映画館がやってきた! | 映画鑑賞記 |
中世ヨーロッパ。アラゴンの大公■ドン・ペドロ(=デンゼル・ワシントン)
一行は領主レオナートの家に招かれた。 大公の臣下●クローディオ(=ロバート・ショーン・レオナルド)は 領主の娘●ヒーロー(=ケイト・ベッキンセイル) と結婚したいと思っていた。これを知った大公は恋のキューピッド役を買って出て、見事 ヒーローとクローディアは結婚することとなった。 めでたさに浮かれた大公とクローディオらとヒーローは、女嫌いの大公の臣下 ▲ベネディック((パドアの貴族)=ケネス・ブラナー)と、男嫌いのレオナートの姪 ▲ベアトリス(=エマ・トンプソン)をくっつけようと画策し、これに成功。
しかし、大公が気に入らない
異母弟の■ドン・ジョン(=キアヌ・リーヴス)は、クローディオの縁談を破談させよう
と企む。彼の計画は見事成功し、クローディアはヒーローをふしだらな女と
勘違い。結婚式で罵倒。列席者全員が大騒ぎになる。
修道士フランシスの知恵で、ヒーローは絶望のあまり死んだことにして葬式を出す。 |
とにかく、テンポがよくてケネス・ブラナーの「笑っちゃうほど真面目」という
キャラクターの演技が絶妙。三人の夜警や、警官のコミカルな動きは、映画だと
不自然だが、シェイクスピア劇の映画化と思ってみれば楽しめる。独白の多い所
なんかも演劇的。
終盤の策略の中で「修道士がヒーローを死んだことにする」という下りがあり、
「シェイクスピアの修道士って困ったことは死んだフリして解決する物?」と
思ったら何だか笑えて…(^^;
げらげら笑って、しかし何となく知的な気分も残す逸品。
ビデオは4:3のトリミング版。VHS的な浅い画像で決して高画質ではない。
これではもったいないので、ぜひDVD化していただきたい。
文:唐澤 清彦 | 映画館がやってきた! |