「宮沢賢治の新刊から1」
   


「宮沢賢治の新刊から1」


Kenji & New Books

1998年4月11日


Office Kenji Kenji Book 宮澤賢治のお菓子な国


宮澤賢治のお菓子な国

中野由貴 文
出口雄大 絵

平凡社
ISBN4-582-36709-7

食べ物と賢治の結び付きや、作品に登場するごちそうの数々を楽しい読み物として紹介した本、「宮澤賢治のレストラン」でおなじみ、中野由貴さんと、イラストレーター出口雄大さんによる「宮澤賢治のお菓子な国」です。 かわいらしい装丁、そしてまるで絵本のような表紙、出口雄大さんの手による素敵なイラストもたっぷり!つい手にしたくなるような雰囲気満点です。 今回は、お菓子がメインテーマ。 数多くの賢治作品、そして書簡などに登場するお菓子の数々、そんな興味深い食べ物たちが、賢治の活躍した時代や生活の様子とともに紹介されています。 たとえば「お菓子なごちそう」ではお団子やお餅といった和洋菓子、「森のおもてなし」ではバナナや木苺といった具合で、他にも「野原の菓子屋のお気に入り」「イギリス海岸のティパーティ」「イーハトーヴ横丁」と盛りだくさん。 「あ、こんな食べ物もあったなあ」とか「こんな作品にも!」といつもながら感心してしまいます。 巻末には付録として「宮澤賢治<作品別>たべもの索引」まであってとても充実です。 天文のサークルにも加入されているという著者の中野由貴さん、星や宇宙に関する話題も用意されていました。 童話『銀河鉄道の夜』に登場する「銀河の水」です。 水素よりも透きとおっているという「銀河の水」、そして宇宙から地球に降りそそく「雪玉」のお話し...。 この文章を読んで、ほうき星、そう彗星の核が「汚れた雪だるま」であるという学説を思い出しました。 宇宙空間には雪だるまがあふれているのかも...。
これから「お菓子な、お可笑しな国」へ旅行を希望される皆さんにそのメニューを少しご紹介です!


【メニュー】

パイ 「銀河鉄道の夜」
団子 「鹿踊りのはじまり」
ばらの実 「よく利く薬とえらい薬」
ワップル 「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」
木苺 「グスコーブドリの伝記」
キャラメル 「十六日」
金平糖 「積乱雲一つひかって翔けるころ」
霧のジェリー 「山の晨明に関する童話風の構想」
土のスープ 「青い槍の葉」
菓子の錫紙 「柳沢」
内丸西洋軒 「紫紺染について」





「宮澤賢治のお菓子な国」へのリンク集
Link : miyazawakenji no okashina kuni

「宮澤賢治のお菓子な国」(平凡社)
いわて菓子博'98(岩手県)
いわて菓子博'98もうすぐ開催!(岩手県)
岩手の食事(農文協)
菓子とデザート(Yahoo Japan)



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