MashudaBBS2003.01.31-02.03 No: 4029-No: 4036
2004.01.31囲碁将棋ジャーナル 王将戦第2局中村解説
2004.02.01NHK杯 藤井VS森内 相振り 森内のスピン戦法
神経の話1 Pre-Golden Age=8歳まで 左右のバランス
神経の話2 Post-Golden Age=12歳まで 人間装置としての価値
神経の話3 Independent Age=15歳から 言語と神経の連鎖と正負の把握法
神経の話4 マシュダ一家の場合 実戦と言う「時間の呪縛」から第三カテゴリーへ
神経の話 番外 藤井への評価背景

関連=駒を進化させる科学が将棋



神経の話 番外 藤井への評価背景 No: 4036 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/03 Tue 11:24:55

今週のNHK杯で涼子が藤井のエピソードを久保に語った。藤井と三浦が解説に来た時のことらしいので一昨年の竜王第5局におけるエピソードであろう。
藤井より先に詰め将棋を解いた三浦に「すべての変化を読まなかったらペケ」と藤井は釘をさす。これは弁解としてユニークだが勉強法としても面白い。時間はかかるが確固たる創造性を養う態度としても興味深い。Independent Ageに形成された自由意志の発現は独特で強固。その根底には言語回路の優秀性がある。藤井の言葉が顕著。これを人生劇場で分かりやすく言えば「幼児の頃技芸を押しつけられた子供はすぐにやめてしまうが大人になって始めた者は末長く付き合う」
当家が藤井を評価したきた背景は以上。
本日は森内藤井のA級順位戦


神経の話4 マシュダ一家の場合 実戦と言う「時間の呪縛」から第三カテゴリーへ No: 4035 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/03 Tue 11:21:36

既成の仕訳では神経両側性転移を正の転移と負の転移について分ける。negative transferとpositive transferの対比という構図。将棋の発達が遅延したままであったのもこの関係図と同じ。だから棋士は将棋を以下のように勉強してきた。
1=同一局面の有無
2=局面の類似度
3=原理の共通性

ところがこれらの学習方法と程度は実戦において時間と言う環境要因に対応できない。
当家では正の転移と負の転移という平面的な構図に安住しない。転移そのものを仕訳する所から始まる。
1=相転移 同一性の有無
2=相転化 連鎖の類似性
3=相停滞 決定的分岐点
4=相転換 未知との連鎖

連盟棋士の場合、4の相転換に該当する未知との連鎖以後の技術力のみが金銭価値に換算される。この第4領域をサーカス小屋の見せ物にせざるを得ないのが現在の日本将棋連盟であり、実戦と言う「時間の呪縛」でのみ評価が定まるという構造から逃げられない。だから連盟棋士は呪われた勝負師となる。この側面をクローズアップするのがマスコミと言う負の言語群。我々は最初からこのような世界には見切りをつけている。彼らは4で八百長行為を強いられた為に必然的に最も重要な第三カテゴリーそのものに欠陥が生じた。この事実は当家の実況分析で度々明らかになっている。


神経の話3 Independent Age=15歳から 言語と神経の連鎖と正負の把握法 No: 4034 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/03 Tue 11:18:20

両側性転移のサンプル差異は30歳までが極端で40歳以後は不明な点が多い。社会に順応した後の反射神経とは発達率ではなく応用に重点があるためと当家は最初から考える。「ボクは子供の頃からコレやってるからね」などと自慢する人間は40歳以後は装置としてすでに欠陥品。研究者は重要なことを忘れている。それは言語と神経の連鎖。言語とは音という物理連鎖から始まる。この記号連鎖取得の機会は技芸育成以前にどの子供にも平等に与えられている。もうひとつの見落としは正負の把握法。左右の関係図を両側性転移と呼ぶだけでは平面図しかできない。神経の発展にも四相があると考えるのがマシュダ一家。


神経の話2 Post-Golden Age=12歳まで 人間装置としての価値 No: 4033 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/03 Tue 11:12:46

藤井は神経系の発達を終えたGolden Ageの後に将棋を勉強している。だから谷川羽生はあらゆる戦形をバランスよく指し、藤井は四間飛車のみで棋界頂点に順応できた。反射神経がバランスよく発達した谷川羽生が最終盤に強いのもその為。ところが最終盤とは時間との戦いである為に環境要因として換算することができる。
我々が注目するのはむしろ藤井の方。藤井の創造性の方が反射神経の発現などより人間装置として価値が高い。終盤型の棋士より序盤型の棋士に注目してきたのがマシュダ一家。藤井の創造力のパワーはPost-Golden Ageで形成されているはず。


神経の話1 Pre-Golden Age=8歳まで 左右のバランス No: 4032 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/03 Tue 11:08:30

技芸は子供の頃から養成すると効率がよいと喧伝される。これは神経の発達と直結する。Pre-Golden Ageは6歳がピーク。両側性転移bilateral transferが最も発達するのが6歳。
両側性とは左右のバランスのこと。基本は左右シンメトリカルな構図。即ち人体。すべての技芸はこの左右のバランスをどのように調整するかにかかっている。Aの効果がBに転移する神経運動を両側性転移と呼ぶ。
谷川は5歳、羽生は6歳で将棋を始めたと本人自身が述べる。彼らは両側性転移のピーク時に将棋を体得した為に神経経路が藤井と違うことは認めても良い。しかしその説明だけでは不十分。


2004.02.01NHK杯 藤井VS森内 相振り 森内のスピン戦法  No: 4031 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/02 Mon 03:37:49

棋戦:NHK杯
放映:2004/02/01(日)
先手:藤井
後手:森内

▲7六歩 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽3三角 ▲7八銀 ▽2二飛
▲6七銀 ▽2四歩 ▲7七角 ▽2五歩 ▲8六歩 ▽6二玉
▲9六歩 ▽4二銀 ▲8五歩 ▽7二銀 ▲8八飛 ▽2六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲2八歩 ▽7一玉 ▲3八金 ▽2四飛
▲2七歩 ▽5二金左 ▲5八金 ▽5四歩 ▲4六歩 ▽5三銀
▲4七金左 ▽6四歩 ▲3六歩 ▽7四歩 ▲8四歩 ▽同 歩
▲同 飛 ▽8三歩 ▲8八飛 ▽6三金 ▲4九玉 ▽6五歩
▲同 歩 ▽7七角成 ▲同 桂 ▽3五歩 ▲同 歩 ▽4四歩
▲3七桂 ▽1四角 ▲5八角 ▽4七角成 ▲同 角 ▽6六歩
▲5八銀 ▽6七金 ▲8六角 ▽5八金 ▲同 角 ▽6七銀
▲2五角 ▽同 飛 ▲同 桂 ▽7六銀成 ▲8二歩 ▽同 玉
▲8四歩 ▽8六成銀 ▲8三歩成 ▽同 銀 ▲8六飛 ▽7五角
▲2二飛 ▽6二金引 ▲8五飛 ▽6七歩成 ▲4八銀 ▽3七歩
▲6三銀 ▽5七と ▲投了

80手で後手の勝ち


4手めの33角と言えば当然谷川を思いだす。谷川はこの1手に昨年王位防衛を果たす全精力を我々に見せてくれた。当家は第1局に勝てば防衛と断言しその通りとなった。
後日谷川の光速ノートでも谷川自身があの第1局で羽生の相振りを受けたことを防衛の最大の要因として挙げている。当家と谷川の勝負の趨勢判断は完全に一致していた。
8手めの24歩は森内の作戦。これはかなりエキセントリックな手。どの程度エキセントリックかと言うと角頭歩戦法ほどであろう。森内はA級順位戦以外ならこのような手が好み。棋戦と相手を見て指している。
9手め77角=藤井が相振り飛車にするならば作戦負けとなる手。藤井はこれを「見落とし」と自ら述べている。フツーの33角型と勘違いしたのであろう。我々はこれだけで先手が作戦負けとは思っていない。
10手め25歩=本局では藤井が強引に相振り飛車にしたためにこの手で森内作戦勝ちと誤解されているがこの手は相当イカレタ手。これは後手が先手にプレゼントする駒アタリ予備1。入学早々君が好きだといきなり隣席の女の子に差し出す花。 藤井は愕然としている。焦った藤井は下記変化に気がついたと感想戦で述べる。

24角変化
▲7六歩 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽3三角 ▲7八銀 ▽2二飛
▲6七銀 ▽2四歩 ▲7七角 ▽2五歩 ▲8六歩 ▽6二玉
▲9六歩 ▽4二銀 ▲8五歩 ▽7二銀 ▲8八飛 ▽2六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲2八銀 ▽2七歩 ▲3九銀 ▽2四角
▲5八飛 ▽5七角成 ▲同 飛 ▽2八歩成

この24角から53地点狙いの筋は我々が知る限り昨年の王位戦第1局でマシュダ一家実況がリアルタイムで最初に指摘している。羽生も局後にこの筋があるので88飛と回りにくかったと感慨を漏らしている。これが可能であるのは谷川羽生戦のように飛車先歩保留か、本局のずうずうしい花のように飛車先歩をふたつ突いていないといけない。藤井は森内の8手め24歩に何の危機感も感じなかったと言う。ここで26歩と突っ張り返してもよい。或いは56銀とでてもよい。それが9手め77角で気楽に88飛ができると思ったらしい。藤井はバカ正直で好感がもてる。人間臭い。素朴である。当家では77角とは65歩の位を奪いつつ角交換を狙う手。もし藤井が感想戦でポカを装っているとしたら相当な悪魔であろう。もしアレが素の藤井ならば相当なオマヌケ。

11手め86歩=この手で藤井はどうやら悪魔ではないかと言う疑惑が浮上する。藤井が相振りをやりたいならここで88飛とすればよい。もし森内が強引に24角変化をマンマで見せれば王手飛車を喰らう。

王手飛車変化
▲7六歩 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽3三角 ▲7八銀 ▽2二飛
▲6七銀 ▽2四歩 ▲7七角 ▽2五歩 ▲8八飛 ▽2六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲2八銀 ▽2七歩 ▲3九銀 ▽2四角
▲5八飛 ▽5七角成 ▲同 飛 ▽2八歩成 ▲1五角 ▽投了

23手で先手の勝ち

12手め62玉=森内は笑いを噛み殺している。これで王手飛車はないので藤井が飛車を動かした瞬間に心置きなく26歩が突ける。
13手め96歩=藤井はすでに相振りとすれば作戦負け。そこで居飛車で戦うか中原的空中楼閣を築くかであるがいずれも藤井にはできない。それでも居飛車の可能性を残したい場合もっとも気になるのは後手の穴熊。そこで端歩で聞く。
14手め42銀=空中楼閣もできないくせにザケンナと。
そういえば解説は久保であった。コイツは何を最初からビビっているのであろう?ビシっと言ってもらいたい。
21手め28歩=ここで28銀はない。久保もド忘れしたようである。だから月に一度はマシュダ一家バックナンバーを丸ごと読み返さないといけない。しかし28歩以外に28飛がある。これは感想戦でやらなかったが以下の変化は先手勝ち。

自陣龍変化
▲7六歩 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽3三角 ▲7八銀 ▽2二飛
▲6七銀 ▽2四歩 ▲7七角 ▽2五歩 ▲8六歩 ▽6二玉
▲9六歩 ▽4二銀 ▲8五歩 ▽7二銀 ▲8八飛 ▽2六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲2八飛 ▽同飛成 ▲同 銀 ▽2七歩
▲2三飛 ▽2八歩成 ▲2一飛成 ▽3一金 ▲2八龍 ▽投了

29手で先手の勝ち

22手め71玉=藤井の足もとをみている。
23手め38金=さて藤井は本当にこれで作戦負けと思っている。一方の久保はこれで先後が入れ替わったなどと考えている。ここで藤井が84歩を突いて34歩の横歩を取ったらどうであろう?

横歩取り変化
▲7六歩 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽3三角 ▲7八銀 ▽2二飛
▲6七銀 ▽2四歩 ▲7七角 ▽2五歩 ▲8六歩 ▽6二玉
▲9六歩 ▽4二銀 ▲8五歩 ▽7二銀 ▲8八飛 ▽2六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲2八歩 ▽7一玉 ▲8四歩 ▽同 歩
▲同 飛 ▽8三歩 ▲3四飛

先手はハッキリ1歩得となる。藤井には怖くてできないであろう。

24手め24飛=森内は笑いが止まらない。これで横歩取り変化も消滅。
25手め27歩=藤井が先後逆になったことを認める手。自分は腰抜けであると言っている。しかし当家ではそうは見ない。腰が重いと見る。
41手め49玉=VTRを見たときに当家ではひとめでダメと思った手。玉移動は戦形の要。これは二重に悪手。迎撃の響きがない上に閉塞しただけ。最善は48銀。なぜ藤井はひとめでわからなかったのか?遡るとこの48銀とは33角-22飛型に対して先手が7手めに指すのが定跡。大介など臆面もなくそんなことを本に書いている。我々は羽生のこの48銀に対して否定的であった為に藤井はそれを知っているはずである。感想戦によれば単なる藤井のド忘れらしいのだが、そんなことはどーでもよい。藤井の悪手はこの49玉。
42手め65歩=森内がこのチャンスを逃すはずはない。この地点は先手の切り札。そこを後手から攻めるとはすさまじい気迫。以下セオリー無視のやり放題。45手めの局面は藤井が自分で突きたかった65歩を歩得で実現し桂馬も手順に跳ねて連動手をふたつも森内からプレゼントされている。初デートでいきなり婚約指輪を無理やり掴まされホテルに連れ込まれたのが藤井。これは将棋ではない。白昼のレイプ。
52手め47角成=ホテルに連れ込まれたのは彼女の合意と見なす。そこでベッドに押したおされても訴訟はできない。しかし殴られたら訴えるべきである。
57手め86角打=当家ではひとめ。誰にでもわかるであろう。こんな手がすぐに見えないのは久保だけ。
65手め82歩=森内はこの局面はすでに後手負けと知っている。しかしすでに彼女はベッドで泣いているのであとはなだめすかすしかない。それでも森内が勝てるのはすでに藤井が混乱していることを知っているから。この棋譜はひどいが白昼レイプとしては最高。だから無理攻めでも成立。
66手め82同玉=手ごわい彼女を口説くには正式に申し込む前に押し倒すに限る。森内は82同玉を指すときにさらに藤井を惑わす為に72銀までひっくりかえしてしまった。竜王戦就位式のスピーチで紙切れを取り出す森内らしい。因みに棋界でスピーチが最も得意な棋士の筆頭は森内。羽生よりウマイ。谷川よりイヤミがない。藤井よりサワヤカ。しかし芝居が一番ヘタっぴいなのが森内であった。

75手め85飛=藤井の敗着。この局面で持ち駒に角と歩三枚しかない後手が勝てるはずがない。36地点を抑えるカナ駒がないために48玉-37玉の脱出を阻止できない。当然83飛と銀を取って同玉に84歩と抑えて行けば攻めあい勝ち。藤井は感想戦でそれに気がついた。
逆に森内は藤井がそれを指せないことを見切っていたから無理攻めしている。だからこの将棋は森内が一方的に完勝したように見える。

イラクの大量破壊兵器は英政府のデマであったことをBBCが暴き、それが元でBBCはデービス経営委員長、ダイク会長に継いでアンドリュー・ギリガン記者が昨日辞職。 誇張による世論操作をスピンと言う。政府が行なう場合もあればマスコミが行なう場合もある。
「ザケンなテメー」と言う時に欧米の若者はスピンすんじゃネーと言う。まわるーまわるーと歌うのが日本人。


2004.01.31囲碁将棋ジャーナル 王将戦第2局中村解説  No: 4029 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/01/31 Sat 12:58:28

王将戦第2局は公開対局だった。雛壇で指している。
中村解説はマシュダ一家の実況&分析と同じ。森内の71手め28玉が敗因としている。換わりに当家実況の22角打と中村らしい78銀の候補手をあげているが、78銀など考えるから中村は勝てない。そんなモノ取っている暇はない。しかも22角-32金には23馬などと言う。2筋に大駒三枚並べるタコがどこにいるのであろう。中村新調メガネは乱視の調製が間違っている。
終局後の羽生は頭をかいて「拾ったという顔」
森内は今までで最高の顔を我々に見せた。 研ぎ澄まされた視線。

竜王戦就位式では各組優勝者の顔ぶれがよい。
森内の芝居は相当ヘタクソである。挨拶を忘れたフリして紙切れ出すパフォーマンス。やはり対局後の顔が一番。