概要
DSのフロントブレーキはインボードのリジッドタイプです。
この理由はパンク等のアクシデント時においてもハンドリングの低下を防ぐためホイル幅センタにナックルアームを位置させるスペースを確保するために中に追いやられたのではないかと私は考えています。
SM、GS、そうだ2CVも同様の機構となっています。
フロントのセンタピボット解説図
キャリパは、私の74年式は、アルミニウム製対向シングルピストンキャリパで、ピストンも膨張係数を一致させるためか、アルミ系の材質のようです。
また、キャリパはギヤボックスに固定され、さらに、フロント側のエンジンマウントの役目も兼ねています。
従って、キャリパ周りのボルトはしっかりと締め付けてください。
部品に関して
パッド自体はリコンヂショニングされたものなら、比較的容易に入手可能です。
キャリパのインナーキットについては、数種類のキャリパが混在しているので、インナーシールを
見て確認が必要なようです。
初期型は、対向ピストンではではないけれど、パーキングブレーキ付のようです。
さて本題のパッド交換ですが
DSのフロントブレーキのパッドはアルミ製の放熱フィン付きベースにパッドが
接着してあります。
パッド自体の厚みは、純正新品では15mm程度あるようですが、今回入手したのは、社外品でリコンデショニングされたもので、11mmのパッドに4mmのアルミ板を接着した後、リベットでベースに固定されています。
さて交換作業ですが、お約束のジャッキアップして馬をかませアンダーガードを外し、ブレーキのエアスクープを取り外します。
まず、キャリパピストン周りは、パッドの粉、ディスクの粉などが堆積しているのでまずこれを市販のブレーキクリーナで掃除します。(タップリ使って入念に)
パッドの取り外しは、大きなクリップを外します。
さてこれからピストンを戻します、この年代では単純にデカドライバやハンマの柄かなんかで戻して下さい。
新しいパッドを 取り付けクリップをはめ、パッド残量検知線のコネクタを接続し、アンダーガード等を取り付ければ完了です。
乗り出す前に必ず1度は強めにブレーキをかけて、ピストンを出すのを忘れずに!
古いパッドについて
パッドは張り替えが可能なので、捨てずに張り替えをしてみました。
今回は、(有)目黒ライニング商会に依頼しました。
電話03−3714−5561
こちらでは一般ユーザからの依頼でも受けてもらえるので助かります。
念のため依頼する前にバックプレートがアルミ製であることを伝えた方が良いでしょう。
仕上がりは以下の様になりました。
黒く塗ってありますが、バックプレートはアルミのオリジナルです。