スフェアその3

オリジナルメインアキュームレータ


DSのオリジナルのスフェアは分割式でその形から”土星球”なんて呼ばれます、

メインアキュームレータも分割タイプがオリジナルでちょっと小さいので小土星球かな?

写真左は、オリジナルタイプと現行タイプとの対比ですが、それぞれの高さの違いが良く判ります、DSのメインアキュムの取り付け位置の場合(DS21・23IEを除く)理想的にはオリジナルタイプの形状の方が収まりが良好であったと推測出来ます。

写真右は、筐体を開け内部の状態です、最終的には内部のダイアフラムは劣化してドロドロに融ける場合と硬化すして裂けることがあります。

この時代、ダイアフラムはLHM用はNBR製(ニトリルゴム)、LHS用はSBR製(スチレンブタジエンゴム)です。

ダイアフラムはブレーキアキュームレータと互換性が有りますので補修はブレーキアキュームに準じますが、ガス圧がメインアキュムは60〜65Bar、ブレーキアキュムは40Barとなっています。

現在の一体型の場合、ウレタン製のダイアフラムが使用されています、耐LHM性(耐鉱物油性)は極めて良好ですが、ウレタンは水分によって分解(加水分解)する欠点が有り、さらに熱が加わると劇的に劣化することが有るため、LHS用に代用することはフルード内の水分と実走行時の熱の影響も相まって、スフェアのパンクなど大きな問題を引き起こす可能性があると考えられます。

NBRも耐油性は良好です。がウレタンほど劇的に劣化はしないものの、水分には注意を必要とします。

今日では、分割スフェア用にLHM用はNBR製、ウレタン製 LHS用ではSBR製が市場に出回っていますので

それぞれのフルードに合せて使用することが肝要であります。


戻る