クラッチコントロールユニット

の構造とリペア


DSのシトロマティック式半自動変速装置に1960年以降

装着されている遠心ガバナ、クラッチコントロールユニット

本編ではそのクラッチコントロールユニットの構造の

理解とリペアを取り扱います。


概要

クラッチコントロールの機能と役割は 遠心ガバナの作動(本編では取り扱いません)を前部のスプールバルブを

用いて、クラッチシリンダ作動の油圧回路の開閉を行います、スプールバルブより後部は

スプールバルブの動きを安定させ、作動を補助する役割を持っています、後部シリンダにはフロントブレーキキャリパからの

油圧で作動する油圧シリンダとスプールバルブを常に前方向に押しているスプリングが有ります。

制動時に支持ロッドピストンが後部に移動して、遠心ガバナの作動回転数以下にエンジン回転数が下がった場合、

即座にクラッチシリンダの作動油圧を供給出来る様、補助しています。

全体の部品                       

スプールバルブのチェック             後部ブレーキシリンダのチェック

クラッチコントロールユニットは前部のスプールバルブ、後部の油圧シリンダで構成されていて

それぞれの状態をチェックします、この個体の場合 スプールバルブはとても良好でしたが

油圧シリンダのシールの劣化でリークバック量が、極端に増大していました。

 ブレーキシリンダ用のシールを製作

このリペアの一つの山場は シールの

調達ですが、単品での入手が手間取った

ので、製作しました。

次なる山場はリペアの効果の確認ですが、そのために下の様な補助機器を製作しました。

クラッチコントロールの前に位置している、センターファイギアル・レギュレータの

動きを再現します。

エンジン回転数をシュミレートします  左 高回転  右低回転

最終チェック中

<雑感>いつも思うのですが、普通にフルードの管理が行われていればスプールバルブの

不具合、磨耗は殆ど無く(ハイトコレクタを除く)極めて信頼性の高いことを、実感させ

ます、


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