演技ナシでアッサリ終わっていた。潮干狩りにはまだ早すぎる。

日時：2005.01.27&28
棋戦：第54期王将戦第3局
戦型：相振飛車
先手：森内俊之名人王将
後手：羽生善治王位王座
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽５五銀 ▲６七銀 ▽７四歩
▲５六歩 ▽３七歩成 ▲同　金 ▽４四銀 ▲７四歩 ▽５五歩
▲５八飛 ▽５六歩 ▲３三歩 ▽同　飛 ▲３四歩 ▽３二飛
▲５六銀 ▽５二飛 ▲６五歩 ▽５七歩 ▲同　飛 ▽７四金
▲５五歩 ▽７三桂 ▲３三歩成 ▽同　角 ▲３四銀 ▽５五銀
▲同　銀 ▽６五桂 ▲５六飛 ▽７七桂成 ▲３三銀成 ▽６七角
▲５三歩 ▽同　飛 ▲２六角 ▽５六角成 ▲５三角成 ▽８一玉
▲投了
72手で後手の勝ち

敗因1は37手目56歩。敗因2は控え室に唆された51手目65歩。
造りは森内の独壇場なので封じ手は容認するべき。
羽生が中空三角理論第四展開形を避けたのが芸への見切り。
音楽の場合なら三和音だけで構成する展開法。74金で羽生は初日の当家分析を反転。桂馬を先に跳ねた方は羽生であった。先手の戦略的楽しみをGN解消で根こそぎ奪ったことになる。
追記17:30=感想戦ではやはり55歩が突けて羽生は指せると思ったとのこと。森内はもっと悲観的。封じ手は37歩がよかったなどと。MF変化の方を即時支持して戴いても困る。まだチャンスはあった。むしろ森内の初日の戦略に当家は好感をもつ。羽生の右桂活用は主軸の色彩を離れ大局観自体を反転させる技法。

居玉で戦死したい場合
▲７六歩    ▽３四歩    ▲６六歩    ▽３二飛    ▲７八銀    ▽６二玉
▲６七銀    ▽３五歩    ▲７七角    ▽５二金左  ▲８六歩    ▽７二銀
▲７五歩    ▽４二銀    ▲８五歩    ▽５四歩    ▲８八飛    ▽５三銀
▲２八銀    ▽７一玉    ▲５八金左  ▽３六歩    ▲４六歩    ▽３七歩成
▲同　銀    ▽３六歩    ▲２六銀    ▽６四歩    ▲４七金    ▽６三金
▲７六銀    ▽４四銀    ▲２五銀    ▽５五銀    ▲６七銀    ▽７四歩
▲５六歩    ▽３七歩成  ▲同　金    ▽４四銀    ▲７四歩    ▽５五歩
▲５八飛    ▽５六歩    ▲３三歩    ▽同　飛    ▲３四歩    ▽３二飛
▲５六銀    ▽５二飛    ▲６五歩    ▽５七歩    ▲同　飛    ▽７四金
▲５五歩    ▽７三桂    ▲３三歩成  ▽同　角    ▲３四銀    ▽５五銀
▲同　銀    ▽６五桂    ▲５六飛    ▽７七桂成  ▲３三銀成  ▽６七角
▲５三歩    ▽同　飛    ▲３五角    ▽５六角成  ▲５三角成  ▽８二玉
▲６四馬    ▽同　金    ▲同　銀    ▽６八角    ▲投了
76手で後手の勝ち

連続王手の千日手禁止ルールで負けたい場合
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽５五銀 ▲６七銀 ▽７四歩
▲５六歩 ▽３七歩成 ▲同　金 ▽４四銀 ▲７四歩 ▽５五歩
▲５八飛 ▽５六歩 ▲３三歩 ▽同　飛 ▲３四歩 ▽３二飛
▲５六銀 ▽５二飛 ▲６五歩 ▽５七歩 ▲同　飛 ▽７四金
▲５五歩 ▽７三桂 ▲３三歩成 ▽同　角 ▲３四銀 ▽５五銀
▲同　銀 ▽６五桂 ▲５六飛 ▽７七桂成 ▲３三銀成 ▽同　桂
▲７七桂 ▽６七角 ▲５三歩 ▽同　飛 ▲５四歩 ▽５六角成
▲５三歩成 ▽５五馬 ▲６二銀 ▽８二玉 ▲７一角 ▽同　金
▲同銀不成 ▽７三玉 ▲６二銀不成▽８二玉 ▲７一銀不成▽７三玉
▲６二銀不成▽８二玉 ▲７一銀不成▽７三玉 ▲６二銀不成▽８二玉
▲投了
90手で後手の勝ち

羽生も諏訪湖の海賊船に惹かれた模様。上部へ不要の脱出路を作成。
見せ場を創ると手数は延びる。

▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽５五銀 ▲６七銀 ▽７四歩
▲５六歩 ▽３七歩成 ▲同　金 ▽４四銀 ▲７四歩 ▽５五歩
▲５八飛 ▽５六歩 ▲３三歩 ▽同　飛 ▲３四歩 ▽３二飛
▲５六銀 ▽５二飛 ▲６五歩 ▽５七歩 ▲同　飛 ▽７四金
▲５五歩 ▽７三桂 ▲３三歩成 ▽同　角 ▲３四銀 ▽５五銀
▲同　銀 ▽６五桂 ▲５六飛 ▽７七桂成 ▲３三銀成 ▽同　桂
▲７七桂 ▽６七角 ▲５七飛 ▽５六歩 ▲６七飛 ▽５五飛
▲５八歩 ▽７八銀 ▲６八飛 ▽６七銀打 ▲７八飛 ▽同銀成
▲４八玉 ▽２五桂 ▲３八金引 ▽３七歩 ▲２六角 ▽８二玉
▲３七桂 ▽同桂成 ▲同　金 ▽２五桂 ▲６六桂 ▽３七桂成
▲同　玉 ▽３六歩 ▲２八玉 ▽７七成銀 ▲７四桂 ▽７三玉
▲６六桂 ▽３七金 ▲同　角 ▽同歩成 ▲同　玉 ▽３六歩
▲３八玉 ▽４七角 ▲同　玉 ▽３七飛 ▲４八玉 ▽５七歩成
▲５九玉 ▽６七桂 ▲投了
110手で後手の勝ち

中空三角理論第四展開形の場合
中空三角理論第三展開形は先手に3歩有ったために後手負けとなった。そこで64手目に一旦52飛車と下がる。65手目54銀が中空三角理論第四展開形を促す。

中空三角理論第四展開形　64手目52飛車+65手目54銀
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽５五銀 ▲６七銀 ▽７四歩
▲５六歩 ▽３七歩成 ▲同　金 ▽４四銀 ▲７四歩 ▽５五歩
▲５八飛 ▽５六歩 ▲３三歩 ▽同　飛 ▲３四歩 ▽３二飛
▲５六銀 ▽５二飛 ▲６五歩 ▽７六歩 ▲８八角 ▽５七歩
▲同　飛 ▽４五銀 ▲５三歩 ▽同　飛 ▲５四歩 ▽同　飛
▲５五歩 ▽５六銀 ▲同　飛 ▽５二飛 ▲５四銀 ▽同　金
▲同　歩 ▽８八角成 ▲５三歩成 ▽５五歩 ▲５二と ▽５六歩
▲６一と ▽８二玉 ▲投了
74手で後手の勝ち
先手はナナメ駒がない為に負ける。

中空三角理論第二展開形では56手目がセオリーと瞬間外れる為先手に最後の切り返しが発生=57手目53歩。以下で構図は再度反転。

中空三角理論第三展開形
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽５五銀 ▲６七銀 ▽７四歩
▲５六歩 ▽３七歩成 ▲同　金 ▽４四銀 ▲７四歩 ▽５五歩
▲５八飛 ▽５六歩 ▲３三歩 ▽同　飛 ▲３四歩 ▽３二飛
▲５六銀 ▽５二飛 ▲６五歩 ▽７六歩 ▲８八角 ▽５七歩
▲同　飛 ▽４五銀 ▲５三歩 ▽同　飛 ▲５四歩 ▽同　飛
▲５五歩 ▽５六銀 ▲同　飛 ▽５五飛 ▲同　角 ▽同　角
▲同　飛 ▽投了
67手で先手の勝ち

51手目65歩の場合2　逆にトリトヌス57へ打てば構図反転で後手勝ち

54手目57歩の鏡像効果
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽５五銀 ▲６七銀 ▽７四歩
▲５六歩 ▽３七歩成 ▲同　金 ▽４四銀 ▲７四歩 ▽５五歩
▲５八飛 ▽５六歩 ▲３三歩 ▽同　飛 ▲３四歩 ▽３二飛
▲５六銀 ▽５二飛 ▲６五歩 ▽７六歩 ▲８八角 ▽５七歩
▲同　飛 ▽４五銀 ▲投了
56手で後手の勝ち

これが中空三角理論。57歩の権利は51手目に先手にあったがそれを放棄したために逆に後手に打たれて負け。
中空三角理論=柱には駒を注入した方が勝ち。

やってしまった。以下は殴り合い。

51手目65歩の場合1　55手目53歩の場合
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽５五銀 ▲６七銀 ▽７四歩
▲５六歩 ▽３七歩成 ▲同　金 ▽４四銀 ▲７四歩 ▽５五歩
▲５八飛 ▽５六歩 ▲３三歩 ▽同　飛 ▲３四歩 ▽３二飛
▲５六銀 ▽５二飛 ▲６五歩 ▽７六歩 ▲８八角 ▽４五銀
▲５三歩 ▽投了
55手で先手の勝ち

51手目57歩変化1　72手目必殺54桂
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽５五銀 ▲６七銀 ▽７四歩
▲５六歩 ▽３七歩成 ▲同　金 ▽４四銀 ▲７四歩 ▽５五歩
▲５八飛 ▽５六歩 ▲３三歩 ▽同　飛 ▲３四歩 ▽３二飛
▲５六銀 ▽５二飛 ▲５七歩 ▽７六歩 ▲８八角 ▽５五銀
▲６七銀 ▽５六歩 ▲４七金 ▽５七歩成 ▲同　金 ▽４六銀
▲同　金 ▽５八飛成 ▲同　銀 ▽６五歩 ▲５五歩 ▽６六歩
▲同　角 ▽７九飛 ▲４八玉 ▽８九飛成 ▲３二飛 ▽５四桂
▲２二飛成 ▽４六桂 ▲３五角 ▽８二玉 ▲４六角 ▽投了
77手で先手の勝ち

そこで74手目は65桂と角を取る。これは悩ましい。従って66歩には変化2で先に飛車打ちで角を殺す。34歩効果で角が死んでいるのが魅力。

50手目までで昼食休憩　中空三角理論へ
44=56歩。待望の歩切れ解消。
45=33歩。もったいないが35飛を嫌った。
46=同飛。不利自認の手。むしろ歩損を奪回してチャンスを待つ。
47=34歩。残りの持ち歩は1枚。
48=32飛。1歩損なら後手も指せる。
49=56銀。1歩得に戻す森内。
50=52飛。中空三角理論へ。
ここで昼食休憩とのこと。次に控え室は65歩で盛り上がっているがこれは駒アタリ偶数番2でダメ。中空三角理論なので57歩で構わない。1歩得に戻せば徹底防戦。柱には駒を入れるのがセオリー。

封じ手から43手目まで
33=25銀。最強の封じ手。
34=55銀。仕方ない。緩手を待つのみ。
35=67銀。森内は安心し切って形を優先。出れば引く。1歩得できるので欲張らない。68飛でも後手は74歩で1歩入手できるため。
36=74歩。羽生には67銀でも68飛でもコレしかない。
37=56歩。森内安心しきって悪手をついに出す。駒アタリ偶数番2はダメ。素直に74同歩でよかった。恐らく下記変化で桂を渡すことを嫌った。

37手目74同歩に45歩の場合
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽５五銀 ▲６七銀 ▽７四歩
▲同　歩 ▽６五歩 ▲同　歩 ▽７四金 ▲５六歩 ▽同　銀
▲同　銀 ▽７七角成 ▲同　桂 ▽７六歩 ▲７八歩 ▽投了
47手で先手の勝ち

後手の74同金は角交換後の41角が飛車金取り。だから後手が争点を作成するには65歩の切り札返ししかなかった。従って次に森内が気にしたのは46銀捨てかもしれない。

37手目74同歩に46銀の場合
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽５五銀 ▲６七銀 ▽７四歩
▲同　歩 ▽４六銀 ▲同　金 ▽３七歩成 ▲３四歩 ▽２七と
▲２四歩 ▽同　歩 ▲２三銀 ▽５二飛 ▲２四銀 ▽４四角
▲３五銀 ▽投了
49手で先手の勝ち

38=37歩成。駒アタリ奇数番3のマシュダ一家理論通り。相手の緩手は即座にチャンスの目にしたい。ここで単に44銀では36銀で負け。
39=37同金。これで念願の1歩得。上記変化で先に37歩成でも同金でダメ。
40=44銀。やはり36歩は無理だったかと思いつつ。
41=74歩。無条件の2歩得はすでに勝ちと同義語。森内安心しすぎ。
42=55歩。トリトヌス三度の直撃。最も価値が高い手。
43=58飛。同歩は65歩のオカワリ+52飛で後手陣壊滅。33歩は同飛とは取ってくれない。そこで47金か58飛か金上げ。森内も8段目で飛車の自由を確保しておきたいので金上げはパス。これは封じ手で38金としなかった基本方針。38飛と回るチャンスがあるかもしれない。47金では35銀47銀と引く楽しみが消える。そこで58飛。8筋に回った飛車が84歩も突けずに手損しているように見えるが、先手は2歩得の状態なので防戦だけしていれば自然に勝つ。

やはり35銀とできない羽生。次に36銀とされては負け。それで仕方なく55銀で突撃ならぬ単身赴任。
先手は66地点を無言で受けるだけ。
森内のアイフリは相変わらず怖い。

結論=羽生は34手目に35銀が指せない

封じ手25銀に35銀 変化6　36手目44角+突撃56金に24歩4　切り札65歩
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽３五銀 ▲３四歩 ▽４四角
▲６五歩 ▽７七角成 ▲同　桂 ▽２四歩 ▲６四歩 ▽同　金
▲５三角 ▽投了
43手で先手の勝ち
64歩が取れないようでは後手は困る。

最後に一番簡単な変化

封じ手25銀に35銀 変化7　36手目44角には36銀と歩を取る
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽３五銀 ▲３四歩 ▽４四角
▲３六銀 ▽同　銀 ▲同　金 ▽３四飛 ▲４五金 ▽投了
41手で先手の勝ち
これが一番分かりやすい。
まとめは以下
1=銀+歩を交換しても飛車が成れない。
2=後手の飛車角は金銀歩で狙撃される。
3=先手陣は88飛の横利きで十分に受かっている。

すぐに導ける結論=羽生は34手目に35銀が指せない。

封じ手25銀に35銀 変化3 36手目44角+突撃56金に24歩1
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽３五銀 ▲３四歩 ▽４四角
▲５六金 ▽２四歩 ▲４五歩 ▽６二角 ▲１六銀 ▽１四歩
▲６五歩 ▽４四歩 ▲同　歩 ▽同　銀 ▲４五歩 ▽３四飛
▲４四歩 ▽３七歩成 ▲４三歩成 ▽４八歩 ▲５八金 ▽４七と
▲同　金 ▽３九飛成 ▲投了
56手で後手の勝ち
38手目24歩に16銀と逃げては負けなので今度は放置して44歩から切り札の65歩を狙った場合は以下。

封じ手25銀に35銀 変化4　36手目44角+突撃56金に24歩2
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽３五銀 ▲３四歩 ▽４四角
▲５六金 ▽２四歩 ▲４五歩 ▽６二角 ▲６五歩 ▽２五歩
▲１一角成 ▽３四飛 ▲２一馬 ▽３七歩成 ▲４三馬 ▽投了
47手で先手の勝ち

ところが45歩に40手目22角と引かれると先手は困る
封じ手25銀に35銀 変化5　36手目44角+突撃56金に24歩3
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽３五銀 ▲３四歩 ▽４四角
▲５六金 ▽２四歩 ▲４五歩 ▽２二角 ▲３三歩成 ▽同　飛
▲６五歩 ▽２五歩 ▲３三角成 ▽同　角 ▲投了
46手で後手の勝ち
先手は角交換はおろか飛車角交換さえできない。上記変化により36手目44角には56金がない。

久しぶりに将棋観戦で驚いた。森内は強気の25銀。
アタマをガンとぶん殴る最強応手。
次に36銀と歩を取られては後手が困る。ところが35銀と歩を死守すると角が死んでしまう変化が以下。

封じ手25銀に35銀　変化1　34歩+41手目45金
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽３五銀 ▲３四歩 ▽２四歩
▲３六銀 ▽同　銀 ▲同　金 ▽３四飛 ▲４五金 ▽３一飛
▲２三銀 ▽３三角 ▲３二歩 ▽５一飛 ▲３四銀成 ▽４二角
▲４三成銀 ▽投了
49手で先手の勝ち

41手目45金に32飛では23銀打の両取りを喰らう。
36飛では35歩とフタをされて次に47銀で羽生の飛車が殺される。
そこで31飛だが23銀打で角を殺せる。角だけならいいが角を取った手が飛車アタリでは後手に救いはない。
すると36手目に24歩が突けないと言うことになる。
そこで36手目は44角と指す変化が以下。

封じ手25銀に35銀　変化2　36手目は44角+突撃45金の場合
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲２五銀 ▽３五銀 ▲３四歩 ▽４四角
▲５六金 ▽６二角 ▲４五金 ▽４四銀 ▲３六銀 ▽４五銀
▲同　歩 ▽３四飛 ▲２五銀 ▽３二飛 ▲３四歩 ▽３五金
▲投了
48手で後手の勝ち

今度は45手目25銀が先手のヘッドバット。やはり変化1同様飛車が成れない。もしそこで息抜きで34歩など打つと羽生の大好きな35金で逆転が変化2。

今朝の羽生は2分遅れてあとから入室。挑戦者が礼を尽くすなら先に羽生が入室して待っているべきだが、森内が意識的に羽生より早めに来たと読む。彼らは互いに認めあっているので先後の時間差がそのまま寿司屋の時価と同じ。値段は名前でなくネタの新鮮度で決まる。
21手目58金で昼食。昼食後13時40分の再開時に今度は森内が遅れる。羽生は昼食後に36歩。羽生の頑固は当家も微笑みで迎える。2+3の3rdアタックをなぜ羽生が敢行したかすぐに察しがつく。これは見切り発車とは言わない。むしろ禁断の手を森内に強いられたと読む。勝負を決めにいかざるを得ない手なので先手が正確に対応すれば先手が勝つ。
23=46歩。37歩成は同銀が連動手。即ち後手は手損をする。
24=37歩成。次に47金とされては先手に金矢倉を組まれる。後手はすでに美濃が完成直前だが上部が抑え込まれたために進展がない。ひしゃげた美濃より当然柔軟性に富む金矢倉が有利。後手の71玉は54歩が開通している為に銀が動くと角筋が玉を直撃しやすい。幻想局面では仮に角交換が有り双方の53銀と28銀がないと想定。すると37歩成のような玉頭直撃が26角の両取りで受かってしまう。このような幻想局面は三次攻撃の37地点狙い防御で応用可能。35飛に誘導すれば26角が王手飛車。37飛成の局面でも同じ。
25=37同銀。同桂は36歩で負け。
26=36歩打。それでも打つ後手。金矢倉徹底阻止。
27=26銀。銀を下がる者は連盟棋士にいない。
28=64歩。すぐに44銀は角筋が止まるので65歩でシビレる。35銀は22角成で先手勝ち。
29=48金。後手が仕方なく維持した36の位を奪還しに。
30=63金。74地点への駒アタリ予備作成で待機。1歩入手可能。
31=76銀。65歩阻止。先手が一番指したい手は35歩で飛車筋を止めて36金の完封だが35歩の瞬間後手から65歩の第二次3rdアタックを喰らい以下角交換後に36金と位を外しても47角打の金桂取りで負け。
32=44銀。次に35歩とされては位を無条件に取られて負けなので。
33=封じ手。控え室の副立会いナカヒロは38金を想定。以下後手からの銀交換要請には45銀と頑強に歩を取りに行くらしい。そこまで森内はガンコちゃんかどうか知らない。ナカヒロと死闘劇を演じた阿部なら有り得る。35飛の位置は後手が好んで指す形ではない。角交換になれば26角が王手飛車のため。銀交換後に45銀は先手の完封手順なので羽生は自陣の硬さと先手の居玉を狙って暴れてくる。そこで先手から65歩が可能ならやりたいが77角成同桂のあと26角阻止に先に44角と打たれてしまう。77角成が桂を取りつつ王手飛車なので26角が間に合わないどころか期待の65歩が64歩の連動手になるチャンスがない。77地点を受けても66銀や79銀と追い打ち。前局同様65歩が固まった状態どころか逆に65歩と取られて終わってしまう。なんとか凌いで32飛を期待して41角打から23地点への馬作成の攻防路線は羽生相手に期待できない。その間に先手玉は寄ってしまう。先手から角交換できなければ38金から45銀だろうと言うのが控え室。
封じ手38金から45銀の場合の控え室ナカヒロ
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲３八金 ▽３五銀 ▲同　銀 ▽同　飛
▲４五銀 ▽７四歩 ▲同　歩 ▽６五歩 ▲同　銀 ▽７五銀
▲６八飛 ▽４五飛 ▲同　歩 ▽５五角 ▲３一飛 ▽３三桂
▲投了
48手で後手の勝ち

1歩を取る取らないで過激変化を想定しては大人げないかもしれない。
駅の構内でタバコ吸っているアカの他人に注意したら殺されたというオチでは王将戦のレベルを疑ってしまう。先手は別に1歩得を完遂しなくともよい。後手が暴れてきたら丁寧に応じるのが筋。
まずは駅員を呼ぶ。次に被害届を出すために加害者を連行して派出所へ行く。位を奪還するだけなら37歩のアワセもある。ナカヒロ好みの過激派でも以下。

封じ手37歩の場合1　65飛車切り
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲３七歩 ▽３五銀 ▲同　銀 ▽同　飛
▲３六歩 ▽２五飛 ▲３八金 ▽６五歩 ▲同　銀 ▽同　飛
▲同　歩 ▽７七角成 ▲同　桂 ▽投了
45手で先手の勝ち
結局後手は歩切れになり代りに手番を握る構造は同じ。
何が大きく違うかと言うと桂を跳ねるのはどちらが先かと言う問題。
ところが上記変化でそこまでしなくとも39手目は26銀と打てば先手の歩得完封勝ちが確定する。
封じ手37歩の場合2　26銀打
▲７六歩 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽３二飛 ▲７八銀 ▽６二玉
▲６七銀 ▽３五歩 ▲７七角 ▽５二金左 ▲８六歩 ▽７二銀
▲７五歩 ▽４二銀 ▲８五歩 ▽５四歩 ▲８八飛 ▽５三銀
▲２八銀 ▽７一玉 ▲５八金左 ▽３六歩 ▲４六歩 ▽３七歩成
▲同　銀 ▽３六歩 ▲２六銀 ▽６四歩 ▲４七金 ▽６三金
▲７六銀 ▽４四銀 ▲３七歩 ▽３五銀 ▲同　銀 ▽同　飛
▲３六歩 ▽２五飛 ▲２六銀 ▽２四飛 ▲３七桂 ▽投了
41手で先手の勝ち
これでも先手は先に今度は右桂を跳ねて飛車殺しの圧迫をかけることになった。桂が決定的なカクシ味と言うことになる。先手に右桂と左桂の選択肢がある分楽しい。森内は1時間で封じた。

教皇の顔を拝めるだけでも嬉しい。今月14日のB2順位戦8回戦における対泉戦は惜しかった。

日時：2005.01.14
棋戦：B2順位戦8回戦
戦形：相矢倉
先手：泉　正樹七段
後手：加藤一二三九段
▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲７七銀 ▽６二銀
▲５六歩 ▽５四歩 ▲４八銀 ▽４二銀 ▲７八金 ▽３二金
▲６九玉 ▽４一玉 ▲２六歩 ▽５二金 ▲３六歩 ▽４四歩
▲５八金 ▽３三銀 ▲６六歩 ▽３一角 ▲７九角 ▽７四歩
▲６七金右 ▽４三金右 ▲６八角 ▽７三銀 ▲５七銀 ▽６四銀
▲７九玉 ▽７三桂 ▲４六銀 ▽９四歩 ▲２五歩 ▽５三角
▲３五歩 ▽４五歩 ▲３四歩 ▽同　金 ▲３七銀 ▽３五歩
▲８八銀 ▽７二飛 ▲６五歩 ▽同　桂 ▲６六歩 ▽７五歩
▲６五歩 ▽同　銀 ▲５七角 ▽７六歩 ▲６八飛 ▽６四角
▲１八香 ▽３一玉 ▲２四歩 ▽同　歩 ▲８四角 ▽５二飛
▲７四歩 ▽同　銀 ▲７六金 ▽２二玉 ▲７七銀 ▽１四歩
▲８八玉 ▽２五歩 ▲７九歩 ▽７二飛 ▲５一角成 ▽７五歩
▲６六金 ▽９五歩 ▲６一馬 ▽９二飛 ▲６五金 ▽同　銀
▲同　飛 ▽７六歩 ▲同　銀 ▽９六歩 ▲同　歩 ▽９八歩
▲同　香 ▽９七歩 ▲同　桂 ▽９六飛 ▲８六銀 ▽７五歩
▲８五銀右 ▽９二飛 ▲９三歩 ▽同　飛 ▲９四歩 ▽９二飛
▲７五銀 ▽３一角 ▲８六銀 ▽８四歩 ▲９六銀 ▽９四飛
▲９五歩 ▽９三飛 ▲６二馬 ▽７六歩 ▲８四馬 ▽２六歩
▲同　銀 ▽６四角 ▲８五桂 ▽９二飛 ▲２三歩 ▽同　玉
▲３六歩 ▽２五歩 ▲３五銀 ▽同　金 ▲同　歩 ▽３六歩
▲６六馬 ▽５五歩 ▲７三桂成 ▽５六歩 ▲７四成桂 ▽２八角成
▲６三飛成 ▽２四玉 ▲５四歩 ▽３五玉 ▲５三歩成 ▽２九馬
▲８三成桂 ▽７一桂 ▲６五龍 ▽８三桂 ▲２七歩 ▽４七馬
▲４八歩 ▽５七馬 ▲４七桂 ▽２四玉 ▲３五金 ▽１三玉
▲３四歩 ▽２二銀 ▲１六歩 ▽６六馬 ▲同　龍 ▽７四桂
▲６三龍 ▽６六角 ▲同　龍 ▽同　桂 ▲１五歩 ▽６九飛
▲１四歩 ▽１二玉 ▲４四角 ▽７八桂成 ▲同　歩 ▽７七金
▲同　銀 ▽同歩成 ▲同　玉 ▽７二飛 ▲８六玉 ▽７五銀
▲９七玉 ▽８六銀打 ▲同　歩 ▽同　銀 ▲同　玉 ▽８九飛成
▲８八歩 ▽７六飛 ▲同　玉 ▽７八龍 ▲６五玉 ▽７五龍
▲５六玉 ▽投了
181手で先手の勝ち
92飛をタテに使って即詰みだったが76歩の代りに72飛で負けにしてしまった。以下なら教皇の勝ち。
先手：泉正樹七段
後手：教皇正解手
▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲７七銀 ▽６二銀
▲５六歩 ▽５四歩 ▲４八銀 ▽４二銀 ▲７八金 ▽３二金
▲６九玉 ▽４一玉 ▲２六歩 ▽５二金 ▲３六歩 ▽４四歩
▲５八金 ▽３三銀 ▲６六歩 ▽３一角 ▲７九角 ▽７四歩
▲６七金右 ▽４三金右 ▲６八角 ▽７三銀 ▲５七銀 ▽６四銀
▲７九玉 ▽７三桂 ▲４六銀 ▽９四歩 ▲２五歩 ▽５三角
▲３五歩 ▽４五歩 ▲３四歩 ▽同　金 ▲３七銀 ▽３五歩
▲８八銀 ▽７二飛 ▲６五歩 ▽同　桂 ▲６六歩 ▽７五歩
▲６五歩 ▽同　銀 ▲５七角 ▽７六歩 ▲６八飛 ▽６四角
▲１八香 ▽３一玉 ▲２四歩 ▽同　歩 ▲８四角 ▽５二飛
▲７四歩 ▽同　銀 ▲７六金 ▽２二玉 ▲７七銀 ▽１四歩
▲８八玉 ▽２五歩 ▲７九歩 ▽７二飛 ▲５一角成 ▽７五歩
▲６六金 ▽９五歩 ▲６一馬 ▽９二飛 ▲６五金 ▽同　銀
▲同　飛 ▽７六歩 ▲同　銀 ▽９六歩 ▲同　歩 ▽９八歩
▲同　香 ▽９七歩 ▲同　桂 ▽９六飛 ▲８六銀 ▽７五歩
▲８五銀右 ▽９二飛 ▲９三歩 ▽同　飛 ▲９四歩 ▽９二飛
▲７五銀 ▽３一角 ▲８六銀 ▽８四歩 ▲９六銀 ▽９四飛
▲９五歩 ▽９三飛 ▲６二馬 ▽７六歩 ▲８四馬 ▽２六歩
▲同　銀 ▽６四角 ▲８五桂 ▽９二飛 ▲２三歩 ▽同　玉
▲３六歩 ▽２五歩 ▲３五銀 ▽同　金 ▲同　歩 ▽３六歩
▲６六馬 ▽５五歩 ▲７三桂成 ▽５六歩 ▲７四成桂 ▽２八角成
▲６三飛成 ▽２四玉 ▲５四歩 ▽３五玉 ▲５三歩成 ▽２九馬
▲８三成桂 ▽７一桂 ▲６五龍 ▽８三桂 ▲２七歩 ▽４七馬
▲４八歩 ▽５七馬 ▲４七桂 ▽２四玉 ▲３五金 ▽１三玉
▲３四歩 ▽２二銀 ▲１六歩 ▽６六馬 ▲同　龍 ▽７四桂
▲６三龍 ▽６六角 ▲同　龍 ▽同　桂 ▲１五歩 ▽６九飛
▲１四歩 ▽１二玉 ▲４四角 ▽７八桂成 ▲同　歩 ▽７七金
▲同　銀 ▽同歩成 ▲同　玉 ▽７六歩 ▲同　玉 ▽７五銀
▲７七玉 ▽８六銀打 ▲同　歩 ▽７六金 ▲８八玉 ▽８七歩
▲同　銀 ▽同　金 ▲同　玉 ▽７六銀打 ▲８八玉 ▽８七歩
▲９七玉 ▽９五飛 ▲投了
182手で後手の勝ち

それにしてもアノ写真は凄い。教皇が森内と羽生を強引に両手で引き寄せている。喧嘩した直後の仲裁にしては教皇の独壇場になっている。

昨年「1手パスを一回認めるというハンデ戦を」当家は提唱した。
1手パスが現行ルールにない為に故意に手損をする手法が流行っている。最近の連盟棋士は後手ばかりではなく先手も手損角換りを指すようになった。当家がいち早く「後手番1手損角換り戦法」という名称に見切りをつけ「手損角換り」とのみ表記したことへ連盟棋士も理解を示したことになる。
手損とは1手パスと同じ意味を含む。逆に見れば相手に不要の手を指させることが最終目的。
久保は進行中のNHK講座でも先手三間の優秀性を手得にあるとしている。相手が急戦で来たときに四間から三間に振り直す必要がないと。それは昨年までの藤井も同じ思考法。ところが当家は手得の権利を諸手で認めない。むしろ手損側が1手パスをしたい局面へ誘導すれば有利と考える。
この手法をなんと呼ぶべきか？
「1手パス」or「手損戦法」
1手パス戦法では表記が長いばかりか 2手パスの意味がない。そこで表記としては手損戦法が広義に使いやすい。
手損戦法には大きく分けて現在二種類。
1=手損戦法奇数番型。角交換する。手損角換り等。
相振りにおける32飛から22飛への繰りかえも奇数番型。
2=手損戦法偶数番型。銀を下がってまた戻す。ご存じ泡踊り。
相掛り十字架銀戦法では銀が十字を描く手法で相手の陣形を制限し故意に2手損する。

2005.01.27王将戦第3局　森内VS羽生　相振り32飛vs88飛　手損の手法
羽生の三間から先手森内が88飛で相振り。後手は2筋に飛車を振り直した場合手損になっても構わないという指し方。先手は手得を主張するために角交換から角打ち先攻が狙い。ところが後手が手損しても同角が連動手で反動がキツイ。角打ち先攻させて形を決めさせるのが後手の狙い。従って2筋に振り直すのは手損角換りの手法と同じ。手損によって先手は1手指さなくてはならないがそれが角打の場合は後手に攻防手の権利が発生。他の手を指すとその手が弱点になって逆に後手から角打ちのスキを与えてしまいかねない。