MashudaBBS2004.04.11

囲碁将棋ジャーナル将棋 朝日オープン第1局解説

シーザーとタカミチが叩きのめされる楽しみ


歩が主役の大逆転 中原の場合 2004.03.22竜王戦1組中原VS屋敷
「狂乱の桂馬曲技団」続編


棋聖戦決勝トーナメント 挑戦者は森内



棋聖戦決勝トーナメント 挑戦者は森内  No: 4824 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/04/11 Sun 10:57:01

棋聖戦は棋王戦同様4時間の持ち時間。
一昨日谷川が相振りで久保に負けた。谷川の使命感は最近硬直気味。寝かしておいたパン木地がやや乾いた状態。この水分不足を棋士は研究不足と言う。柔軟性を強いられる力戦形ではモミモミしないといけない。研究不足だと4時間では足りない。
16年ぶりに棋王となり6年ぶりに二冠となった谷川新棋王へのNHKインタビュー要約(昨日放映)。
NHK「丸山には負け越しているが?」
谷川「ひとつだけなので気にしない」
NHK「前のタイトル戦では負けましたが?(丸山との名人戦を示唆)」
谷川「フルセットまで行きましたが。でも随分前のこと」
このアナは相当な無礼者。谷川もムッとしたであろう。次のセリフがカットされている。過激な発言をしたのであろう。
当家ならこう言う。
「デーマン小暮が俺に恩着せてもサインはあげない」
三番目の質問「来年の抱負は?」
谷川はしばらく無言。じっと耐えている。そして口を開く。
谷川「みっつめを狙いたい」
胸がジーンとくる。これはマシュダ一家の駒アタリ奇数番原理=通称「三つ目原理」を指していると同時に棋聖戦で「康光棋聖=ミツたん或いはミっくん」を狙いたいと言っている。
しかし谷川は直後に久保に破れてトーナメント敗退となった。歯が痛い。敗者と歯医者はなぜか似合う。
谷川敗退で事実上の決勝戦羽生森内戦は昨日羽生が歯医者。羽生は最も得意な4時間将棋で破れ去った。康光と森内の決戦は楽しみ。康光戦用に4時間将棋に調整しないといけない。名人戦の戦い方とは根本が異なる。


端歩が主役の大逆転 中原の場合
2004.03.22竜王戦1組中原VS屋敷
「狂乱の桂馬曲技団」続編
 
No: 4823 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/04/11 Sun 05:46:01

インターネット上には新聞記事を無批判に紹介する私設HPが存在する。かつては週間将棋が紹介する変化を掲載していた「将棋タウン」。すでに主従の関係を越えた単なる泥棒行為であった。
最近では「せんすの将棋日記」
後者も主従の関係を越えた引用が散見される。この掲示板で知ったのだが2004.03.22竜王戦1組中原VS屋敷の観戦記でコマワリ君がふたつの中原勝ち手順を記したらしい。西条と名前が間違って紹介されるほどこの記者は嫌われているのであろう。
中原勝ち手順のひとつは当家が対局翌日に公開した83手め以後の49桂変化
観戦記ではマシュダ一家手順49桂で中原有望とのハッタリ。当家では屋敷勝ち変化で作成。有望とは感想戦における慰めの言葉。
もうひとつは銀の泡踊り変化69手め46銀。この変化はもっといい加減。65飛と屋敷が取るバカ手順を西條は無批判で載せた。同桂が角アタリとなる連動手を与える手を屋敷が指すようではオシマイ。それでも観戦記ではそれで中原勝ちをアピールしたいらしいので46銀-65飛で中原らしい終盤ポカを当家で作成。49桂を打てなかった中原の終盤美学を査定したもの。

2004.03.22竜王戦1組中原VS屋敷を元にした4枚桂の大逆転劇
戦形:チューザ飛車 「狂乱の桂馬曲技団」続編
先手:中原+マシュダ一家A
後手:屋敷+マシュダ一家B
▲2六歩 ▽3四歩 ▲7六歩 ▽8四歩 ▲2五歩 ▽8五歩
▲7八金 ▽3二金 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲3四飛 ▽3三角 ▲3六飛 ▽2二銀
▲5八玉 ▽4一玉 ▲8七歩 ▽8五飛 ▲3三角成 ▽同 桂
▲7七桂 ▽2五飛 ▲2六歩 ▽2四飛 ▲5六飛 ▽6二金
▲3八金 ▽5四飛 ▲6六飛 ▽7四歩 ▲6八銀 ▽5二玉
▲2八銀 ▽7二金 ▲3六歩 ▽6二銀 ▲3五歩 ▽2三銀
▲3七桂 ▽7三銀 ▲2五桂 ▽同 桂 ▲同 歩 ▽6四銀
▲2七角 ▽1四飛 ▲1六歩 ▽5五銀 ▲1五歩 ▽4四飛
▲6五飛 ▽2六歩 ▲1八角 ▽7三角 ▲5六桂 ▽同 銀
▲同 歩 ▽2七桂 ▲5五銀 ▽4五飛 ▲2七銀 ▽同歩成
▲同 角 ▽3五飛 ▲4六銀 ▽6五飛 ▲同 桂 ▽2九飛
▲7三桂成 ▽4九銀 ▲5七玉 ▽7三桂 ▲8一飛 ▽6五桂打
▲6六玉 ▽3八銀不成▲6四桂 ▽同 歩 ▲7二角成 ▽5四桂
▲5五玉 ▽4二玉 ▲5一角 ▽3一玉 ▲3三角成 ▽4一桂
▲同飛成 ▽同 玉 ▲6三馬 ▽5二金 ▲5一金 ▽3一玉
▲5二馬 ▽3三金 ▲4五桂 ▽2二玉 ▲5三馬 ▽4六桂
▲3三桂成 ▽同 玉 ▲3五金 ▽2二玉 ▲4一金 ▽3三銀
▲3一馬 ▽1二玉 ▲1四歩 ▽4四角 ▲同 金 ▽同 銀
▲6四玉 ▽6二飛 ▲7四玉 ▽6三金 ▲7五玉 ▽7四歩
▲8六玉 ▽8二飛 ▲9六玉 ▽8四桂 ▲9五玉 ▽9四歩
▲8六玉 ▽9六桂 ▲投了

128手で後手の勝ち

解題
コンセプト=中原がマシュダ一家「銀の泡踊り」を見せるようでは大名人として相応しくないので桂馬4枚で殺す。双方の主役は端歩。64銀泡踊りには対象形に位置する最強44角で対抗

91手め41飛成=三日前の深浦相手の羽生なら11馬と香を取る。後手には44角打の攻防手と金受けがあり下手すると相入玉となる。▲1一馬 ▽2一金 ▲同 馬 ▽同 玉 ▲4一飛成 ▽3一歩 ▲3五香 ▽4四角 ▲6四玉 ▽1九飛成 ▲4二金 ▽3三香 ▲2四桂 ▽4二金 ▲同 龍。しかし羽生のごとき並べ詰め変化では見苦しいので中原ならばスッパリ飛車を切るはず。それで盤面すべてに性感帯ができる。
112手め44角=ここでも攻防の角打。この手の怖さを知らないと必ず逆転される。取っても逃げても詰み。
最後は4枚目の桂の開き王手で後手は歩を1枚残して先手玉を詰みあげる構図。先手の端歩は後手玉に必至をかけ、先手玉は後手の9筋端歩のエクスタシーに泣かされる。


囲碁将棋ジャーナル将棋 朝日オープン第1局解説
シーザーとタカミチが叩きのめされる楽しみ
 
No: 4821 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/04/11 Sun 03:21:19

シーザーの解説はほとんど指し手を並べただけだが興味深い。最重要地点でトラブタのように自分の見解さえも述べない。羽生に畏怖を感じている。そこで羽生の寄せ方を絶賛した地点がすでに温泉郷に入った直後の銀打と飛車殺し。この暑苦しい手順は最も手堅い。アブナイ寄せより確実な寄せ。ケンタッキーで鳥肉を残して骨を喰うような野蛮な手順。ハブは最近壊れやすいのでファンよりスポンサーの信頼を得るような指し口。それにシーザーは感銘を受けている。これは深浦のネッチー将棋に番勝負で昨年ボロ負けしたシーザーの素直な気持ち。やはり深浦に指摘された銀がまだ頭にこびりついている。
タカミチがA級にあがれたのも当家が15金を絶賛したからであった。
そこで思う。
タカミチとシーザーがこのような寄せを目指しても感興を呼ばないばかりかむしろアクビされてしまうであろうと。
大山や羽生のマネをすると逆に嫌悪される棋士がいる。シーザーとタカミチが典型。