空中線全景 ここにあった看板で「灯台構内に中短波により犬吠埼灯台の気象放送を行う施設」とありました。左図は灯台全景ですが、「→」の部分から右手下側方の鉄塔に向かってワイヤーアンテナが展張されているのがなんとか見えるかと思います。これが1,670.5kHzH3E(全搬送波による単側波帯、アナログ信号である単一チャネルのもの、音響の放送を含む電話)の電波を利用した灯台放送の送信アンテナです。灯台手前にあった中波無線標識の送信アンテナに比べるとかなり地味に見えますが、おおよそ地上30mの高さから張られたワイヤーもそれ相応の迫力はありました。

灯台から見た 上図の「→」部分を左図に示してみました。遠近感が薄らいでますが、地上約30m(海面からは50m)からの眺めです。アンテナは鉄塔に向かって展張され、ここでL字型にベンドされ左手方にある局舎に向かっています。


ベンド部分 左図の左手側にある「↓」が局舎を出て直ぐの部分、鉄塔に向かって展張され、ここで曲げられ画面右上にある「→」が灯台に向かっている部分です。鉄塔にはマイクロ波無線標識(レーマークビーコン;Ramark Beacon)のアンテナが見えてます。


局舎 局舎です。隣にある霧信号所の建物に比べるとこじんまりしています。


灯台放送
 特別業務の局に分類されます。免許状情報を千葉県&特別業務&1670.5kHzで検索すると野島埼灯台の分しか出てきません…。各種資料を見ると犬吠埼の放送は毎時23分10秒から24分50秒の1分40秒間、野島埼の放送の直後から開始されます(野島埼は毎時21分30秒から23分10秒の1分40秒間)。送信出力は50Wと、中波放送と比べるとQRPな局です。ここ奥多摩近くの様な内陸部では受信が非常に困難かと思いますが、一度は聴いてみたいと思っております。


撮影:2005.04.09 13時半頃
初稿:2005.04.19
追記:2019.03.13 この船舶気象通報(灯台放送)は2016(平成28)年9月30日に廃止されています。都下で受信することは…結局できませんでした。

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