■■■AYAの観劇記■■■



大地真央グランドショウ

梅田コマ劇場


観劇日:2001年12月15日(土)13時(1階5列35番)



<はじめに>

 毎年金子は、12月
「マオちゃんのショーに行ってくる」と家人に言って、
「へーあのおちゃらけに○○円も払ってねぇ」
と言われて大顰蹙で出かけるのである。

ま、なぜ行くかというと、ただ
「マオちゃんに会いたい」だけである。
金子、大地真央さんファンであるので、しょうがないのである。
(如何にしてファンになったかは、
 拙稿「カルメン」をお読みいただきたい)

毎年(といっても今年で3回目であるが)、観終わってから
「なんかマオちゃん綺麗だったなぁ。あっはっは」
しか感想が残らないこのグランドショーなのだが、
今年はどうなるか。




[亜矢の観劇評]

<第一部・心に降りた奇跡>

 今回は、マオちゃん自身が「オードリー」として、
演出に携わっておられるのだが、これが
「マオちゃん、自分で自分を企画しては駄目」
とファンとしてどう贔屓目にみても思ってしまった。
なにせ、話が混乱しているのである。

初めは劇場案内嬢の月の女神のストーリーが
具現化されたものと思いきや、
その劇場案内嬢はどうやら月の女神の化身でもあるようだし、
また、バーで月の女神のストーリーを書く女の子もでてくるし、
「結局だれの考えた話で
 月の女神のストーリーは運ばれているのか?」
という根本が分からなくて、また頭がぐるぐるしてきてしまった。

プログラムには「癒しと希望の物語」と書いてあるが、
どこがそうなのかさっぱり分からなかった。
どうやら、そう思ったのは私だけではないようで、
幕が下りてきたとき、皆
「えっ、終わりなの?」
という感じの拍手であった。


<休憩時間>

金子、もう一部でわけがわからなくなってしまっていたので、
隣のご婦人に
「あのーあれは、どうだったんでしょう?」と聞いてみた。
すると、2人の解釈がぜんぜん違っていて、
2人で喋っているうちに
「訳がわかんないね」
という結論に至ってしまった。

そのご婦人曰く
「今日は安いし(ペルソナ貸切)、私はただ真央さんが、
 服をとっかえひっかえしているのが綺麗で楽しいから来てる」
とのこと。
そうだ、やっぱり「あっはっは」の世界なのだ、
と金子も2部に向けて、気持ちを入れなおした。


<第二部・思い出に逢いましょう>

ゲストに尾藤イサオさん、石井一孝さんを迎え、
各曜日をテーマにした曲をつづるショータイム。

こちらは、なんにも考えなくていいし、
こういうワンマンショーをやれるミュージカル女優は、
マオちゃん、一路さんぐらいのものではなかろうか。
演歌歌手のショーとは全く別のものだ。

 さて、最初の赤いドレスでの
「ダイヤモンドは女性の友達」はとてもインパクトがあってよかった。
そして、客席に降りてきての
「You Are The Sunshine Of My Life」
は、近くで見れたので
「相変わらずお綺麗だな」
とファンモード突入であった。

しかし、一部から気になる存在の人がいた。
石井さんである。
歌はキーはどこまでもだしますよ、
という感じで歌詞がはっきりしているのがいいし、
一部では10月に「カルメン」のエスカミリオをやったせいか、
7:3のオールバックの髪型のせいか、
急にセックスアピールが感じられた。
また、二部では、いつもどおりのふわっとさせた髪型で、
好青年のイメージでなかなかのスター性を感じた。

1曲しかないソロの
「To Feel The Fire」も聴き応えがあったが、
英語なのは惜しかった。
今年の「カンディード」を観て置けばなあ、と後悔してしまった。

一方、尾藤さんは、
今度は「マイ・フェア・レディ」で
マオちゃんの親父さんの役をやるそうだが、
そう老け込むこともないのに、と思える相変わらずのパワーであった。
でも、これまた英語のソロの曲は渋かった。
テレビでいつもパワフルなので、渋いのもなかなかであった。

 で、肝心のマオちゃんに戻るが、どの衣装でもナイスなのはさすが。
ただ、選曲としては、
「Amazing Grace」はちと範疇外であろう。
やはり、あの曲はソプラノの人が歌うべきものだ。

良かったのは、「明日は月の上で」。
越路吹雪さんのメモリアルCDで、
元星組トップスターの稔幸さん(姿月さんだったら失礼!)
が歌っていたように記憶しているが、稔さんの透明感のあるのに比べて、
マオさんのは本当に松平さんと
手を携えて歌っているような感じで地に足がついた、
幸せを実感しているような歌いっぷりだった。

 最後に、来年はこのショーはなくて、
12・1月と「風と共に去りぬ」で大阪にこられるとのこと。
今年、帝劇まで行かなくて正解でした。

また、来年10月には、
この劇場は愛華さんの「チャーリー・ガール」もするとのこと。
大阪でも、結構観れるんだぞ、と思った。

最後に、やっぱり、マオちゃん、
このグランドショーは「あっはっは」でした。
やはり、綺麗で楽しいのが一番、
という気になれるのはファンだけでしょうか?

やはり、普通のミュージカルファン全般に受け入れられるソフトを作るのは難しいのだな、とつくづく感じて家路についた。

 ここまで読んでくださってありがとう。
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□□□□□□□□□□□□□□□□□□劇評■筆者□□□□
金子亜矢
bacew609@jttk.zaq.ne.jp
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