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Workshop 楽器

私が所持している邦楽打楽器をご紹介しましょう。

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金属製のもの

鉦 摺鉦(すりがね)。「スル」というのを嫌って「アタリ鉦」ともいいますが、これは縁起を担いだ俗称ですね。別名「チャンチキ」という呼び名はその音からきています。また、祭囃子の世界では「ヨスケ」とも。祭囃子の伴奏や歌舞伎の鳴物として締太鼓と一緒に演奏することが多い楽器です。高い、華やかな音がします。

鉦

コンチキ 名前の由来はやはり音から来ています。鉦の大型のもので京都の祇園祭で使われているものと同じ楽器です。同じサイズのものを2個同時に演奏した時に起こる微妙な干渉音が「ビーン」と鳴って涼やかな音色を作ります。

チャッパ 歌舞伎や民俗芸能の「神楽」などで使う楽器です。合わせシンバルを小型化したような形をしていて、「銅拍子(どびょうし)」と呼ぶタイプ(金属が違うのです)もありますが、一般的な「チャッパ」という名前はその音から来ています。

松虫 小さな三ツ足のついた伏鉦です。歌舞伎ではこれをサイズを違えて2個ならべて虫の声を表現することからこの名前がつきました。

オルゴール 歌舞伎の下座で使う楽器です。松虫と同じく虫の声を表現したり、時には時刻を告げる江戸時代の時計の音を表現するときにも使います。仏具の「引(イン)キン」という楽器をサイズ違いに3個から多いものでは6個ほどを並べて専用の台に固定したものを木製の玉のついた「玉撥」で演奏します。

ドラ 茶道具で使用するドラです。歌舞伎では「ゴーン」と時の鐘が遠くで鳴っているような情景を表現する時に釣り鐘のかわりに使用します。また、縁をかたい撥で叩いて「ジャーン」と衝撃的な音を出すこともあります。現代曲では縁をバイオリンやチェロの弓などで弾くこともあります。

キン 仏具です。低音の余韻の長い音を出します。歌舞伎では舞台がお寺の時に使います。古典では単体で、専用の撥を使って演奏することが多いのですが、現代曲の演奏ではサイズ違いのものを複数個並べて幻想的な音を作ります。また、現代曲ではドラと同じく、縁をバイオリンやチェロの弓などで弾くこともあります。

レイ 巡礼や托鉢の僧侶が使うものです。歌舞伎では大太鼓とともに演奏して御殿や大きなお寺を表現するときに使ったりします。

木製のもの

木魚 仏具で大型のものはよくお寺で使われていたりします。歌舞伎では大型のものをお寺の情景を表現するときに使います。小型のもの(小木魚といいます)を複数並べて「ポコポコ」とユーモラスな表現をします。

木鉦 これもやはり仏具で、玉撥を使って演奏します。いくつか並べて複数で使用することがほとんどです。木魚より音質がかたく高い音を出すのが特徴です。割れやすく値段も高いので、最近では四角い形をした洋楽用のウッドブロックを代用することが多くなりました。

ササラ 富山県地方の民俗芸能で使用する楽器でビンザサラと同系列ですがサイズがだいぶん違います。現地ではこれを踊りながら演奏します。

棒ザサラ ササラと同じく富山県地方の民俗芸能で使用する楽器で、現地ではこれをやはり踊りながら演奏します。

拍子柝 「ひょうしぎ」は歌舞伎や相撲の舞台進行にかかせない道具です。本来は警察官や警備員の笛のように楽器としてではなく、舞台の進行をする合図ために使う「鳴物」です。

竹鳴子 楽器というよりも鳴物の「竹鳴子」です。「カラカラ」と乾いた音をさせたり、「ビンザサラ」のように「バシャ!」と強い音を出したりします。

革製のもの

締太鼓 能楽の楽器で歌舞伎でも使用します。皮は現在は牛皮ですが、昔は馬を使っていたという説もあります。胴は「欅」です。「テンテンツクツク」という唱歌で音を表現します。

小鼓 能や歌舞伎で使用する日本独特の楽器です。古くは雅楽の「三の鼓」がルーツとされておりますが、「能」が確立して以来六百年もの間ほとんどその姿を変えていません。「ポン!」というインパクトの強い、まったく日本的な音を出します。皮は馬の皮、胴は「桜」材でできています。

大鼓 「チョーン!」という「小鼓」と並んでインパクトの強い、やはり能や歌舞伎で使用する楽器で小鼓よりも大型の楽器です。演奏するときには「ツメガワ」または「ユビカワ」という、紙で作ったサックをはめます。奇妙なことにその音は同形式で小型の「小鼓」よりも高い音を出します。皮は小鼓と同じく馬の皮の、厚いものを使っています。胴はやはり小鼓と同じく「桜」が主流ですが「花梨」や「紫檀」などのものもあります。

桶胴 本来は獅子舞などに使う民俗芸能系の楽器で歌舞伎でもよく使用されています。胴が桶でできているところから、この名前がつきました。「トン、トン」というちょっとこもり気味のユーモラスな音がします。桶でできた胴を玉撥で打って「フチ廻し」をすることもあります。

大拍子 やはり神楽等で使用する民俗楽器です。主に竹の撥で演奏し、「ケテーン!」と高いアタック音の強い音を出します。胴は桶胴と同じく桶でできていますが、皮に和金を持ち、その口径が大きいので調べを締めてピッチを高く調整しやすくなっています。

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