのは致し方ない。
威厳や尊厳のゲンとは厳しいと読む。だから中村の序盤を家元近藤を交えて感想戦で名人共々読みを披露することが人間の尊厳に値すると当家は考える。本譜は眠ってしまった。狭い寝床を直視すると夢の世界の方が広く見える。 終盤は変化が狭いが序盤は広大。
20手め33角が疑問かもしれない。
44角変化はどうか。45歩と突かせてまた33角と戻る。38飛には44歩の4thアタック。46銀のGN保持には56歩の駒アタリ偶数番2。先手の弱点初手76歩+78玉を咎める構造は同じ。
先手に45歩を突かせるのは4th作成手誘導戦術。序盤で55歩をいち早く取って後手が威張れるワケない。だから先手にも位を取らせてソコを迎撃。 ヒュルルーで目覚める。感想戦もない。
威と厳はナニが違うのか?MF的思考法では威は9で厳は17と読む。連盟棋士は決してそう読まない。「威張るナ」「威厳をモテ」などと職業柄彼等は常に思っている。
谷川が手を振ることが象徴的な日となった。大山や中原がそんなことしたら似合わない。でも谷川なら似合う。で当家も手を振り返したのであった。オチは「みんな谷川が好きだった」