映画館がやってきた! | 映画鑑賞記 |
妹の靴を無くしたお兄ちゃんが、何とかしようと健気な大奮闘をするお話。
主人公はあまり裕福ではないイランの家庭の小学生の少年。
妹は朝礼の時間に、自分の靴を履いている少女を発見して、自宅まで後をつけて
みるが、どうしても言い出せない。偶然妹が落としたボールペンを彼女が拾ったこ
とでやっと話が出来たのだが、彼女の靴は新品になっている。テストの点が良かっ
たのでおじいちゃんが新品を買ってくれて、古い靴は捨てられてしまったのだ。 |
作品としては、ただ「靴がない」というだけではあるれど、次から次へ と怒濤のエピソードでだれる所がないし、しかし感情過多にならず品良く まとまっていて、いい話だな〜と思える。疲れない映画。
邦題の『運動靴と赤い金魚』というのは、原題が分からない (画面には映っているようだがアラビア文字だし…)の で何とも言えないが、ラストの金魚が映るところを強調しすぎていて、 ちょっと「凝りすぎ」と感じる。さりげない人情に不似合いな、強い 表現意欲が出しゃばっている気がして、もっと何でもないタイトルの方が いいような…。
文:唐澤 清彦 | 映画館がやってきた! |