市役所屋上 ここのページで「4本ある地線のうち1本だけが途中から90°上方に折り曲げられているアンテナ」を見たうんぬんと記載しまして、これは特別なものかと思っていたのですが、先日千葉に帰った際に木更津市役所の屋上にこれでもか!と言った感じで地線がベンドされたグランドプレーンアンテナがスタック状態で設置されていました。

 構造的に2種類あり、地線の先がT字型になっているもの3つとL字型になっているもの1つが観察されます。L字型のものは放射部の倍くらいの長さで上方を向いていますが他の物は上方へはほぼ放射部と同じ長さです。その分下方に伸びてますのでL字型のそれと同じくらいの長さです。

 グランドプレーンは無指向性アンテナに分類されますが、地線の延長方向に多少の指向特性を有する様です。このことから地線をこの様にしているということは指向性の調整をしているものと考えられますが…で、この折り曲げた地線方向の指向性は他の地線方向に比べて+なのでしょうか?−なのでしょうか?

 八木宇田アンテナの考えを持ってくると放射部より折り曲げている地線の方が長いので(L字型は顕著、T字型も下方を加味すると心持ち長そう)反射器として動作、つまりこの方向に対しては多少低くなるものなのでしょうか?ちなみにこの方向は木更津港(東京湾)方面です。



NTT木更津鉄塔一部拡大 市役所の近くにあるNTT木更津の鉄塔に設置してある5段平面レフレクタアンテナです。こちらは手前側が指向面となります。放射器はλ/2なので目測0.5m程度とすればおおよそ300MHz付近のアンテナと思います…この帯域でサービスしている移動体通信としては無線呼出(280MHz帯)がありますが、これがそれ用なのかは不明です。ただ同じ形式のアンテナが鉄塔の反対側にも設置してありましたので、これと併せて南方(左図のアンテナ)と東方をカバーしているものと考えられます(西方は東京湾、北方は市原方面)。

 平面アンテナの手前下側にマイクロ回線のアンテナが見えますが、この鉄塔にこの型のアンテナがたくさん設置されています。携帯電話基地局のエントランス回線用と思えますが、平面アンテナが無線呼出用とすれば280MHz帯250Wの出力がありますので、これに晒されつつ頑張って稼動している様です。なおこの鉄塔にはこれ以外にでかいカセグレンとオフセットのパラボラも設置されていますし、塔頂には例の垂直系アンテナも設置されています。遠くから見るとかなりアンテナ満載の鉄塔になっています。


撮影 2003.10.05 午前11時頃、フィルムスキャンです。

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