コマ送り!ケロロ軍曹@からから亭 | | Index| Prev34 Next| |
ケロロ軍曹 2 @amazon |
1999年7の月、天から恐怖の大王が降ってくる…はずだったというのに、あれからもう5年。 冬樹が軍曹に「ノストラダムスの大予言」の話をしていると空から女の子が降ってきた。
どこから見ても渋谷系女子高生にしか見えないその女の子は、遅れてやってきた恐怖負の大王だった。
日向家の庭で今、あの「大予言」が成就の時を迎える!…のか?
第7話(前) モア はじめての地球破壊 であります |
監督:山本裕介, 音響監督:鶴岡陽太, 総監督:佐藤順一, 脚本:山口宏, 音響効果:かげやまみつる, 絵コンテ/演出:五十嵐達也 |
ナレーター |
預言書は語る。第10巻の72、 「1999年7の月、天から恐怖の大王が降ってくる。アンゴルモアの大王を 蘇らせんがために」* |
バッハの「トッカータとフーガ」のメロディーを反転させた風の荘重なオルガン曲のBGM このナレーションで出ている「逃げまどう人々」の絵の「縦長の目」、 どこかで見た記憶があります。 *「ノストラダムスの大予言」 …1973年、フリーライター五島勉がその著書『ノストラダムスの大予言』にて 「1999年の七の月」に「アンゴルモアの大王」を蘇らせる「恐怖の大王」により世界が滅亡するという 予言詩の解釈を紹介したことで大流行。 1970年代当時の小学生は 「勉強なんかしたってしょうがないや、だって 僕らが大人になる頃、世界は滅亡しているんだもん」 …と言ってオカルトに熱中した。 この世代の心情は第1話の冬樹の言動にも一致する。
ちなみに、1999年、予言は外れたわけだが、Amazonで検索して見れば「五島勉」本人が書いた
「ノストラダムスの大予言」関連本は今でも売れ続けているし、派生したトンデモ関連本
も無数に存在する。前世紀、それはカルチャーであり産業であったのかもしれない。 |
ケロロ | ほう、なかなか怪しくてイカス予言でありますな。 | 冬樹の部屋で「ザクレロ」のプラモを組み立て中のケロロ。 黄色のスプレーも置いてある。(人の部屋で塗装作業するな!) |
冬樹 |
うん、でも結局当たんなかったんだよね。 あれからもう5年か〜 |
冬樹の机の上に「世界の神秘・ウー」の卓上カレンダー。
(ウーは学研のオカルト雑誌「ムー」のパロ) カレンダーは2004年5月(実際の放送月とシンクロしている) |
ごとっ、ごとととと |
夜の西澤タワーの彼方に「ちゅき〜ん」と光るものが出現、日向家の二階の屋根に向かって
落下する。 宇宙から落下してきたにしては、かる〜い衝撃音(^^; | |
冬樹&ケロロ |
あん?/げろっ? うあっ!/いいっ! |
冬樹は月刊「ウー」あの予言の真実に迫る!という特集記事を読んでいた。 二人は天井の物音を目で追い、二階の窓の外を女の子が落下する。 (このカット、ただのPANダウンではなく、背景と人物が視線の移動にあわせて 垂直の回り込みをしていることに注目!) |
ギロロ | んんっ、ごわっ! | 庭のテントの中で銃を磨くギロロ…、の上に女の子、落下。 |
冬樹&ケロロ | ああっ!/おうっ! | あわててベランダから乗り出す二人、 |
モア | ん、んん… | テントの上で気絶している女の子 |
モア はじめての地球破壊 であります |
夏美 | 屋根から落ちてきた〜? | 日向家のリビング、ソファに寝かされている女の子 |
冬樹 | そお、…ごろごろ転がって…、あぁ、もしかして宇宙から落っこちてきたのかも! | そこはかとなく『天空の城・ラピュタ』を髣髴とさせる |
夏美 | ば〜か。どっからどう見ても、渋谷あたり歩いてる女子高生*じゃない。 |
*女子高生…にしてはちょっと幼い感じ、絵的には。 金髪、ミニスカ、軽くガン黒、ルーズソックス、クリーム色のベスト 右手首に「おじさまリストバンド」、 開襟シャツの襟に「ケロン・スター」、 ヘアピンのデザインは「科学特捜隊の流星バッジ」である。 ・本物の「流星バッジ」は、トランシーバーになっていて、隊員同士の通信が出来るのである。 参照(毎日新聞) |
冬樹 | だよね〜 | |
モア | はっ! | |
夏美 | よかった〜、気が付いた? | |
モア | えっ? | |
冬樹 | もう起きても大丈夫? | |
モア | あっ、こっ、これはいったい…! | 状況が把握できずきょろきょろするモア |
ケロロ |
冬樹どの〜!
カラースプレーが切れてしまったであります。 っで、ゲロっ!! |
さっき「ザクレロ」の塗装に使っていた黄色のスプレーを
頭にのせてリビングに現れるケロロ。日向家以外の人間がいることに気が付いてびびる。 …ってか、プラモの塗装はパーツの段階でするものだし、ザクレロは、 ほとんど完成していたはずだが? |
モア | はっ、はっ… | ケロロを凝視 |
ケロロ | みっ、見られた〜!* |
*日向家の室内では「アンチバリヤ」をoffにしているという事ですね。 …で、思わず取り落とす塗装缶(そのデザインから、「ガンダム専用カラー」らしい) |
夏美 | やばっ… | |
冬樹 | あの、これはその… | |
モア | ケロロのおじさま〜!! | ケロロに抱きつく少女。背景は星キラキラ |
ケロロ | ひえっ? | |
夏美 | ボケガエルのこと知ってんの〜? | |
冬樹 | …ということは、 もしかして、宇宙人? | |
モア | どっ、ど〜してバレちゃったんですか〜? 完璧にペコポン人に変身したはずなのに。 | 変身…てか、ばれたのはケロロの知り合いだからですね? |
冬樹 | やっぱりそうなんだ! |
リビングの時計は7:30頃 |
モア |
し、仕方ありません、っていうか『自業自得』*? 斯くなる上は… 正体を明かします!、っていうか『自暴自棄』**? |
「脱(ぬぎっ)」の字幕、ベストを脱ぐ少女 *『自業自得』…自分がした悪い行いの報いを自分で受けること[仏] **『自暴自棄』…大失敗や物事が自分の思い通りにならないことから、自分がどうなっても良いとなげやりになること。やぶれかぶれ。[孟子] |
冬樹 | うぅわ、わあぁ!! | 冬樹に目隠しする夏美。でも猛烈な光が出て何も見えない…と思ったら変身終了。 |
モア |
私の名は「アンゴル=モア」 500年前の約束*どおり、このペコポンを破壊しにやってまいりました。 |
ゲームキャラみたいな凄い服装。しかも、マントと帽子の飾りは宙に浮いている。 変身後は肌の色は白い。 * ノストラダムスの生没年は1503〜1566年 |
ケロロ | お〜お、誰かと思えばアンゴル族のモアどのでありましたか。 いやはや見違えたであります。 | |
モア | お久しぶりです、おじさま! | |
夏美 | おじさま〜? | |
モア | はい!おじさまは私が小さい頃、よく一緒に遊んでくださったんです。 |
回想のモアとケロロ 小さい頃のモアも服装は同じ。ケロロはちょっと若いか? 二人の遊びは、「フラフープ」「ルービック・キューブ」「ツイスター」 そして「万国旗」を出して見せるケロロ。「おじさまが万国旗」といえば 『ルパン三世〜カリオストロの城』のルパンとクラリスだ。 |
ケロロ | 我らケロン人とアンゴル族とは昔から同盟関係でありますからな。 | |
冬樹 |
ね、ねえちゃん、凄いよ!アンゴル・モアって言ったら、本物の「恐怖の大王」だよ〜 5年ずれたけど、予言は本当だったんだ!感激〜!! |
冬樹は感激のあまり涙を浮かべている |
モア | んっふふ〜、照れちゃいますね〜。 、っていうか『熱烈歓迎』*? | *『熱烈歓迎』…は中国語。四字熟語ではない。 |
冬樹 | うんうん、でも5年ずれたけれどね。 | |
モア |
えっ、5年…、ずれたぁ?* … なっ、何と言うことでしょう〜 500年ほど早くついてしまったので、少し 軌道上でお昼寝していたんです**、 それが…、はぁ〜 |
*ノストラダムスも顔に縦スジ(^^; **モアは宇宙空間で生身で昼寝が出来るらしい。星を旅するのに乗り物も必要ない。 ※アニメ版では「500年間、軌道上で昼寝をしているうちに寝ぼけて落下した場所が偶然日向家だった」 という設定のようだが、落下して初めて目覚めたのだとすると渋谷あたりの女子高生 に変身しているという設定と矛盾してしまうのです。 (500年前、地球に到着した時代の日本人に変装したら、戦国時代ってことになる) |
ケロロ | モアどのは昔から早起きが苦手でありましたからな。 | |
モア | はっ、こ〜んなことをしている暇はありません。 急いでペコポンを壊しちゃいますよ、 っていうか『名誉挽回』*! |
きっぱり! *『名誉挽回』…「名誉」と「挽回」が結合しているだけで、四字熟語の仲間には入らない。 |
夏美 | え〜〜! | |
冬樹 | うわ〜すごいすご〜い | |
モア |
「アンゴル族究極奥義、黙示録撃(ハルマゲドン)、発動!」 あぁっ? えっ、あれっ、そんな〜、なっ、無いです〜 アンゴル族に代々伝わる神器が〜 |
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ケロロ | おぉ、ルシファー・スピアでありますか? | |
モア | あれが無いとペコポンが壊せません。 | |
ギロロ | ほほっ、その神器とやらは、これのことじゃないのか? | 庭でボロボロになっているギロロ登場。 |
夏美 | あぁ〜?ギロロ… | リビングの窓を開ける夏美 |
ギロロ | ふっふふぅ… | |
ナレーター | っていうか、携帯? |
モアの携帯…ルシファー・スピア ・外観は薄いグリーンの折りたたみタイプ(カエル色?) ・カメラ付き ・待ち受け画面には、ソファに腰掛け、カクテルグラスを片手にするケロロの写真。 「征服」の二文字入り。 ・ストラップは星のアクセサリー三種付き ・金色のラメもいくつか貼ってある …つまり、女子高生仕様ってわけだ。 |
夏美 | なによ、そんなちゃらちゃらしたもん、どうしたの? | |
モア | あ〜それです、あたしの落とした「ルシファー・スピア」! | |
夏美&冬樹 | ええ〜!!! | |
ギロロ |
やはり、そうか! てや〜!! |
・ギロロの気合とともに地面が割れて「円盤」が出てくる。 ・飛び去る前にヒトコマだけ大写しになるのはロボットアニメの定石だが、 ギロロの腹部にバッテンが見える。へそ?顔にもバッテンがあるので傷なのか? |
全員 | ああ〜? | |
モア | 「ルシファー・スピア」がっ! | |
夏美 | ちょ〜っと、どうする気?! | |
ギロロ | こいつは俺が預かる! | |
全員 | ええ〜!! | |
ナレーター |
ギロロ伍長は如何にして「ルシファー・スピア」を手に入れたのか? そしてこのボロボロの姿のわけは? VTRスタート! |
ギロロ |
ん?…おわっ!! うっう〜ん… |
モアは屋根からギロロのテントの上に落ちた。 冬樹がモアを抱えてリビングに運んだのだが、ギロロの存在は無視されていた。 ボロボロのギロロが手を伸ばしたら、偶然落ちていたモアの携帯に触れた。 |
冬樹 | えっ、そうだったの? | |
ケロロ | あっ、全然気付かなかったであります。 | |
モア | 返してください。それが無いと私は… | |
ギロロ | これはペコポン人たちを脅迫するために、利用させてもらう〜! | |
… | 夏美の投げたサンダルが、ギロロの手元にヒット! | |
ギロロ | 何っ!、っだ!、夏美…! | 作画がそこはかとなく「ガンダム」っぽい |
夏美 | そんな物騒なもの、渡さないわよ! | |
モア | 返してください! | |
ギロロ | きぃやぁ! | ギロロの手からこぼれた携帯に殺到する三人 |
夏美 | んんっ! | |
モア | あたしの! | |
ギロロ | とや〜! | |
モア&夏美 | あっ | |
ケロロ | おおっ? | 弾き飛ばされて、ケロロの手元に… |
モア | おじさま〜! | |
ギロロ | ぬっ、えいっ | ギロロ、円盤の操縦桿に仕込まれたボタンを押す |
夏美&モア | ああっ! | っと、円盤から「プチニョロ」が発射され、夏美とモアを縛り上げる |
ギロロ |
行け、ケロロ。そいつを持って逃げるんだ! その兵器は我々の切り札となり得る! |
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ケロロ | お〜、なるほど! | |
モア | おじさま! | |
ケロロ | おっ | |
モア | それが無いと私…困るんです! | |
ケロロ | おお〜。は〜い | にっこり、モアに携帯を渡そうとするケロロ |
夏美 | こ〜ら、ボケガエル!こっちに渡さないと晩御飯抜きだかんね! | |
ケロロ | ぬきっ… | 夏美には弱いケロロ |
ギロロ | 早く行け〜!こいつもいつまで持つかわからん! | 円盤が赤熱しているし、激しいスパークが飛び散る |
モア | おっ、おじさま〜 | |
夏美 | さっさとよこしなさ〜い | |
ケロロ | おわ〜、我輩いったいどおすれば〜! | 飛び交う声に「葛藤」の書き文字 |
冬樹 |
凄い!地球の命運をかけた争いだ! しかも僕んちの庭で! |
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ケロロ |
まさに、義理と人情の板ばさみ! 我輩は、我輩は〜〜!!* (着信音) げろっ あっ、もしもし? はっ、これはモアどのの父上どの、ご無沙汰であります。 えっ、モアどのでありますか? 今替わるであります! モアどの、父上どのからであります! |
*天に向かって差し上げた携帯から「ズギューン」と光が伸び、
(いわゆる)ガンダム・ラストシューティングのパロディーになる。 ・着信音は普通の「ぴるるるる…」だった。 ・で、取るし ・渡しちゃうし… |
モア |
あっ、すみません。 はい、父上? は〜い、少し遅れましたけど、今すぐ始めますから。 |
すべてはケロロの失態。 |
夏美 | ええ〜! | |
ギロロ |
何だと〜!! んあぁ… |
円盤、オーバーヒートして落下 |
モア |
(ぴっ(切り)) ふんっ |
|
ケロロ | げろ〜! | |
モア |
コマンド・インプ〜ット! チェ〜ンジ「ルシファー・スピア」! ぷんたらぴ・ぺんたらぴ・ぺんたらぴ… 今度こそ正真正銘の「究極奥〜義」、 「黙示録撃(ハルマゲドン)」! 発動です!! たぁ〜! |
*コマンドは「19997」(1999年7の月にちなんで?) **携帯がシャキーンと伸びて、両端が三日月と惑星となったスピアに変形 ***「黙示録撃」とかいて「ハルマゲドン」と読ませる。なるほど…。 そして、地面を「ゴンッ」と突くと、地殻に衝撃が突き抜ける。 |
歌 | ♪バスターダ・バスターダ… | |
冬樹 | 5年遅れで予言は当ったんだ! | |
夏美 | どうすんのよ!ハルマゲドン始まっちゃったじゃない!! | |
ギロロ | この馬鹿者が〜! | |
全員 | ぐぎゃ! | |
モア | えい、えい、それ、えいっ! | |
夏美 | ちょ、ちょっと〜頼むからやめてくれないかな〜 | |
モア | 私なら大丈夫。もう少しで終わりますからぁ | |
夏美 | いや、終わられても困るんだって! | |
ナレーター | 中国、インド、そしてガラパゴス | |
ケロロ | おぉ〜 | |
夏美 | も〜このバカ!どおしてくれんのよ! | |
ギロロ | 貴様のせいでこの星はもう、終りだ! | |
夏美&ギロロ |
(どおしてくれんのよ!) (貴様のせいで!) |
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ケロロ |
うっ、おっ はっ(キーン) ゲロゲロゲロ…、もうこうなったら、とことん破壊の限りを尽くすのみ。 モアどの、ギッタギタにやっちゃうでありますよ! |
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夏美&ギロロ | うあっ | |
モア |
は〜い、おじさま! わたし頑張っちゃいます! っていうか『孤軍奮闘』*? |
*『孤軍奮闘』…援軍が無く孤立した状況の中で敵と戦うこと。転じて、一人で物事をやりぬくこと |
全員 | うあああ〜! | |
ギロロ | このやろう、開き直りやがったなぁ?! | |
ケロロ |
この上は、めちゃめちゃになったペコポンを征服してやるであります! げ〜ろげろげろげろ!!!! |
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ギロロ | だからっ | |
夏美 | その地球が無くなっちゃうって言ってんでしょ〜!! | |
ナレーター | 地球消滅まで、あと1分 |
冬樹 | わ〜、あ〜 | |
夏美 | 冬樹、ちょっとあんた何落ち着いてんのよ〜 | |
冬樹 | あっ、っそっか… | |
ケロロ |
げ〜ろげろげろげろ! げ〜ろげろげろげろ! |
|
冬樹 | 軍曹、地球が壊れちゃったら、ガンプラの新作も手に入らなくなるんだよ! | |
ケロロ |
はっ… … はうわ〜 げろっ モアどの、ストップ、スト〜ップ! ペコポン破壊作戦は延期でありま〜す! |
ニュータイプの光 ケロロの脳裏に、「地面の裂け目に吸い込まれていくガンプラ」のイメージ |
モア | へえっ? | |
ケロロ | 事情が変わったであります。今ペコポンを壊されると、非常〜にマズイのであります! | |
モア | で、でもそれでは父上に〜 | |
ケロロ |
モアどの〜 父上どのには我輩が事情を話して納得してもらうでありますから |
|
モア |
あっ…はぁ… わかりましたっ!! |
|
ナレーター |
ハルマゲドン回避! ふぅ… |
画面は「地球消滅まであと3秒」のカウンター表示が停止 |
ケロロ | いや〜、危機一髪でありました…、 | |
ギロロ |
ケロロ、貴様…、コロコロと態度を変えやがって、それでも男か! 歯を食いしばれっ、修正してやる〜!!* |
*『機動戦士Zガンダム』の名せりふから ちなみに、劇場版Zでは、ほとんどこのせりふはカットされてしまった。 |
ケロロ | ぐわ〜、とぅわ〜 | 吹っ飛ぶケロロに「これが若さか」の字幕がかぶる |
ギロロ | って、まだ、まだ殴っておらんぞっ! | |
モア |
っええいっ、おじさまに何をするんですかっ! 「ハルマゲドン、1/10,000,000」、たぁ〜! |
「おじさまに何てことを、許しません」の書き文字 |
ケロロ | げろ〜 | ギロロを狙ったはずだが、ケロロも巻き込まれる。 |
ギロロ | なに〜っ、ぐあぁ〜!!! | 吹き飛ぶギロロ、 あたりが光に包まれ「日向」家の表札が外れる |
夏美 | あ〜、ったく、今度ばかりはどうなることかと思ったわ〜 | |
冬樹 |
実はさ〜、あの予言、続きがあるんだ〜 |
リビングの窓ガラスにヒビ。ガムテープで補修する冬樹。 |
夏美 | えぇ? | |
冬樹 | 1999年7の月、天から恐怖の大王が降ってくる。アンゴルモアの大王を 蘇らせるために、その前後軍神マルスによって、幸福の内に支配されるであろう。 | |
夏美 | あぁ… | |
冬樹 | 軍神マルスって、軍隊って意味もあるんだって… | |
夏美 | …、ま〜さか〜 |
ケロロ | げ〜ろ〜 | 包帯でぐるぐる巻きのケロロとギロロ |
モア | うふふふふっ、ふふふふふ… | |
ケロロ | わが軍がペコポンを支配した暁には、明朗会計、健全経営、給料三倍、労働万歳… | リビングのテーブルの上で、モアを相手に元気に演説。 |
ナレーター | あの恐ろしい予言は、 5年遅れで日向家にのみ的中した…のかもしんない。 | |
ケロロ | 商売繁盛、天地創世、ジオン公国〜!! |
アイキャッチ |
第7話(後) タママvsモア 結果はタママの負け であります |
監督:山本裕介, 音響監督:鶴岡陽太, 総監督:佐藤順一, 脚本:山口宏, 音響効果:かげやまみつる, 絵コンテ/演出:五十嵐達也 |
ナレーター |
預言書は語る。第10巻の72、
1999年7の月…からちょっとだけ遅れたが…、天から恐怖の大王が降ってきた。 降って来たのだが…、 |
|
ヒロイン(TV) |
「タケシさん、しっかり! あっ、タケシさん…」 |
悪者に拉致されるヒロイン、倒れるヒーロー。 悪者のデザインはちょっと「ネオ・アトランティス」 (不思議の海のナディア)っぽいぞ。 |
モア | あっ… | |
ナレーター | 恐怖の大王は…、思いっきり地球での暮らしに馴染んでしまったようだ。 | ケロロと一緒に日向家のリビングでTVにドキドキのモア |
サブタイトル | タママvsモア 結果はタママの負け であります |
謎の怪人(TV) |
「ふっ、冥土の土産に教えてやろう。 お前の愛する「仮面スパークX」は死んだ。」 |
悪者のアジトは定番の廃工場 |
ヒロイン(TV) | 「嘘、そんなの嘘よ!」 | |
モア | そんな! | |
ケロロ | げぇろげろっ | |
タママ |
軍曹さ〜んッ、遊びに来ましたです〜ぅ うぅ? |
|
ヒーロー(TV) |
「ドウッ(ドウッ、ドウッ…)」 「ノブコさ〜ん!」 |
ヒーローの乗るバイクのデザインは「電人ザボーガー」だ。 |
ヒロイン(TV) | 「タケシさん!!」 | |
謎の怪人(TV) | 「貴様ッ、なぜ我々のアジトをッ!」 | |
ヒーロー(TV) |
「愛の力を持ってすれば、不可能など無いッ!」 「見よッ、愛の結晶、スパーク、大・変・身!!」 |
|
モア | 愛の力… | |
ケロロ | いや〜、この手の番組は定石続きで見ていて安心するでありますなっ | |
ヒーロー(TV) | 「ノブコさん、大丈夫か!」 | |
ヒロイン(TV) | 「タケシさん…」 | |
モア |
素敵ぃ… 私もおじさまとラブラブなストーリーを演じてみたいな〜 |
「じいいいん」のテロップ |
タママ | ぐ、軍曹さん…、その女は何なんですかぁ〜〜 | タママ嫉妬に震える |
夏美 | あら、モアちゃん今日も来てるんだ。毎日毎日ご熱心ね〜。 | (というか、普段どこで生活しているか、まったくの謎) |
タママ |
な〜っ! 毎日!!、この僕でさえ軍曹さんと会うのは三日ぶりなのに!! あのオンナ〜、許せね〜ですぅ〜 |
脳裏に「5月のカレンダー」が。 |
ケロロ | おっと!、庭掃除の任務の時間であります。 | |
モア |
あっ、私が替わりにやります!っていうか『整理整頓』?* |
*意味はそれほど遠くないけれど、『整理整頓』は四字熟語というより「標語」 でしょうね |
モア | 私も少しでもおじさまの役に立たなくちゃ… | 竹箒で庭を掃くモア |
タママ | だが今の君は彼にふさわしい相手ではない〜! | |
モア |
あっ、誰? … あなたは? |
|
タママ(百式) | 君、あのカエルの軍曹にふさわしい相手になりたくはないか〜? | |
モア |
はっ、はい! 「できることなら素敵な恋人に…」 はっ、やだ〜あたしってば、っていうか『大言壮語』?* |
*『大言壮語』…できもしない大きなことを、大いばりで言うこと。 間違ってはいないけれど、良い意味には使いません。 ここは「相思相愛」あたりが適切ではないか。 |
タママ |
…っく、このオンナ抜け抜けと… しかし、この新型ペコポン人スーツ百式のおかげで正体もバレていないようす。 それでは! 彼にふさわしい相手になれるよう、この私の特訓を受ける覚悟はあるなぁ? |
|
モア |
はいっ、ありますっ!! おじさまのためだったら、っていうか『粉骨砕身』?* |
*『粉骨砕身』…力の限り努力すること。正解です。 |
タママ | ぐっは〜、なんとマブシイ微笑み! なんだか僕がひどくみじめでちっぽけな存在に思えてくるですぅ、う〜、う〜、… | |
モア | あの、どうかしましたか? | |
タママ |
よろしい。 |
|
モア | ど、どこへ行くんですか? | |
タママ |
決まっておろう、邪魔の入らないところでたっぷり特訓を行うのだ。 んひひひ、無意味かつ退屈な特訓で、このオンナがペコポンから泣いて帰るように仕向けるですぅ |
|
ケロロ | モアどの〜?げろ?はて?げろ〜? |
モア | あの〜、本当にここで? | |
タママ |
敬礼〜!! すでに訓練は始まっているのだ! それと私を呼ぶときには「サー」を付けろッ |
|
モア | サ〜ぁ? | |
タママ | 「サー・イエス・サー」だ! | |
モア | さっ、サー・イエス・サー! | |
タママ |
まず、礼儀正しくも美しいバランス感覚を養うため、平均台の上でカエル飛びを行う。 「チェ〜ンジ、カエル飛びモード!」 シャキーン、シャキーン、シャキーン、シャキーン、… |
|
モア | すっ、凄い… | |
タママ | どうしたどうした、そんなことでは礼儀正しくも美しい姿勢はマスター出来んぞ〜 | |
モア | (そ、そうです。おじさまにふさわしい相手になるために、あたしっ) | |
二人 |
しゃきーん、しゃきーん、しゃきーん、 しゃきーん、しゃきーん、しゃきーん、 |
|
モア | (あきらめるわけに、いかないんです!) | |
タママ | 声を出せ、声を! | |
モア | サー・イエス・サー! | |
タママ | よ〜し次は、美しい文章を極めるため、「雨蛙、殿様蛙、角蛙、牛蛙」それぞれの漢字を一千回書き取り! | |
モア |
サー・イエス・サー! 「甘虫玉、共又様虫玉、解虫玉、朱虫玉」 |
|
タママ |
ちが〜ぅ! 蛙はこう、殿はこう、角はこうだ! |
|
モア |
サ、サー・イエス・サー! 「雨蛙、殿様蛙、角蛙、牛蛙」 |
|
タママ | 次はッ、美しいトークをマスターするため、早口言葉を800回! | |
モア |
サー・イエス・サー! 「かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ、あわせてぴょこぴょこ…」 |
|
タママ | 声が小さい! | |
モア | 「かっ…、かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ、あわせて…」 | |
タママ | ぅ遅い! | |
モア | 「かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ、あわせてぴょこぴょこむぴょこぴょこ!」 | |
タママ | まだまだッ! | |
モア | 「かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ、あわせてぴょこぴょこむぴょこぴょこ!」 | |
タママ | 次は、大ガマの置物の上で正座を一時間! | |
モア | でも、何故置物の上で? | |
タママ | 特に意味は無い。 | |
モア |
サー・イエス・サー! … (見ててください、おじさま。私必ずやり遂げて見せます!) |
|
タママ |
(うううっ、何故こんな意味の無い訓練を素直に受けるですか〜) それでは〜!! 彼の彼女にふさわしい強い女性になるために、これよりケロン式護身術の 指導を行う! |
|
モア | はっ、はい! | |
タママ | そ〜のままで聞け! | |
モア |
サー・イエス・サー! |
|
タママ | 護身術の基本は素手、武器になりそうなものはすべて捨てるのだ! | |
モア | そんなもの特には… | |
タママ | ○○ちぇ〜く! | |
モア | あっ | |
タママ |
丙種、危険物反応ありッ! ガシッ |
|
モア | あっ! | |
タママ | 非常時において、携帯電話という連絡手段は使えぬことが多い。 よって…、これは預かっておく。 | |
モア | あぁっ… | |
タママ | 不服は有るまいな、 | |
モア |
サー・イエス・サー!! |
|
タママ |
(この携帯電話が恐るべき破壊兵器だという情報は入手済み。これさえ奪ってしまえば
このオンナもただのよわっちぃ女子高生〜♪) よろし〜! では何処からでもかかって来るがよい! |
|
モア |
はっはいっ…あっ んっ、あっ |
|
タママ | ふう〜ん、どおしたんだ〜 | |
モア | すみません、足が痺れて… | |
タママ |
ほお〜 |
|
モア | ど、ど〜してそんなに手があるんですか? | |
タママ | それはね…、こ〜おするためさあぁ!! | |
モア | あ〜〜〜〜〜!!! | |
タママ | 正座の後の足を「ぺちぺち」されるのは、さぞや痺れるであろぅ | |
モア |
うっ、う〜、うぅぅ… (はっ、もしかして、これは天が私に課した、本当の試練?) わかりました、モアは正座ぐらいでびくともしない、素敵で礼儀正しい女性になります!! っていうか『誠心誠意』?* 護身術の指導、お願いします!サー・イエス・サー!! |
*『誠心誠意』…真心をもって物事をすること。 良い言葉ですが「試練に立ち向かう」という局面で使うには、微妙に間違ってます。 自分を磨くという所に重点を置くなら「切磋琢磨」、やり遂げるということなら 「初志貫徹」。他にも「粉骨砕身」「粒々辛苦」「不撓不屈」…など色々ありますよ。 |
タママ |
なにぃ! うわぁぁ、何という眩しさ〜ッ! やはり僕は、ひどく惨めでちっぽけで、執着心と嫉妬心に凝り固まった、 醜い存在だというのですか〜?! (ぷっちん) 貴様〜!軍曹さんは渡さないですぅ〜!どぅあぁ〜 |
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モア | はっ!! |
ケロロ | むぉっあどのぉ〜〜!!! | |
モア | おじさまぁ! | |
タママ | 軍曹さん?? | |
ケロロ | モアどのがどっか飛んでいくのを見て、急いで追っかけてきたんであります。 | |
モア | おじさま…、じぃぃぃん | |
ケロロ | モアどの、おやつの時間であります。早く帰還するであります。 | |
モア | あっ、でも私大事な訓練が… | |
ケロロ | 訓練…? | |
タママ | ううっ | |
ケロロ | はて、何か怪しいやつでありますかな? | |
タママ | 軍曹さん…、軍曹さん…、そのオンナのことがそんなに大事なんですかぁ! | |
ケロロ | おいっ、ちょっとツラ貸せや | |
タママ | うわ〜ん、軍曹さんのばか〜!! | |
ケロロ | げろげろ〜っ、そういう意味ではっ! | |
モア |
おじさまぁ!…はっ、 ええぃ |
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ケロロ | げろげろ〜ぉぉ… | |
タママ | …、…、うっ、ううっ | |
モア |
おじさまを…、 おじさまをイジメましたねっ! ふっ!! コマンド・インプ〜ット! チェ〜ンジ、ルシファー・スピア! (ぴんとるてぃ・ぴんとるてぃ…) おじさまを傷つけるものは…、宇宙の誰であろうと、許しません!! アンゴル族、究極奥〜義、 ハルマゲドン、百万分の一、 とぅあ〜!! |
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タママ | ぎょえ〜〜〜〜〜〜〜〜! | |
地球人たち | おお、なんだ、なに… | |
タママ | あっ、あああ、あ、あ、あ… | |
モア | おじさま、しっかり、おじさま | |
ケロロ | なっ、なんのこれしき…、心配には及ばぬであります、ぺらっぺら… | |
モア |
はあぁ… (でもありがとうございます、おじさま。あのテレビのヒーローのように、助けに来てくださったのですね…) |
TVニュース | 本日未明、奥東京市の工場跡地で謎の謎の大爆発が起こりました。 詳細は分かっていませんが… | |
夏美 | 物騒な事件ね〜 | |
冬樹 | わ〜、まるでクレーターみたい。 | |
夏美 | 周りに人がいなくて良かったわね〜 | |
モア | あっ、おじさま、口の横にクリームがついてますよっ! | |
ケロロ | おぉ、これは済まないであります | |
モア | (もう少しだけ待っていてくださいね、おじさま。モア、もっともっと 礼儀正しくなって、素敵でラブラブなパートナーになって見せますから…) | |
ケロロ | お〜、このイチゴのショートケーキの旨いこと。 | |
モア | うふふふふっ | |
ケロロ | あっモアどの、またクリームついちゃったぁ… | |
モア | はい、おじさまっ! | |
タママ | 軍曹さん…、やっぱり僕は…、ああぁ… | |
ナレーター | そっ、ちっぽけで惨めな存在であった。 | |
タママ | がくっ… | |
次回予告 |
桃華 |
桃華です。 [表]最近近所に可愛い猫のカップルを見かけるんです。 この間も仲良く毛づくろいしちゃって、柄もとってもお似合いだし、 いつも一緒に歩いていて、 [裏]あたしだってカップル希望っつってんだよ、イチャイチャ すんじゃねえっつってんだよ、こんちきしょう [表]あっ |
ケロロ |
そんなことより次回は、侵略の第一歩を踏み出すっすよ、いまさらだけど… ケロロ 侵略作戦絶好調! であります と ケロロ 間違いだらけの基地作り であります の二本立てっすよ、げっげ〜ろ〜 |
■ゲストキャラの声優解説
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文:唐澤 清彦 | コマ送り!ケロロ軍曹@からから亭 |