映画館がやってきた! | 映画鑑賞記 |
地球によく似た異世界での、ロケット開発物語。 |
このサウンドリニューアル盤は、5.1CHの見本市かと言うくらい立体音響が詰まっている。
とにかくセリフ以外の音は全て新録音で、いちいちリアル。
特に環境音に力を入れたようで、繁華街のざわめきに対して、リイクニの家は
虫の音が鳴っていたりしていかにも郊外(町外れ)の雰囲気を強調しているし、
工場ではぶ〜んという通奏低音が流れる。
(時々効果音が大げさすぎて、たとえばコンピューターを揺さぶったときに、
空のロッカーを揺さぶるような音がするのはご愛嬌なのかな?)
セリフも、冒頭のシロツグの独白が後ろから聞こえるのは、回想シーンだから
なんだろうし、屋内は全て反響を付けて、戸口に来ると反響が減るなど、まあ
細かい細かい。
しかし、セリフの残響付けはこれを不鮮明にする副作用もあり、リアルすぎて
セリフが後退したような感じは残念。
あの森本レオの白〜い間が良かったのになぁ(^^;
というわけで、「サウンドリニューアル版」は、良いとこ悪いとこも有るのだ
が、すでに持っている人も買い直す価値があるくらい面白くなっていると思う。
サウンド次第で、アニメでここまで臨場感がだせる。ってことを証明して見せ
た。
アニメの5.1CHは「ノートルダムの鐘」で経験済みで、あれもなかなかの物だ
けれど、こんなに自由奔放ではない。リアルでありながら時に芝居臭い大げさ
というのが上手くできている感じ。
★画質について
以前出ていたCAV版はとにかく「ネガにある物はすべてみせる方針」とかで
画面に左右端にも黒縁が有り、やたら小さな画面だった。
しかし、今回は普通の
ビスタサイズになったので、細かな描写が目に飛び込んでくるようになった
ような気がする。
ところで、既存のCAV版の面割りの部分で体が反応してしまう。たとえば、
リイクニが草刈りしていると「あ、裏返さなきゃ」と腰が浮く(^^;
大した手間ではなくともやっぱり、切れ目は無い方がいいですねぇ。(1998.6.25)
文:唐澤 清彦 | 映画館がやってきた! |