私と同世代の方で、沢田研二さんの曲がTVやカラオケから流れてきたら黙っちゃいられない人は
決して少なくないはずです。
歌唱力が優れている事や、作詞、作曲をこなす事などは沢田研二さんの魅力の半分ぐらいと言って
も過言ではなく、残りの半分は、何と言っても人を魅了せずにはおかないステージ演出です。
沢田研二さんの曲は、単に聴くだけでも充分に値打ちがありましたが、曲ごとに繰り出されるド派
手なステージ演出と合わせて聴いてこそ100%楽しめると言えるでしょう。
沢田研二さんのステージ演出は、現代のヴィジュアル系ロック・バンドや、ハイテク舞台装置を駆
使した演出などとは、まったく異なるものでしたが、強烈な印象を与えられる点では、現代の演出を
遥かに凌いでいたのではないでしょうか。
その茶目っ気たっぷりな性格も含め、沢田研二さんは、常に聴衆に何かを期待させずにはおかない、
現代で言うところの "カリスマ性" を備えたエンターティナーだったのです。
考えて見れば、私は沢田さんの曲を聴いてロックと言うカテゴリーを知ったようなものでした。