ベロセット1930KTT
at 25thタイムトンネルフェスティバル2001.Oct.8
tukuba
ベロセット社はOHC市販レーサKTTの初代モデルを1929年に発表する。
1928年にアレックベネットがジュニアTTで優勝したのに気を良くしたらしい?
また、このKTTは日本人にとってもなじみ深いモデルで、
マン島TTレースに初めて出場した日本人、多田健蔵はこのKTTに跨りあのマウンテンコースを
疾走したのである
OHCエンジン
ベロセットは1924年にOHCのエンジンを発表しました、その5年後に
KTTファーストモデルを発表しました。
当時はヘッドの上にカムシャフトを配置するにあたりオイルの供給、戻りの問題
耐久性にはかなり苦心したそうです。
フレームはダイアモンドタイプで、ダウンチューブが2本並列になっていますし、
さらにチェインステーはダブルタイプにもなっています
その他、レースユースを考慮してウエッブ製のガーダフォークも補強入りのタイプが採用されています。
この個体、往年のAJSのワークスライダーでニュージーランドのロッドコールマンさんの手によって
プリペアされたもので、コールマンさんは現役当時、ポーキュパインの開発にもたずさわった、名ライダでした。
かくいう筆者も10年ほど前にコールマンさんが
タイムトンネルでポーキュパイン?トリプルノッカー?を走らせたとき、
ヘルパーとして付き添った貴重な経験があります。
そのときはガソリンのオクタン価不足による不調で大事をとってリタイアしました。
そのときはそんな著名なGPライダーに付き添っていましたが、ジェントルな物腰
現代からするととても地味ともいえるライディングですが実に速い、壊さない、ああいった乗り方が出来ないと、
あのマウンテンコースを完走するのも難しい時代の名ライダーの片鱗を肌で感じたものでした。
今年も当日会場においでなって、日本の秋と各車の走りを堪能していました。
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マルチプレートタイプのステアリングダンパ
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