実況&分析マシュダ一家
2005.06.29A級順順位戦 谷川VS康光 矢倉25歩+49金
将棋ポーカー

2005.06.29A級順順位戦 谷川VS康光 将棋ポーカー No: 7755 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/06/30 Thu 13:09:02

2005.06.29A級順順位戦 谷川VS康光 将棋ポーカー

朝目覚めたら谷川が勝っていたという演出が連盟将棋ならではの技芸。
他にこんな勝負芸を見せられる分野はない。
36手目で康光は長考した。次に35歩と打たれたら後手負けなので三種類しかない。
1=33金。35歩の位を取らせて先手が転ぶのをジッと待つ。
2=35歩。後手が勝ちに行く。先手にもチャンスがある。
3=45歩。谷川のキゲンを伺う。
康光は立場を弁えて夕食後に3を選択。
谷川は黙って68角。若手棋士ならこう言う。これは最後のお願いに近いと。私がここまでガマンしているのだからワカッテクレと。
その若手は谷川を理解していない。どんな変化でも68角になる。それが当家の昼過ぎまでの分析。谷川は一昨日公開のマシュダ一家分析を受けて49金の優位性に意味を見いだそうとしている。49金とは飛車を切るための布陣。だから谷川は飛車を切ることしか思考しない。午前中の分析通り。
39手目は先に55歩とせずに谷川は27飛で桂取りを双頭手で受けた。49金は殺されても動かさないということだけが谷川の決意。名人戦森内の強靭な意思も元は谷川から伝播。それを康光は察した。だから二度も譲渡されると40手目は康光なら35歩しかない。
48手目44角は36歩を完遂する手。26飛には36歩が飛車桂取りの双頭手なので36飛を先手は強いられる。
迎える問題の50手目。康光はマシュダ一家変化の36歩を避けて64歩。大変な緩手。いくら後手優勢とは言えA級順位戦でしかも後手番では緩手一発で逆転筋を喰らって当然。この1手のおかげで谷川に79玉を許してしまった。79玉とは全変化で先手が戦いながら勝つときの最終手順。それを開戦直前に後手からプレゼントするとは康光も気前がいい。
64歩は緩手であるばかりか悪手の逆行相をもつ。63地点を開放するために角交換すると41玉では63角と王手桂取りにすぐに打たれる。
康光は事の重大さに気がつき65歩で駒アタリ奇数番1作成。86角を封じ飛車の活用は謀る双頭手のはずだった。なぜ自分で44角を選択して飛車まで参戦させようとしたのか?結果後手陣は固くなっただけであった。
このような時は女流棋士に聞くと最善手を教えてくれる。どっちのケーキも食べたくなった時ふたつ食べると太るので最初に見たケーキを買うのだと。
54手以後ようやくマシュダ一家変化の36歩+35銀に回帰したがすでに79玉なので先手はまるで怖くない。当然35銀などバッサリ切る。今度飛車を逃げると先手には本当にナニもないので谷川でも隣のトロロでも切る。以下同角は先の理由でダメなので同金。59手目36歩から35銀の追い打ちも当然。角交換直前になって64手目52銀打で64歩の逆行相顕在化。64歩は大悪手だったと康光が自分の猿芝居を直後に認めた証し。
康光の第2手目34歩を見て谷川はフザケンナと最初から思っている。俺の26歩が受けられないのかと。ビリビリ震えていた35手目37桂。悪手もクソもないと。50手目64歩を見て完全に怒り心頭。
谷川が怒るとすぐに棋士辞めますと言うので康光は宥めないといけない。それなのにさらに煽っている。
あの37桂が無傷で金銀取りの45地点に跳べる意外性。
敗着の64歩を勝因に相転換するための66歩連動手。
33桂成の恫喝。時間切迫でアタマをガンガン叩いて33龍。
なぜこんなことをしたのか?
それは序盤25歩に二人掛りで意味を与えるため。
97手目の32銀も連動手24歩を成り捨てるために出現。
以下は形作りの走馬灯のはずであった。
森内なら99手目15角と打たずに67金打で受けて勝つ。79銀+68角成を阻止しつつ角にアテる双頭手。85桂から94歩と詰めろをかけても一旦王手してから96歩で手を戻すと後手は切れる。その場合は最終手が63桂まで先手勝ち。64歩は三重苦となる。
康光は98手目に32同玉と取るべきだった。それで序盤にすべて連鎖する谷川芸術の完遂。
本譜では一見奇妙なエンディング。
康光は84銀と序盤の負け変化で登場した銀を朦朧と回想し、67金変化の反対側43桂で投了。

駒台を見ると双方歩4枚のフォアカードだが谷川に金二枚のツーペアーがある。谷川は金を温存しツーペアー分で勝ちたかったのだと判る。従って64歩以後当家ではどっちに転んでも谷川勝ち。 これが当家の将棋ポーカーの楽しみ方。

日時:2005.06.29
棋戦:第64期順位戦A級第1回戦
戦型:25歩矢倉VS飛車先不突き
先手:谷川浩司九段
後手:佐藤康光棋聖
▲2六歩    ▽3四歩    ▲7六歩    ▽3二金    ▲7八金    ▽4四歩
▲2五歩    ▽3三角    ▲4八銀    ▽6二銀    ▲5六歩    ▽5二金
▲6九玉    ▽4一玉    ▲6八銀    ▽2二銀    ▲7七銀    ▽5一角
▲7九角    ▽3三銀    ▲3六歩    ▽5四歩    ▲3七銀    ▽5三銀
▲3五歩    ▽同 歩    ▲同 角    ▽4三金右  ▲3六銀    ▽3四銀
▲6八角    ▽7四歩    ▲4六角    ▽9二飛    ▲3七桂    ▽4五歩
▲6八角    ▽7三角    ▲2七飛    ▽3五歩    ▲4五銀    ▽3三桂
▲3四銀    ▽同 金    ▲5五歩    ▽同 角    ▲6六銀    ▽4四角
▲2六飛    ▽6四歩    ▲7九玉    ▽6五歩    ▲7七銀    ▽3六歩
▲同 飛    ▽3五銀    ▲同 飛    ▽同 金    ▲3六歩    ▽3四金
▲3五銀    ▽同 金    ▲同 角    ▽5二銀    ▲4四角    ▽同 銀
▲7一角    ▽5三角    ▲同角成    ▽同銀引    ▲3五歩    ▽2七角
▲3四歩    ▽4九角成  ▲3三歩成  ▽同 金    ▲4五桂    ▽6六歩
▲同 銀    ▽3九飛    ▲8八玉    ▽5六金    ▲3三桂成  ▽同飛成
▲1五角    ▽2四歩    ▲同 角    ▽同 龍    ▲同 歩    ▽6七金
▲同 金    ▽同 馬    ▲7七金    ▽6六馬    ▲同 金    ▽5七角
▲3二銀    ▽5一玉    ▲9五角    ▽8四桂    ▲5六金    ▽6二飛
▲5七金    ▽7六桂    ▲7八玉    ▽8四銀    ▲4三桂
107手で先手の勝ち

終局=深夜0時28分 
残り時間 谷川=14分、康光=1分


現在49手目まで No: 7754 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  05/06/29 Wed 22:01:50

50手目36歩で谷川に華をもたせてハラダドキドキで康光が勝ちたい場合
▲2六歩 ▽3四歩 ▲7六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽4四歩
▲2五歩 ▽3三角 ▲4八銀 ▽6二銀 ▲5六歩 ▽5二金
▲6九玉 ▽4一玉 ▲6八銀 ▽2二銀 ▲7七銀 ▽5一角
▲7九角 ▽3三銀 ▲3六歩 ▽5四歩 ▲3七銀 ▽5三銀
▲3五歩 ▽同 歩 ▲同 角 ▽4三金右 ▲3六銀 ▽3四銀
▲6八角 ▽7四歩 ▲4六角 ▽9二飛 ▲3七桂 ▽4五歩
▲6八角 ▽7三角 ▲2七飛 ▽3五歩 ▲4五銀 ▽3三桂
▲3四銀 ▽同 金 ▲5五歩 ▽同 角 ▲6六銀 ▽4四角
▲2六飛 ▽3六歩 ▲同 飛 ▽3五銀 ▲5六飛 ▽3六歩
▲5五歩 ▽3七歩成 ▲5四歩 ▽6四桂 ▲5九飛 ▽4二銀
▲5五銀 ▽7六桂 ▲8六角 ▽5八歩 ▲同 飛 ▽4七と
▲5六飛 ▽4五金 ▲4四銀 ▽5六金 ▲5三銀成 ▽同 銀
▲同歩成 ▽5八銀 ▲同 金 ▽同 と ▲同 玉 ▽5七歩
▲4九玉 ▽7五歩 ▲5二銀 ▽3一玉 ▲4三と ▽同 金
▲3二歩 ▽同 玉 ▲4三銀成 ▽同 玉 ▲6五角 ▽4四玉
▲7七角 ▽4五玉 ▲投了
92手で後手の勝ち

50手目64歩の場合
変化ナシ。血も涙もないA級順位戦となる。


あとは康光の気分次第 No: 7753 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家@ヒーコタイム  05/06/29 Wed 16:46:59

さて24手目まで進むとあとは後手は余り考える必要がない。ひたすら負けないように指すと先手が勝手に転んでくれる。
しかし谷川に勝たせてあげたい場合は42銀変化で派手に散ることもできる。
その場合後手は36角で王手飛車を狙い先手は58角で迎撃。
先手は47銀と後手にさらに打たせて角を捨て21飛成を狙う。
後手は31歩で一旦受かるが先手は連動手で79玉と逃げて勝てる。
王手飛車を掛けた方が負けという構図。


3手で勝負アリ 24手目53銀まで No: 7752 [返信][削除]
 投稿者:級順位戦谷川康光 実況&分析マシュダ一家 X  05/06/29 Wed 16:22:14

22手目に康光は71銀を諦めA級棋士+棋聖としてのメンツを優先。71銀など淡路以外は指さないと思い込んでいる。そのくせ康光ならそれも読んでいる。康光の自戦記にはもっと有り得そうもない手が頻繁に披露されているため。しかし71銀で負けたら恥ずかしい。その代りに43金の1手を省略して54歩。これは53銀とあがるしかないので谷川の緩手待ちという妥協手。理論的にはここで56歩のブランコ後進を取るようでは後手の作戦負け寸前。タコ手で勝つより形よく作戦負けを選択したと言える。
ところが次の谷川の手が情けない。自重して37銀と勝負を先延ばしにした。後手が35歩と来いと言ってるのに3rdアタックもできないようでは逆転。
これでは敗着となる58金も見せるしかないであろう。56VS54の戦いでは最後に5筋のブランコ後進を取った方が不利。通常の相矢倉が典型。


21手目36歩まで 2手損したのに1手得戦法 No: 7751 [返信][削除]
 投稿者:A級順位戦谷川康光 実況&分析マシュダ一家 4  05/06/29 Wed 15:58:13

あれから1時間も使って21手目36歩まで進行。どうやら谷川も58金は負けと知っている。これは常識変化なので1時間もいらない。
その間に先程の84銀は後手負けと当家では判明。それでは73角が間に合わない。そこで84銀の筋悪を打ち破るには異常とも思える71銀はどうかと言う変化が以下。2手損だが非常事態には逆に1手稼げる。

2手損したのに1手得の泡踊り
先手:常識35銀
後手:異常71銀
▲2六歩 ▽3四歩 ▲7六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽4四歩
▲2五歩 ▽3三角 ▲4八銀 ▽6二銀 ▲5六歩 ▽5二金
▲6九玉 ▽4一玉 ▲6八銀 ▽2二銀 ▲7七銀 ▽5一角
▲7九角 ▽3三銀 ▲3六歩 ▽4三金右 ▲3五歩 ▽同 歩
▲同 角 ▽3四金 ▲6八角 ▽4五歩 ▲3七銀 ▽7四歩
▲3六銀 ▽7一銀 ▲投了
32手で後手の勝ち


18=51角に康光の大長考 No: 7750 [返信][削除]
 投稿者:A級順位戦谷川康光 実況&分析マシュダ一家 3  05/06/29 Wed 15:41:01

2時間近く考えた模様。ここは後手楽しい。即詰み変化まである。
51角は後手が3手角に出来れば作戦勝ちだが谷川がそれを許さない。
郷田なら後手同様3手角で26角へ移動することを思考するがこの場合36歩から3-2で2ndアタックを先手は強いられる。25手目35同角から最終盤まで読める。後手が強引に反逆をした場合、名人戦同様先手は角の引き場を右か左かで迷うが谷川は68角と引く。37銀から2筋攻略を狙うのが谷川のため。郷田と違って25歩を26角の空間開放手とは谷川は最初から思考しない。
3筋の歩が35角で切れるといきなり35銀が成立する。その場合24歩までに後手の左銀を84地点に異動することが出来る。迎撃73角を実現するには銀を引くかこの超筋悪の84銀しかない。逆に言えば84銀とは飛車先不突きだからこそ可能な布陣。先手が24歩しか考えていないので飛車筋を横に通すしかない。これは康光が手損角換りでかつて見せた綱渡りと同じ。その場合54歩は後手の傷。逆に先手の傷を後手は57地点に求めることが可能。
24歩には二者択一。同歩か73角。同歩の場合手損角換りで康光が森内相手に順位戦であわよくば勝ちという局面まで作成した布陣を想起させる。つまり23金の顔面受け。その場合谷川は飛車を切ると決っているので詰みまで読む必要がある。
そこでまず骨格を再確認。
先手は序盤で58金としては作戦負けなので57地点を開放した状態で戦う。その場合82飛の横利きで後手は凌げるのか?
こうした変化を思考すると51角には2時間費やすのが楽しい。手損角換りで23金や42飛の迎撃は康光が発祥。森内相手に善戦した順位戦の経験が大きい。矢倉模様からこのような思考法ができる所が将棋の一番楽しいところ。横歩取り85飛もそうであった。他の戦形に応用が利く。
先手からの3-2の仕掛けに強気で応じることができない場合後手は42角とするが、ひとめ覇気がない。先手の緩手がご破算となる。
77銀とは谷川にとって温泉気分の譲渡3-3。相転換4を後手が目指して谷川の目を覚ますのが康光。だから51角は当家も望む一大変化。
23手目までに谷川が58金を指せば康光の圧勝。行けばわからない。すでに先手の利権はそこまで追い詰めらている。
後手のポイントは二回目の先手からの駒アタリ奇数番1をGNにすること。従って谷川24歩は駒アタリ偶数番2となる。


15-17手目まで 昼食休憩 No: 7749 [返信][削除]
 投稿者:A級順位戦谷川康光 実況&分析マシュダ一家 2  05/06/29 Wed 13:05:16

15=68銀。谷川長考の末に譲渡3-2選択。これは千日手筋になっても谷川の自己責任。77角は形への先入観から谷川には選択できなかった。
16=22銀。譲渡理論が最初から二重構造であることは名人戦分析ですでに触れた。先手の譲渡3-2を後手は4に換算できる。今度は先手に66角をやってみろと譲渡している。これを4と見ることができるのか。
17=77銀。66角も諦めた谷川。故郷を恋しがる深浦相手ならやったかもしれない。ここで66角ならば42角とできない。44歩が取られてしまうため。22銀では53角と引かれて24歩の駒アタリ奇数番1を先手に許す。そこで66角に後手は3-2で45歩と角交換を迫る手がある。先手が56歩と突いているため。角交換には5筋は突くなと言う。この格言を順守しなかった為に涼子は清水に痛い目にあった。その涼子は中井に最近勝った。棋譜が不明なので当家はコメントしない。初タイトル奪取で滑り止めもなくなった涼子に康光は名人戦解説で負かされた。あのやりとりは康光中井戦そのままであった。
結局康光が勝ってしまうのはなぜか?
矢内が好きな菊水矢倉。その矢内に今日は名人戦解説準備もバッチシと鼻息を荒げる谷川。実はナニもなかったので前置きだけ神吉並であった。
17手までの消費時間は先手=1時間17分+後手=0時間44分
これで昼食休憩。
康光は次に角を下がれば79角に33銀と受けることができる。角をどこに下がるかという選択は後手にある。33銀のブランコ後進を先手の直接手に対する連動手として後手は指せる。だから後手が指しやすい。先手は25歩を硬直させたため。


谷川分析 康光矢倉14手めまで No: 7748 [返信][削除]
 投稿者:A級順位戦谷川康光 実況&分析マシュダ一家 1 05/06/29 Wed 12:03:21

名人戦解説内容を見ると谷川はまだ調整中で自己葛藤が強い。5手目に25歩と突かない。突かないのか突けないのか?
将棋における飛車先歩をペニスの戦後史と平行比較したのは他ならぬ連盟棋士たちの棋譜であった。戦後のベビーブーム時代には迷わず突いた。セックスに快楽を求める時代には突かない。
こう言う人間臭い特性には譲渡理論がぴったり。
01=26歩。谷川は先手で今日勝てないと一挙に窮地。そこで相掛り十字架銀へ誘う。最新の名人戦や棋聖戦でも相掛りは出現しなかったので康光を誘う。ひとめ時期的にムシがよすぎる。
02=34歩。譲渡1。当家でも今日は後手84歩に乗らない。相掛り十字架銀は先手番で現在最強戦形。練りに練った新戦略がないと迎撃できない。康光はこれから棋聖防衛と王位戦が控えている。相掛り十字架銀攻略の決定版は今日出せない。ヒマな谷川の方にブがあるとひとめのため。タイトル戦級でないともったいなくて半年掛かりの戦略は披露しにくい。谷川が最初に「受けろ」と一言恫喝すれば別であるが。
03=76歩。歩間3新規作成でも連盟将棋には76歩しかない。
04=32金。譲渡2。歩間3で調整。
05=78金。谷川からの譲渡3は葛藤ナンバー。この時期横歩取り85飛など康光が指すはずない。横歩取り84飛は深浦や森内がさらに研究を進めているが難しい。新地獄門定跡は今後の課題。北浜好みの旧定跡では加藤一二三講座の直後では猿芝居になりかねない。
06=44歩。先手の葛藤を宥める絶好の歩間4。康光は最初から84歩とする気がない。そこまでA級順位戦に全力を注入できたのは森内だけ。44歩は康光の得意型。タナトラを軽く越えたので康光矢倉と当家でも呼ぶようになって久しい。
07=25歩。疑問。歩間4を維持すべき。ここで突くなら5手目に突く。譲渡3の葛藤が谷川を混乱させた方針破綻。この危険な葛藤が谷川の特性と見ることは可能。終盤の入口ではそれが谷川の個性であった。序盤ではどうか?
08=33角。先手番なら別のことを書くが後手番なら容認。
09=48銀。3-1の構造で駒組。
10=62銀。ブランコ後進3。これが後手の葛藤ナンバー。
11=56歩。ここで歩間4へ戻す。25歩のツケ。
12=52金。平行歩間4維持となるブランコ前進。後手指しやすい。
13=69玉。自陣駒アタリ原理における最善手。
14=41玉。ブランコ後進4。先手が52金のブランコ後進となる58金を取らされると指しにくいはず。ここで思い出すのは49金初期値の最終盤における役割。しかし25歩としたために先手は58金をブランコ後進で指すことになるはず。まだ序盤で課題は山積み。