1998末時点でのAPS


 APSが発売から2年半が経過した。ここで一つの新製品が発売された。APSについて-1996のところで述べたように、APSの最大の弱点はフィルム面積の縮小によって粒状性が悪くなったことである。その新製品とは富士写真フィルムの新フィルムH400である。今回の新製品の一番大きな改良点は、4番目の感光層を附加したことによる色再現性の向上と蛍光灯光源での緑黄色への変色を抑えたことである。しかし粒状性に関しても格段の進歩を遂げている。リリースでは何%と定量的には示されてはいないが、たぶんGAce400/NexiaHの80%位になっているのではないだろうか。APSでの粒状性への不満もかなり解決できていると推測できる。
 さて発売から2ヵ月間、H400での仕上がりを確認してきた。まだ粒状性に関しては満足できる段階には達してきていない。しかし良い条件の下では非常にシャープな作画もできるようになった。被写対がアンダー目に来ないように注意すれば充分一眼レフユーザーにもお勧めできるような段階に入ってきたと感じられる。
 よって現時点をもって当ホームページでのAPSカメラを解禁することとします。順次APSのお勧めカメラをアップしていきますのでご期待ください。ただ決してH400で満足しているのではないことをフジフィルムの方も解っていてほしいと思います。また他のフィルムメーカーの方は、少しでも早くフジフィルムを上回るようなフィルムを出してきてほしいと思います。


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Dec.28 1998