沢田研二


 2001年1月14日にTVでオン・エアされた『ミュージック・フェア』を見て、私は不覚にも偉大な
るエンターティナーの名前を挙げ忘れていた事に気づきました。それが、かの沢田研二さんです。

 私と同世代の方で、沢田研二さんの曲がTVやカラオケから流れてきたら黙っちゃいられない人は
決して少なくないはずです。

 歌唱力が優れている事や、作詞、作曲をこなす事などは沢田研二さんの魅力の半分ぐらいと言って
も過言ではなく、残りの半分は、何と言っても人を魅了せずにはおかないステージ演出です。

 沢田研二さんの曲は、単に聴くだけでも充分に値打ちがありましたが、曲ごとに繰り出されるド派
手なステージ演出と合わせて聴いてこそ100%楽しめると言えるでしょう。

 沢田研二さんのステージ演出は、現代のヴィジュアル系ロック・バンドや、ハイテク舞台装置を駆
使した演出などとは、まったく異なるものでしたが、強烈な印象を与えられる点では、現代の演出を
遥かに凌いでいたのではないでしょうか。

 その茶目っ気たっぷりな性格も含め、沢田研二さんは、常に聴衆に何かを期待させずにはおかない、
現代で言うところの "カリスマ性" を備えたエンターティナーだったのです。

 考えて見れば、私は沢田さんの曲を聴いてロックと言うカテゴリーを知ったようなものでした。