ウッドストック 69

69年の夏、当時中学校2年生だった私は新聞の海外ニュース欄でおかしな記事をみつけました。
素っ裸の白人男性の後姿の写真が載っていて、記事は何十万というヒッピーが集まり大変な騒ぎになっているというようなことが書いてあったと記憶しています。
こんなに大勢の人の前でスッポンポンになるなんて、度胸あるなあーと妙に感心してしまいました。
その後、雑誌などで「ウッドストック」というフェスティバルがニューヨーク近郊で開催され大物ミュージシャンが多数出演したとの情報が流れてきました。
あのスッポンポンはその時の写真だったんだと分かりましたが、なにゆえスッポンポンになってしまったのかという理由は全く理解できませんでした。
1年後の夏休み、「11PM」をなにげなく観ていたところ、なんと映画「ウッドストック」の特集をやっているではありませんか。
プロモーションのため来日していた監督のマイケル・ウォドリ−、内田裕也、フラワートラベリングバンド、いや当時はまだフラワーズと名乗っていたかもしれませんがとにかくそのへんの人達がフィルムを観ながら語っていました。
断片的に映画のシーンが写るのですがこれが強烈でした。
ザ・フ−の衝撃のシーンを観た時は本当に吃驚!ピート・タウンジェントは何をやったんだ!?。
今、確かにギターを客席にほうり投げたぞ!・・・そんなことってやっていいのか、ありえるのか?
内田祐也氏が「ウチのメンバーもウッドストックの会場にいたので、ちょっと一言聞いてやって下さい。」とメンバーに気を使い「それではえーっどうでした? 実際体験してみて?」と司会者がメンバーに振りましたが「もうこれですよ。これなんだな。これしかないっつう感じです」ともっと気の利いたことは言えないもんかなあと子供心に思いました。
とにかく、もうすぐ日本でも公開される。こりゃ大変だ。観にいくぞーと誓った中3の夏の夜のことでした。


映画「ウッドストック」
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