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スペシャルレポート

MAC WORLD Expo/Tokyo'97特集



写真で見るエキスポ・ホール7(2月26日更新)


パワー・コンピューティングのMacOS互換機が、いよいよ国内で正規販売されるが、展示品ではBe OS DR8が稼働していた。



エクスポネンシャル・テクノロジ社のPowerPC互換チップX704(533MHz)搭載マックで、イルカが海を泳ぐデモを見たが、さすがに3Dのリアルタイム処理が高速である。



Be社のブースもあった。地味ではあるが、確実に存在を大きくしているのも事実だ。BeOSの搭載を考えている互換機メーカが増えつつあり、多くのブースで稼働しているのが見られた。(モトローラも正式に発表している)



バンダイ・ディジタル・エンタテイメントのブースでは、参考出品として出された2台の新ピピンが目を引いた。現在のピピンアットマークと同じきょう体で、CD-ROMドライブをPDドライブに変更したアットマークPDと、新しいブラック・きょう体にSCSIとイーサネットボードを搭載したアットマークEXの2機種である。両機種で特徴的なのは、いままでPCIスロット1基のみだった拡張性が、SCSIインタフェースを内蔵したことにより、大幅に拡張性が改善されたことだ。ただ、これはマックそのものともいえる。なお、この2機種の製品化は未定とのことだ。




もうひとつ目を引いたのは、10Base-Tのインタフェースを持つ拡張イーサボードで、ケーブルモデムと並んで展示されていた。ケーブルモデムとは、ケーブルテレビの伝送路を利用して、電話を使わずに、家庭のテレビの端子を通してインターネットへ接続するための機器のことであり、ピピンやパソコンとはイーサネットで接続し、10〜30Mbpsと高速な伝送速度が特徴である。展示されていたケーブルモデムは、モトローラのサイバーサーファーで、送信と受信の速度が異なる非対称型である。
ピピンは、ゲーム機と同じCD-ROMベースであるため、起動や設定、操作が簡単である。パソコンのイーサネット接続は、特にDOS/V機やPC98では面倒なため、ピピンの方が家庭や初心者には受け入れやすい。ケーブルテレビのインターネット接続の普及には、このような簡単で使いやすいピピンなどの端末の普及が必要だ。





加コーレルは、特設コーナー「マック・スクエア」のOpenDoc Live Objectコーナーで、WordPerfect4JのOpenDoc対応版をデモしていた。画面を見る限りでは、非常にシンプルな作りであるが、縦書きや表計算、文法チェック、WebブラウジングなどのLive Objectを組み込むことで、ソフトウェアを肥大化せずに機能アップを図ることができる。WordPerfect4J単体でも、HTML書き出し機能、文書の特定の場所やURLへのリンクを実現する「しおり機能」、組織図作成機能、リアルタイムでスペルチェックをする機能などが新たに追加されている。
WordPerfect4J今年の夏には出荷されるとのことだ。



Java開発環境では先陣のシマンテックが、Visual Cafe1.0Jを「マック・スクエア」のディベロッパーコーナーで展示していた。もともとはMac Cafeと呼んでいたものであるが、よりビジュアルなプログラミングツールを提供し、Windows95/NTと同一バージョンでの登場である。UNICODEにも対応しているので、ソースコードに記述された日本語文字列を扱うことも可能となっている。



Macの開発環境では最もメジャーな存在となったメトロワークスは、シマンテックと同じコーナーで、CODE WARRIORのさまざまなツールを展示していた。Mac版をはじめ、Windows95/NT、BeOS、PlayStation、PILOT版などである。PlayStation版は、ご存知ソニーのプレイステーション用ソフトウエア開発環境である。またPILOT版とは、いま米国で人気のUSロボテクス社製PDA用の開発環境で、日本でも熱心なユーザが日本語化(フリーウェア)に取り組んでいる。メトロワークスは次期MacOS「ラプソディー」用の開発環境を、5月のWWDCに向けて準備するとしており、この種のソフトを手がける、いま最もホットなベンダーである。



「マック・スクエア」のディベロッパーコーナーには、2つのアップルのソフトウェアも参考出展されていた。「AppleShare IP5.0」と「Personal Web Sharing」である。「AppleShare IP5.0」はアップルシェアの最新版で、従来のAppleTalkに加えてTCP/IPに標準対応したため、Macをサーバとした異機種(DOS/Vなど)ネットワークの構築が容易になる。
「Personal Web Sharing」は、手持ちのMacで簡単にWebサーバを実現する小規模オフィスや個人向けのアプリケーションであり、同類のものとして、マイクロソフト社の「Microsoft Personal Web Server」がある。





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